やや書き込みは多かったが、読むぶんには問題ない。
本の内容については、普段の印象とは違った東ドイツの一面が書かれている。
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私は東ドイツに生まれた: 壁の向こうの日常生活 単行本 – 2012/3/1
- 本の長さ322ページ
- 言語日本語
- 出版社東洋書店
- 発売日2012/3/1
- ISBN-104885959926
- ISBN-13978-4885959929
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登録情報
- 出版社 : 東洋書店 (2012/3/1)
- 発売日 : 2012/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 322ページ
- ISBN-10 : 4885959926
- ISBN-13 : 978-4885959929
- Amazon 売れ筋ランキング: - 951,324位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年3月26日に日本でレビュー済み
ベルリンの壁のこと 東ドイツ(DDR)のこと 日常生活 シュタージについて等 詳しく書かれています
著者は 壁崩壊後に日本に来たため 旧東ドイツの記憶が 統一後のドイツに住んでいない分だけ よりはっきりしているとのこと
また 旧東ドイツでは 専業主婦は旧西ドイツに比べて圧倒的に少なく パートではなくフルタイムでの勤務が普通でした とにかく労働力が足りなかった
そのため 働き盛りの将来有望な若者たちが 国境を越えて西側に出てゆくのを防ぐために ベルリンの壁を作ったのですね
結婚して子供がいるカップルは すぐに家に住めたし色々な手当もあった なので20代でどんどん結婚してゆくのですよね だいたいはディスコで知り合ったりとか...
失業もほとんどなく その代わりに職業選択の自由も少なく 適材適所でもなく 西側に逃げる人が多かったのですね いわゆる頭脳流出... 兵役義務についても詳しく書かれていました 長くいると後の人生有利だが それを享受する前に壁が崩れてしまい...統一後の混乱の中で 新体制に順応できない 特に高齢の方は厳しい状況に置かれていました 若い方は新体制になじみ 道を切り開いてゆきました
トラバント等は こんなイケてないクルマでも 10何年も待ってようやく手に入れる高額な愛車でしたが 壁の崩壊とともに 西側の中古車がどっと押し寄せてきて...
ファッションや生活 治安 教会のこと ドイツ再統一のもたらしたもの
私もたまにこういった本や映画を観ると オスタルジーに浸ってしまいます
旧東ドイツのことが そこでの日常のことなどが よくわかる一冊です
著者は 壁崩壊後に日本に来たため 旧東ドイツの記憶が 統一後のドイツに住んでいない分だけ よりはっきりしているとのこと
また 旧東ドイツでは 専業主婦は旧西ドイツに比べて圧倒的に少なく パートではなくフルタイムでの勤務が普通でした とにかく労働力が足りなかった
そのため 働き盛りの将来有望な若者たちが 国境を越えて西側に出てゆくのを防ぐために ベルリンの壁を作ったのですね
結婚して子供がいるカップルは すぐに家に住めたし色々な手当もあった なので20代でどんどん結婚してゆくのですよね だいたいはディスコで知り合ったりとか...
失業もほとんどなく その代わりに職業選択の自由も少なく 適材適所でもなく 西側に逃げる人が多かったのですね いわゆる頭脳流出... 兵役義務についても詳しく書かれていました 長くいると後の人生有利だが それを享受する前に壁が崩れてしまい...統一後の混乱の中で 新体制に順応できない 特に高齢の方は厳しい状況に置かれていました 若い方は新体制になじみ 道を切り開いてゆきました
トラバント等は こんなイケてないクルマでも 10何年も待ってようやく手に入れる高額な愛車でしたが 壁の崩壊とともに 西側の中古車がどっと押し寄せてきて...
