新シリーズ3本目ということで、一通りキャラクターは登場し、大きな事件が起き、まさにここから。
新シリーズになって大きく変わった点が、ここにきてしっかり見えてきた感があり、二点ほど説明したい。
一つは、引きがものすごく上手い!次巻での展開にわくわくさせられる、素晴らしい読後感は今までの比ではない。
人物の行動と、それを裏打ちする思惑の描き方が非常に巧みで、次の行動へのつながりがしっかりしている。
それだけではなく、やはりオーフェンというべきか、行動の奇抜さに度肝を抜かれるのがまた爽快である。
そしてもう一つは、多すぎると言っていいキャラクターを、見事に配置している点。
現在オーフェン組、マジク組、其々の敵勢力と、綺麗に配置されているので、これだけ人数のいる中でも流れを簡単に追える。
さらに、マヨール達という自由に行動できるメンバーがいる点が非常に面白い。
彼らがどんな行動を起こし、何が起きるのか。そしてメンバーたちがどのようにクロスしてくるのか、早く先が見たい。
今までのオーフェンならば、正直に言って、話が纏まりだすまで少々物足りない感じがあったかもしれない。
新シリーズになってこの弱点を見事に解決、昇華されたことに感動。
限定盤の醍醐味はやはりドラマCD。
アニメ版視聴者ならなんとも懐かしい気持ちにさせられ、また、前作後編と共に再アニメ化を期待してしまう!
聴き所はまずオーフェンの会話シーン。アニメではどこまでもはぐれ者だった彼が、政治的にも大物になる様子が感じられる。
次にクリーオウ。原作ではまるで前作終盤のオーフェンのようにダークでシリアスな描写だったが、やはりクリーオウはこんなだよな、と安心させられる。
基本的に一から読んでいないと厳しい作品ではあるが、逆に、一から読んでみなよ、と言うに匹敵する作品である。
元祖からのファンにとっては、キースさんの名前だけで購入決定ですわ。
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魔術士オーフェンはぐれ旅 魔術学校攻防【通常版】 単行本 – 2012/9/25
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【あらすじ】
革命支援組織《リベレーター》の襲来により、原大陸のパワーバランスは崩れた。
各地で後手に回り、中立であるはずの市民も暴徒と化した結果、魔術戦士たちは《スウェーデンボリ―魔術学校》へと追い詰められてしまう。
ベイジットの情報を求めて旅するマヨールは、魔術戦士たちと合流。そこで、《戦術騎士団》団長エドとラチェットによる《魔王》オーフェンの救出計画を知る。
しかし、作戦決行の直前、魔術学校に《ガンズ・オブ・リベラル》から新たな刺客が送り込まれ大規模な戦闘が始まってしまった。民間人や一般生徒をも巻き込み、誰もが救いを求める混乱の中、ついに拘束されていたオーフェンが立ち上がる。
永き平穏と闘争の果てに辿り着いた、決断の物語。
革命支援組織《リベレーター》の襲来により、原大陸のパワーバランスは崩れた。
各地で後手に回り、中立であるはずの市民も暴徒と化した結果、魔術戦士たちは《スウェーデンボリ―魔術学校》へと追い詰められてしまう。
ベイジットの情報を求めて旅するマヨールは、魔術戦士たちと合流。そこで、《戦術騎士団》団長エドとラチェットによる《魔王》オーフェンの救出計画を知る。
しかし、作戦決行の直前、魔術学校に《ガンズ・オブ・リベラル》から新たな刺客が送り込まれ大規模な戦闘が始まってしまった。民間人や一般生徒をも巻き込み、誰もが救いを求める混乱の中、ついに拘束されていたオーフェンが立ち上がる。
永き平穏と闘争の果てに辿り着いた、決断の物語。
- 本の長さ379ページ
- 言語日本語
- 出版社ティー・オーエンタテインメント
- 発売日2012/9/25
- 寸法13.1 x 2.5 x 18.2 cm
- ISBN-104864720428
- ISBN-13978-4864720427
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登録情報
- 出版社 : ティー・オーエンタテインメント (2012/9/25)
- 発売日 : 2012/9/25
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 379ページ
- ISBN-10 : 4864720428
- ISBN-13 : 978-4864720427
