- Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
- / ISBN・EAN: 9784002708423
作品紹介・あらすじ
一人残らず子どもの学ぶ権利を保障し、一人残らず教師が専門家として成長する学校は、どのようにして実現するのか。日本はもとより海外でも近年、爆発的に普及している「学びの共同体」の学校改革とは。その哲学、授業の進め方、教師間の連携、保護者との関係づくりまでを開陳する、待望の入門書。
感想・レビュー・書評
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教材の本質を見極めること
同僚性
が特に刺さりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
[読書]1 学校を改革する 学びの共同体の構想と実践 佐藤 学(2014)
1 二一世紀の社会と学校
2 学びの共同体のヴィジョンと哲学
3 学びの共同体の活動システム
4 協同的学びによる授業改革
5 教師間の同僚性の構築
6 保護者との連帯、教育委員会との連携
7 国内外のネットワーク
8 地域のパイロット・スクールをつくろう
朝活でひねくれ先生の発表を聞いて、学びの共同体とはなんぞや?という疑問から紹介していただいた本。
岩波ブックレットというらしくとても薄いです。その代わり、学びの共同体について概要がぎゅっと書かれています。
著者が30年ほど前に学校改革を提唱し実践を始め、15年ほど前から爆発的な普及を遂げたらしい。
私も学校改革必要だよなぁって思っているので、こんな風になればいいなぁと思う反面、哲学的な部分が多く、ハイリスクハイリターンなんだなぁと思ったりしました。
「学校は、内側からしか改革できないが、外からの支援がなければ改革を持続させることはできない」(P44)が一番刺さりました。
内側から始めるか、外側から支えるか。これからの学校改革が楽しみでありにゃす。
変わるのかなぁ。変わらないのかなぁ。きっと、変わるところもあれば変わらないところもあるんだろうなぁ。どこがどこが変わってどこが変わらなかったのか、どんなふうに変わったのか、どうして変わったのか、変わらなかったのか、過渡期の日本の教育界を刮目しておきたいでやんす。 -
5 授業における学び──授業を研究する[守屋淳先生] 2
【ブックガイドのコメント】
「『学びの共同体』を提唱した教育学者が、その考え方と具体的方法を解説したもの。」
(『ともに生きるための教育学へのレッスン40』129ページ)
【北大ではここにあります(北海道大学蔵書目録へのリンク先)】
https://opac.lib.hokudai.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2001555145 -
学びの共同体や協同学習の理念を知るための、基本のき、みたいな本。
何か思うことあれば、ここに立ち返ればよい本。
わかりやすく読みやすいかというと私はそうでもなかったけれど、端的で短いので意外と読める。 -
勇気づけられた。
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学びの共同体の概念理解のための入門書と本書をとった。大学教育にも連なる非常に重要な視点が書かれている。佐藤学先生の本を読み進めていきたい。
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学びの共同体を実践している著者。その「学びの共同体」の手引き書的な本です。
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協同的学びと協力的学びとしてcollaboration-learningとcooperative-learningを区別している。
あらゆる改革において”Vision is the first priority”
どんな学校改革も,絶対に内部に対立や分裂を引き起こしてはならない。学校内部の分裂のつけは必ず生徒のところにしわ寄せがいくし,改革に真摯に取り組む良心的な教師達に深い心の傷を残してしまう。
個人で行えるのは練習と記憶だけである。
一人残らず子どもの学びの権利を実現するためには,協同的学びによって子ども同士が学び合うより他に方法はない。
誰もが理解すべき共有の課題とその理解を基礎として挑戦するジャンプの課題の二つの課題で授業をデザインしている。
これまで学びのプロセスについて「理解→応用」の一方向で認識されてきたが,「応用→理解」というプロセスも同時に重要な働きをしている。
教え合う関係では教師や仲間の援助を待つ子どもを育ててしまう。待つ子どもは中学校,高校になると,ほとんど必然的に恨む子どもへと転じていく。
協力的学びと協同的学びの違い→ジャンプ課題を必ず含むか否か
協同的学びにおいては「話し合い」は必要ないのであって,「学び合い」こそが求められなければならない。
聴き合う関係
学びの共同体の学校では,どの学校においても,学力の向上はまずB問題(発展的学力)において起こり,それに続いてA問題(基礎的学力)において起こっている。これは教師の常識とは逆転している。
これまでの授業協議会は,「どこが良かった」「どこが悪かった」という評価を行う発言が多かった。
授業の良し悪しを評価し助言するのではなく,教室の学びの事実から学び合う授業協議会を実現する必要がある。
これまでの授業研究は「仮説-検証」型の古い授業研究に縛られており,プラン作りに多大なエネルギーを注いできた。