中学校の教科書や自分の教えているクラスの日本人学生の英語の誤りを解説した書。既に英和辞典などで取り上げられて語法も少なくないが
*I am belonging to a glee club.→I belong to a glee club.
*I could win the game.→I was able to win the game.
通読すると新しく得られる情報も少なくない。圧巻は第7章「itとthatを使い分ける」で、私の積年の疑問がほとんど氷解した。たとえば、
It’s (very) kind of you. / That’s (very) kind of you.
の使い分けである。BNC (1億語コーパス)で調べると、It’ (very) kind of you.が約50例、That’s (very) kind of you.は約45例で両者は拮抗している。コーパス頻度を尊重するある英和辞典はIt’s [That’s] (very) kind of you.と例示している。別にitでもthatでもコミュニケーションに大きな支障はないので、これはこれでいいのであるが、「形が異なれば意味も異なる」という立場の人には物足りない。英語のネイティブスピーカーは直観的に使い分けているはずである。それを知りたい方は本書pp. 110-116を参照されたい。一読をおすすめする。
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥2,000以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
新品:
¥1,100¥1,100 税込
ポイント: 33pt
(3%)
無料お届け日:
3月30日 土曜日
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
新品:
¥1,100¥1,100 税込
ポイント: 33pt
(3%)
無料お届け日:
3月30日 土曜日
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
中古品: ¥1
中古品:
¥1

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
日本人の英語はなぜ間違うのか? (知のトレッキング叢書) 単行本 – 2014/11/26
マーク・ピーターセン
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥1,100","priceAmount":1100.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1,100","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"Ytn5EQrkLdUWl73Tn2JGzeiLFzgjTkMu523lr3HSLLh1DV4pY%2BGCY27WeQpZ7QK8nVfppcHHqusSawZj%2F%2BVoUq9QNYah%2Bo%2FV51KRqg%2B8qv%2BPw7OUjW6Ub1R6U9nMPjHwmliTkaijTQk%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥1","priceAmount":1.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"Ytn5EQrkLdUWl73Tn2JGzeiLFzgjTkMunpqlVar1sG%2Bw4%2FoACCOGpJkYfPpPzVT5SXtx3rZCCabkv6KoE84kqaJ9StPwnuwBpCce1b%2FmPQrMrWvvDgDp7NfvwMBZpT%2FDcrIy62xuwrq5Gh1x5Id9YnVpoQaaELHjQx57zeKSUmZEm2DNFX%2BeCw%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
英語が通じない理由は、中学校の教科書にあった!?
ベストセラー『日本人の英語』などで日本人の英語の弱点を指摘してきた著者が、今回取り上げるのは、全国の中学生が使用している英語教科書。
教科書に含まれる数々の間違い・問題点を指摘し、その解決策を提示し、 使える英語・本物の英語を伝授する。
日本人が見過ごしてきた根本的な問題点にせまる新作書き下ろし。
ベストセラー『日本人の英語』などで日本人の英語の弱点を指摘してきた著者が、今回取り上げるのは、全国の中学生が使用している英語教科書。
教科書に含まれる数々の間違い・問題点を指摘し、その解決策を提示し、 使える英語・本物の英語を伝授する。
日本人が見過ごしてきた根本的な問題点にせまる新作書き下ろし。
- 本の長さ176ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社インターナショナル
- 発売日2014/11/26
- ISBN-104797672587
- ISBN-13978-4797672589
よく一緒に購入されている商品

対象商品: 日本人の英語はなぜ間違うのか? (知のトレッキング叢書)
¥1,100¥1,100
最短で3月30日 土曜日のお届け予定です
残り4点(入荷予定あり)
¥770¥770
最短で3月30日 土曜日のお届け予定です
残り7点(入荷予定あり)
¥1,320¥1,320
最短で3月30日 土曜日のお届け予定です
残り3点(入荷予定あり)
