ファンタジーが生まれるとき: 『魔女の宅急便』とわたし (岩波ジュニア新書 492)
- 岩波書店 (2004年12月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
- / ISBN・EAN: 9784005004928
感想・レビュー・書評
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魔女の宅急便やちいさなおばけシリーズの角野さんの物語が生まれるまでのストーリー。
優しく読者に寄り添う暖かい語り口。彼女の中の小さな少女がずっとそのままに物語を紡いでいることがわかる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
☆3.5 こどもごころをすなほに表した回想録
冒頭は名文だが、長くてだんだんかったるくなってくる。 -
「トムは真夜中の庭で」のフィリパピアスさんのお庭でのエピソードが秀逸。蜂の羽音が聞こえてくる春のイングリッシュガーデン。物語がどこからうまれてくるのか、の話。角野栄子さんの頭の中をちょっと覗けて嬉しかった。
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「魔女の宅急便」の著者・角野栄子氏の子ども向け自叙伝。「おばけのアッチ」シリーズで育ち、映画「魔女の宅急便」公開当時は主人公のキキと同じような年齢だった私も母となり、親子二代に渡る著者のファンである。
キキの成長物語は、作者が60年代にブラジル移住した時の心境が反映されているという。未知の世界に踏み込んで行く好奇心と勇気。どうにもならない孤独と閉塞感。キキは大人になるに連れて失われていった多くのものを私たちに思い出させてくれる。
角野氏が魔女のことをもっとよく知りたくて、本物の魔女に会いにルーマニアまで探求の旅に行くエピソードが面白かった! -
2021/12/13
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テレビで放映された角野栄子さん。
「魔女の宅急便」の原作者といえばわかりやすいだろうか?
現在80代の角野さんはまるで魔女のようにお若い。
お若いというより少女のようだ。
ご自分が好きな「苺色」を中心とした装いは明るく、見た人をハッピーな気分に変えてしまうほど。
鎌倉の家の中も紹介された。
童話作家である角野さんの部屋はかわいい色の小物やご自分で描いた壁や、楽しい気分に満ちている魔法があちこちに。
そんな角野さんが描いたエッセー。
「ファンタジーが生まれる時」
生い立ちから家族のこと、夢想癖、影響を受けたブラジル移民(二年間の)時代に出会った人、好きな本、etc
今も精力的に著作を執筆し続けるパワーを見たような気がする1冊。 -
「くるんじゃなかった。こんなとこ。日本に帰りたい」(156ページ)ブラジルに渡った時の寂しさを間近に感じて、読んでいるうちにわたしも泣いてしまった。こういう経験を経て「魔女の宅急便」が生まれたんだな…と感無量。
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魔女の宅急便が大好きなので、その原作者の方に興味があって読んでみました。ご自身の経験から生まれた物語なんですね。キキのように明るくて、運命を切り拓いてきた方なんだなあ。