結局,ウナギは食べていいのか問題 (岩波科学ライブラリー 286)
- 岩波書店 (2019年7月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000296861
作品紹介・あらすじ
土用の丑ともなれば、スーパーも牛丼店も、ウナギの蒲焼きでにぎやかだ。でも、ウナギって絶滅危惧種だったはず……。結局のところ絶滅するの?土用の丑にやたらと食べるのがダメ?どんなウナギを選べばいい?――気鋭のウナギ研究者が、ややこしいウナギ事情をQ&Aで整理。ウナギという野生動物と、美味しく共存する道を探る。
感想・レビュー・書評
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ウナギ好きの友だちと意見が合わず、もっと科学的な知見を得ねば〜!と思って読む。
すごくわかりやすく問題を整理して書いてあった。他人の行動を制限することはできないけど、わたしは生きてるうちはもう食べないかなあ。うなぎパイはどうしようかなあ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ウナギを自ら選択して食べることはないけれど、土用の丑の日が近くなると提供されることが多く、その度に「食べていいのかなぁ」と思いながら食べていたので読んでみました。
ウナギが好きな人には耳が痛い話も多いかもしれませんが、決してウナギを食べたい人を否定したり非難したりする内容ではなく、ウナギが置かれている状況をありのまま、忖度なしに説明している本です。
むしろ、これからもウナギを食べ続けたい人にこそ読んでほしいと思いました。 -
ニホンウナギは早晩絶滅しちゃうかもな…
ウナギ産業はかなりブラック
みんな知っててみんなやってるって感じなんだろう
しかしなぁ、一消費者が不買運動したところで…目の前ですでに蒲焼になって売れ残ってるウナギを見たら廃棄される方が忍びないと思っちゃうんだよな
みんなやってる限り個人とか一企業でどうにかできる問題だとは思えないけど、この国は科学的根拠の乏しいやってる感だけの措置をやりがち(ウナギに限らず)なのでやっぱりニホンウナギは早晩絶滅しちゃうかも… -
大半のウナギは違法な手続きを経ている、放流は生態系への悪影響があるからしてはいけないといった、なかなか厳しいことが書かれている。たかがウナギ、されどウナギ。考えさせる内容でした。
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密漁や密輸、密売によってシラスウナギの正確な漁獲量が誰にもわからない状態になってしまっている。
そのため、うなぎが絶滅しそうなのかどうかの判断も難しくなっている。
うなぎが未来でも食べられるよう、消費量の上限を定めて、そのボーダーを守ることができるのなら、うなぎを食べてもいいと思う。
けれど少なくともこの本が発売された2019年の段階では、うなぎの養殖産業関係者やシラスウナギを獲る漁業関係者は、違法行為を黙認して、改善を望んで違法行為の事実があることを公にする人を煙たがっているらしい。
個人的にはうなぎのタレの味が嫌いなこともあって、今後もうなぎを食べる気はない。でも絶滅してほしくはないし、うなぎ産業の人たちが職を失うことも望んでない。
うなぎ好きな人はこの本を読んで、罪悪感なくうなぎを食べられるにはどうしたらいいのか学べると思う。
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結論として、食べていいのか、悪いのかには
触れていません。
しかしウナギに限らず、絶滅の危機にある生
き物のことを少しでも考える契機になれば、
という著者の思いが見えます。
よくニュースで目にする稚魚の放流などでは
かえって環境を悪化させる恐れがあるという。
「自然のための寄付金を売り上げから捻出し
ています」などという活動も怪しいといいま
す。
など、従来の環境保全活動の見方が変わる
きっかけとなる一冊です。 -
うなぎは多分絶滅します。ものすごく不思議な生き物です。こんなに身近なのにすごく生態がわかりにくい生き物です。人のエゴとは恐ろしいものです。
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図書館で借りた。
ウナギに関する本。絶滅するのか?とか、土用の丑の日って結局何よとか、密輸だったりウナギを増やす話だったりが記載されている。どちらかというと、ウナギを大切にしたい活動家さんのお話という印象。個人的には、西洋では食べられてないとか、忌み嫌われている不思議とか知りたかったが、その話題は無かった。
ウナギを食べる前後に読むと楽しいかも。 -
タイトルの通り、ウナギって食べていいの?という疑問の入門書。章立ても1つ1つの項目も文章も分かりやすい。ただ、結局食べていいのか悪いのかは断言してないので、本を読んで個人個人が考える結論になると思う