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 集英社インターナショナル (2014/11/26)
- 発売日 : 2014/11/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 176ページ
- ISBN-10 : 4797672587
- ISBN-13 : 978-4797672589
- Amazon 売れ筋ランキング: - 229,113位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2014年12月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2016年12月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本のタイトルに対する一つの答えとして、著者は教科書に使われているお馬鹿な英語が一因だと考えている。
教科書の英語がお馬鹿なのはその通りであろうが、それが日本人の情けない英語力の原因だとするのは大きな勘違いだ。
仮に教科書の英語が、ピーターセン先生も太鼓判を押すほど完璧な文章になったとしても、
日本人の英語力は微塵も変わらないだろう。
その理由は、学校で教えている英語はあくまで「学校英語」という特殊な言語だから。
教科書がいかに立派でも、所詮は学校英語という歪な枠にはめられたままなので、真の英語力には結びつかない。
さらに言えば、英語教師の能力の低さも理由として挙げられる。
現在教壇に立って英語を教えている日本人のうち、この本を読み終えた後で、
「こんなこと全部知ってた。常識でしょ」
と言い切れる者が何人いるのか。
「目からウロコだ」という教師がほとんどではないだろうか。
つまりは、ネイティブであれば容易に気づくおかしな表現にすら気づけない人たちが英語を教えているのが、
日本の英語教育の現状なのだ。
それを考えれば、教科書英語を改善したところで焼け石に水。
100年経っても「日本人の英語は間違う」という状況はおそらく変わらない。
と、色々文句を書いてしまったが、本の内容自体は英語学習者が肝に銘じておくべき点が簡潔にまとめられていて、
ネイティブに突っ込まれない英語を身につけたい人には非常に有益である。
教科書の英語がお馬鹿なのはその通りであろうが、それが日本人の情けない英語力の原因だとするのは大きな勘違いだ。
仮に教科書の英語が、ピーターセン先生も太鼓判を押すほど完璧な文章になったとしても、
日本人の英語力は微塵も変わらないだろう。
その理由は、学校で教えている英語はあくまで「学校英語」という特殊な言語だから。
教科書がいかに立派でも、所詮は学校英語という歪な枠にはめられたままなので、真の英語力には結びつかない。
さらに言えば、英語教師の能力の低さも理由として挙げられる。
現在教壇に立って英語を教えている日本人のうち、この本を読み終えた後で、
「こんなこと全部知ってた。常識でしょ」
と言い切れる者が何人いるのか。
「目からウロコだ」という教師がほとんどではないだろうか。
つまりは、ネイティブであれば容易に気づくおかしな表現にすら気づけない人たちが英語を教えているのが、
日本の英語教育の現状なのだ。
それを考えれば、教科書英語を改善したところで焼け石に水。
100年経っても「日本人の英語は間違う」という状況はおそらく変わらない。
と、色々文句を書いてしまったが、本の内容自体は英語学習者が肝に銘じておくべき点が簡潔にまとめられていて、
ネイティブに突っ込まれない英語を身につけたい人には非常に有益である。
2015年1月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
このレビューは、後日書きなおすだろうと思いますが、まず、急いで一読したあとの感想です。私見です。
あれから、少し、書き直しました・・・
(シチリアに完全に魅せられてしまった。東京の自室にて執筆しているいまも、ひたすらシチリアに戻りたい。その一念である。)と、エッセイに書かれていたマーク先生。とっくの昔にシチリア島へ移住なさったと思いきや、まだ、日本を、日本人の英語を見捨てておられなかった。ということに、少し驚きました。彼は日本を見捨てていなかったのか・・・意外でした・・サイデンスッテッカーさんは、結局はアメリカに戻られたのに・・
ちょっと読むと、
内容は、いままでにマーク先生が執筆なさった「日本人の英語」から連綿と連なる「日本人と英語の不自然で不思議な関係」シリーズの内容を、ほぼすべて網羅されています。逆にいうと、突然、目新しい趣向、方向性で解析された「日本人の英語」ではありません。文法的な内容のたいていが、過去の書とかぶっています。
もし読者が、文法的な解説を希望されるなら、過去の「日本人の英語」シリーズのほうが圧倒的に優れています。マーク先生の数々のエッセイにも、随所に文法的解釈談義がちりばめられていますが、本書との違いは歴然。今回の作品は過去のような勢いはありません。やはり、ニンゲンは、年を取る。急に老境に至られたのか?・・日本に来られて間もなくのころの著書が、一番、勢いがあって完成度も高いと思います。
ただ・・「日本人の英語」からのシリーズの根底に流れる彼の思想が、徐々に変化して、
今回は(この本はいったい誰に向けた、なにを訴えるメッセージですか?)という点で、目新しいと感じました。
また、マーク先生特有の、突如、ぶっ飛んだ??ような?奇想天外なジョークっぽい例文がなくなっています。
かなりシリアスな意向で書かれたのでしょうか?