ファッションや生活 治安 教会のこと ドイツ再統一のもたらしたもの
私もたまにこういった本や映画を観ると オスタルジーに浸ってしまいます
旧東ドイツのことが そこでの日常のことなどが よくわかる一冊です
2012年5月29日に日本でレビュー済み
著者は1965年に旧東ドイツの街ゲンティーンで生まれ、東西統一時には24歳の大学生だったという人物。現在は千葉大学のドイツ語講師として日本で暮らしています。東ドイツ最後の四半世紀を現地で暮らした人間の視点で、消滅してしまった社会主義国の日々を振り返った一冊です。
東西ドイツ統一からかれこれ25年が経とうとしています。この間、東ドイツを回顧する本はいくつも出ましたが、それでも知らなかった事柄がいくつも書かれていて、興味の尽きない読書となりました。
例えば、東ドイツでは貴族が尊敬されていたという事実。貴族の備えた教養、優雅さ、統率力、政治家としての立ち居振る舞いが、労働者階級出身の共産主義指導者にはない特性であり、東ドイツ当局の外交交渉上、大いに重要視されたからだというのです。
また東ドイツは西側と同様に基本的人権を尊重していて、西側へ亡命する権利が保障されていたというのです。しかし出国申請は間違いなく一度は却下され、申請者はいつか望みが叶う日を信じてひたすら長い年月、申請を繰り返すことを強いられます。その間、職を奪われ、シュタージの監視が続くのです。それでも大抵の場合、待っていれば「その日」はやってきたといいます。反体制の厄介者は放擲したほうが国家にとっても都合がいいからです。そういえば10年近く以前に読んだ平野 洋『 伝説となった国・東ドイツ 』(現代書館)にも同様の記述がありましたが、すっかり忘れていました。
東ドイツ出身者の中には西側の同年代よりも多額の年金を受け取っている人たちがいたのだとか。失業期間がない東ドイツ人、また労働力不足社会で共稼ぎが当たり前だった東ドイツ人女性にそういう人が見られるそうです。
このほかにも夏休みや冬休みも面倒をみてくれる保育所があったこと、東ドイツ時代は合法だった中絶が現在の統一ドイツでは違法であることなどなど、いちいち驚きながら頁を繰りました。
もちろん著者は自由がなかった東ドイツを手放しで礼賛するわけではありません。著者はただ、「いわゆる『自由』を持たずとも東ドイツで幸せに生活していた人間がいたこと」をてらうことなく綴っていくのです。私たちは社会主義東ドイツをどこかモンスターを見る目でながめてしまうのですが、普通の人々の息遣いが立ち上ってくるこの本を読むことで、人間のもつ柔軟さのようなものが感じられます。
1980年生まれという若い翻訳者の日本語文は大変読みやすいものです。これが初めての出版翻訳と思えないほどこなれた文章が、読書を助けてくれています。
残念ながら校閲が不十分で助詞がかけている文章が少々目立つことと、「押しも押されぬ(大ヒット)」(290頁)と誤った記述がありました。正しくは「押しも押されもせぬ」です。
東西ドイツ統一からかれこれ25年が経とうとしています。この間、東ドイツを回顧する本はいくつも出ましたが、それでも知らなかった事柄がいくつも書かれていて、興味の尽きない読書となりました。
例えば、東ドイツでは貴族が尊敬されていたという事実。貴族の備えた教養、優雅さ、統率力、政治家としての立ち居振る舞いが、労働者階級出身の共産主義指導者にはない特性であり、東ドイツ当局の外交交渉上、大いに重要視されたからだというのです。
また東ドイツは西側と同様に基本的人権を尊重していて、西側へ亡命する権利が保障されていたというのです。しかし出国申請は間違いなく一度は却下され、申請者はいつか望みが叶う日を信じてひたすら長い年月、申請を繰り返すことを強いられます。その間、職を奪われ、シュタージの監視が続くのです。それでも大抵の場合、待っていれば「その日」はやってきたといいます。反体制の厄介者は放擲したほうが国家にとっても都合がいいからです。そういえば10年近く以前に読んだ平野 洋『 伝説となった国・東ドイツ 』(現代書館)にも同様の記述がありましたが、すっかり忘れていました。
