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「経済成長」の起源: 豊かな国、停滞する国、貧しい国 単行本 – 2023/8/28
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世界はどのようにして豊かになったのか?
いまだ貧困が世界中に存在するとはいえ、歴史的に見た場合、
いま生きている人の大半は200年前に生きていたどんな人間よりも裕福になった。
この「経済成長」はどうやって達成されたのだろうか?
大きな変化を生み出した産業革命は、なぜ18世紀の英国で始まったのか?
それに続いて他のヨーロッパ諸国やアメリカ、日本が発展できたのはなぜか?
そして、なぜいまだに貧しいままでいる国や地域が存在するのか?
じつは持続的な経済成長に成功した経済圏にはいくつかの前提条件があった。
その条件を、地理、政治、文化、宗教、人口動態、植民地などの要因をもとに
最新理論を引きつつ検証した、「経済成長」の謎を解くグローバルヒストリー。
【推薦の言葉】
「この本は、この地球における未来の成長と貧困を懸念している人にとっての必読書だ。」
――ダロン・アセモグル(経済学者 『国家はなぜ衰退するのか』著者)
〈目次〉
はじめに
第1章 いつ、なぜ、どのようにして世界は豊かになったのか?
第I部「世界はどのようにして豊かになったのか?」──この問いをめぐるさまざまな理論
第2章|地理|幸運な地理的条件はあるのか
第3章|制度|経済成長は社会制度しだいか
第4章|文化|人を豊かにする文化、貧しくする文化
第5章|人口|人口動態と経済成長
第6章|植民地|植民地と搾取の問題
第II部 真っ先に豊かになった国、それに続いた国、そして貧しいままの国──その違いはなぜ生じたのか?
第7章|北西ヨーロッパ|なぜ最初に豊かになれたのか?
第8章|産業革命|なぜオランダではなくイギリスだったのか
第9章|工業化|近代経済にいたる道
第10章|後発国|キャッチアップ型成長の前提条件
第11章 世界は豊かである
参考文献
〈本書より〉
「世界はどのようにして豊かになったのか?──本書が取り組むのはこの問いに対する答えである。ただ、それは決して容易な試みではない。実を言えば、正答をひとつにかぎることができないのはほぼまちがいないからである。――中略―― 本書を読んでもらえばじきにわかるように、ある国を豊かにする万能薬などない事実が明らかになるが、歴史的に見てみると、持続的な経済成長が始まるかたわらには、共通して見られるいくつもの要因が関連している傾向があるのだ。本書の目的とは、これらの要因を明らかにし、こうした要因がどのような場合に経済成長をうながし、あるいは、どのような場合に寄与しないのか、それらについて洞察を示すことにある。」
いまだ貧困が世界中に存在するとはいえ、歴史的に見た場合、
いま生きている人の大半は200年前に生きていたどんな人間よりも裕福になった。
この「経済成長」はどうやって達成されたのだろうか?
大きな変化を生み出した産業革命は、なぜ18世紀の英国で始まったのか?
それに続いて他のヨーロッパ諸国やアメリカ、日本が発展できたのはなぜか?
そして、なぜいまだに貧しいままでいる国や地域が存在するのか?
じつは持続的な経済成長に成功した経済圏にはいくつかの前提条件があった。
その条件を、地理、政治、文化、宗教、人口動態、植民地などの要因をもとに
最新理論を引きつつ検証した、「経済成長」の謎を解くグローバルヒストリー。
【推薦の言葉】
「この本は、この地球における未来の成長と貧困を懸念している人にとっての必読書だ。」
――ダロン・アセモグル(経済学者 『国家はなぜ衰退するのか』著者)
〈目次〉
はじめに
第1章 いつ、なぜ、どのようにして世界は豊かになったのか?
第I部「世界はどのようにして豊かになったのか?」──この問いをめぐるさまざまな理論
第2章|地理|幸運な地理的条件はあるのか
第3章|制度|経済成長は社会制度しだいか
第4章|文化|人を豊かにする文化、貧しくする文化
第5章|人口|人口動態と経済成長
第6章|植民地|植民地と搾取の問題
第II部 真っ先に豊かになった国、それに続いた国、そして貧しいままの国──その違いはなぜ生じたのか?
第7章|北西ヨーロッパ|なぜ最初に豊かになれたのか?
