- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022730930
感想・レビュー・書評
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ニュースで、何か不備があったときだけやり玉に挙げられる児相。
現場の方たちは、本当に大変そうだ。
何より、保護者への対応で精神をすり減らされるのが切ない。
本書ではその負担を少しでも少なくするため、弁護士を常駐させるなどの取り組みをしている自治体を紹介している。
もっと、スムーズにいろんな機関が連携し合えるようになれば、保護されるべき子どもも、その保護者も、そして児相ではたらく人たちも、救われる社会になるのだと思う。 -
児相人足らん
ホンマに足らん
このままマンパワーだけに支えられてる状態で進んだら近いうちに破綻は避けられへんと思う
受け入れ先としての里親も足らん
これだけ少子高齢化やて言うなら今生きてる子供らを守るためにお金使わんとエライことになる
この本を読んで里親の大切さを感じる
今自分に何かできるか改めて考えなあかんと思う -
2018年に刊行された児相のルポ。緊迫感あふれる現場や「社会的養護」と呼ばれる、子どもを社会が守り育てるシステムの一端について学ぶことができる。
日本は家庭が一番、生みの親が子を守らないわけがないとする性善説が強すぎる。それが故に家庭で起きる事件や虐待も数多く存在するのに。
家庭で虐待を受けて強制的に保護された子を、その原因となった家にまた帰さないといけない、しかも親は児相に家庭を壊されたと敵対モード… など難しい事案も山積。
刻々変わる状況の中で逡巡し立ちすくむ担当者たち。弁護士をつけて児相の判断力、機動力を上げる機運なども紹介。児童福祉士の負担を下げるため、それこそAIなどでリスク度を判断しアクションする方法はないものか。
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児童相談所の現実を描いた本。職員の勤務状況の厳しさを知った。児童相談所に関わる家庭は、選挙に行かない比率も高く、国(政治家)の動きが鈍いう事実がショッキングだった。
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「児童相談所が子どもを殺す」に比べ、児童福祉司か専門知識をもつようになり、弁護士や警察といった他機関との連係が密接になっているのが分かり、地域差やかけられている予算の違いもあるだろうが、良い方向に向かっているのが分かった。しかし、一人のケースワーカーがあまりにも多くの案件を抱えているだけでなく、突発的な通報にも対応しなければならないと、児童相談所の激務自体は変わっていないのも痛感した。知事や市長といった立場の人が子どもを取り巻く現状を理解し、行政によって改善しようとすることで、明確に結果として表れるのもよく分かった。
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いつも批判の矢面に立つ児童相談所。この立場から児童虐待にどう関わっているのかに触れることができた。そして、職員たちの苦労には頭が下がる思いがした。
しかし気になるところが一点。やはり、職員たちの「親」への思い込みや幻想と思われるところが各所に散見されているような気がした。職員自身の持つ「親」を雛形にして、虐待する親の苦悩を分析しているような印象を抱いたからだ。
どうしても子育てできない親もいる。しかし、手助けすれば子育てできるようになると思っている節がある。ここを著者には気づいて欲しかった。そして、切り込んで欲しかった。また、児相職員の親への態度も気になった。幼い子どもをあやすような態度を端々から感じられた。親身になるのと、馴れ馴れしいのとは、違うと思った。
思い起こせば、これを勘違いしている福祉現場の職員は意外と少なくないのではないだろうか。 -
3.5
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新聞記者なので描写記事。考察不足。