- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784000234993
作品紹介・あらすじ
人類の知の歴史は、教える者と教わる者の歴史でもある。知の伝達にあたって、師は何を誰にどのように受け渡そうとするのか。弟子は師に対していかに臨み、何を求めるのか。権威と反逆、敬愛と猜疑心、信頼と裏切り…。古今の例を自在に引きながら、教育という場に生まれる数々のドラマを描きだす稀有な文化史。
感想・レビュー・書評
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図書館
読む余裕がなかった…
また機会をみつけて -
日経書評より転記。
「著者は、ギリシャ語・ラテン語から英独仏語に至まで自由によみこなし、ヨーロッパ文化全体を自分の庭のように知り抜いた批評家である。ピュタゴラス、ソクラテスから、ゲーテ、ニーチェなど幅広く目配りは行き届き、さらにはピアニストやフットボールのコーチ、川端康成の小説『名人』まで登場する。
著者が協調するのは、1.師弟関係は必ずしも調和のとれた友好的なものばかりではなく、カリスマ性に引き込まれたり反発したりする関係の間に悲劇的な対立や裏切りが生じる場合が多いこと、2.師弟関係は(とくに男女の場合)エロスの領域に踏み込み、禁断の男女関係に発展するが、知的探究心と性的願望は本来切り離せるものではないこと。
師弟関係を論ずることは、結局のところ、、学問や文化の発展と継承を論ずることである」
評者は、シュタイナーの離れ業を、現代の知的潮流についていけない保守的な頑固親父の側面も含めて、楽しむことを奨励する。知の発展と継承モデル、フットボールのコーチを経験している私にとって興味をそそられるテーマだ。