火の鳥9

著者 :
  • 朝日新聞出版
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感想 : 14
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022140302

感想・レビュー・書評

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  • 『火の鳥』を最初から読んでついに9巻目にたどり着きました。
     今まで読んだ感想は、クセがあり過ぎて自分には合わないということ。
     確かに『火の鳥』は手塚治虫の代表作ですが、だからといって手塚治虫を読んだことない人が最初に『火の鳥』を読むのはどうかと思います。
     異形編も生命編も毎度の鬱展開にうんざり。
     異形編は確かに綺麗にまとまっていて流れは良かったのですが、生命編の悪夢のような展開が長々と続くのはもう勘弁してよ、です。
     私自身も日常生活は終わりなき悪夢の中にいます。
     その境遇を忘れるために読書の時間をとっているのです。
     その限りある息抜きの時間にわざわざ同じような鬱展開のマンガなんか読みたくないわ!という感じです。
     もちろん、こんなタイプのマンガも必要です。
     愛国ポルノのようなマンガばかりでは困ります。
     でも感情障害ギリギリの私自身はこういうのは精神的に苦痛で受け付けない。
     精神衛生上は明るく元気になれるものを読んでいかないといけないのだ。
       https://diletanto.hateblo.jp/entry/2020/01/13/194253

  • 主人公達が、自分にとっての善悪の価値観を省み、生命の尊さを知る事で、自らの罪を悟り苦しみ抜いて償い続ける様に考えさせられる。
    『火の鳥』全編に出てくる"猿田"の、生まれ変わっても生まれ変わっても、誰よりも長く苦しみ続ける姿に、そろそろ心が痛くなってきた。救い…が訪れるのだろうか。

  • [生命編]
    1980年8月号~12月号、マンガ少年連載。

    壮大な「望郷編」で始まったマンガ少年版火の鳥だったけど、雑誌休刊(81年)とともに力尽きていくような感じがして物悲しい。
    あまり好意的に受け入れられなかったらしい「火の鳥2772」が3月に封切られているんだが、この辺の苦悩もあったのではないだろうか。

    [異形編]
    1981年1月号~4月号、マンガ少年連載。
    短編ながら火の鳥のエッセンスが凝縮されている。

  • クローン恐ろしい...

  • 最後が悲しかった。

  • 『火の鳥 生命編』
    ■背景……執筆時期;1980年/時代設定;2155年/舞台;日本、ペルー。
    ■梗概……日本のTVプロデューサー青居はクローン人間を狩猟するリアリティ番組を企画、クローン人間を唯一つくることができるという”鳥人間”のいるペルーに向かう。しかし”鳥人間”は青居本人を元にして大量のクローン人間をつくってしまった。番組は大ヒット。青居のクローン人間は毎週毎週殺され続けることになる。
    ■総評……猿田研究員の恋人のエピソード、強風に飛ばされて死ぬエピソードはぜんぜん良くない。/火の鳥と人間との”あいのこ”っていうの? これも良くない。/”人間狩り”というアイデアなどたいしたことない。/最後、クローン工場を爆破して問題解決……というわけにはならない。

    『火の鳥 異形編』
    ■背景……執筆時期;1981年/時代設定;15世紀後半/舞台;近江の国
    ■梗概……応仁の乱で武勲をたてた八儀家正は残虐非道な領主。実の娘を男とみなして(左近介と名付ける)容赦のないスパルタ教育を施す。また妻を見殺しにし、左近介が想いを懸ける男を死に追いやる。やがて八儀家正は死病に取りつかれるのだが、そこにどんな病も直すことのできるという八百比丘尼が連れてこられる。左近介は憎っくき父をそのまま亡き者にするため、治療を施す前に八百比丘尼を殺害しようとする。
    ■死……今回は”治療”がテーマになっていてほとんど人は死なない。
    ■見どころ……左近介が風呂に入るため上着を脱いだらいきなりおっぱいがぶるんッてでてきて、うわッとなる。
    ■その他……治療を受けに八百比丘尼を訪ねてくるのは、次回作『太陽編』の宗教戦争で傷ついた物の怪たちという設定。
    ■総評……八百比丘尼伝説×百鬼夜行絵巻×SFの無限タイムループもの。大作ではないがさすが。よくできている。

  • 異形編
    好きな話でした。時間が遡り自分に殺される。
    生命編
    クローン批判。番組プロデューサーのクローン人間がテレビの見せ物になる話。自業自得。

  • 展示会で読んだもの。短編2編。時空をこえ己を殺してしまう「異形編」、自分のクローン人間を殺戮のため作られてしまう「生命編」。意図が分かりやすく読みやすいと感じた。

  • 僕が初めて読んだ手塚治虫作品は、『火の鳥 異形編』でした。当時小学校低学年だった僕にとっては、『火の鳥』は怖い作品、そして大人の漫画として印象づけられ、その後、そのスケールの大きさに圧倒されながらも読み漁ったものです。

    日本人はなぜこんなに漫画が好きなのか、外国人の目には異様にうつるらしい。なぜ外国の人はこれまで漫画を読まずにいたのだろうか。答えの一つは、彼らの国に手塚治虫がいなかったからだ。

    1989年2月10日、手塚治虫が亡くなった翌日の朝日新聞・天声人語のこの一節を、彼のライフワークであった『火の鳥』を読み返すたびに思い出します。

  • 2009.11
    運命を受け入れて生きていく。

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著者プロフィール

1928年、大阪府豊中市生まれ。「治虫」というペンネームはオサムシという昆虫の名前からとったもの。本名・治。大阪大学附属医学専門部を卒業後、医学博士号を取得。46年、『マアチャンの日記帳』でデビュー。幅広い分野にわたる人気漫画を量産し、『ブラックジャック』『鉄腕アトム』『リボンの騎士』『火の鳥』『ジャングル大帝』など、国民的人気漫画を生み出してきた。

「2020年 『手塚治虫のマンガの教科書』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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