- 寸法 : 13.1 x 2.5 x 18.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,127,657位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 4,983位SF・ホラー・ファンタジー (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1973年東京都生まれ。1991年、18歳で第3回ファンタジア長編小説大賞・準入選。『ひとつ火の粉の雪の中』にて作家デビュー。著作に『カナスピ カ』『RD 潜脳調査室 Redeemable Dream』(講談社)、『誰しもそうだけど、俺たちは就職しないとならない』(TOブックス)など。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 秋田禎信BOX (ISBN-13: 978-4904376140)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年9月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今までの2作は、この話までの前置きであったといってもいいくらい。
真の主役?とも言えるラチェット達が動き出します。
不思議キャラだった彼女ですが、今作を読み印象が変わりました。
第1部からのファンにはお馴染みの金髪碧眼の彼女のターンもあります(待ち侘びた!) 色々あっただろうけど彼女は相変わらずのようで、安心。
ラブラブとは違う、渋いけれど愛情溢れた夫婦のやりとりにも痺れます。
そして、前作でどうなったのか心配だったベイジット。彼女も成長します。それは痛みを伴う成長で…。泣けました。 器用だけど、自分の気持ちには不器用。
しかし芯の強さが垣間見れます。
さらについに動き出したオーフェン。 彼が動き出し、軽快に進むストーリーを読んだら「オーフェンだなぁ」と懐かしくなりました。
くすっと笑えるやりとりあり、オーフェンの苦悩も伝わってきて、ますます目が離せません。
それに比べ印象の弱いマヨール(とイシリーン、イザベラ)組。 次巻で今回出番ナシのマジク、ラッツ、エッジと共に活躍期待してます。
★−1はドラマCDと特典冊子。 ドラマCDは良くも悪くもアニメ。
原作ファンが読んできた話をまとめる事に何の意味が…?やるなら短編にすればよかった気が。
あと、クリーオウの台詞が残念。彼女はあんなに軽い気持ちで旅してないよ…。
緊張感が時々抜ける言い回し、言い方にイラっとしました。クリーオウファンなので余計に。 最後の方はよかったのですが。
その他は安定感ありますので、聞きたい方は。
小冊子もドラマCDの脚本が主で意味なし。
原作を早く読める以外で初回の特典なかったです。 次は通常版買おう。
真の主役?とも言えるラチェット達が動き出します。
不思議キャラだった彼女ですが、今作を読み印象が変わりました。
第1部からのファンにはお馴染みの金髪碧眼の彼女のターンもあります(待ち侘びた!) 色々あっただろうけど彼女は相変わらずのようで、安心。
ラブラブとは違う、渋いけれど愛情溢れた夫婦のやりとりにも痺れます。
そして、前作でどうなったのか心配だったベイジット。彼女も成長します。それは痛みを伴う成長で…。泣けました。 器用だけど、自分の気持ちには不器用。
しかし芯の強さが垣間見れます。
さらについに動き出したオーフェン。 彼が動き出し、軽快に進むストーリーを読んだら「オーフェンだなぁ」と懐かしくなりました。
くすっと笑えるやりとりあり、オーフェンの苦悩も伝わってきて、ますます目が離せません。
それに比べ印象の弱いマヨール(とイシリーン、イザベラ)組。 次巻で今回出番ナシのマジク、ラッツ、エッジと共に活躍期待してます。
★−1はドラマCDと特典冊子。 ドラマCDは良くも悪くもアニメ。
原作ファンが読んできた話をまとめる事に何の意味が…?やるなら短編にすればよかった気が。
あと、クリーオウの台詞が残念。彼女はあんなに軽い気持ちで旅してないよ…。
緊張感が時々抜ける言い回し、言い方にイラっとしました。クリーオウファンなので余計に。 最後の方はよかったのですが。
その他は安定感ありますので、聞きたい方は。
小冊子もドラマCDの脚本が主で意味なし。
原作を早く読める以外で初回の特典なかったです。 次は通常版買おう。
2012年9月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
カタルシス倍増でしょうか。
「解放者の戦場」ではパッキンガム家兄妹とフィンランディ家長女&次女がメインでした。
そして本巻の前半は三女のラチェットを中心に据えて
(一応、視点は若者世代主人公マヨールがメインですが)
後半からは、いよいよ真の主役であるオーフェンが動くのに併せて戦いの全貌が見えてくる。
新シリーズのウリである群像劇と旧シリーズのカラーが結びついてくるのは見事。
(父と娘で集団心理への対処法がそれぞれ描かれ個性を際立たせるのも興味深い)
ドラマCDは90年代アニメで声をあてた声優さん達は再演が感慨深いでしょうね。
ラジオドラマで飯塚さん兼任していたコンスタンスは例外ですが。
母親になった彼女の挿絵が出ていないのは、ちょっと残念?
