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うたかたの日々 単行本 – 2003/5/16

4.2 5つ星のうち4.2 30個の評価

商品の説明

商品説明

ボリス・ヴィアンの小説『うたかたの日々』を原作にした、岡崎京子によるコミック。雑誌「CUTiE」の連載(1994年~1995年)後に、著者がプロローグ、ラストを描き加え、全体に加筆修正したもの。

「ちょっとした財産もち」のコランと軽やかで美しいクロエ。ふたりは盛大な結婚式を挙げるが、そのすぐ後、クロエは肺に「睡蓮」が巣食うという奇病に侵される。治療費のために破産に追い込まれながら必死に看病するコラン。だが、クロエは日に日に衰弱していく。そして、ある作家の偏執狂的コレクターのシックとその恋人アリーズ、コックのニコラなど、周囲の人々の人生も深刻な様相を呈していく。

原作ともども、この作品の魅力のひとつは、残酷さと無邪気さをあわせもつ幻想的な描写の数々にある。恋するふたりを包む、熱くてシナモンシュガーの味がするバラ色の雲や、土から生えてくるたくさんの銃身、そして、クロエの胸から伸びて咲く睡蓮の花…。原作を知る人にとっては違和感をおぼえる場面もあるかもしれないが、彼女の目をとおして、ていねいに描かれたヴィアンの世界を、特に前半は、ただ楽しみたい。後半に入ると、破滅へ向うコランたちの姿が現実をぎりぎりのところで生きる岡崎作品の登場人物の姿と重なり、物語は一気に走り出す。

凝った装丁も、本書をより魅力的なものにしている。白い箱から真っ赤な本を取り出せば、表紙には睡蓮の花。しゅるりと勢いよく伸びるその姿は、恐ろしくて、美しい。(門倉紫麻)

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 宝島社 (2003/5/16)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2003/5/16
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 204ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4796632751
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4796632751
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 30個の評価

著者について

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岡崎 京子
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上位レビュー、対象国: 日本

2008年9月21日に日本でレビュー済み
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主人公たちのそれぞれの物語も丁寧に描かれていましたが、
ねずみとか、コックのニコラとか、主人公とともに衰退していく屋敷とかが印象的でした。

