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闇に消される原発被曝者 増補新版 単行本 – 2011/7/6
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- 本の長さ254ページ
- 言語日本語
- 出版社八月書館
- 発売日2011/7/6
- ISBN-10493814073X
- ISBN-13978-4938140731
登録情報
- 出版社 : 八月書館 (2011/7/6)
- 発売日 : 2011/7/6
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 254ページ
- ISBN-10 : 493814073X
- ISBN-13 : 978-4938140731
- Amazon 売れ筋ランキング: - 771,852位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
樋口健二(ひぐち・けんじ) 略歴
1937年 長野県富士見町生まれ
東京綜合写真専門学校卒業後、同校助手を経てフリーのフォトジャーナリストとなる。
1969年 四日市公害を7年間に亘り追い続けた写真展『白い霧とのたたかい』を東京・大阪・四日市・新産業都市で巡回展。
1974年 国連主催世界環境写真コンテスト・プロ部門で『四日市』が入賞。
1981年から、講演『原発被曝の実態』を全国で行なう。
1983~84年 写真展『毒ガス島』(隠された悲劇の島)を東京・大阪・名古屋のキヤノンサロン、広島・平和記念資料館他で開催。
1985年~ 写真展『原発』を全国巡回で開催中。
1987年 ニューヨークでの第1回核被害者世界大会で日本の原発被曝実態を報告。スリーマイル島取材。
1987~88年 写真展『原発』『四日市』を台湾各地で開催。
1987年 世界核写真家ギルド展に『原発』を出展。ベルリン・モントリオール・トロント他で開催。
1990~93年 日本の報道写真家4人展に『原発』を出展。パリ・ベルリンで開催。
1995年 日本の報道写真家4人展開催。ベルリン・ハノーバー他で開催。
1995年 イギリスのチャンネル4がレポーターに起用。『日本の原発ジプシー』を追うテレビドキュメンタリー番組を制作・放映。
1996年 写真展『四季・武蔵国分寺』を4月9日~12日国分寺Lホールにて開催
2001年 核廃絶NGO『ワールド・ウラニウム・ヒアリング』(本部・ドイツ)創設の『核のない未来賞』の教育部門賞を日本人として初受賞。
2001年3月2日~31日 外国特派員協会ロビーとギャラリーで『被曝実態』写真展開催。
2006年~07年 『憧憬富士』東京で開催。
写真集
『四日市』六月社書房 1972年
『原発』オリジン出版センター 1979年
『最後の丸木舟』御茶の水書房共著 1981年
『毒ガス島』三一書房 1983年
『山よろけ』(北海道じん肺病)三一書房 1992年
『原発・1973~1995年』三一書房
『日本の公害』全6巻の4巻に『四日市』が復刻 日本図書センター 1995年
『樋口健二 報道写真集成 日本列島 '66~'05』 こぶし書房 2005年
『原発・1973~2011年』 合同出版 2011年
著 書
『闇に消される原発被曝者』三一書房 1981年
『売れない写真家になるには』八月書館 1991年
『原発被曝列島』三一書房 1987年
『原発と闘う、岩佐被曝裁判の記録』八月書館 1988年
『アジアの原発と被曝労働者』八月書館 1991年
『これが原発だ、カメラがとらえた被曝者』岩波書店 1991年
『日本破壊列島』三一書房 1992年
『闇に消される原発被曝者』 お茶の水書房 2003年
『はじまりの場所 日本の沸点』 こぶし書房 2006年
『環境破壊の衝撃 1966~2007』 新風舎文庫 2007年
新版『闇に消される原発被曝者』 八月書館 2011年
新版『これが原発だ、カメラがとらえた被曝者』岩波書店 2011年
新版『原発被曝列島』三一書房 2011年
原発被曝実態の特集雑誌は多数。
代表的なものは『アサヒグラフ』13ぺ一ジ1977年11月、『毎日グラフ』6ぺ一ジ1979年9月、ドイツの『シュテルン』8ぺ一ジ1983年6月、『世界』12ぺ一ジ1985年9月、台湾の『人間』11ぺ一ジ1989年11月、ドイツの『ネイチャー』2002年他。
現在進行中のテーマ『日本の街並』『諏訪湖』『富士山麓』『日本の開発前夜』 他
日本写真芸術専門学校副校長、フォトジャーナリスト育成に努めている。