「解放者の戦場」ではパッキンガム家兄妹とフィンランディ家長女&次女がメインでした。
そして本巻の前半は三女のラチェットを中心に据えて
(一応、視点は若者世代主人公マヨールがメインですが)
後半からは、いよいよ真の主役であるオーフェンが動くのに併せて戦いの全貌が見えてくる。
新シリーズのウリである群像劇と旧シリーズのカラーが結びついてくるのは見事。
(父と娘で集団心理への対処法がそれぞれ描かれ個性を際立たせるのも興味深い)
ドラマCDは90年代アニメで声をあてた声優さん達は再演が感慨深いでしょうね。
ラジオドラマで飯塚さん兼任していたコンスタンスは例外ですが。
母親になった彼女の挿絵が出ていないのは、ちょっと残念?
2015年8月21日に日本でレビュー済み
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マヨールとペイジットの物語ですが、なんかいまいち慣れない・・・というか感情移入出来ないですねー。
マヨールは凄腕の魔術師でペイジットはある意味性格破綻者なので当然ですが・・・。
前作のマジクのような弱いけれど素質を秘めていてだんだん強くなる読者目線のキャラがいないのが残念。
ある意味、一番好きなキャラ?というか私が感情移入できるのはサイアンだったり。
ラチェットも面白いけど、天然&超能力すぎてついていけない・・・楽しいけどw
マヨールは凄腕の魔術師でペイジットはある意味性格破綻者なので当然ですが・・・。
前作のマジクのような弱いけれど素質を秘めていてだんだん強くなる読者目線のキャラがいないのが残念。
ある意味、一番好きなキャラ?というか私が感情移入できるのはサイアンだったり。
ラチェットも面白いけど、天然&超能力すぎてついていけない・・・楽しいけどw
2014年12月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
第一部のキャラや新キャラ、それぞれの主要人物たちの今まではあまり出てこなかった実力が徐々に明かされてきて、とてもワクワクしました。
また、短編も収録されていますが、この短編も実にいいです。それにしても、中学生の頃のヒーローだった彼らが成長して、立派な大人になって活躍する姿を見ると感慨深いものがあります。(当時から主人公たちは自分よりも年上で、大人のイメージではありましたが)個人的には、クリーオウがちらっと出るたびに嬉しくなります。
また、短編も収録されていますが、この短編も実にいいです。それにしても、中学生の頃のヒーローだった彼らが成長して、立派な大人になって活躍する姿を見ると感慨深いものがあります。(当時から主人公たちは自分よりも年上で、大人のイメージではありましたが)個人的には、クリーオウがちらっと出るたびに嬉しくなります。
2012年9月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ドラマCD付き初回特典版を買った意味は特にない。うっかりしただけ。出版社の思惑にのっただけとも言える。本編の小説が読めれば文句ないので、そちらについて。
1.今回は、前回燃焼不良気味だったオーフェンが思う存分暴れます。こうご期待。
2.前回活躍とドタバタ絡みが見られた、マヨールとイシリーンは、今回はラチェットの引き立て役。そのラチェットは、前回から予想された、新シリーズの「真の主役」の片鱗をみせます。
3.旧シリーズで、名前や影しか出てこない魔王スウェーデンポリーや、運命の三女神が、いよいよ本当の敵として現われてくることに、古くからのファンとしては感慨深い。
4.おまけの短編だが、話だけちらっと出てくるキャプテン・キース。彼が行方不明になるまでの逸話のほうが、面白そうで、いつか読みたい。かつての無謀編のハチャメチャぶりを思い出す。
5.新シリーズは、多分まだまだ続くのに安心。10巻くらいは出してくれそう。なぜなら、今回は、マジク、ラッツベイン、エッジらはお休みの回。あちらの動向も気になる上に、最後の敵もまだまだ姿を現わさないから。
