- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000610803
作品紹介・あらすじ
出版の花形であった雑誌を読者として支えていたのは、いつも若者だった。彼らは雑誌に何を託し、そこに何を見ていたのか。雑誌は彼らに何を与え、何をめざそうとしていたのか。主に1950年代から80年代にスポットを当て、全盛期を代表する雑誌たちを、歴史的に考察する。誌面の変容やニューメディアとの関係など、多角的に検証することで浮かび上がる、時代と若者の諸相。そして雑誌の機能と限界-ポスト雑誌時代とされる現代・未来に向けて、メディアと青年文化を考える視座を探る。
感想・レビュー・書評
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若者向けの雑誌の歴史などがわかります。第九章の『百万人の英語』などには青春の思い出もあり、興味深く読みました。思えば、日本人と英語の関係もずいぶん変わってきたようですね。(コアラ)
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雑誌
社会
ノンフィクション -
http://www.lib.fukushima-u.ac.jp/opac/opac_details.cgi?lang=0&amode=11&bibid=TB90309383
『ファミマガ』『ファミ通』『電撃PlayStation』、『non-no』 『ロッキング・オン』、『ぴあ』、『現代思想』などさまざまな雑誌が取り上げられる。雑誌文化の息づかいが聞こえてくる。
(推薦者:行政政策学類 新藤 雄介先生) -
「ここではないどこかを夢みる近未来への想像力は、定期性をもった雑誌によって育まれる」という視点で振り返る昭和の雑誌が育んだ青春の熱き渇き。青年(rising generation)が若者(younger generation )という言葉に置き換わり、大人への過程ではない大人と切り離されたマーケティングターゲットに成り代り、そして青春という言葉でさえ死語と化した今、雑誌はどんどん衰弱していっています。雑誌の青春時代は社会の青春時代。SMAP「夜空ノムコウ」の「あのころの未来に僕らはたっているのかなぁ…」という歌詞が浮かびます。関係ないけど、疲れ切った中年5人組の生謝罪の翌日一気読み。そう言えば、同じ時間帯のNHKで主婦を読者にして共感のコミュニティーを育てている編集長を取り上げていたなぁ…我々の社会はもう一度、ここではないどこかを夢みることができるのでしょうか?
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同業者の知人が著者の一人であることから献本をいただいたので、最初は軽い気持ちでパラパラと読んでいたのだが、これは凄い、凄すぎる。
ちょうど自分が過ごしてきた時代と一致しているということもあるのだろうが、ここの記述を核に様々なことが関連して思い出され、そして眠っていた知的好奇心が掻き立てられる。(ちょっと大げさか)
蛍雪時代、百万人の英語、ぴあから始まりCQ誌(ラジオライフにも触れられている)までと非常に幅広いラインアップだ。凄い、凄すぎる・・・・