- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000612852
感想・レビュー・書評
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ロジックでなく、人情で作戦決定された。
作戦貫徹が部隊の使命で、撤退する選択肢を持っていなかった。
牟田口の戦局を打開するための奇策にみんなが根拠なく乗った。
齋藤博圀さんの最後の発言が非常に印象的。 -
抗命事件に光を当ててもよかったのでは。
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東2法経図・6F開架:391A/N11s//K
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上層部へ過度な忖度をし自らの首を絞めていく現場、一方現場を軽視し十分な補給が無くとも気合いでどうにかしようとする上層部の感情論、意思決定や責任の所在が曖昧で、なあなあのまま取り返しのつかない状態になっても尚適切な判断が出来ない。盛大に失敗しても実態も責任も有耶無耶に処理され、次へ活かされることもない。
今読むからこそ、この体質が戦後70年以上経っても日本に根深く張り付いていることがよく分かる気がする。 -
太平洋戦争に限らず、日本人は兵站の重要性をあまり認識できないまま今に至っているような気がする(中には重要視していた人もいるが)。
また特に太平洋戦争時には人情論、精神論で突き進んでしまっていた傾向が強かったと思っているが、それを再認識させられた。翻っていまはどうか?ビジネスの世界で、人情論、精神論でプロジェクトを進めてしまってはいないか?この人だからとか、やる気があるからとかってなっているのは変わっていないのではないか。歴史に学ぶとはそういうことなのだと思う。 -
戦後どころか戦時中から批判されてきた無謀の代名詞インパール作戦を、今改めて取り上げるのは、インパールが今日もそこかしこに息づいているから。上司への忖度、曖昧な意思決定、現場の軽視、科学的根拠を欠いた精神論、責任所在の無さ...日本人だけの特徴とは言い切れないとしても、社会を生きていれば、これら要素に必ず直面すると言っても過言でなく、だからこそ、この惨禍から学ばなければならない理由がある。またそれが、戦慄の記録を記録だけで終わらせない唯一の道でもある。こういう歴史がありました、ではなく、「今」を切り取らねばならない、とする取材班の制作意図には共感だし、数少ない作戦従事者の声を届けられるほぼ最後の機会を無為にしなかった事を評価したい。
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NHKのドキュメンタリーの内容をまとめた本。新たな証言も含めて紹介する。
知識や想像力は豊かだが現場を知らない司令官と、知識も無く戦争の現場しか知らない兵士たち。軍隊のこの図式は、日本に限らず同じかもしれないが、インパール作戦はそのギャップが大きかったと思う。この地で犠牲になった兵士達の事を思うと苦しい気分になった。番組で取り上げた少尉の手記は特に印象に残った。
彼らの犠牲のお陰で今日の日本があることを忘れてはいけない。
因みに、NHKで世界の街角を歩いて廻る番組がある。毎週それを見て、自分は旅行に行かなくても世界中の街を知っていると豪語する知人がいる。今でも想像力豊かで自信たっぷりの人達は存在する。 -
「わたし定時で帰ります」で上司、顧客との駆け引きの参考に主人公の親が持ち出してきたネタ。
論理破綻している命令を無理と分かって実行しなければならない定め。
やるも地獄やらぬも地獄、どちらも地獄。
さて、あなたならどうする??と迫られてる感じだ。
考えさせられるなぁ。。。