岸本ファンとしてこれははずせないとおもいますね。話の飛び方が常人に似て非なるところがすばらしい。
どうしたらこんなものが書けるのか、先行するエッセイ集より地味だという人もいるようですが、わたしも個人的に思い入れがある多摩川の話とか、よかったですよ。
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死ぬまでに行きたい海 単行本 – 2020/12/1
岸本 佐知子
(著)
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文芸誌『MONKEY』創刊号から7年あまり続く岸本佐知子の人気連載「死ぬまでに行きたい海」がついに単行本化!
- 本の長さ192ページ
- 言語日本語
- 出版社スイッチパブリッシング
- 発売日2020/12/1
- 寸法13.6 x 2 x 19.5 cm
- ISBN-104884185439
- ISBN-13978-4884185435
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商品の説明
著者について
岸本佐知子(きしもと さちこ)
翻訳家。訳書にルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』、リディア・デイヴィス『話の終わり』、ジョージ・ソーンダーズ『十二月の十日』、ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』、ショーン・タン『内なる町から来た話』、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』など多数。編訳書に『変愛小説集』『居心地の悪い部屋』『楽しい夜』など。著書に『なんらかの事情』『ひみつのしつもん』などがある。2007年『ねにもつタイプ』で第23回講談社エッセイ賞を受賞。
翻訳家。訳書にルシア・ベルリン『掃除婦のための手引き書』、リディア・デイヴィス『話の終わり』、ジョージ・ソーンダーズ『十二月の十日』、ミランダ・ジュライ『最初の悪い男』、ショーン・タン『内なる町から来た話』、ジャネット・ウィンターソン『灯台守の話』など多数。編訳書に『変愛小説集』『居心地の悪い部屋』『楽しい夜』など。著書に『なんらかの事情』『ひみつのしつもん』などがある。2007年『ねにもつタイプ』で第23回講談社エッセイ賞を受賞。
登録情報
- 出版社 : スイッチパブリッシング (2020/12/1)
- 発売日 : 2020/12/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 192ページ
- ISBN-10 : 4884185439
- ISBN-13 : 978-4884185435
- 寸法 : 13.6 x 2 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 22,396位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 518位日本文学
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2023年12月8日に日本でレビュー済み
岸本佐知子の『ねにもつタイプ』シリーズなどのエッセイは、予約して買うほど好きである。
このエッセイは、『ねにもつタイプ』のような、奇天烈な笑いと妄想パワーで読ませるいつもの「キシモト・ワールド」とは、一味違う。
もっとリリカルで切ない、“エッセイ然としたエッセイ”なのだ。
文芸誌『MONKEY』(年3回刊)連載の同名エッセイの、過去7年間/22回分を収録。
毎回、これまでの半生から思い出の地を選び、時にはそこを再訪したうえで、その思い出を綴っている。
通っていた幼稚園・中学校・大学、勤めていた会社(名前は本書には出てこないが、サントリー)、かつて住んでいた街、旅した地など……。
(ちなみにカバーの写真は、1980年代後半に上海を旅したときに買ったという、「変な顔をした猫の形の陶器の枕」)
ただし、キシモトのことだから、凡庸な思い出エッセイにはなっていない。一編一編にひねりがあるし、センスのよいユーモアがスパイスになっている。
メモしておきたいような名文、名フレーズも随所にある。たとえば――。
《事務仕事が絶望的に向いていなかった私は、穴だらけになった自尊心をパテで埋めるように、会社帰りにここで服を買った。カードにサインする一瞬だけ自尊心が蘇り、五分後には色あせて自己嫌悪に変わったが、それでも買うのをやめられなかった》9ページ