第8章|産業革命|なぜオランダではなくイギリスだったのか
第9章|工業化|近代経済にいたる道
第10章|後発国|キャッチアップ型成長の前提条件
第11章 世界は豊かである
参考文献
〈本書より〉
「世界はどのようにして豊かになったのか?──本書が取り組むのはこの問いに対する答えである。ただ、それは決して容易な試みではない。実を言えば、正答をひとつにかぎることができないのはほぼまちがいないからである。――中略―― 本書を読んでもらえばじきにわかるように、ある国を豊かにする万能薬などない事実が明らかになるが、歴史的に見てみると、持続的な経済成長が始まるかたわらには、共通して見られるいくつもの要因が関連している傾向があるのだ。本書の目的とは、これらの要因を明らかにし、こうした要因がどのような場合に経済成長をうながし、あるいは、どのような場合に寄与しないのか、それらについて洞察を示すことにある。」
- 本の長さ448ページ
- 言語日本語
- 出版社草思社
- 発売日2023/8/28
- 寸法14.3 x 3.2 x 19.3 cm
- ISBN-104794226691
- ISBN-13978-4794226693
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商品の説明
著者について
マーク・コヤマ(Mark Koyama)
ジョージ・メイソン大学経済学部准教授、マーカタス・センター上級研究員。イギリスで誕生、オックスフォード大学で経済学の博士号を取得。専門は経済史。共著に近世ヨーロッパにおける宗教的寛容の台頭と国家の発展を論じたPersecution and Toleration: The Long Road to Religious Freedom(Cambridge University Press, 2019年)がある。
ジャレド・ルービン(Jared Rubin)
チャップマン大学経済学部教授。専門は経済発展史、宗教学、中東史、制度史。バージニア大学卒業。スタンフォード大学で博士号を取得。政治制度と宗教制度の関係と経済発展におけるそれらの役割に関する研究は多数の主要経済学誌に掲載されている。2017年に刊行されたRulers, Religion, and Riches: Why the West Got Rich and the Middle East Did Not(Cambridge University Press)でLindert-Williamson PrizeおよびDouglass North Best Book Awardを獲得している。
秋山 勝(あきやま・まさる)
翻訳者。立教大学卒。日本文藝家協会会員。訳書にホワイト『ラザルス』、ミシュラ『怒りの時代』、ローズ『エネルギー400年史』、バートレット『操られる民主主義』(以上、草思社)、ウー『巨大企業の呪い』、ウェルシュ『歴史の逆襲』(以上、 朝日新聞出版)など。
ジョージ・メイソン大学経済学部准教授、マーカタス・センター上級研究員。イギリスで誕生、オックスフォード大学で経済学の博士号を取得。専門は経済史。共著に近世ヨーロッパにおける宗教的寛容の台頭と国家の発展を論じたPersecution and Toleration: The Long Road to Religious Freedom(Cambridge University Press, 2019年)がある。
ジャレド・ルービン(Jared Rubin)
チャップマン大学経済学部教授。専門は経済発展史、宗教学、中東史、制度史。バージニア大学卒業。スタンフォード大学で博士号を取得。政治制度と宗教制度の関係と経済発展におけるそれらの役割に関する研究は多数の主要経済学誌に掲載されている。2017年に刊行されたRulers, Religion, and Riches: Why the West Got Rich and the Middle East Did Not(Cambridge University Press)でLindert-Williamson PrizeおよびDouglass North Best Book Awardを獲得している。
秋山 勝(あきやま・まさる)
翻訳者。立教大学卒。日本文藝家協会会員。訳書にホワイト『ラザルス』、ミシュラ『怒りの時代』、ローズ『エネルギー400年史』、バートレット『操られる民主主義』(以上、草思社)、ウー『巨大企業の呪い』、ウェルシュ『歴史の逆襲』(以上、 朝日新聞出版)など。
登録情報
- 出版社 : 草思社 (2023/8/28)
- 発売日 : 2023/8/28
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 448ページ
- ISBN-10 : 4794226691
- ISBN-13 : 978-4794226693
