あ・うん: 向田邦子シナリオ集 I (岩波現代文庫 文芸 144 向田邦子シナリオ集 1)
- 岩波書店 (2009年4月16日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
- / ISBN・EAN: 9784006021443
作品紹介・あらすじ
昭和十年、東京・芝三光町あたり-。製薬会社勤めでつつましく暮らす水田仙吉一家を、軍需景気で羽振りのいい鋳物工場社長の門倉修三が迎えた。一対のこま犬のような二人の友情を軸に、ふた家族六人と、お妾さんに子供、山師仲間と謎の親戚らが織り成す人間模様。戦争間近の情景と、ユーモアあるセリフ、秘めたる性の表現を、十八歳の一人娘さと子の目線で描ききる。高視聴率を記録した、向田邦子最後の長編ドラマ。関連資料付。
感想・レビュー・書評
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あまり入り込めず…、また機会があれば読みたい。
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なるほど。
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向田邦子と出会ったのは大学生のときで、今は作家になった、当時雑誌の編集長だった方に勧められた。
当時から感想は変わらない:本当にこの人は、人を、その感情を知っている。そう思う。
女の、強かで、強く、感情的で熱を帯びた部分。男の、夢や、理想や、痛み。それらが惜しげも無く書かれている。
人間らしさがつまった、向田邦子という人物がありったけ詰め込まれた、そんな一冊。10年後、もう一度読みたい。 -
会社勤めの水田と友人の会社社長門倉。こま犬のあ・うんのように見える男二人を水田の妻と娘、門倉の妻と愛人が絡まり合う。女性の強さ、怖さ、そして奥深さが隅々に行き渡っている。ト書き一つまで人の情と生活の風景が瑞々しく表れる。