あるいは、骨の髄まで(日本人)に染まられたのか?・・
マーク先生が、日本に来られた当初は、アメリカ人の体に先祖伝来のDNAがらみで染みついた英語、英文法から感じた日本人の英語の不自然さ!日本人が書く(もっぱら作文に特化しているのがマーク先生の特徴です)英語は、どうして、こういう変わった、不自然な英語になってしまうのだろう!?へんな英作文が、出来上がってしまう所以は何??という、新鮮な驚きの観点、日々の意外性から発せられた(英語と日本語のあいだに横たわる深い溝)エッセイでしたが
徐々に、その観点は変化して
今回は、自身が教えている大学での英作文の授業で日本人大学生の書く英作文は、なぜ?こういう不自然なものになってしまうのか?どこに原因があるのか?を、主軸にすえ、もっぱら、なぜ??こう?なってしまったのか??大学生でありながらこんな英作文で平気な顔している理由は??について、探り、提言する内容。
その根源を中学での英語の教科書と指導要綱から分析(批判)したものへと変化しています。
本書は(誰に向けたメッセージなのか?) という点では、文科省の英語指導要綱のまずさ、教科書ゲラをネイテイヴがチェックしていながら、なぜゆえ、こうも、不自然にならざるをえない日本の教育現場。そういう英語教育の本質に、一刀斬り込んだ書に思えます。彼の立場は、すでに英語教育の傍観者から、当事者へと変化しています。
30年近く大学生に英語を指導して、教育現場に臨んで、いっこうに改善されない「日本人の英語」に面して、
彼はシチリア島に、さっさと逃避する道もあったであろうに、いまなお、怒り続けている。もっと中学英語と教科書を改訂して
根本的に改革せよと・・・含みのあるメッセージを著す。大学受験にのみ特化した不自然な英語教育で培養された大学生が、こんな英語ですませていても、しかたがない・・・「日本人の英語はなぜ間違うのか?」ここに本書の題名がかくなるに至る理由があります。
本書は、マーク先生の日本への愛でしょうか??30年という長い年月、日本人の英語は、いっこうに改善されず。
でも、マーク先生は、へこたれない。
彼は、本物の英語は、もっと優れた英語の原著を読まないと身につかない・・と指摘しているし、
しっかりと書かれた英語圏人の著書を、読む訓練、読む習慣が日本人にないからである・・と、そこにも触れていますが・・・・それは、まさに、その通り!
彼の処女作では、まだ、日本に来て間なしの、日本文学専攻(昭和初期)の、アメリカ人文学青年っぽい初々しい書風が感じられましたが、いまは、しっかり英語教育者として、根を下ろした。という貫禄があります。文学研究者ではなく、教育者。まさに師。先生ですね。たしかに彼がニッポンに残した足跡は深く重い!
長年、日本という、一向に変化しない国民性にもまれながら、英語教育に携わった、マーク先生の最終章??なのかナ?と
思いつつ読みました。マーク先生も、ちょっと、お疲れ気味??・・これまでの、痛烈な批判的性向、反骨魂、皮肉な側面が消えています。
これは、英語参考書ではないし、受験生向けの指南書でもなく、まあ、そういう読み方も可能ですが、中学の教科書の根本的な問題点を指摘し、こんな指導を几帳面に受けて試験地獄になじんだ日本人優等生なら大学に入学しても、こういった、意味不明な英作文しか書けなくても、個人の責任ではない。国の教育方針の問題でしょ!と、そもそも「日本人の英語」なる世界でも特殊な英語体系が仕上がってしまった、背景因子が文科省の対応にあることを、示唆する書だと思いました。
マーク先生の真剣な意思を感じます。いままでのエッセイは、ちょっと、ジョークっぽい、お気軽さが感じられましたが、本書は違いますね。・・・と、思います。真剣です。
本書の最終章あたりですが。「この英作文では、作者が意図したであろう日本語の文意が、まったく変じてしまう、日本人は、Aを意図して作文しているだろうが、英語では、Bの意味に転じてしまう」という流れで。
まあ・・仮定法、仮定法過去完了、仮定法過去を、自然に使えないと、おかしな英作文になってしまう・・というあたり。
これは当然だと感じます。作文というより、会話において、仮定法が存在しない会話は、本来、不可能。
そして、SO・・によってつながる、原因と結果の因果関係の強さに無頓着な作文。なんでもかんでもSOですます。SOが大好きな日本人。
でも、こういった内容は、英語と日本語とのギャップだけでしょうか?