全体を通して独創的なインテリアとかファッションとかもさすが岡崎京子です。

原作がどうなっているのか知りませんが、ねずみの最後が読了後にずっと胸に残りました。

アンニュイな感じになりますが、出会えて良かった本です。
2014年3月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
切なくてオシャレでステキな話。実際のボリスヴィアンさんのうたかたの日々もかったのでまた読み返したいです。
2003年5月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
待ち焦がれていた単行本化で改めて目を通しました。
同時に「ヘルタースケルター」も読んだのでよく分かったのですが、細部まですごく丁寧に描かれていて、人の作った物語をあえて漫画にすることへのこだわりとか礼儀とかを感じました。
原作を読むほうが先だったのですが、読む人それぞれで違う印象を持たせるような、ヴィジュアル化するのが難しい物語を美しく、岡崎京子にしか出来ない粋な雰囲気で変換しているのには感激しました。
この作品に対して特別な気持ちがあるのが伝わってきます。
内容はやはり原作には敵いません。あの文体で味わってこその「もっとも悲痛な恋愛小説」だと思います。
だけど「肺から睡蓮の花が咲く奇病」という美しくて破滅的な病気を漫画で再現してくれて、その喜びは雑誌掲載時から改めて読んだ今に至るまで変わりません。
装丁も美しい。宝物になりそうです。
…帯は要りませんが。岡崎京子の台詞はどうあれ、中身が台無しになるようなくだらない文章で、知らない人は違う印象を受けるかも。
15人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年12月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大学の授業のレポート用として購入。
マンガとしては、もう一つ。
2004年9月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
上梓されてから半世紀近く経ちながらなお現代漫画の一級の原作として機能しうるボリス文学の普遍性もさることながら、そういった優れた文学作品を真っ向から漫画という別ジャンルに呑み込む岡崎の才気にも驚かされる。まさにふたりの天才の美の饗宴。
この時期、岡崎の画力・演出・構成力も洗練され、このタイミングだからこそボリスの作風とシンクロし得たといってよい。
耽美でデカダンの匂いが立ち込め、シュールでポップで、普遍性と同時代性を同時に兼ね備えている。
漫画作品としての可能性の臨界だ。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年1月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
悲しいけれど、どこかに美しさを感じられる、岡崎さんにしては
珍しいタイプの異色作品だおもいました。
哀しくて、不思議で、最後は、何ともいえない悲しみがあり、
不思議と現代と似ている世界に思えてくるので、本当に不思議です。
個人的には、コランの飼っているネズミが好きです。
読み返したくなる不思議な作品です。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年2月22日に日本でレビュー済み
私は岡崎さんの漫画のファンですが、それと同じくらいヴィアンのこの名作にかなり思い入れがあるので、だからこそハッキリと書きます。
この漫画では両者の持つ“味”みたいなものがうまく合わさっておらず、ヴィアンの茶目っ気・岡崎さんの鋭い感覚…両方の強烈な個性が共に掻き消されてしまったように思います。
なぜなら、表面的なストーリー設定ばかり原作に忠実なせいで、岡崎さんの感性も見えてこないし、そのわりには原作最大の魅力である洒落っ気溢れるエピソードの数々がまったく漫画に反映されてないからです。ヴィアンの真骨頂はまさにあのユーモア感覚なのに。間違っても“耽美で繊細なお話”なんて思ってはいけません。
しかしながらこの漫画ではあの残酷さと表裏一体のユーモアが消えているので、ただ設定が風変わりなだけで“美しくてはかない恋のお話”になってしまいました。
そして一番許せないのは、小説を漫画という媒体で描くのだから、原作の情景描写にあたる文章をそのまま引用するなんてナンセンスなことはしてほしくなかった。他媒体だからこそ、説明的な文章に頼らず極力絵で魅せるべきでしょう。これは他の方も書いていましたね。いかに自分らしい解釈で原作の情景を絵にしてみせるかで、漫画家の実力も最大限に発揮できるところなのに、そのまま単純な絵にして文字で解説を入れるだけだと、漫画という媒体の良さがなくなってしまいます。
小説のコランは、美しそうな後ろ姿の女性を見かけて追い掛けたら、その女性の顔の醜さに驚いて泣きだしちゃうような奴。ただ美しいものが大好きな軽い若者。しかもクロエの事が気に掛かるからって、簡単に関係ない人を殺しちゃう馬鹿みたいな残酷さ。そういった細かいエピソードの一つ一つがヴィアンのこだわりであり、この話が“耽美”とか“繊細”だとかいう言葉で簡単に語るべきでないただの悲劇ではない事がわかる筈。それなのに、あんなに軽くそのまま解説つきの簡素な絵で差し出されては、ヴィアンのエスプリがまったく感じられません。
何故、レイモン・クノーが“もっとも悲痛な恋愛小説”と評したのか・・・・・。それはクロエやシックが悲劇的に死んでしまうという、上っ面のストーリーをなぞるだけでは分からないと思います。
36人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2015年10月2日に日本でレビュー済み
ボリス・ヴィアンという若くして亡くなられた詩人の作品の漫画化。原作自体が胸に蓮が生える奥さんが出てくる非現実的なはなしだけど、終盤に進むほどに経済的な困窮や落ちぶれ方が生々しくて現実的。私の年上の友達が、「昔cutieで連載されてた頃、続きが気になって仕方なかったよ」と話してくれました。ラストはロマンチックと取るか、悲劇と取るかはその人次第です。私個人としては後味悪かったけど、後味悪い作品嫌いじゃないし、あれだけ抽象的な原作を岡崎さん流に描いているのはさすがです。

余談ですが、岡崎京子さんの作品はいつも「いかにも東京の子」って感じの、無駄がない、現実的な性格の人がよく出てくる。『リバーズエッジ』のハルナみたいな。でもこの作品の主人公はロマンチストなお坊っちゃま育ちで、でも奥さんの病気から転落が始まって・・・。岡崎さんはよく「女の子が落ちていくところを描きたい」というけど、岡崎さんの描く女の子は野心家で強くて歯を食いしばってでも這い上がる。そうでなければ、馬鹿らしい人生なんかさっさと捨てる。みんな自分自身で選択しながら進む潔さがある。主人公が「落ちていく」のを一番辛く感じたのはこの作品でした。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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