日本写真家協会会員、世界核写真家ギルド会員、日本広告写真家協会学術会員。
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トップレビュー
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いい加減原発はやめましょうよ、これで事故が起こってチェルノブイリのようなことになったら
どうなるんでしょうか。
福島原発の時もやばかったですが。
御用学者、政治家が、この労働を体験してから原発のことを語るべきです。
原子力発電所の現場で働く労働者へのインタビューを中心として構成されたルポである。いかに被曝しているか、被曝してもそれが口止めされること、御用学者ならぬ御用医者(?)の存在、体調不良と原発作業の因果関係の立証の難しさ、原発労働者の無知と後悔・・・など。実態を知らない人にとってはショッキングな内容なのかもしれないが、堀江邦夫さんの「原発ジプシー」の方がエグッてる感じがあった。
原発の是非というのは、「安全か安全でないか(要するに自分にどれだけ利益があるか・どれだけ不利益があるか)」という判断規準がメインになりがちだが、その原発はだれがどうやって動かしているのか、についてはあまり論議されない。福島原発の作業についても、実態はほとんど報道されない。本書は、現場から原発を見るという視座を与えてくれることは確か。
読んでみて驚いた。というか原発に関する認識が完全に変わった。広瀬隆氏の「福島原発メルトダウン」を読んでショックをうけた後だけどそれでもさらに完全に変わった。
「福島原発メルトダウン」が原発という機械を外からながめ、いかに外的なリスクにたいして脆弱かという話だったのに対し、この本はいかに原発という箱の中がめちゃくちゃな場所かということを思い知らされる。
だって、東北大震災が起こる前って自分にとっての原発はテレビのイメージそのもの。つまり分厚い超合金鋼鉄が完全にウラン燃料を被い、燃料の入出庫は完全オートメーション、水はあくまで超合金鋼鉄の箱の外で使ってるだけ。
原発で働く労働者というのは白衣を着ていて、コントロールルームで計器を見ながら完全オートメーションされた装置を優雅に操る。
で、本を読みますと...
電力会社の孫請け会社のその下の極貧労働者がトラックで連れてこられて、放射能廃液タンクの上で足場を組まされる。おちたら死亡間違いなし。
放射能廃液をどこか安全な場所にいったん移してから作業するとかいうんじゃなくて、その上で作業。
格納容器の中で仕事をするときは放射能が充満していて首からさげてるアラームメータが警告音をだす。警告音がでると労働者は外にでないといけない。でも労働者は時間給ではなく成果給だからいちいち外に出ていては仕事にならないからアラームが鳴っててもおかまいなしに作業をする。格納容器内部は40度ちかいのでマスクをすると暑くて死にそうだし曇って見えなくて作業ができないからマスクをはずす。
どうやら、放射能というのは「この外はゼロ」。というものではなくて常に外に漏れていて濃度が高いか低いかの問題のようだ。だから放射能が高いところで作業をすると放射能物質がいっぱいからだに付着するし、マスクをはずせば当然体内に入ってくる。外に漏れた放射能物質は当然清掃しないといけない。それも労働者がぞうきんで手でふいてる!
原発推進派に金で買われ、権力で操られた医者や学者は被爆労働者を殺しはするが助けはしない。ひどい話が載っている。医者が言った「なんで原発の放射能でガンになるの?逆に放射能はガンを治療するでしょうが?」。めちゃくちゃ。
労働者が直接働く請負会社は非常に弱い。でも労働者はもっと弱い。被爆して死んでせめて団体生命保険をもらえるかと思うと、請負会社の社長がそれを使い込んでしまう。
家計をささえる大黒柱の夫。それなりに使命感をもっている。いままで健康そのものだった。被爆して背中が痛くても文句もいわなかった夫がついに背中をもんでくれと妻に頼む。その朝、妻が見たものはコタツでうつぶせのまま息絶えた夫の姿。
著者の樋口健二氏はフリーのカメラマンということだが、写真だけではなく非常に多くの取材をされている。全部で30人くらいの証言を集めているが彼らの悲痛な声が、いかに原発が不完全で不合理な機械だということをはっきりと浮かび上がらせる。
組織が圧力をかけるだけでなく,地域や,家族の関係など,大きな視点から個別の視点まで,
いろいろあるので,一概にどうしたらいいかという問題ではないことが分かる。
個別の事情に,きめ細かに対応することによって,始めて証言が得られることが分かった。
関係者の方々と著者の努力が記録されている。
