シロアリ――女王様、その手がありましたか! (岩波科学ライブラリー 〈生きもの〉)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784000296021

作品紹介・あらすじ

ここにはもうひとつの世界がある-ベニヤ板の下のシロアリワールドに魅入られた少年は、長じてその謎に挑む。同性カップルで子づくり?水中で1週間!?次々と明らかになる仰天の生態。そして体力と知力を尽くして突き止めた、したたかな女王の「奥の手」とは…。"かわいすぎる"イラストとともに送る、ため息の出るような自然の驚異。

感想・レビュー・書評

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  • 大学の学科の、というか研究室の同期の松浦君の本。すでに出身研究室の教授になっている完璧超人な彼だが、この本は熱い。すごくいい。

    すでにこの分野を離れた自分だけど、彼の業績については折々耳にしていた。どの業績をとってもそれだけで圧倒的なんだけど、そんなものがいくつも出てきて、しかも一般向けにわかりやすく書かれている。稀有な一冊。

    この本読んだらちょっと近くの林に行ってシロアリ探したくなると思う。文句なく★5つ。あとがきの最後も泣ける。

  • いずもり・よう氏のかわいらしいイラストの魅力は大きい。特に女王継承システムのややこしさを文章だけで追うことは難しかったがイラストにより理解できた。
    研究中の「神が降りてきた」箇所が三つあるというのだがどこだろう。一つは有性生殖だけではなく単為生殖も行っているということを発見したときだと思う。次はゲノムインプリンティングだろうか。三つ目は卵にそっくりなターマイトボールの正体と共生システムだと思う。
    シロアリはほかの動物がほとんど食物にできない朽木を食べて生きている。小さなシロアリの後腸の中に無数の原生動物が住みつきき、その原生動物がまたいくつも細菌を共生させている。巣の中ではカビや細菌との戦いが続きそこにちゃっかり入り込み共生する菌類もいる。面白い。
    これらの成果を得るために巣の中の無数のワーカーの中から一匹の女王や王を捕まえ、王や女王だけ何百匹も集めたりする。チェンソーをはじめとして手斧サバイバルナイフなどの刃物を両手に持ち山を歩き回る。とても怪しい、そして苛酷だ。

  • 忌み嫌う対象でしかなかったシロアリ。それだけに何も知らないわけで、こういった本はその生態を知る上でとても助けになる。「アリ」とついているけど、「アリ」の仲間ではないのですね。

  • シロアリと言うだけで毛嫌いしていたが、生態を知ったら、案外かわいい奴かもと思ってしまった。
    図書館で借りたのだか、買ってまた読みたいと思った本でした。

  • 女王様がクローン作り出す過程とか見事。やっぱり生物は面白い

  • ☆いや、シロアリもそうとうおもしろい生物だな。

  • 【由来】
    ・確か成毛本。

    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】


    【目次】

  • ケンジズ’ブートキャンプは健全なので、ターマイトボール(人類の希望の星)とターマイトボールZを『ドラゴンボール』から命名といふ、国民の知的共有財産を使ってはゐるのだが、ヤマトシロアリさんが夫婦で巣を建設して雌は単為生殖で自分の双子をひり出して子作りさせてワーカーと普通の繁殖用個体も出すといふ、ナニな生態についてさういふのをやってくれない。
     読むとシロアリが超人的な〈まぁ虫だからね〉生態を持ってゐるのが分かる。

  • シロアリを嫌う全ての人に読んでもらいたい

  • シロアリの生態研究って、そんな進んでないんだねえ。そんなところから知れて面白い。ユーモアあふれる文体も楽しめる。ただまあ、シロアリの赤ちゃんはやっぱり気持ち悪いと思う。

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