東ドイツ出身者の中には西側の同年代よりも多額の年金を受け取っている人たちがいたのだとか。失業期間がない東ドイツ人、また労働力不足社会で共稼ぎが当たり前だった東ドイツ人女性にそういう人が見られるそうです。
このほかにも夏休みや冬休みも面倒をみてくれる保育所があったこと、東ドイツ時代は合法だった中絶が現在の統一ドイツでは違法であることなどなど、いちいち驚きながら頁を繰りました。
もちろん著者は自由がなかった東ドイツを手放しで礼賛するわけではありません。著者はただ、「いわゆる『自由』を持たずとも東ドイツで幸せに生活していた人間がいたこと」をてらうことなく綴っていくのです。私たちは社会主義東ドイツをどこかモンスターを見る目でながめてしまうのですが、普通の人々の息遣いが立ち上ってくるこの本を読むことで、人間のもつ柔軟さのようなものが感じられます。
1980年生まれという若い翻訳者の日本語文は大変読みやすいものです。これが初めての出版翻訳と思えないほどこなれた文章が、読書を助けてくれています。
残念ながら校閲が不十分で助詞がかけている文章が少々目立つことと、「押しも押されぬ(大ヒット)」(290頁)と誤った記述がありました。正しくは「押しも押されもせぬ」です。
2012年5月24日に日本でレビュー済み
ベルリンの壁が崩壊してから久しいこんにち、ベルリンの壁が存在していた頃の旧東ドイツの有りようが少しでも、(社会学者としての自分にとって必要な)基礎データとしてでもこの書籍からget出来るのではないかと思い、アマゾンでこの書籍「私は東ドイツに生まれた」を検索したところ、アマゾンではこの書籍の新品はなく、新品の書籍の価格の2倍の価格での中古の書籍でならば通販対象書籍在庫として取り扱っているというので、7netで検索したら、新品の¥2,625円で販売されているので、7netで購入することとした。
2015年6月7日に日本でレビュー済み
今なお社会主義チックな風景・たたずまいを残すところが多い旧東ベルリン地区を過去に何度か訪れて以降、ずっと関心があった東ドイツの国内事情、社会制度、人々の日々の暮らしを包括的にわかりやすく知ることができました。
東ドイツについては、学者による研究書や翻訳書があるようですが、(おそらく)高額で小難しい学術論文的な文章までは読もうという気はないという私にとっては、現在、この本が事実上唯一の、東ドイツの実際を気楽に、楽しく知ることができるものかとおもいます。その意味では貴重な本。
残念なのは、翻訳があと一歩、というところがなきにしもあらずのところ。訳者が全体的には文章の意味は正しく捉えているであろうことはうかがえるのですが、問題は、個々の単語を和訳するときの日本語の単語の選び方がちょっとよろしくないのではと思うところが時々あり、そのために100%スムースに頭の中にスーッと入っていかないところがあったということ。
翻訳とは、外国語としてその文章の意味はわかっても、それをどう日本語に訳すか、どういう日本語の言葉・単語を選ぶかが難しく、最終的には「日本語(力)の問題」。私も仕事柄外国語の文章を日本語に翻訳をすることが時々あるので、その意味で、身につまされるなぁ、と、そんなことまで思ってしまいました。
東ドイツについては、学者による研究書や翻訳書があるようですが、(おそらく)高額で小難しい学術論文的な文章までは読もうという気はないという私にとっては、現在、この本が事実上唯一の、東ドイツの実際を気楽に、楽しく知ることができるものかとおもいます。その意味では貴重な本。
残念なのは、翻訳があと一歩、というところがなきにしもあらずのところ。訳者が全体的には文章の意味は正しく捉えているであろうことはうかがえるのですが、問題は、個々の単語を和訳するときの日本語の単語の選び方がちょっとよろしくないのではと思うところが時々あり、そのために100%スムースに頭の中にスーッと入っていかないところがあったということ。
翻訳とは、外国語としてその文章の意味はわかっても、それをどう日本語に訳すか、どういう日本語の言葉・単語を選ぶかが難しく、最終的には「日本語(力)の問題」。私も仕事柄外国語の文章を日本語に翻訳をすることが時々あるので、その意味で、身につまされるなぁ、と、そんなことまで思ってしまいました。