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若松英輔エッセイ集 悲しみの秘義 単行本 – 2015/11/27
若松 英輔
(著)
注目の批評家・若松英輔による日経新聞連載の人気エッセイが、一冊になりました。■「悲しみを通じてしか見えてこないものが、この世には存在する。」■「涙は、必ずしも頬を伝うとは限らない。悲しみが極まったとき、涙は涸かれることがある。深い悲しみのなか、勇気をふりしぼって生きている人は皆、見えない涙が胸を流れることを知っている。人生には悲しみを通じてしか開かない扉がある。悲しむ者は、新しい生の幕開けに立ち会っているのかもしれない。」■小さな声に耳をすます、小さな声で勇気と希望に語りかける、二十五編のエッセイ。
- 本の長さ160ページ
- 言語日本語
- 出版社ナナロク社
- 発売日2015/11/27
- 寸法12.3 x 1.2 x 18 cm
- ISBN-104904292650
- ISBN-13978-4904292655
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商品の説明
著者について
若松英輔(わかまつ・えいすけ)■批評家。1968 年(昭和43年)新潟県生まれ。慶應義塾大学文学部仏文学科 卒業。「越知保夫とその時代 求道の文学」で第14回三田文学新人賞受賞。著書に『井筒俊彦 叡知の哲学』『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会)、『魂にふれる 大震災と、生きている死者』『池田晶子 不滅の哲学』(トランスビュー)、『吉満義彦 詩と天使の形而上学』『内村鑑三をよむ』(岩波書店)、『涙のしずくに洗われて咲きいづるもの』(河出書房新社)、『生きる哲学』(文春新書)、『霊性の哲学』(角川選書)などがある。
登録情報
- 出版社 : ナナロク社 (2015/11/27)
- 発売日 : 2015/11/27
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 160ページ
- ISBN-10 : 4904292650
- ISBN-13 : 978-4904292655
- 寸法 : 12.3 x 1.2 x 18 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 98,985位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 372位外国のエッセー・随筆
- - 19,202位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1968年新潟県生まれ。批評家、随筆家。
2007 年「越知保夫とその時代 求道の文学」にて第14 回三田文学新人賞受賞。
2016年『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』にて第2回西脇順三郎学術賞受賞。
2018年詩集『見えない涙』で第33回詩歌文学館賞を受賞。
2018年、『小林秀雄 美しい花』で角川財団学芸賞を受賞。
2019年、『小林秀雄 美しい花』で蓮如賞を受賞。
著書に『井筒俊彦 叡知の哲学』(慶応義塾大学出版会)、『生きる哲学』(文春新書)、『霊性の哲学』(角川選書)、『悲しみの秘義』(ナナロク社)、『イエス伝』(中央公論新社)『霧の彼方 須賀敦子』(集英社)『言葉の贈り物』『弱さのちから』(亜紀書房)など。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年4月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
内容は勿論ですが、本の状態が帯まで付いていてとても良かったです。
2017年7月4日に日本でレビュー済み
かつての日本人は
「かなし」を「悲し」だけでなく
「愛し」「美し」とも書いた。
悲しみにはいつも
愛(いと)しむ心が生きていて、
そこには美としか言いようのないなにかが
宿っている、と著者は説く。
悲しくて心が痛むときには
肉体の痛みと同じように
しばらく立ち止まって、
時による癒しを静かに待つこと、と。
哲学者・池田晶子さんが遺した言葉
「死の床にある人、絶望の底にある人を
救えるのは、医療ではなく言葉である。
宗教でもなくて、言葉である」も、心に響いた。
「かなし」を「悲し」だけでなく
「愛し」「美し」とも書いた。
悲しみにはいつも
愛(いと)しむ心が生きていて、
そこには美としか言いようのないなにかが
宿っている、と著者は説く。
悲しくて心が痛むときには
肉体の痛みと同じように
しばらく立ち止まって、
時による癒しを静かに待つこと、と。
哲学者・池田晶子さんが遺した言葉
「死の床にある人、絶望の底にある人を
救えるのは、医療ではなく言葉である。
宗教でもなくて、言葉である」も、心に響いた。
2020年4月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一生ものの本ですね
2015年12月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
悲しみには長居をしたくない。悲しみには留まりたくない。悲しみに意味などあるのか。若松さんは、悲しみの秘められた意義を書く。
「履歴書を書き進めているうちに私たちは、どの項目にも書き得ない出来事こそが人生を決定してきたことに気が付いていたはずだ」(p.106)。悲しみは、まさに、履歴書には書き得ないが、わたしたちの人生を決定してきたではないか。
