プラスチック汚染とは何か (岩波ブックレット NO. 1003)

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  • Amazon.co.jp ・本 (88ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784002710037

作品紹介・あらすじ

安価で便利な素材として過剰に生産・消費され、大量に捨てられているプラスチック。特に海洋プラスチック汚染は二一世紀最悪の環境問題の一つと言われる。この問題の全体像を提示し、産業政策の側面にも光をあてて解決策を検討する。

感想・レビュー・書評

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  • 日本の課題の章は、全ての人に読んでいただきたい。
    コロナ禍で試行錯誤している今、できることをひとつひとつ見つけて実践するなら今。便利な習慣を変えるのは大変だが、便利が最優先の時代ではないのである。

    内容紹介
    安価で便利な素材として過剰に生産・消費され、大量に捨てられているプラスチック。特に海洋プラスチック汚染は二一世紀最悪の環境問題の一つと言われる。この問題の全体像を提示し、産業政策の側面にも光をあてて解決策を検討する。
    目次
    はじめに
    第1章 プラスチックとはどんな物質なのか――増える消費と廃棄
    第2章 海洋プラスチック汚染――その現状と影響
    第3章 プラスチック汚染を減らすために――世界の取り組みの動向
    第4章 プラスチックごみ問題を考える視点と枠組み
    第5章 日本の課題
    おわりに

    ISBN9784002710037
    岩波書店
    620円(本体)2019年06月

  • 表題のテーマを5章に分けてわかりやすく解説。最新のデータと取材により、日本と世界の汚染の現状、その問題に対する取り組みを紹介する。
    第1章 プラスチックとはどんな物質なのか……増える消費と廃棄
    第2章 海洋プラスチック汚染――その現状と影響
    第3章 プラスチック汚染を減らすために――世界の取り組みの動向
    第4章 プラスチックごみ問題を考える視点と枠組み
    第5章 日本の課題
    このハンディな冊子、岩波ブックレットの刊行の言葉にある「正確な情報とその分析、明確な主張を端的に伝え、解決のための見直しを読者と共に持ち、歴史の正しい方向付けをはかること」の手本のような1冊と言える。

  • 「レジ袋をやめれば大丈夫と思っていませんか?」という表紙の言葉に強く惹かれて読んだ。

    ブックレットだからページ数は少ないが、中身はとても濃い!
    今やプラスチックは、環境問題の「元凶」と言われてしまっているけれど、プラスチックが登場して多用されるようになったきっかけは「環境保護のため」だったという冒頭のお話にびっくり!

    プラスチックのすべてを「悪」にしてはいけない。何に必要で、何はプラスチックでなくてもいいのかということをよくよく吟味していく必要があるのだろう。

  • 最近レジ袋有料化で関心が高まっている(はず)のプラスチック問題。
    根強く反対する人たちへの反論も含みつつ、更なる問題解決策も提示。
    何がどのように問題なのかを丁寧に説明してあり、なんとなく問題だけど、反論されるとモヤモヤしてしまう人にマッチした本。
    レジ袋を減らすための声がけとして、デフォルトを「レジ袋が必要な方はお申し出ください」としている薬局の例などを挙げ、80%の削減を達成したと報告する。
    私もデフォルトをそうすべきだと家族と話し合っていたところだったので、タイムリーだった。

  • 普及しているとは認識していたが、こんなにも広範囲に使われているなんて。レジ袋一つどころの問題ではないが、身近なところではレジ袋一つから始めるしかないのか。

  • 重要なテーマだが、あまりに文章が無機質で興味をそそらなかった。

    データの出典も分かりづらかった。

  • 大阪樟蔭女子大学図書館OPACへのリンク
    https://library.osaka-shoin.ac.jp/opac/volume/663026

  • ざっとななめ読み。
    非常にコンパクトな本であるものの、プラスチック問題の全体像がよくまとめられている。世界各国の取り組みを概観したのち、日本としての方向性も提示されている。

  • 海釣りが好きで良く海に行くのもあって、海のプラスチック汚染については気になっていて、Ocean cleanupの活動を数年前から支援していたのだが、何処か他人事の域を出ず、たまたまこの本を手に取った事もあり読んでみた。
    太平洋にはゴミベルトと言われる領域があって日本の4倍の面積に渡ってぷらごみがあるらしい… けど盛ってる感も… 2章はこの手のデータが他にも載っているんだけど、出典や引用などが明確に示されていない事が気になる。 バイアスが掛かっているように思えるのだ… この太平洋ゴミベルトの46%が漁具との事で、日本の2倍の面積分の漁具?? そんなにあるならOcean cleanupは、もっと大量に回収出来るんじゃ?とか。

    ただ、この本はプラスチックのゴミを出さなきゃ良いとか、ストローやゴミ袋をスケープゴートにして煽るような事はして無くて、先進的な取り組みをしているEU諸国の状況から、再利用の経済合理性などにも触れているので、解決策を模索している企業やNPOに取っては参考になると思う。

    あと、新技術好きの日本人が好きそうなバイオマスプラスチックも、そもそも原料が食料だし、処理に温室効果ガスを出すとか、そもそも既存プラスチックと一緒に処理出来なくなっちゃうし、捨てても問題ないってみんなが考えるとそもそも何のため?となると釘を刺している。

    著者は、枝廣淳子氏、ウィキペディアを見ると沢山の本を出している方なんだなと言うことはわかった。

    環境問題書籍として、並行して読んでいるチェンジングブルーと比べると、かなりの見劣りがしてしまうのは仕方がないところか。

    色々な活動をされている方のようなので、各所での提案があるのかと思うのだが、この本の中で課題をわかりやすく整理して、解決策を提示みたいなところがあると良かったと思う。

    自身の生活の中でプラスチックを排除する事は不可能過ぎるが、購入するペットボトルを減らす所からかな。

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著者プロフィール

大学院大学至善館教授、有限会社イーズ代表取締役、株式会社未来創造部代表取締役社長、幸せ経済社会研究所所長、環境ジャーナリスト、翻訳家
東京大学大学院教育心理学専攻修士課程修了。『不都合な真実』(アル・ゴア著)の翻訳をはじめ、環境・エネルギー問題に関する講演、執筆、企業のCSRコンサルティングや異業種勉強会等の活動を通じて、地球環境の現状や国内外の動きを発信。持続可能な未来に向けて新しい経済や社会のあり方、幸福度、レジリエンスを高めるための考え方や事例を研究。「伝えること」で変化を創り、「つながり」と「対話」でしなやかに強く、幸せな未来の共創をめざす。
心理学を基にしたビジョン作りやセルフマネジメント術で一人々々の自己実現を手伝うと共に、システム思考やシナリオプランニングを生かした合意形成に向けての場作り・ファシリテーターを、企業や自治体で数多く務める。教育機関で次世代の育成に力を注ぐと共に、島根県隠岐諸島の海士町や徳島県上勝町、宮城県気仙沼市、熊本県南小国町、北海道の下川町等、意志ある未来を描く地方創生と地元経済を創り直すプロジェクトにアドバイザーとして関わる。

「2023年 『答えを急がない勇気 ネガティブ・ケイパビリティのススメ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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