- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006022754
作品紹介・あらすじ
岩波茂雄が熱海に建てた近代数寄屋の名建築、惜櫟荘。縁あってその「番人」となった著者は、これを後世に残すべく完全修復を志す。作業が進むにつれその趣向に満ちた創造性が明らかに。解体・復元過程を興味深いエピソードを交えて綴る著者初のエッセイ。2014年「日本建築学会文化賞」受賞。現代文庫版には新たに「惜櫟荘だより番外編 芳名録余滴」を収める。
感想・レビュー・書評
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文庫本になったので購入。建物だけの話の方が良いように思う。スペインの話しも良いが、時間の前後関係に混乱する。
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木偏に楽と書いてレキ、リャクと読み、櫟(くぬぎ)の意。
ひなびて、落ちぶれた感じがいいと、熱海に海を望む家を買う。
海を望むと、その庭や瀟洒な佇まいの家が見えた。
それが岩波書房の持ち物で、新数寄屋づくりの名匠「吉田五十八」の作。
熱海に人の目が再び向けられ再開発の名の下に
岩波書房の手から離れようとしていた。
佐伯泰英は、その庭師に請い中には入れないがと、
庭から望めることに。その作りの素晴らしさに惹きこまれ、
東京に事務所のマンションを買うことをやめ、
購入するために奔走。
吉田五十八の意匠を守るために、チームを作る。
吉田五十八の直属の弟子である建築家や、修復作業にも参加した大工、
あらゆる情報を集めるところから始め
部材一点一点を大事に、取り外し、2年を超えたプロジェクトが始まった。
その顛末やら、自分を「職人作家」と呼ぶ自身の始まり、
など織り込んで興味深い一冊に。 -
文豪お手植えの…
仕事場探し
鮑と文庫
ティオ・玲二
五十八の原図
惜櫟荘解体
作家と教師
逗子のライオン
四寸の秘密
詩人と彫刻家
上棟式の贈り物
五十八の灯り
ベトナムへの旅
ホイアンの十六夜
一間の雨戸
画家グスタボ・イソエ
翌檜の門
書の話
児玉清さんと惜櫟荘
呼鈴と家具
自然の庭
遅い夏休み
修復落成式
松の話
著者:佐伯泰英(1942-、北九州市八幡西区、小説家) -
2018年6月10日に紹介されました!