【増補改訂】 財務3表一体理解法 (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022736840

感想・レビュー・書評

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  • 財務3表の仕組について解説した本。損益計算書(PL)、貸借対照表(BS)、キャッシュフロー計算書(CS)について、細部まで正確に身につけるためには簿記の知識が必要となるが、経営者や投資家として知っておくレベルを簡潔にまとめたのが本書といえる。最初に財務3表の概要を述べた後、実際に会社を設立してビジネスを始め税金を払うまでの流れに沿って財務3表の記載をやってみせることによって、わかりやすく記載事項の意味と数字のつながりを理解できた。とても役立った。

    「「今期は膨大な額の借入金の返済があるので、赤字になるかもしれない」などと言う人がいれば、それは「私には会計の知識がありません」と言っているようなものです」p147
    「CSとPLは毎期ゼロから作り直します。その期だけの現金の動きを表すのがCS、その期だけの売上と費用と利益を表すのがPLです」p185
    「通常のビジネスでは売掛金は常に100%回収されるわけではありません。蓄積された過去のデータなどから回収不能になりそうな金額を計算して、そのリスクに備える意味で「貸倒引当金」を計上します」p194
    「売買目的有価証券の差損益はPLに金額が計上され、その他有価証券の差損益はBS右側の純資産の部の「その他有価証券評価差額金」に直接計上されます。短期の売買を目的とする有価証券の差損益はPLに反映されますが、そうでないものはPLに反映されないという決まりです。理に適っている感じがします」p202
    「(有価証券の評価基準と取扱方法)売買目的有価証券:時価:当期の損益とする、満期保有目的の債券:原則原価: 、子会社・関連会社株式:原価: 、その他有価証券:時価:純資産の部に直接計上する」p203
    「(減価償却費の考え方)機械の生産する製品の市場価格がなくなり、仮に全く売れないとすると、機械装置の価値はゼロとするのが会計の考え方です。機械装置の価値は、基本的にその装置が将来生み出す現金(キャッシュフロー)によって決まるのです」p208
    「現在は、資本準備金と利益準備金の2つの準備金がセットになって、将来の欠損のてん補に備えるものになっていると理解しておくのがよいでしょう」p262

  • 会計の素人が読むと大変ためになる本だった。
    特に財務3表の理解については何度も読み返して、特定の企業の表と見比べながら勉強すれば基本ぐらいは理解できるようになると思った。

  • 会計・簿記の基礎的な知識を学べる。
    簡単な箇所から難しい箇所まで各章で丁寧に説明されており、わかりやすい構成になっている。
    簿記に苦手意識がある人にとっては丁度いいと思うが、一定程度簿記に馴染みのある人ならば少し物足りなく感じるかも。

  • 社会人になり数年経った今、会社のお金の流れについてあまり理解できていないな、と思い手に取りました。
    財務三表ってそもそも何だ?というレベルから読み始めたのですが、PL、BS、CSの用途の説明から始まり、一つひとつの取引について会計上、必要な処理を三表の繋がりを意識して丁寧に説明しており、こんな私でもざっくりと財務諸表を理解できるようになりました。

    会計の難しい用語やルールを1から理解したい、というよりも、全体の大枠を掴み、ざっくりと会計の仕組みを理解したい、という人におすすめだと思います。

  • 財務3表について、基本から関連性まで理解できる本。手元に置いて、何度か読み返したいと思う。

  • 商学部を卒業していながら、営業時代に使っていたPLもどき程度の知識しかないワタクシ。
    財務3表をそれなりに理解するための第一歩として評価の高かった本書を手に取る。
    評判通り、素人にうぶ毛の生えた程度のワタクシにも入口はなんとかなったかなという感じ。
    理解したという意味ではなく、とりあえず一旦読めたよという意味で☆5

  • 2020年6月13日記述

    増補改訂 財務3表一体理解法
    國貞克則氏による著作。
    2016年10月30日第1刷発行。
    著者である國貞克則氏の略歴は
    生年月日
    1961年1月20日
    出身地  
    岡山県備前市吉永町
    学歴
    1979年 岡山県立和気閑谷高等学校卒業
    1983年 東北大学工学部機械工学科卒業
    1996年 米国ピーター・ドラッカー経営大学院にてMBA取得
    英語力 TOEIC 870点
    職歴
    1983年 (株)神戸製鋼所入社 プラント輸出、人事、企画、海外事業企画を経て、
    2001年 ボナ・ヴィータ コーポレーション設立して独立。

    2007年5月に出版した財務3表一体理解法を改訂した本。
    一見したらページ数が多いけれども、それは3表を図解したページが多い為である。
    ㈱Leretto代表取締役社長の辰巳衛氏がTwitter上で本書シリーズを会計の勉強に強く推薦しており興味を持った次第。
    個人的にも会計はわかった方が良いというのは理解していてたまに会計の本とかを読む機会はあったのだけれども簿記をよりわかるように解説した本が中心で、根本的な所が理解していたわけではなかった。
    本書を読むと、BS(貸借対照表)PL(損益計算書)キャッシュフロー計算書がつながっているという指摘は目からうろこのような思いだ。
    もし簿記を勉強している方がいたら、本書も読んだ方が良い。
    いち早く全体像を掴んでおくことで細部までより理解できる。

    財務三表とは連動している
    これを図解しその動きを理解することが本書の最大の学びだ。
    この事は強調し過ぎてもし過ぎる事は無いだろう。
    それだけにレビューだけで本書の良さを伝えるのが
    他の本よりも難しいと感じる。

    印象の残った点

    経済産業省の調べによれば、日本には約420万社の会社があるそうです。
    この420万社の会社が行っている基本活動は3つしかありません。
    すべての会社はお金を集める→それを何かに投資する→利益をあげるという3つの活動を行っています。

    実はこの3つの活動をPLとBSとCSという3つの表を使って表しているのです。

    お小遣い帳も家計簿も収支計算書です。
    収支計算書の中の数字は、すべて現金の動きを表しています。
    しかし、PLとBSの中の数字は必ずしも現金の動きを表すものではないのです。

    会社も、1事業年度の現金の動きが簡単にわかる表を作っておいたほうがよいということになり、日本では2000年3月期決算から、上場会社等の有価証券報告書を提出する必要のある会社に対してキャッシュフロー計算書(CS)の作成が義務付けられました。

    売上原価の下にあるのが、5つの種類の利益の一番目の利益である
    「売上総利益」です。売上高から売上原価を引いたものです。
    現場では、この売上総利益のことを「粗利」と呼んでいると思います。

  • 財務諸表の読み方の基本
    一つ古い版を買ってしまった、、、

  • とても分かりやすく、財務諸表の全体像を理解できた。

  • 財務3表のつながりがわかりやすく解説されていて理解しやすかった。
    企業を財務の側面から理解するために、会計の勉強をしたいと思っていたが、この本のおかげで今まで抱いていた苦手意識をなくすことができた。

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著者プロフィール

ボナ・ヴィータ コーポレーション
1961年生まれ。83年東北大学工学部機械工学科卒業後、神戸製鋼入社。海外プラント輸出、人事、企画、海外事業計画に従事。96年米国ピーター・ドラッカー経営大学院にてMBA取得。2001年、経営コンサルティング会社を設立して独立。中小企業を中心に、企業の経営企画、人事、会計財務面をサポートしている

「2022年 『ドラッカーが教えてくれる「マネジメントの本質」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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