- Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022604941
作品紹介・あらすじ
弱者を利潤追求のタネにする宇都宮病院のでたらめぶりは、1984年3月に発覚した二つのリンチ怪死事件によって、内部の日常的暴力・患者の奴隷労働・院長一族の法人私物化などで次々と明らかにされた。本書では、その実態を詳細にルポする一方、良心的な病院が解放病棟で、患者の社会復帰をも含めた治療の道を探りつつある動きを紹介し、精神病棟の未来図を描く。
感想・レビュー・書評
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非常に分かりやすい上に丹念に取材している印象。前作『ルポ・精神病棟』で1970年に実際に潜入取材しただけあって説得力が増す。この本は1985年に書かれていて、第一部は宇都宮病院事件の経緯が詳細に書かれている。第二部は精神医療の変化した部分をかなり希望を持って書かれているようだ。しかし、変化したのか疑問だ。2022年刊行『ルポ・収容所列島』によると病院から退院出来ても、行政側とグルになり貧困ビジネスのような搾取システムがあるようだ。「良心派」が増えて、潰されないような仕組みが必要だと強く感じる。
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前作の方が面白そう…
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最近、本来保護するべき立場の人が虐待したり、って事件多いですね。この本は精神病院と言われる病院事件の発端となった宇都宮病院リンチ怪死事件というのが前半部分です。読んでいて背筋が寒くなります。まるでアウシュビッツです。すさまじいまでの暴力支配。こんな病院がつい最近まであったとは。読んでいて人事でないのは、もし、発病して精神科救急につれていかれると、患者に病院を選択する自由がなく、運悪く、最悪の病院に入院にでもなれば、治るどころか、精神疾患がますます悪化して沈殿患者となっていってしまう、ということです。まあ、この事件以降、法律が改正されたりしてずいぶんと待遇はましになっているようですが、全国にある病院の中には治療にあまり熱心でなく今でも閉鎖主義を貫いているところもあるでしょうね。後半は先進的に精神医療に取り組んでいる医者の話しが出てきてホッとします。天国と地獄、両方の両極端な病院を経験した患者の話しが特に参考になります。精神疾患への偏見をなくすためにもお薦めの本です。
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話が古すぎるのと、あと新がついてないほうの(潜入ルポの)と間違えて借りた。いつ潜入するのか待っているうちに読み終わってもた。
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つい20年前の事件。
時代は確実にかわりつつある