著者が写真家であるため写真の視点で記録を残そうという意思が伺い知れる。
収録の「定期点検中の敦賀原発」は記事として、77年11月、『アサヒグラフ』で13ぺ一ジに渡って特集され、他にも本書にもあるように74年の岩佐嘉寿幸氏による初の原発被曝訴訟、77年の楢崎弥之助・社会党代議士による原発労働者の被曝実態調査の新聞報道などで、当時夢の発電として安全と思われていた原発が、現場作業員に被曝の危険を生みながら定期点検をし、通常運転を行っていることを、世に問うていた。
その後も99年のJCO事故をはじめとして放射能洩れは数々起こり、その度に事故隠しが明らかになった。
書籍も鎌田慧は勿論、明石昇二郎も『原発崩壊』(増補版 想定されていた福島原発事故が復刊)として、事故のシュミレーションをし、週刊プレイボーイでの連載をまとめた『敦賀湾原発銀座[悪性リンパ腫]多発地帯の恐怖』で、通常運転時にも吐き出される放射能による風下地域のガン被害を書いた。
しかしそれらがベストセラーになることも、世論を動かす大きな力となることなく、樋口に象徴されるように出版後の嫌がらせや身の危険が続き、原発立地現場の住民反対運動や原発労働者の闘いは、札束で黙らせられてきた。
3.11で反原発の気運は盛り上がり、ドイツが22年まで、スイスが34年までと脱原発を表明し、原発を重要輸出産業と位置付けたあり方も方向転換しているよう見えるが、その前日どころかその後も中国電力は山口県で上関原発を新規建設しようとし、5月末のG8でも、管総理は脱原発ではなく、原発は維持したまま安全性の強化というスタンスであった。
日本人は、1億総懺悔と共に責任謝罪の希薄化を行ってきた国であり、この事故も10年もすれば忘れ、また反原発運動が小さな市民運動となるのではないかと懸念する。
本書にあるように筑豊など貧しくされてしまった地域から人は労働力として買われ、“原発安全神話”を守らんが為に、危険であるとの情報は隠蔽され、JCO事故では補償の対象は約7,000件、補償の総額は約150億円となったが、その中にはJCOから道路1本隔てて向かいの自ら経営する工場(最短で120メートル)で被曝した大泉昭一さん夫婦のように健康被害を親会社の住友鉱山に訴えながらも最高裁でも認定されなかった例もある。
事故・情報隠しは原発産業の常套手段で、現在よりそれが許されていた77年に、指定された場所とフィルム1本/20枚だけとの制約付きながら、定期点検中の原発内を大マスコミに先駆けて取材し、80年に横須賀〜島根原発までの核燃料輸送を、徹夜で、警察に嫌がらせをうけながら、追跡調査した本書は、原子力産業の本丸には踏み込めずとも、危険があるからこそ隠すとの姿勢を明らかにしたレポートとなっている。
今でこそ数々の原発告白書生が復刊しているが、初版発刊時にベストセラーになっていれば、世界有数の狭い地震大国に55機もの原発は建たなかったであろう。
先に10年後の予想を書いたが、そうさせないためにも読み継がれ、ロングセラーとなって欲しい書である。
原発での労働は高収入だが長年働くと高い確率で体調を崩すとされます。しかし元請けの電力会社に配慮してか、労働者が不審な病死をとげたとしても被曝との因果関係が公式に認められることはまずありません。
筆者は電力会社と粘り強く交渉のすえ原発の定期検査の様子を直接取材することに成功。気温30度で防護服を着て原子炉で行う作業は「空気の欠乏した宇宙にいる」苛酷なもので、現場の労働者は取り替えの利く消耗品同然の扱いを受けていると告発します。
80年代で既に危険な区域には黒人が作業に従事していること、2008年には18歳未満の少年が年齢を偽って原発での作業に従事していたことが記されており、原発の労働現場には深い闇が口を開けていることを感じさせる一冊となっています。
福島についての追加記述も少しある。
が、「こんなことが起きているのではないか」と、思えるような事が、様々な人の証言で裏打ちされていく記述には引き込まれる。正に、「恐怖」である。
また、大企業と国家が手を組んで、孫請け・曾孫請け業者から作業員を全国から調達し、無謀な現場作業を下請け業者に管理させる様は、正に、搾取の連鎖だ。
また、1988年、2008年にそれぞれ公になった、未成年原発労働者にも恐ろしいものを感じた。18歳未満の少年を不正労働させる為に暴力団が仲介し、トップ企業は「知らなかった」と責任を持たない構図。
が、それより恐ろしいのは3.11以前には「原発はクリーンで安全」神話を未成年が信じていた事だ。なぜなら、そう教えられていたから、との分析。
福島は、そして今後の日本の原発はどうなるのか。どうするのか。
それを考えるためにも読みたい一冊である。