もしかりに、すべてが日本語で書かれた文章であっても、いまの日本人学生で、マーク先生の真意(ニュアンスの微妙な違い、へだたり)が理解できるのは、どれほど(%)の日本人でしょうか?と、逆にチョットつっこみたくなりました(すみません)。
根本は英作文の能力が劣っている。中学の英語指導が間違っている。ではなく、作文の根本的な緻密さに起因するような気がしますが・・・英語だけの問題なのか??じゃあ?日本語で書いた作文ならパーフェクトなんだろうか?日本人でありさえすれば日本語の作文は完璧??・・・??マーク先生みたいに、川端康成の「山の音」の静謐なエロを文脈、行間から読み取れるアメリカ人なら別格でしょうが。いまの日本人の英語指導で、そこまで踏み込こんだ指導は可能なのかなあ?そもそも、日本語すら危ない・・いまのニッポンで。
本書の日本語を読めばわかるように、彼は日本人以上の日本人。日本語に完璧に精通していますが、気概はアメリカ人魂。
本書の読者層(購買層)は誰でしょう? わたしのようにマーク先生のファンで彼の著述は残らずよんでいる愛読者は、想定内としても、印税稼ぎのベストセラー狙いなら、もっと、お手軽な英語学習ハウツーものを書くと思います。彼はそれが書ける人材です。
しかし、あえて、文科省に斬りこむ。直球勝負。 ・・さすが。マーク先生の誠実な人柄には感動しました。
あれから、少し、書き直しました・・・
(シチリアに完全に魅せられてしまった。東京の自室にて執筆しているいまも、ひたすらシチリアに戻りたい。その一念である。)と、エッセイに書かれていたマーク先生。とっくの昔にシチリア島へ移住なさったと思いきや、まだ、日本を、日本人の英語を見捨てておられなかった。ということに、少し驚きました。彼は日本を見捨てていなかったのか・・・意外でした・・サイデンスッテッカーさんは、結局はアメリカに戻られたのに・・
ちょっと読むと、
内容は、いままでにマーク先生が執筆なさった「日本人の英語」から連綿と連なる「日本人と英語の不自然で不思議な関係」シリーズの内容を、ほぼすべて網羅されています。逆にいうと、突然、目新しい趣向、方向性で解析された「日本人の英語」ではありません。文法的な内容のたいていが、過去の書とかぶっています。
もし読者が、文法的な解説を希望されるなら、過去の「日本人の英語」シリーズのほうが圧倒的に優れています。マーク先生の数々のエッセイにも、随所に文法的解釈談義がちりばめられていますが、本書との違いは歴然。今回の作品は過去のような勢いはありません。やはり、ニンゲンは、年を取る。急に老境に至られたのか?・・日本に来られて間もなくのころの著書が、一番、勢いがあって完成度も高いと思います。
ただ・・「日本人の英語」からのシリーズの根底に流れる彼の思想が、徐々に変化して、
今回は(この本はいったい誰に向けた、なにを訴えるメッセージですか?)という点で、目新しいと感じました。
また、マーク先生特有の、突如、ぶっ飛んだ??ような?奇想天外なジョークっぽい例文がなくなっています。
かなりシリアスな意向で書かれたのでしょうか?
あるいは、骨の髄まで(日本人)に染まられたのか?・・
マーク先生が、日本に来られた当初は、アメリカ人の体に先祖伝来のDNAがらみで染みついた英語、英文法から感じた日本人の英語の不自然さ!日本人が書く(もっぱら作文に特化しているのがマーク先生の特徴です)英語は、どうして、こういう変わった、不自然な英語になってしまうのだろう!?へんな英作文が、出来上がってしまう所以は何??という、新鮮な驚きの観点、日々の意外性から発せられた(英語と日本語のあいだに横たわる深い溝)エッセイでしたが
徐々に、その観点は変化して
今回は、自身が教えている大学での英作文の授業で日本人大学生の書く英作文は、なぜ?こういう不自然なものになってしまうのか?どこに原因があるのか?を、主軸にすえ、もっぱら、なぜ??こう?なってしまったのか??大学生でありながらこんな英作文で平気な顔している理由は??について、探り、提言する内容。
その根源を中学での英語の教科書と指導要綱から分析(批判)したものへと変化しています。
本書は(誰に向けたメッセージなのか?) という点では、文科省の英語指導要綱のまずさ、教科書ゲラをネイテイヴがチェックしていながら、なぜゆえ、こうも、不自然にならざるをえない日本の教育現場。そういう英語教育の本質に、一刀斬り込んだ書に思えます。彼の立場は、すでに英語教育の傍観者から、当事者へと変化しています。
30年近く大学生に英語を指導して、教育現場に臨んで、いっこうに改善されない「日本人の英語」に面して、
彼はシチリア島に、さっさと逃避する道もあったであろうに、いまなお、怒り続けている。もっと中学英語と教科書を改訂して
根本的に改革せよと・・・含みのあるメッセージを著す。大学受験にのみ特化した不自然な英語教育で培養された大学生が、こんな英語ですませていても、しかたがない・・・「日本人の英語はなぜ間違うのか?」ここに本書の題名がかくなるに至る理由があります。
本書は、マーク先生の日本への愛でしょうか??30年という長い年月、日本人の英語は、いっこうに改善されず。
でも、マーク先生は、へこたれない。
彼は、本物の英語は、もっと優れた英語の原著を読まないと身につかない・・と指摘しているし、
しっかりと書かれた英語圏人の著書を、読む訓練、読む習慣が日本人にないからである・・と、そこにも触れていますが・・・・それは、まさに、その通り!
