「こころの定年」を乗り越えろ 40歳からの「複業」のススメ (朝日新書)

著者 :
  • 朝日新聞出版
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022736369

作品紹介・あらすじ

【社会科学/社会】40歳を過ぎて「先行き」が見え、やる気を失うサラリーマンたち。著者もその一人だったが、社会と接して「もう一つの本業」を持つことで、生き生きとした自分を取り戻すことができた。自らの強烈な体験をもとに、「複線人生」の大切さを説く。

感想・レビュー・書評

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  • 副業というより、復業。本気で両方に当たることで、本業にも好影響。四十代後半の挫折があるから、説得力ある。六十の定年退職日が清々しいは理想かも。会社で人のお金で過ごすよりも、自分のお金で、収入低くとも生き生き働くのも良い。

  • 「こころの定年」とはなんなのか?

    疑問に思って手に取った。
    著者によると会社員の多くが40歳を節目に、迷い、揺らぎ、不安になるらしい。そしてそのまま、自身の仕事に対するモチベーションを見失ってしまい生産性を落としてしまう。
    すなわち「40歳がこころの定年」である、というのが著者の主張である。

    本書の内容は、大きく3つに分けられると思う。

    ①なぜ「こころの定年」が40歳で訪れるのか。
    ②現代社会における個人の在り方の問題点とは。
    ③「こころの定年」の具体的な乗り越え方。

    以上の3点から、40歳の節目にこころの定年を迎えずむしろ活き活きと働くために、ボクらがどうするべきなのかを解説する。

    ちなみに時間のない人には第6章、第7章のみ読むことをおすすめする。

  • 2016年60冊目
    著者は生命保険会社に勤めており、それなりの昇進も果たしてきた。
    しかし、40歳の時に阪神淡路大震災にあい、このまま会社員を続けてよいのだろうかと揺れはじめ、40代後半にはうつ病になり休職。復職したあとは平社員となる。
    そんな経験から、本書では40代になると会社員はなぜ揺れ始めるのか?
    そして、自分と会社との関係をどう考え、どう乗り越えていくのか
    ということを自らの体験などから紹介。
    私は40代の時はそんなに揺れてませんでしたが、最近ちょっと揺れているかも。
    そんな方に参考になる一冊でした。

  • 文字通り、40過ぎてから副業や趣味を持つことで「心の定年」を乗り越えることを説いた一冊。

    著者は自分よりもはるかに社会的地位が高かったみたいだけれど、うつで求職したのをきっかけに自分の人生を考え直したらしい。
    という自伝的内容がメインではあったが、色々と考えさせられた。

  • 1954年生まれ、大手生命保険会社で働きながら執筆活動などに取り組み、2015年定年退職後も精力的に活動をされている楠木新さんです。「こころの定年を乗り越えろ」(40歳からの複業のススメ)、2015.10発行です。「こころの定年」という言葉・概念がよくわからなかったので一読しました。読んでもいまひとつ釈然としなかったですが、会社勤務の折り返し地点(40歳頃)での迷い(転職・独立など)のことでしょうか。もっともな内容ですが、著者のように複業できる恵まれた環境と能力の方は少ないのではないかと思いました。

  • 就業規則上の定年は60歳前後にあるが、40歳を過ぎると会社中心の働き方に疑問を感じ、こころが揺れ始めることがある。親の死など、人生を考え直すきっかけもある。人生の前半戦から後半戦に移行する境目(こころの定年)を乗り越えるためには、「レールを乗り換える」、または「複線化する」ことが求められる。自分を変えるのではなく立ち位置を変える。会社員を続けながら副業でもう一つの顔を持つことも有用。いずれにしても、「いい顔」で「楽しく」いられることが大事。

  • ●は引用

    ●何度も言うように、自分を変えることはできない。そうであるならば自分を単一のアイデンティティに限定せずに、もう一人の自分を持つ方が苦しさや閉塞感から解放される。会社員の悩みである選択肢や評価基準が一つしかないと思い込むことも避けられる。また複数の自分がいる方が柔軟な対応が可能である。こちらの自分ではダメな時でも、あちらの自分なら対応できることもある。くわえて一生のうちに異なる立場をいくつか経験することは、人生を深く味わうことにつながる。複数の私、複数のアイデンティティを切り捨てないことだ。

    • 70no10moさん
      「こころの定年」とは、
      「今やっていることが、誰の役に立っているのか分からない」、
      「成長している実感が得られない」、
      「このまま時...
      「こころの定年」とは、
      「今やっていることが、誰の役に立っているのか分からない」、
      「成長している実感が得られない」、
      「このまま時間が流れていっていいのだろうか?」
      と、組織で働く意味に悩む状態をいう。そして、この状態は40歳を過ぎた頃にやってくるのだという。

      著者の主張する、「この道一筋」ではなく、複数のことに同時並行に取り組むほうが幅広い観点で物事が見えること、 また人生は一試合だけでなく、何試合か勝負できると思うほうがリラックスして試合に臨める、という考え方には賛同できる。

      だが、誰もが定時に帰宅できたり、週末を自由に使えたりするわけでない。平日は残業が当たり前だったり、週末は家事・育児で手一杯だったり、業務に必要なインプットに充てなければいけない、というビジネスパーソンも少なくないだろう。
      そう考えると、著者のように会社勤めをしながらインタビューを重ね、著書を出版し、MBAを取得する、ということができるビジネスパーソンは果たしてどれくらいいるだろうかと首をかしげたくなる。
      2021/10/03
  • こころの定年、と筆者が名付けた40という年齢にはまだ至らないものの、定年より先を見据えて今から行動することの大切さを強く感じました。行動して早すぎることはないかなと。
    自営業を営んでる人の話、ぜひ聞いてみたいと思ったのだが思い付く限り自営業の知り合いがいない…チャンスがあったら絶対色々きこう。

  • 20160221 もう一人の自分。解決策なのだろうがそこを見つけるのが壁なのだと思う。ヒントはいろいろ書いてあるがどう活かすか。定年間際の自分にとっても他人事では無い話なので参考になった。

  • 社会人としてのパラレルキャリアをどう持つか。著者も大企業に定年まで勤め上げつつ、50歳からは複業としての文筆業も開始していて、その際の実体験も踏まえて書かれている。
    今の40代〜50代の会社勤めの男性には、とても心に響くのではと感じた。一方で、女性や若年層にはどうかな、というのが個人的な感想。読んでいて、「家事とかはやらなくて済んだ方だったのかな」と感じた。複業を考えるにあたっては、家事負担などは無視できないと思っていたが、その点には触れられていないため。

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著者プロフィール

楠木 新(クスノキ アラタ)
楠木ライフ&キャリア研究所代表
1954年神戸市生まれ。1979年京都大学法学部卒業後、生命保険会社に入社。人事・労務関係を中心に経営企画、支社長等を経験。47歳のときにうつ状態になり休職と復職を繰り返したことを契機に、50歳から勤務と並行して「働く意味」をテーマに取材・執筆・講演に取り組む。2015年に定年退職した後も精力的に活動を続けている。2018年から4年間、神戸松蔭女子学院大学教授を務めた。現在、楠木ライフ&キャリア研究所代表。著書に、『人事部は見ている。』(日経プレミアシリーズ)、『定年後の居場所』(朝日新書)、『定年後』『定年準備』『転身力』(共に中公新書)など多数。

「2022年 『自分が喜ぶように、働けばいい。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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