- 寸法 : 14.3 x 3.2 x 19.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 33,721位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 7位産業史
- - 57位世界史一般の本
- - 173位その他の地域の世界経済関連書籍
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年4月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても楽しいショッピング体験。とても新しい本で、本の梱包もとても丁寧でした。発送は迅速でした。
2024年3月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
わたしが高校の時に世界史を選択していなくて、教科書を本屋で買って読んだ程度だからかもしれないけれど、自分が高校当時の教科書に載っていないような事実がいろいろ書かれていた。
テーマは、「持続可能な経済成長ができる要因は何か?」。
2018年時点で、1800年当時のイギリスよりも1900年当時のアメリカよりも、1人あたりの国民所得はどの国も増えているらしい。持続可能な経済成長が可能になった1番大きな要因としては、イギリスの産業革命。
中世からたどり、「なぜイギリスで産業革命が起きたのか?なぜ他の国では起きなかったのか?」が、細かく説明されている。また、産業革命以降に各国で起きた経済成長の要因なども説明されていた。
いくつもの角度や階層から説明されているため、必ずしも同じ道をたどれば同じ結果が起きるわけではなく、前提条件の違いなどにより法則が当てはまらないなど、複雑に入り組んでいて、一言で説明できる内容ではなかった。
ロンドンは金融の中心地という話は何かで聞いたか読んだことがあるけれど、そもそも金融の知識というのはウィリアム三世がオランダ財政顧問を引き連れて統治したことがきっかけでイングランド銀行が設立されたと書かれており、そうすると、発祥の地が必ずしもそれがもとで成長するわけではなく、新しく移植された地で大きな繁栄につながったという事実がなにか面白かった。
綿織物労働で女性が男性よりも収入が多くなると、女性の立場が強くなり、性別の違いによる立場の優位性っていうのは、「金を稼げるか=生き残れるか、生活ができるか」でどちらの力が大きいか。ということで、要するに、結局は、金の力なんだ。って思った。
植民地政策による経済の影響についても書かれているが、イギリスや他の植民地政策とその結果などについてはメリットデメリットともに学術的に書かれているものの、日本が韓国中国に与えた内容については、触れていない。これは、歴史問題として記載してしまうといろいろ問題が起きるため、きちんと書籍の中に記載することができないこともあったのかな。とは思いました。
テーマは、「持続可能な経済成長ができる要因は何か?」。
2018年時点で、1800年当時のイギリスよりも1900年当時のアメリカよりも、1人あたりの国民所得はどの国も増えているらしい。持続可能な経済成長が可能になった1番大きな要因としては、イギリスの産業革命。
中世からたどり、「なぜイギリスで産業革命が起きたのか?なぜ他の国では起きなかったのか?」が、細かく説明されている。また、産業革命以降に各国で起きた経済成長の要因なども説明されていた。
いくつもの角度や階層から説明されているため、必ずしも同じ道をたどれば同じ結果が起きるわけではなく、前提条件の違いなどにより法則が当てはまらないなど、複雑に入り組んでいて、一言で説明できる内容ではなかった。
ロンドンは金融の中心地という話は何かで聞いたか読んだことがあるけれど、そもそも金融の知識というのはウィリアム三世がオランダ財政顧問を引き連れて統治したことがきっかけでイングランド銀行が設立されたと書かれており、そうすると、発祥の地が必ずしもそれがもとで成長するわけではなく、新しく移植された地で大きな繁栄につながったという事実がなにか面白かった。
綿織物労働で女性が男性よりも収入が多くなると、女性の立場が強くなり、性別の違いによる立場の優位性っていうのは、「金を稼げるか=生き残れるか、生活ができるか」でどちらの力が大きいか。ということで、要するに、結局は、金の力なんだ。って思った。
植民地政策による経済の影響についても書かれているが、イギリスや他の植民地政策とその結果などについてはメリットデメリットともに学術的に書かれているものの、日本が韓国中国に与えた内容については、触れていない。これは、歴史問題として記載してしまうといろいろ問題が起きるため、きちんと書籍の中に記載することができないこともあったのかな。とは思いました。
2024年2月18日に日本でレビュー済み
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世界がどのようにして豊かになったのかを、地理、制度、文化、人口動態、植民地などの要因から検証している著。多様な角度からさまざまな研究を取り上げているのでバランスが取れていて説得力も高い。