6.旧シリーズとの話の展開のさせ方の違いが興味深い。旧シリーズでは、次々に新しい土地へと旅を続け、場所の違いによって話が広がるのに対して、新シリーズは、地図こそあるものの、あまり「はぐれ旅」ではない。別れたチーム(マヨールやイシリーンやイザベラ)も、魔術学校やオーフェンの自宅周辺に戻って合流する。旅を進めて活動区域を広げるというより、ある地域に起こるイベントを、戦闘、政治、人間関係、複数の視点と思惑から、重層的に積み上げる、あるいは掘り下げるような作風。
7.旧シリーズ本編のシリアスさと、無謀編のひょうひょうとしたコミカルな語り口が、新シリーズでは上手くブレンドされて、重く深刻な状況でも、時折出てくるギャグパートが心地よい。文章と作風については、新シリーズを通して抜群の安定度。下世話な話だが、作者も新シリーズの好評で、気分と筆が乗って、楽しんで書けているようで、かつてのエンジェルハウリング後半あたりの(オーフェン旧シリーズ後半数冊も)にあった、閉塞感・厭世感は、この新シリーズでは、ほとんど感じられない。大ピンチを、やけくそ気味の楽天思考でぶったぎる、この爽快感こそ、オーフェンと思った。
1.今回は、前回燃焼不良気味だったオーフェンが思う存分暴れます。こうご期待。
2.前回活躍とドタバタ絡みが見られた、マヨールとイシリーンは、今回はラチェットの引き立て役。そのラチェットは、前回から予想された、新シリーズの「真の主役」の片鱗をみせます。
3.旧シリーズで、名前や影しか出てこない魔王スウェーデンポリーや、運命の三女神が、いよいよ本当の敵として現われてくることに、古くからのファンとしては感慨深い。
4.おまけの短編だが、話だけちらっと出てくるキャプテン・キース。彼が行方不明になるまでの逸話のほうが、面白そうで、いつか読みたい。かつての無謀編のハチャメチャぶりを思い出す。
5.新シリーズは、多分まだまだ続くのに安心。10巻くらいは出してくれそう。なぜなら、今回は、マジク、ラッツベイン、エッジらはお休みの回。あちらの動向も気になる上に、最後の敵もまだまだ姿を現わさないから。
6.旧シリーズとの話の展開のさせ方の違いが興味深い。旧シリーズでは、次々に新しい土地へと旅を続け、場所の違いによって話が広がるのに対して、新シリーズは、地図こそあるものの、あまり「はぐれ旅」ではない。別れたチーム(マヨールやイシリーンやイザベラ)も、魔術学校やオーフェンの自宅周辺に戻って合流する。旅を進めて活動区域を広げるというより、ある地域に起こるイベントを、戦闘、政治、人間関係、複数の視点と思惑から、重層的に積み上げる、あるいは掘り下げるような作風。
7.旧シリーズ本編のシリアスさと、無謀編のひょうひょうとしたコミカルな語り口が、新シリーズでは上手くブレンドされて、重く深刻な状況でも、時折出てくるギャグパートが心地よい。文章と作風については、新シリーズを通して抜群の安定度。下世話な話だが、作者も新シリーズの好評で、気分と筆が乗って、楽しんで書けているようで、かつてのエンジェルハウリング後半あたりの(オーフェン旧シリーズ後半数冊も)にあった、閉塞感・厭世感は、この新シリーズでは、ほとんど感じられない。大ピンチを、やけくそ気味の楽天思考でぶったぎる、この爽快感こそ、オーフェンと思った。
2012年9月21日に日本でレビュー済み
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今回お休みのシマス討伐組マジク・ラッツベイン・エッジに変わって魔王の末娘ラチェットが大活躍です。
魔王オーフェンも大暴れ!久しぶりの大立ち回りです。
そんな魔王サイドの華々しさに隠れがちですが、ベイジットサイドにも重大な転機が描かれています。
前作で革命闘士に魔術士であることを明かしたベイジット。
大きな別れを通して原大陸で自分のやるべき事を明確に定めます−革命を。
今回のラストと巻末の次回予告は兄妹の凄絶な対決を予測させます。
今から次巻が待ちきれません。
魔王オーフェンも大暴れ!久しぶりの大立ち回りです。
そんな魔王サイドの華々しさに隠れがちですが、ベイジットサイドにも重大な転機が描かれています。
前作で革命闘士に魔術士であることを明かしたベイジット。
大きな別れを通して原大陸で自分のやるべき事を明確に定めます−革命を。
今回のラストと巻末の次回予告は兄妹の凄絶な対決を予測させます。
今から次巻が待ちきれません。