- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000612012
作品紹介・あらすじ
富山市議会で、数の力をバックに自らの議員報酬を増額するお手盛り条例案が可決された。それに疑問を感じた地方局の記者たちが、さまざまな圧力と闘いながら膨大な資料を分析、政務活動費の不正を暴き、ついに議員たちをドミノ辞職へと追い込んでいく。全国に波及した白紙領収証問題の大スクープはいかにして生まれたのか。迫真のルポ。一連の報道で2017年度日本記者クラブ賞特別賞受賞!
感想・レビュー・書評
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嘆かわしいというか、腹立たしいというか、見下げ果てたというか、税金を掠め取るなんて前近代の日本なら間違いなく死罪だろうし、今話題沸騰の某北とかその隣の大国とかでも死刑になるのではないだろうか。
挙げ句の果てに、役人も隠ぺいに手を貸していたんだから連座同罪でもおかしくないよね?
刑にも服さずのうのうとしているなんて、いつから日本人(というか富山市民だけど)は、こんなに優しく、いや情けなく愚かになったんでしょうね。
富山市民の一人として、自分自身もいかんともしがたく情けなく思います。
まあ端的にいって、権力をカサにきたコソ泥だよね!あまつさえ、議員報酬が全国一になるための値上げ要求を出して議会を通過させているんだから、盗人猛々しいとはまさにこのことだね。
金を返せば済むのなら警察はいらないちゅーの!!ていうか警察は一体何をやってるんだ!?
加えて、おそらく富山市の自民党議員会と民進党議員会らの組織ぐるみの犯罪だったにもかかわらず(だって幹部らがこぞって関与してたもんね)、この4月の選挙で数は減ったもののまだ自民党議員が議会過半数を占めるなんてどゆこと?
本書にもある通り、古代ギリシャ人いわく「政治に無関心な国民は、愚かな政治家に支配される」のをいまだ地でいっています・・・。
本書は富山のローカルテレビ局・チューリップテレビのいわば自賛本なのですが、まあよくぞ取材して明るみに出してくれたと思うのと同時に、「あとがき」で自省している通り、議員報酬引き上げ問題が無かったら政務活動費横領問題まで気がつけたかという課題もあり、これに安堵せずに今後とも引き続き政治へのチェック機能を果たしていってもらいたいものだと思います。期待を込めて星5点!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
悪を追い詰める描写だが、議員個人の責任よりも政務活動費を流用できるシステムに問題があるように見える。
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「はりぼて」の替わりに登録。
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2018年7月9日
取材の仕方、真相解明は至ってシンプル。不正の仕方もシンプル。 -
議員報酬の引き上げをきっかけに発覚した政務活動費の不正疑惑から、ドミノ式に14人の富山市議が辞職に追い込まれた一連の流れを、チューリップテレビ取材班メンバーが時系列に沿ったルポ形式で本にまとめたもの。
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「はりぼて」の文面補足。一晩読了。
あとがきの「良心」については、
「なぜ君は総理大臣になれないのか」のワンシーンを彷彿とさせる。向き不向き。 -
映画「はりぼて」の副読本として。
その後の砂沢記者・五百旗頭キャスターの異動や退職を知って読むと尚更味わい深い -
チューリップテレビすごい。
ほかのメディアも本当はこうありたいはず。
と、信じたい。
メディアの政治に対するチェック機能は大切だ。 -
資料ID:21802944
請求記号:318.442||C
学生の卒論作成に使用するため