- Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
- / ISBN・EAN: 9784004318286
作品紹介・あらすじ
こころが何かを求めている時、悲しみのなかにいる時、絵本を開いてみたい。幼き日の感性が、いきものたちの物語が、木々の記憶が、そして祈りの静寂が、そこにはある。世界各地の150冊ほどの絵本を紹介しながら、その深い魅力を綴る。
感想・レビュー・書評
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ノンフィクション作家として生と死を見つめ続けてきた著者ならではの視点で、大人のための絵本ガイドブック。
柳田邦夫さんが「大人こそ絵本を」と呼びかけて20年になるという。
絵本は大人が自らの人生経験や心に抱えている問題を重ねつつ、じっくりと読むと、小説などとは違う独特の深い味わいがあることがわかってくるものだという。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
殺伐とした時代環境の中にあって、「大人こそ絵本を」「絵本は人生に三度(幼少期、子育て期、中高年期)」「大人の気づき、子どもの心の発達」を提唱する柳田邦男氏が、味わい深い絵本の世界を紹介した人生読本です。幼き日の感性を取り戻せる「絵本」に身をゆだねれば、心に抱える問題の解決に結びつき、哲学や文学と並ぶ奥の深い表現ジャンルである「絵本」を推奨されています。本書で紹介された150冊は、感性を蘇らせ、心の持ち方に変化をもたらす作品が目白押しです。
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絵本の普及にも力を入れている柳田さんによる、古今東西(といっても2000年~が多い)の絵本を紹介した一冊。けっこう分厚い。独自のテーマが立てられているのがいい。
『こころの転機』『笑いも悲しみもあって』『星よ月よ』『祈りの灯』など。
ストーリーの紹介だけでなく、どんなところがいいと思うのか具体的に書かれているので、エッセイを読むような感じで楽しい。作者についても言及している。 -
978-4-00-431828-6
c0295¥980E
岩波新書(新赤版)1828.
人生の1冊の絵本
2020/02/27. 大1刷発行
著者:柳田国男(やなぎだ くにお)
発行所:株式会社岩波書店
目次
1 こころの転機
2 こころのかたち
3 子どもの感性
4 無垢な時間
5 笑いも悲しみもあって
6 木はみている
7 星よ月よ
8 祈りの明かり
あとがき
登場する絵本索引 -
貸出状況はこちらから確認してください↓
https://libopac.kamakura-u.ac.jp/webopac/BB00295345 -
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大人にこそ絵本を。
大人に絵本を薦める、また子どもの心の発達に絵本が大きな役割を果たすことを伝える著者が、様々なテーマの絵本を紹介するコラムをまとめた本である。
小さい頃に繰り返し読んだ絵本のことを、常に頭になくても、パッと何かのきっかけで思い出すことがあるだろう。怖くて苦手で、でも忘れられない絵本もあるだろう。絵本が子どもの心を描き、子どもに寄り添ってくれることを知っている人は多いはずだ。
読んだことのない絵本が多かった。手に取ってみたいものがたくさんあった。心が休まらない日に紹介された絵本を読んでみようかと思う。それと、小さい頃に読んでいた絵本をもう一度読んでみようとも思う。
気になった絵本
長倉洋海『いのる』アリス館
ウッドソン『ひとりひとりのやさしさ』BL出版
荒井良二『きょうというひ』BL出版