世界観をつくる 「感性×知性」の仕事術

  • 朝日新聞出版
3.90
  • (48)
  • (65)
  • (45)
  • (8)
  • (1)
本棚登録 : 1065
感想 : 72
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022516732

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • D2Cを読んで、「世界観」がまさしく自分のキーワードだったので、
    こちらの本も読んでみました。

    ※D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略
    https://booklog.jp/users/noguri/archives/1/491006303X#comment

    「世界観」って結構便利な言葉だけど、すごい抽象的。。
    この本を読んでも、パチッとハマるものではない。
    そんな感じで少しモヤモヤしていたら、
    「世界観」って(山口さんの言う)「役に立つ」側ではなく、
    「意味がある」側だからかー、と妙に納得してしまった。

    という訳で、ノウハウ的なものを期待している人には、
    モヤモヤしてしまう本かもしれないですが、
    お二人の哲学を少しでも感じ取るにはとても良い本だと思います。

    山口さんの本は何冊か読んだことがあったけど、
    水野さんの本は読んだことがなかったので、
    この人の本も読んでみたくなりました。

  • 曖昧なものが好きだけどなかなか伝わらない。
    自分の好きを伝えたい。
    独りよがりになってしまうのは知識不足から来てるのかもしれない。
    いくら覚悟があっても、勇気を出しても、センスと知識がないと成立しない。
    世界観を描かれたものは心に刺さって、心を揺さぶって、共感する。
    自分の好きのためと思えばモチベーションは上がると思った。

  • 「くまモン」の水野学さんと、数々のベストセラー本を出している山口周さんの対談ということで期待大の一冊。テーマは「世界観について語る」で、マズローの欲求5段階説からはじまり、水野さん・山口さんの考える意味・物語・未来の作り方が語られる。話題は矢沢永吉からスティーブ・ジョブス、エルメス、パタゴニア、バルミューダまでビジネス、経営、デザイン、アートなんでもありなかんじでエンタメ感満載で非常に面白い。ガッツリしたビジネス本形式ではないので、サクっと読める。

  • 世界観を作る仕事。電線の話。日本橋の話。 文明と文化 未来、可能性を如何に見出してそれを他人を巻き込みながらインプリしていくか そのために色々なインプットも大事、自分なりの感性、こだわり、精度が大事。それを経て、意味ができる。

  • 役立つモノから意味あるモノへ、時代のニーズが変遷している。そんな時代において、なぜ世界観は必要なのか?その答えは、問題をつくるため、と語られている。ありたい姿=世界観を体現するため、現実とのギャップをどう埋めるのか?問いをたてて、改善する。正解ではなく、問題想起力が大切。企業の成功例として、バルミューダや茅乃舎、パタゴニアなどを挙げているが、私もその世界観に惹かれているファンの一人である。商品やサービスを消費することによって、ワクワクドキドキする。生活を豊かにする、心地よい暮らしにつながるそんな付加価値も意味あるモノの一つかなと思った。コアなファンに支持される企業がこれからも生き続けていくだろう。

  • ちょっと衝撃的でした
    日本企業がブランディング下手だよねえくらいまではまあそうなんだけど

    コンサルとしてハードスキルばかり磨いてきて、それが市場価値につながると信じていたものが、ちょっと崩れた

    もっと世界観やストーリーを語れる仕事につきたい、そう思った

  • 「世界観」という言葉は、対象が持つ、もしくは醸し出す雰囲気、みたいな意味合いで使われることが多いけど、本来はその対象が「世界をどう見るか」という視点・視角・考え方のことだ。
    たくさんの会社を改革させてきた現代の名コンサルタント、そもそも確立された世界観をもつ二人のやりとりだけあってすごい面白い。
    なりたい自分を持っている人が強いのは、「こうじゃない」と思ったものを切り捨てることができるからなのだなと思った。自分が存在する意味をつくり、意味を第三者と共有できる物語をつくり、その物語を実現する未来をつくるために今すべきことを選びとる。タイトルの「世界観をつくる」というのは、そうしたプロセスの結果にすぎない。世界に対する物語が揺るがない個人や会社は、独特の雰囲気を醸し出して、多くの人を惹きつけるのだなとつくづく考えさせられた。

    Apple社の「Knowledge Navigator」の事例がいちばん衝撃だった。夢は(具体的であればあるほど)叶うというわけですね、Mr.ジョブズ。

  • ■この本を一言で言うと?
    問いを立てよう、意味があることをしよう

    ■気になったこと
    ◎世界観は「問題をつくるため」
     問題=ありたい姿と現在の姿のギャップ
    ◉正解が過多になっている世の中で、良い問いを立てる力が求められてきている
    イシューからはじめよ

    ◎「文字にすると必ず過去の反映になってしまう」。文字は概念を記述するが、概念は必ず過去の反映
    ◉これは面白い。言葉で定義した途端に過去になるのはそのとおりだ。だからこそ概念を別の表現技法で表すのはどうか、動画とかね

