- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022647818
作品紹介・あらすじ
【文学/日本文学詩歌】2015年3月30日から、NHK Eテレで放送決定!! 連続ドラマ『念力家族』の原作歌集。
感想・レビュー・書評
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短歌には強い力がありいつも心を持っていかれるので、寂しさを生々しくうたってる物だとこちらも参ってしまう。笹さんのこの第一歌集は、鬱屈を振り切ろうとしてふざけてるような笑いと不思議な感覚との合間にあるような歌が多く今読んで良かった。
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クスリと笑える想像の短歌
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10数年前、札幌へ帰省したおり、ヴィレッジヴァンガードで「念力図鑑」を見つけて買う。
トンデモ本で紹介されていた「念力家族」の続刊か。揶揄する気持ちで読み始めたら……、打ちのめされた。
この才能は寺山修司ばり!
飛んでくる チョークを白い薔薇に変え 眠り続けるあなたはレイコ
など、いまだに暗誦できる。
惚れ込んだ余り、コミケ用に制作した「エスパー魔美」研究誌の中表紙に、
百時間 テレビに青く照らされて 少女はついにテレポートする
を引用してしまった。
処女歌集「念力家族」では「図鑑」ほどの感銘が得られなかった。つまり、歌人として腕を上げたのだろう。
巻末の大林宣彦による解説が熱い。 -
大学生時に部室に置いてあった。当時こんな歌集読んだことなかったから、とてつもない驚きと興奮を覚えたのをいまだに忘れないでいる。文庫化となり、自分のものとなったことがとても嬉しい。
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4〜5
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小説も、定型詩も散文詩も、五七五も、事実や体験に基づいてなくても誰も文句無いのに、五七五七七(短歌)だけは何故か実体験から詠んだものではないといけないという先入観があった。
SF短歌ということで、荒唐無稽で面白いものばかりかと思いきや、ハッとするような美しい歌もあったり、ゾッとする怖い情景が浮かぶ歌もあったり。
ギャップが楽しいし、限られた字数で表現してる故の奥行きが感じられ、短歌が持つ本来の良さも味わえる。
腋臭の少女のあたりはちょっとうんざりした。