- Amazon.co.jp ・本 (504ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022649775
作品紹介・あらすじ
読み進めるごとに反転する出来事の〈意味〉その鍵を握るのは、一体誰なのかーー 本書は間違いなく、その執筆活動の集大成である ――ミステリ評論家・千街晶之(解説より) 遺影専門の写真館「鏡影館」。その街を舞台に、男子小学生から死を目前に控えた老女まで、様々な人物たちの人生が交差していく――。数十年にわたる歳月をミステリーに結晶化する、技巧と世界観。朝日新聞連載の「口笛鳥」を含む、道尾秀介にしか描けない、その集大成といえる傑作長編小説。 ささいな嘘が、女子高校生と若き漁師の運命を変える――『心中花』まめ&でっ
感想・レビュー・書評
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偶然とか、必然とか自分が知らないところできっとある。起因というか、トリガーというか、
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めちゃ、良かった!
根底にあるテーマは「許し」
だと感じた。悪事をはたらいた人も
事情があって、許し合うことで、最後は
みんなが、ひとつの情景に溶け込むような美しいラスト。ウミホタルは
読者の心の中で、光るかのごとく。
頭の中に
登場人物や風景が
自然とうかんで、
なんだか香りや風や
光や影まで感じられる
素晴らしい文章。
少年少女の淡く苦い恋。
小5のまめとでっかちコンビの友情と冒険。
この2つの話が
繋がって、
他の登場人物たちやエピソードも
繋がって、
パズルのピースが綺麗にはまっていく感覚が、心地よい。
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カラスの親指か、カエルの小指の解説でこの小説を賞賛していたので、読んでみた。確かに、一度認識した事実が、読み進める中でその意味を変えていくというところはあったものの、ミステリ要素というか、毒というか、事件というか、もっと刺激が欲しかった。
日常の人生の挫折や転機も、違う角度から見たり、新たな情報を合わせて見ると、全く違う色合いを見せるのかもしれないと思わせてくれた。 -
「風が吹けば・・・」の小説版のよう。
著者が技巧を如何なく発揮し、様々な糸が織り込まれ壮大な織物が完成したかのような小説。
ひとつの嘘が発端となって、さらに嘘が重なり、思わぬ局面へと発展する。
嘘が悪とは一概に決めつけられないと、著者は提示しているのだろうか。
「ちょっと過去が違ったら、未来がいろいろ変わって」、さらに「あちこちにつながってる」。
一人の少年が思い惑う。
「自分たちは、生まれてきてよかったのだろうか。自分たちが生まれてこなかった世界のほうが、幸せな人が多かったのではないか」
現実の世界でも、我々も経験する。自分の家族、孫や子の存在が、もしあの時、○○しなかったら・・・。もしあの時、○○していたら・・・。
人生は、必然と偶然とのからくり模様(笑)。 -
風が吹けば…的なバタフライ効果の話。各章ごとに現在と過去が語られ、それぞれがまた時を経て次第に繋がっていく凝った構成だが、後半は説明的に過ぎる感あり。道尾さんお得意の子供視点もしっくりきたり、こなかったり…。神シリーズ(三部作)の2作目は癒し系。インパクトは初期の「龍神の雨」の方があった。次作「雷神」に期待。
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ミステリかと思い手に取ったが、予想とは違い
読後感は爽やかだった。
日常は沢山の偶然が重なり合って出来てるのだと改めて認識する。
ぐるりと回って最後に色々と繋がっていきスッキリ。
私は1番最初の章が好き。
火振り漁というものを初めて知る。
調べてみたらとても幻想的だった。実際に見てみたいな。 -
3部作の短編かと思いきや、違う視点の2つのお話だけど、最終章で全てが繋がる。
1話目の2人のもどかしさときたら!
2話目の少年たちが可愛くて面白かった!
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まさに数奇な運命!
伊坂幸太郎さんみたいな書き方で面白かった〜!
色んな偶然が重なり合って現在私たちが存在しているんだよね
どうやったらこんな上手く話つなげられるのって感動したもん -
バタフライエフェクトを楽しく感じさせてくれる作品でした。
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最後ちょっと泣いた。やっぱりクライマックスの盛り上がりが良い。最後一気に読みました。