    ◎日本のメーカーのほとんどは世の中にある「顕在化している問題」の解決策をつくってきた

    ◎文明が発達して、後から文化が熟成される
     文明=役に立つ、文化=意味がある
    ◉便利なもので不便さを解決したら、革命的にそこに文化ができてくる
     これを歴史からちゃんと学び取っているのがすごい

    ◎「文明=役に立つ」の裏打ちは、論理とサイエンスとスキル
    ◉正解があるからこそできること。マーケターのスキルはだいたいここに集約されているけど、これって過去の成功=一世代前のマーケから考えているだけで、新しいものを作る上ではもっと大局を見る必要があるんだろうな。もちろん細かいところでは分析はいるけど
    →文明と文化の両方を理解できるメンバーがいて組織に余裕がないとできることではない。社内理解をとること

    ◎「文明=役に立つ」はものさしがシンプルだからこそ大企業との体力勝負になる(100m走)。ものさしが複雑な文化の勝負に行きたい(野球)

    ◎センスは知識からはじまる(朝日新聞社出版)。「これがいい」と自分で判断する能力


    ◎ショートストーリー、ショートムービーを作る能力
     自分でゼロから創造する人、人を観察し続けてそれを表す人

  • <どんな本?一言で紹介>
    「役に立つ」よりも「意味がある」が大事。
    ビジネスとクリエイティブをうまくつなげる「世界観」の作り方がわかる本。

    <どんな人におすすめ?>
    「世界観」を作るヒントがほしい人。
    読書・筋トレ・ブログ等が続かない人。
    また3日坊主で終わってしまった人。

    <読んだら、どんなことが分かるの?>
    「世界観」とは、知性と感性を融合させた“ビジネススキル"。

    ・ 未来の会社がつくっていく「価値」とは
    ・モノが過剰、便利が過剰、正解が過剰

    ・「日産自動車」と「Google」の決定的な違いとは

    ・個人が「役に立つ正解」に拘ってしまう原因
    ・大切なのはセカンドペンギン

    ・ ターゲットはベン図の全体にいる
    ・「意味がある」はCMで表現できない

    ・「矢沢永吉」というネーミングが矢沢ブランドをつくった
    「007」のレバレッジ大作戦
    ・世界観は知識からはじまる

    ・ ブランドの世界観はどうつくるか
    ・レッドオーシャンこそ自分の居場所が見つかる
    「一人電通」だったレオナルド・ダ・ヴィンチ
    ・石斧と印籠とiPhoneの「デザイン」
    ・言葉にも精度を


    <日々の生活、仕事などに活かせるポイント>

    1.意味をつくり、価値を転換させる

    今日の世界では「正解=ソリューション」が供給過剰になっている。一方「問題=アジェンダ」が希少化している。
    だからこそ、「役に立つ」よりも「意味がある」ことの方が相対的に重要視されている。
    しかし「意味がある」を追い求めようとすると、周りから煙たがられて浮いてしまう。
    「意味がある」を追求する「ファーストペンギン」を浮かせてしまわないためには、フォロワーとなる「セカンドペンギン」の存在が欠かせない。「ファーストペンギン」と「セカンドペンギン」の双方には、自分がカッコいいと思うものを、ハッキリと「カッコいい」と言い切る勇気が必要である。
    「意味」を表現していくためには「ブランディング=世界観のつくり方」を知っておく必要がある。
    この世界観には2パターン存在する。第一のパターンは「おしゃれを目指す」と決めて完璧に構築したもの。
    第二のパターンは、あえて外すことで逆におしゃれにしたものである。

    こうした世界観を作るためには「知識×やり方」をセットで学ぶ。特にこの「知識」がないがしろにされがちなので、注意が必要。
    具体的には、まず「引き出し」を増やすこと。演劇、映画、街歩き、アート、読書などを通して
    「パッと見て仕事に役立たなそうなこと」を学ぶことが重要である。
    「すぐに役立つエクセルの使い方」のような、「役立つもの」に飛びついては、いつまでも「意味」を作り出すために必要な知識は獲得できない。
    「引き出し」を増やす以外に、それを表現してサービスや商品に「人格」を込めるためのデザインの技法も知っておく必要がある。
    デザインには、グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、内装デザインなどがある。
    特にグラフィックデザインにフォーカスすると
    1)「らしさ」を見極められるようになること、2)書体や色といったデザインの超基本知識を身につけること、3)やっちゃいけないことを知っておくことが重要になってくる。

    2.物語をつくり、シーンを演出する


    3.文脈をつくり、情報表現を適正化する

    <感想>
    水野学さんの「センスは知識から」はすごくいい本。質の高さから、さらにセンスが求められた時代で、センスを磨く方法が書かれている。
    デザインの場合、言語だけではなく、事例をたくさん見ること。現代人、しなければならないことはたくさんあるなーとつくづく感じる。
    インプットとアウトプットが楽しめる分野をいくつか横断しようと思った。

  • 便利から意味へ。
    企業が提供しなければならないものが圧倒的に変化しているのに旧態依然とした発想、価値観で切り抜けようとしている会社の多いこと…。
    気づきがいくつもあった。

全72件中 1 - 10件を表示
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×