「詩を書く」とは、アルバムでは語ることができないもの、被写体の奥底に潜んでいる真実を「言葉によって証しする営みである」(p.16)。
「眺む」とは「異界の光景を認識すること」(p.19)、「よむ」とは「どこか彼方の世界を感じとろうとする」(同)ことだ。
悲しみも詩や「眺む」と意義をわかちあう。小林秀雄を引用しつつ、若松さんは書く。「涙が頬をつたう。それは何ものかが、言葉を探す準備が整ったことを知らせている」(p.35)。
三歳のときに病を得て以来、三十数年ベッドの上で過ごしてきたという岩崎航の詩を引いて、若松さんは書く。「暗闇は、光が失われた状態ではなく、その顕現を準備しているというのだろう」(p.42)。暗闇は悲しみの異名だ。
「悲しみも単に忌む対象ではない。むしろ、生の意味を高らかに告げ知らせる契機となる。別れは、新しき出会いの始まりになる」(p.136)。新しい人との出会いだけではない。人を悲しむことは、その人との新しい出会いの始まりでもある。
「歓愛(かんあい)と悲愛(ひあい)は、消えることのない一つの情愛を呼ぶ、ふたつの名前であることが分かった」(p.144)。悲しみのこの意義は、たしかに秘められている。けれども、やがて育ってくる。
「悲しみの花は、けっして枯れない。それを潤すのは私たちの心を流れる涙だからだ。生きるとは、自らの心のなかに一輪の悲しみの花を育てることなのかもしれない」(p.126)。
花が咲くまで、ぼくもここに留まることにしよう。
「履歴書を書き進めているうちに私たちは、どの項目にも書き得ない出来事こそが人生を決定してきたことに気が付いていたはずだ」(p.106)。悲しみは、まさに、履歴書には書き得ないが、わたしたちの人生を決定してきたではないか。
「詩を書く」とは、アルバムでは語ることができないもの、被写体の奥底に潜んでいる真実を「言葉によって証しする営みである」(p.16)。
「眺む」とは「異界の光景を認識すること」(p.19)、「よむ」とは「どこか彼方の世界を感じとろうとする」(同)ことだ。
悲しみも詩や「眺む」と意義をわかちあう。小林秀雄を引用しつつ、若松さんは書く。「涙が頬をつたう。それは何ものかが、言葉を探す準備が整ったことを知らせている」(p.35)。
三歳のときに病を得て以来、三十数年ベッドの上で過ごしてきたという岩崎航の詩を引いて、若松さんは書く。「暗闇は、光が失われた状態ではなく、その顕現を準備しているというのだろう」(p.42)。暗闇は悲しみの異名だ。
「悲しみも単に忌む対象ではない。むしろ、生の意味を高らかに告げ知らせる契機となる。別れは、新しき出会いの始まりになる」(p.136)。新しい人との出会いだけではない。人を悲しむことは、その人との新しい出会いの始まりでもある。
「歓愛(かんあい)と悲愛(ひあい)は、消えることのない一つの情愛を呼ぶ、ふたつの名前であることが分かった」(p.144)。悲しみのこの意義は、たしかに秘められている。けれども、やがて育ってくる。
「悲しみの花は、けっして枯れない。それを潤すのは私たちの心を流れる涙だからだ。生きるとは、自らの心のなかに一輪の悲しみの花を育てることなのかもしれない」(p.126)。
花が咲くまで、ぼくもここに留まることにしよう。
2019年2月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
辛い、悲しい時ばかりではなく、迷いや心が浮いているような不安定感、軽い焦りがある時などに、是非この本を手に取ってもらいたい。一節読むだけでも気持ちが上を向いているのを感じると思います。
2017年6月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本を買う前に、著者によるNHKラジオでの話(4回シリーズ)を録音して何回か聞き直した。ラジオでの話と重なるところがあることはわかっていたが、本を買って読んでみようと思った。
一度通して読んだが、元来、浅読みが得意(?)の私のことだから、表面的にしか理解できなかった。読み飛ばしてはいけない言葉がならんでいるのに。その中でも、石牟礼道子の文章(水俣病で我が子を亡くした母親の言葉)を引いたところは、こんな私にも深くひびくものがあった。
きれいな本なので線を引くのがためらわれたが、今度は線を引き引き、もっとゆっくり読んでみたいと思う。
一度通して読んだが、元来、浅読みが得意(?)の私のことだから、表面的にしか理解できなかった。読み飛ばしてはいけない言葉がならんでいるのに。その中でも、石牟礼道子の文章(水俣病で我が子を亡くした母親の言葉)を引いたところは、こんな私にも深くひびくものがあった。
きれいな本なので線を引くのがためらわれたが、今度は線を引き引き、もっとゆっくり読んでみたいと思う。
2016年1月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
母が突然亡くなって、気持ちをどうしていいかわからず、この本を購入してみました。
しかし、私には難しいようです。
よくわからない。
しかし、私には難しいようです。
よくわからない。
2016年2月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
伴侶を亡くし どう生きて行ってよいのか分からなくなっていた時に出会えた貴重な本。
読み進むうちに 激しく慟哭し、ようやく自分の想いに向き合えた。
若松さんご自身の辛い体験とともに示してくださる美しい言葉に深く共感を覚えます。
静かに自分を見つめていたいときに 読むとよい作品。
読み進むうちに 激しく慟哭し、ようやく自分の想いに向き合えた。
若松さんご自身の辛い体験とともに示してくださる美しい言葉に深く共感を覚えます。
静かに自分を見つめていたいときに 読むとよい作品。