例えば、イギリスにおいてなぜ世界で初の産業革命が起きたのかについては、権力をある程度抑制できる代議政治、大規模な国内経済、大西洋経済圏へのアクセス、高度な技術を持つ大勢の機械労働者の存在、そうした熟練労働者の「産業的啓蒙主義」の精神とイノベーションの進展などで説明されている。
問いを立てて答えてさらに問いを立てていくというシンプルなスタイルだが非常に分かりやすく説得的。研究書ではあるものの一般読者にとって小難しい議論が展開されている印象はなく、むしろ研究史や主要な研究文献を知ることができる有用なガイダンス的な要素も多分に含まれている。
個別のテーマ、地域、年代、分野の専門的研究をコツコツと進めていくことは重要ではあるが、近視眼的な研究に終始してしまいがちなことが人文・社会科学研究(とりわけ人文学)の問題点として挙げられることが多い。本書はこれまでの多様な領域の研究成果をまとめ上げてより大きな物語を構成する途方もない労力と面白さが詰まっている作品だと感じた。
例えば、イギリスにおいてなぜ世界で初の産業革命が起きたのかについては、権力をある程度抑制できる代議政治、大規模な国内経済、大西洋経済圏へのアクセス、高度な技術を持つ大勢の機械労働者の存在、そうした熟練労働者の「産業的啓蒙主義」の精神とイノベーションの進展などで説明されている。
問いを立てて答えてさらに問いを立てていくというシンプルなスタイルだが非常に分かりやすく説得的。研究書ではあるものの一般読者にとって小難しい議論が展開されている印象はなく、むしろ研究史や主要な研究文献を知ることができる有用なガイダンス的な要素も多分に含まれている。
個別のテーマ、地域、年代、分野の専門的研究をコツコツと進めていくことは重要ではあるが、近視眼的な研究に終始してしまいがちなことが人文・社会科学研究(とりわけ人文学)の問題点として挙げられることが多い。本書はこれまでの多様な領域の研究成果をまとめ上げてより大きな物語を構成する途方もない労力と面白さが詰まっている作品だと感じた。
2024年2月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昨今、NEXT資本主義は何か、というテーマが出て久しいが、このテーマに関し自分なりの見識は持っており、その考えを補強するための情報として、様々な事象の整理が出来たように思う。
他の経済学者/文明論者とは少し違った視点での史観は面白い。
他の経済学者/文明論者とは少し違った視点での史観は面白い。
2024年1月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ジャレド・ダイアモンド氏の名著、「銃・病原菌・鉄」が先史時代のおもに地理的要素での成長のメカニズムを紐解いていたのに比し、本書は、近代初期の北西ヨーロッパ、特にイギリスだけがなぜ経済成長を遂げたのかについて、地理、制度、文化、人口、植民地等の観点から、過去の研究を紹介しつつ詳しく説明を行う。
教科書的にはプロテスタントだったから、との簡単な説明だった記憶があるが、本書では、カトリックが国を支配していたくびきから解放され商人エリート層が国政に参加した点、教育にプロテスタントが重点を置き識字率が上がった点に言及するなど様々な観点から深堀りされており興味深い。
また、筆者が日系の出自もあるからか、日本や中国についても結構なページが割かれている。
教科書的にはプロテスタントだったから、との簡単な説明だった記憶があるが、本書では、カトリックが国を支配していたくびきから解放され商人エリート層が国政に参加した点、教育にプロテスタントが重点を置き識字率が上がった点に言及するなど様々な観点から深堀りされており興味深い。
また、筆者が日系の出自もあるからか、日本や中国についても結構なページが割かれている。
2024年1月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
経済成長、特に産業革命がなぜイギリスで興ったのかを、その前後かなり長い歴史を紐解くことで概説する。植民地政策や奴隷制など、なかなか触れづらいところにも客観的な説を援用しており、かなり多面的な著作といえよう。
全体を通じて非常に丁寧な検証だが、にも関わらず最後まで読んでも後知恵なのではないかという印象は拭えない。一方で、中国の成長が筆者らの考察と合わないことを素直に認めているなど、真摯な態度がうかがえる。
一点物足りないとすると、本書では経済成長を達成する重要な条件として、マルサスの罠にはまらないことが繰り返し挙げられている。しかしそれを回避した先進国がいまや少子化で経済成長に苦しんでいることを考えると、持続的経済成長と人口動態、更に言うなら理想的な人口動態を実現するための制度や文化にも触れてほしかった。それまでの重厚な考察を考えるなら、この点に著者らが関心のないはずはなく、あえて削ったのだと思われる。