彼の処女作では、まだ、日本に来て間なしの、日本文学専攻(昭和初期)の、アメリカ人文学青年っぽい初々しい書風が感じられましたが、いまは、しっかり英語教育者として、根を下ろした。という貫禄があります。文学研究者ではなく、教育者。まさに師。先生ですね。たしかに彼がニッポンに残した足跡は深く重い!
長年、日本という、一向に変化しない国民性にもまれながら、英語教育に携わった、マーク先生の最終章??なのかナ?と
思いつつ読みました。マーク先生も、ちょっと、お疲れ気味??・・これまでの、痛烈な批判的性向、反骨魂、皮肉な側面が消えています。
これは、英語参考書ではないし、受験生向けの指南書でもなく、まあ、そういう読み方も可能ですが、中学の教科書の根本的な問題点を指摘し、こんな指導を几帳面に受けて試験地獄になじんだ日本人優等生なら大学に入学しても、こういった、意味不明な英作文しか書けなくても、個人の責任ではない。国の教育方針の問題でしょ!と、そもそも「日本人の英語」なる世界でも特殊な英語体系が仕上がってしまった、背景因子が文科省の対応にあることを、示唆する書だと思いました。
マーク先生の真剣な意思を感じます。いままでのエッセイは、ちょっと、ジョークっぽい、お気軽さが感じられましたが、本書は違いますね。・・・と、思います。真剣です。
本書の最終章あたりですが。「この英作文では、作者が意図したであろう日本語の文意が、まったく変じてしまう、日本人は、Aを意図して作文しているだろうが、英語では、Bの意味に転じてしまう」という流れで。
まあ・・仮定法、仮定法過去完了、仮定法過去を、自然に使えないと、おかしな英作文になってしまう・・というあたり。
これは当然だと感じます。作文というより、会話において、仮定法が存在しない会話は、本来、不可能。
そして、SO・・によってつながる、原因と結果の因果関係の強さに無頓着な作文。なんでもかんでもSOですます。SOが大好きな日本人。
でも、こういった内容は、英語と日本語とのギャップだけでしょうか?
もしかりに、すべてが日本語で書かれた文章であっても、いまの日本人学生で、マーク先生の真意(ニュアンスの微妙な違い、へだたり)が理解できるのは、どれほど(%)の日本人でしょうか?と、逆にチョットつっこみたくなりました(すみません)。
根本は英作文の能力が劣っている。中学の英語指導が間違っている。ではなく、作文の根本的な緻密さに起因するような気がしますが・・・英語だけの問題なのか??じゃあ?日本語で書いた作文ならパーフェクトなんだろうか?日本人でありさえすれば日本語の作文は完璧??・・・??マーク先生みたいに、川端康成の「山の音」の静謐なエロを文脈、行間から読み取れるアメリカ人なら別格でしょうが。いまの日本人の英語指導で、そこまで踏み込こんだ指導は可能なのかなあ?そもそも、日本語すら危ない・・いまのニッポンで。
本書の日本語を読めばわかるように、彼は日本人以上の日本人。日本語に完璧に精通していますが、気概はアメリカ人魂。
本書の読者層(購買層)は誰でしょう? わたしのようにマーク先生のファンで彼の著述は残らずよんでいる愛読者は、想定内としても、印税稼ぎのベストセラー狙いなら、もっと、お手軽な英語学習ハウツーものを書くと思います。彼はそれが書ける人材です。
しかし、あえて、文科省に斬りこむ。直球勝負。 ・・さすが。マーク先生の誠実な人柄には感動しました。
2015年1月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
途中までしか読んでいませんが、英会話の勉強をしている僕には、文法など、少し難しい感じです。
2021年1月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
短い例文や問題文ばかり読んでてもモノにならないことが身に染みました。そもそも上質な英語のエッセイをまともに読んだことがないし、また、書いて添削を受けたこともないし、加えて、日本語の文章ですらまともに練習したことないので「自然で上質な」英語文章が書けるわけがなかった。精進したいと思います。