《この世に生きたすべての人の、言語化も記録もされない、本人すら忘れてしまっているような些細な記憶。そういうものが、その人の退場とともに失われてしまうということが、私には苦しくて仕方がない。どこかの誰かがさっき食べたフライドポテトが美味しかったことも、道端で見た花をきれいだと思ったことも、ぜんぶ宇宙のどこかに保存されていてほしい》88ページ
また、最近亡くなったらしいお父さんの思い出を綴った一編や、消えてしまった愛猫の思い出を綴った一編は、それぞれ味わい深い名文だ。
《父のことで思い出すのは、脈絡のない断片ばかりだ。(中略)溺愛していた犬が死んでから、毎日犬の遺影に向かって般若心経を唱えていたこと。私が急須を投げつけて、シャツの胸が茶葉まみれになったこと。私が行き詰まっていたとき、なぜだか電話をかけてきて「そんなにいつもいつもうまくいかなくたっていいじゃないか」と言ったこと》127ページ
《眠る前に、Mの最後はどんなだったのだろうとよく考えた。自分が死ぬことを知って、それで猫らしく死に場所を見つけに行ったのだろうか。その場所はどこだったのだろう。あたたかな濡れない場所だっただろうか。どこにあるかわからない、でも地表上にたしかにあるその一点のことを思った》154ページ
このエッセイは、『ねにもつタイプ』のような、奇天烈な笑いと妄想パワーで読ませるいつもの「キシモト・ワールド」とは、一味違う。
もっとリリカルで切ない、“エッセイ然としたエッセイ”なのだ。
文芸誌『MONKEY』(年3回刊)連載の同名エッセイの、過去7年間/22回分を収録。
毎回、これまでの半生から思い出の地を選び、時にはそこを再訪したうえで、その思い出を綴っている。
通っていた幼稚園・中学校・大学、勤めていた会社(名前は本書には出てこないが、サントリー)、かつて住んでいた街、旅した地など……。
(ちなみにカバーの写真は、1980年代後半に上海を旅したときに買ったという、「変な顔をした猫の形の陶器の枕」)
ただし、キシモトのことだから、凡庸な思い出エッセイにはなっていない。一編一編にひねりがあるし、センスのよいユーモアがスパイスになっている。
メモしておきたいような名文、名フレーズも随所にある。たとえば――。
《事務仕事が絶望的に向いていなかった私は、穴だらけになった自尊心をパテで埋めるように、会社帰りにここで服を買った。カードにサインする一瞬だけ自尊心が蘇り、五分後には色あせて自己嫌悪に変わったが、それでも買うのをやめられなかった》9ページ
《この世に生きたすべての人の、言語化も記録もされない、本人すら忘れてしまっているような些細な記憶。そういうものが、その人の退場とともに失われてしまうということが、私には苦しくて仕方がない。どこかの誰かがさっき食べたフライドポテトが美味しかったことも、道端で見た花をきれいだと思ったことも、ぜんぶ宇宙のどこかに保存されていてほしい》88ページ
また、最近亡くなったらしいお父さんの思い出を綴った一編や、消えてしまった愛猫の思い出を綴った一編は、それぞれ味わい深い名文だ。
《父のことで思い出すのは、脈絡のない断片ばかりだ。(中略)溺愛していた犬が死んでから、毎日犬の遺影に向かって般若心経を唱えていたこと。私が急須を投げつけて、シャツの胸が茶葉まみれになったこと。私が行き詰まっていたとき、なぜだか電話をかけてきて「そんなにいつもいつもうまくいかなくたっていいじゃないか」と言ったこと》127ページ
《眠る前に、Mの最後はどんなだったのだろうとよく考えた。自分が死ぬことを知って、それで猫らしく死に場所を見つけに行ったのだろうか。その場所はどこだったのだろう。あたたかな濡れない場所だっただろうか。どこにあるかわからない、でも地表上にたしかにあるその一点のことを思った》154ページ
2021年1月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白かったし、買って良かったとも思いますが従来の岸本さんのエッセイを想像して買うと「あれ?」と思うかも。
連載先が文芸誌の『MONKEY』ということもあってか、かなり現実寄りの文法で書かれている印象。
岸本さんの別の面が見れて楽しかった反面、「気になる部分」的な世界を求めているなら既刊の他作品をお勧めします。
連載先が文芸誌の『MONKEY』ということもあってか、かなり現実寄りの文法で書かれている印象。
岸本さんの別の面が見れて楽しかった反面、「気になる部分」的な世界を求めているなら既刊の他作品をお勧めします。
2022年12月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
気になることは特になし、むやみにレビューを書かせることが気に入らない。しつこい!!