とはいえ、短所を加味してもなお興味深い書籍だった。どれか一面を取り出して経済成長を語る浅薄な論説と同一視すべきではない。労作に敬意を表し星5つ。
全体を通じて非常に丁寧な検証だが、にも関わらず最後まで読んでも後知恵なのではないかという印象は拭えない。一方で、中国の成長が筆者らの考察と合わないことを素直に認めているなど、真摯な態度がうかがえる。
一点物足りないとすると、本書では経済成長を達成する重要な条件として、マルサスの罠にはまらないことが繰り返し挙げられている。しかしそれを回避した先進国がいまや少子化で経済成長に苦しんでいることを考えると、持続的経済成長と人口動態、更に言うなら理想的な人口動態を実現するための制度や文化にも触れてほしかった。それまでの重厚な考察を考えるなら、この点に著者らが関心のないはずはなく、あえて削ったのだと思われる。
とはいえ、短所を加味してもなお興味深い書籍だった。どれか一面を取り出して経済成長を語る浅薄な論説と同一視すべきではない。労作に敬意を表し星5つ。
2023年10月12日に日本でレビュー済み
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経済成長の歴史といえば、特定の地域や要因(例えば西欧諸国での「勤勉革命」など)に限った著作も多いが、本書は先行レビューにもある通りこれまでの数多くの研究に拠りながら、地理・制度・文化・人口・植民地といった幅広い視点から世界諸地域の経済成長を検討している。そのなかでもやはり先行地域として北西ヨーロッパ、とりわけイギリスに焦点が当てられており、同国は権力が制限された代議政治、大規模な国内経済や大西洋貿易という基盤の上に、技術革新と熟練労働が相乗効果を生んだ産業革命によって最初に持続的な成長を遂げたとされている。そしてこれにキャッチアップした国として、イギリスと制度や文化を共有するアメリカ、次いで日本、最後に中国が挙げられる。
本書の観点からすると、中国は大衆による制約が少ない一党支配の国家であることがその経済成長と矛盾しているように見える。ここで評者の私見を付言すると、確かに中国は垂直的に見れば共産党の一党独裁が貫徹しているが、水平的に見ると地理的にはヨーロッパ全体に相当する地理的な広さを持っており、各地域はあたかも独立した国家のように分立・競合している。であればこそ、1980年代に改革開放が開始された頃は鄧小平の「先富論」に基づいてまず沿海部が発展し、21世紀に入ってそれが内陸部にも波及するようになった。不動産バブルの崩壊に象徴される中国の経済成長の終焉が近頃盛んに唱えられているが、仮に高度成長が終わったとしても文革時代のような貧しい国に戻ることはあり得ない。本書が強調するように世界は全体として豊かになりつつあるのだ。
本書の観点からすると、中国は大衆による制約が少ない一党支配の国家であることがその経済成長と矛盾しているように見える。ここで評者の私見を付言すると、確かに中国は垂直的に見れば共産党の一党独裁が貫徹しているが、水平的に見ると地理的にはヨーロッパ全体に相当する地理的な広さを持っており、各地域はあたかも独立した国家のように分立・競合している。であればこそ、1980年代に改革開放が開始された頃は鄧小平の「先富論」に基づいてまず沿海部が発展し、21世紀に入ってそれが内陸部にも波及するようになった。不動産バブルの崩壊に象徴される中国の経済成長の終焉が近頃盛んに唱えられているが、仮に高度成長が終わったとしても文革時代のような貧しい国に戻ることはあり得ない。本書が強調するように世界は全体として豊かになりつつあるのだ。
2024年3月16日に日本でレビュー済み
分析がなんだかんだで「ヨーロッパは凄いんだぞ!」から始まってるのは否めない。
客観性に努めているようにみえるが、この手の本の特有の「民主主義だから発展した」につながる結論がなんとも笑ってしまう。
本の分析で否定したいみたいだが、ヨーロッパ(とくにイギリスを含めた西欧)が発展し世界を支配できるようになったのはアメリカ大陸に他の地域より先に「侵略」できたから。
逆に言えばアメリカを自分たちの子孫がいまだ支配できてるとはいえ、つながりを失っている現代から先の未来においてヨーロッパは相対的に没落していく、それは避けられない。
結論からすれば人にはお勧めできない、ブックオフで半値以下になれば興味があれば買えばいいレベル。
客観性に努めているようにみえるが、この手の本の特有の「民主主義だから発展した」につながる結論がなんとも笑ってしまう。
本の分析で否定したいみたいだが、ヨーロッパ(とくにイギリスを含めた西欧)が発展し世界を支配できるようになったのはアメリカ大陸に他の地域より先に「侵略」できたから。
逆に言えばアメリカを自分たちの子孫がいまだ支配できてるとはいえ、つながりを失っている現代から先の未来においてヨーロッパは相対的に没落していく、それは避けられない。
結論からすれば人にはお勧めできない、ブックオフで半値以下になれば興味があれば買えばいいレベル。