2024年2月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読みはじめから違和感しかない。アメリカやイギリスの小学生に教えるようなレベルの内容だ。日本の場合、大学生であっても、ひとことも英語を話せない、書けないのがほとんどだ。自分なら、冒頭にある大学生が書いた英作文には合格点をあげたい。まず、ある程度まともに何かを書いたということが素晴らしい。気持ちもネィティブに十分通じると思う。それがどれだけ大変なことか、この先生はわかっていない。
2019年10月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は普段、理数系のほうが馴染みがあるのですが、説明している日本語の文章が論理的で分かりやすく、読みやすいです。この本を一読すると、初級学習者が英作文で犯しやすい誤りや、最低限の認識不足を回避できます。従来の教科書が持つ問題点を指摘し、そのまま受け入れて覚えてしまった日本人学習者に警鐘を鳴らします。
2015年1月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大人が英語をやり直す際には、中学1〜2年の英語の教科書を音読するのがよい、と勧める人が多い。そこには、基本的で、正しい英語が書かれているのだから、それを身に着けてしまうのが英語マスターへの近道だ、というわけだ。
しかし、わたくしはその意見には賛成できない。今の教科書は、いくつかの問題があるからである(かつての國弘正雄氏らが「只管朗読」を唱えたころの中学の英語教科書はもっとましだったのだろうが)。
第一に、内容が幼稚であり、大の大人が繰り返し読むにふさわしい内容とはとうてい言えず、すぐに放り出してしまうのが落ち、という問題がある。
それだけではない。第二に、内容が幼稚であることは百歩譲るとしても、不自然な英文が多いということが決定的に問題である。結果として、日本人は、中学3年間で(実はその後も)、英語についての基本的な知識を学び損ねるのだ。
英語についての基本的知識とは何か? たとえば、現在形とはなにか、ということである。あるいは it と that はどう違うか、ということである。 このようなことがわからないままに学習が進んでいく。これで使いこなせるようになるはずがない。
この本は、上でわたくしが指摘した点、すなわち、中学の英語の教科書の内容が幼稚であり、しかも英文が不自然、ということを具体的に示している。このようなことを今さら指摘されるのははなはだ不愉快だが、事実だから仕方がない。
内容は、−−そのような教科書で学んできた日本人がほぼ必然的に陥ってしまうーー問題点を具体的に指摘している点で、有用である。
しかし、日本人が半ば強制的に使わされる英語の教科書が、なぜ、このような欠陥を多くもったものにとどまっている(あるいは成り下がった)
のだろうか。教育現場には教育現場の理屈があるのだろうが、改善を望む。
しかし、わたくしはその意見には賛成できない。今の教科書は、いくつかの問題があるからである(かつての國弘正雄氏らが「只管朗読」を唱えたころの中学の英語教科書はもっとましだったのだろうが)。
第一に、内容が幼稚であり、大の大人が繰り返し読むにふさわしい内容とはとうてい言えず、すぐに放り出してしまうのが落ち、という問題がある。
それだけではない。第二に、内容が幼稚であることは百歩譲るとしても、不自然な英文が多いということが決定的に問題である。結果として、日本人は、中学3年間で(実はその後も)、英語についての基本的な知識を学び損ねるのだ。
英語についての基本的知識とは何か? たとえば、現在形とはなにか、ということである。あるいは it と that はどう違うか、ということである。 このようなことがわからないままに学習が進んでいく。これで使いこなせるようになるはずがない。
この本は、上でわたくしが指摘した点、すなわち、中学の英語の教科書の内容が幼稚であり、しかも英文が不自然、ということを具体的に示している。このようなことを今さら指摘されるのははなはだ不愉快だが、事実だから仕方がない。
内容は、−−そのような教科書で学んできた日本人がほぼ必然的に陥ってしまうーー問題点を具体的に指摘している点で、有用である。
しかし、日本人が半ば強制的に使わされる英語の教科書が、なぜ、このような欠陥を多くもったものにとどまっている(あるいは成り下がった)
のだろうか。教育現場には教育現場の理屈があるのだろうが、改善を望む。