2022年2月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
《だから文芸誌「MONKEY」が創刊されることになり、何か連載をとの依頼をいただいたときに、「どこかに出かけていって見聞きしたままを書きたいです」と自分の口が勝手に言ったことに驚いた。》p.187 《ともあれ私はこの連載のために何か月に一度いろいろなところに出かけていき、見たまま聞いたままを書いた。出かけるといってもそんなに遠くには行かない。(中略)ステイホームと言われだしてからは、過去をさかのぼって記憶の中の場所に行くことも増えた。》p.188
と、本書のあとがきで岸本さんが書いていらっしゃいます。
これまでの著者のエッセイ集と比べて、だから、脳内妄想度は控えめですね。ですが、そこはやはり岸本佐知子さんだけありまして、文章のあちこちに、この人ならではのおかしみであるとか妙味であるとかユニークさのようなものを感じて楽しめました。
例えば、「上海」の一章の中、色々あって、《しばらく押し問答をしているうちに、いつの間にか後ろに長い列ができ、みんなが例によってにこにこしながらこちらを見ている。なんだかもう発狂しそうだった。》p.45 とあるくだりで、わたしはぷっと吹き出してしまいました。笑いのツボをぐにゅぐにゅしてもらったというか、なんつうかもう、絶妙におかしくて‥‥。
あるいは、「海芝浦」の章の中、次のくだりなどは、いかにもこの人らしい発想であるなあ、なんとも良い味出してんなあと、我が脳内の妄想ホルモン?を活性化させてくれたりして‥‥。《来れば来た数だけ海芝浦は増えるのかもしれない。私もたくさんの私に分裂して、どれが本当の私だかわからなくなるのかもしれない。どの私も本当ではないのかもしれない。》p.54
岸本さんの黒歴史に触れてぞおっとしたってことでは、「初台」の章から「近隣」の章にかけて。鬼気迫る空恐ろしさに震えました。
ところで、本単行本の表紙カバーに掲載されているのは、著者が《あまり高性能でないスマートフォンで》p.188 撮った《変な顔をした猫の形の陶器の枕》p.46 の写真。わたしゃ、最初、貘(ばく)とスフィンクスと猫又のキメラ妖怪かと思ったさあ。これ、岸本さん家(ち)の家宝、《家の中でいちばん大切な物》p.46 なんですと。
と、本書のあとがきで岸本さんが書いていらっしゃいます。
これまでの著者のエッセイ集と比べて、だから、脳内妄想度は控えめですね。ですが、そこはやはり岸本佐知子さんだけありまして、文章のあちこちに、この人ならではのおかしみであるとか妙味であるとかユニークさのようなものを感じて楽しめました。
例えば、「上海」の一章の中、色々あって、《しばらく押し問答をしているうちに、いつの間にか後ろに長い列ができ、みんなが例によってにこにこしながらこちらを見ている。なんだかもう発狂しそうだった。》p.45 とあるくだりで、わたしはぷっと吹き出してしまいました。笑いのツボをぐにゅぐにゅしてもらったというか、なんつうかもう、絶妙におかしくて‥‥。
あるいは、「海芝浦」の章の中、次のくだりなどは、いかにもこの人らしい発想であるなあ、なんとも良い味出してんなあと、我が脳内の妄想ホルモン?を活性化させてくれたりして‥‥。《来れば来た数だけ海芝浦は増えるのかもしれない。私もたくさんの私に分裂して、どれが本当の私だかわからなくなるのかもしれない。どの私も本当ではないのかもしれない。》p.54
岸本さんの黒歴史に触れてぞおっとしたってことでは、「初台」の章から「近隣」の章にかけて。鬼気迫る空恐ろしさに震えました。
ところで、本単行本の表紙カバーに掲載されているのは、著者が《あまり高性能でないスマートフォンで》p.188 撮った《変な顔をした猫の形の陶器の枕》p.46 の写真。わたしゃ、最初、貘(ばく)とスフィンクスと猫又のキメラ妖怪かと思ったさあ。これ、岸本さん家(ち)の家宝、《家の中でいちばん大切な物》p.46 なんですと。
2020年12月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
先行する4作、どのエッセイ集も面白く、好きでした。で、これも好きです!
前の4つ(気になる、ねにもつ、なんらか、ひみつ)に比べて、笑うところは少ないかもなんだけど、
笑うだけが面白さでもないじゃん、というわけで。
軽い空気感、突然来るぼんやりした寂しさ、外される感じ、私にはハマりました。
前の4つ(気になる、ねにもつ、なんらか、ひみつ)に比べて、笑うところは少ないかもなんだけど、
笑うだけが面白さでもないじゃん、というわけで。
軽い空気感、突然来るぼんやりした寂しさ、外される感じ、私にはハマりました。
2021年1月26日に日本でレビュー済み
岸本さんの文章を読むと自分でも描きたくなってくる。書こうとして挫折する・続かない・ただの写し書きみたいになる。
今回のミニミニ旅エッセイもそうでした。
いつもの奇妙な面白エッセイと違って、どこか郷愁ただよい切ない気持ちになりました。でも、新しい魅力に感じます。monkeyの連載を納めたものですが、本のレイアウトはこちらの方が読みやすく、不思議感満載の写真も楽しいです。丁寧に作られた装丁もいい!インドア趣味の私でも、書を捨てて外に出たくなるエッセイでした。
最近はラジオによく出演されていて、その語り口も文章そのままで、ますますファンです。
今回のミニミニ旅エッセイもそうでした。
いつもの奇妙な面白エッセイと違って、どこか郷愁ただよい切ない気持ちになりました。でも、新しい魅力に感じます。monkeyの連載を納めたものですが、本のレイアウトはこちらの方が読みやすく、不思議感満載の写真も楽しいです。丁寧に作られた装丁もいい!インドア趣味の私でも、書を捨てて外に出たくなるエッセイでした。
最近はラジオによく出演されていて、その語り口も文章そのままで、ますますファンです。
2020年12月10日に日本でレビュー済み
岸本さんのエッセイが好きで、過去に出た作品も楽しんで読んできましたが、この本の独特な「空気」はそれ以前のものと全く異なり、良い意味で驚きました。