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少将滋幹の母 ペーパーバック – 2016/3/28
谷崎 潤一郎
(著)
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- 本の長さ158ページ
- 言語日本語
- 出版社ゴマブックス株式会社
- 発売日2016/3/28
- 寸法21.01 x 1.02 x 27 cm
- ISBN-10477718160X
- ISBN-13978-4777181605
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登録情報
- 出版社 : ゴマブックス株式会社 (2016/3/28)
- 発売日 : 2016/3/28
- 言語 : 日本語
- ペーパーバック : 158ページ
- ISBN-10 : 477718160X
- ISBN-13 : 978-4777181605
- 寸法 : 21.01 x 1.02 x 27 cm
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年4月27日に日本でレビュー済み
好色で鳴らす藤原時平 ( ふじわらの ときひら 、歌舞伎では 『 しへい 』 、 871~909 )が、伯父・国経の美貌の妻 ( 北の方・在原業平の孫 ) を、国経の邸を訪れて酒宴を開かせ 高齢の国経が酔い潰れた隙に 奪ったとする逸話を、谷崎潤一郎が昭和25年に小説としたのが 『 少将滋幹の母 』 である。
なお、タイトルともなっている藤原滋幹 ( ふじわらの しげもと ) は時平の子ではなく、この北の方と国経の子である。
谷崎の執筆の動機は、王朝風絵巻物を描きたかったことと、自身の”母恋い”に根差した 美貌の北の方 ( 業平の孫娘 ) への、 「 いつ見きとてか恋しかるらん 」 の思慕の念であったろう。
源氏物語の現代語訳を経て、関西移住、松子夫人との出会い以降の みやびやかな谷崎の 「 和文芸術 」 が、ひとつの形象として結実した 記念碑的作品である。
なお、谷崎には 「 母を恋ふる記 」 という、 ” 夢幻能 ” を思わせる 生母追憶の原型ともいうべき好短編があり、本作品と併せて鑑賞するのも興趣を添えよう。
なお、タイトルともなっている藤原滋幹 ( ふじわらの しげもと ) は時平の子ではなく、この北の方と国経の子である。
谷崎の執筆の動機は、王朝風絵巻物を描きたかったことと、自身の”母恋い”に根差した 美貌の北の方 ( 業平の孫娘 ) への、 「 いつ見きとてか恋しかるらん 」 の思慕の念であったろう。
源氏物語の現代語訳を経て、関西移住、松子夫人との出会い以降の みやびやかな谷崎の 「 和文芸術 」 が、ひとつの形象として結実した 記念碑的作品である。
なお、谷崎には 「 母を恋ふる記 」 という、 ” 夢幻能 ” を思わせる 生母追憶の原型ともいうべき好短編があり、本作品と併せて鑑賞するのも興趣を添えよう。
2015年3月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
二ヶ所ほど、文章が途切れていました。電子版への複製後、チェックしていないのか?
2013年5月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
母への慕情だけでなく、「滋幹の母」が如何にいい女かということを複数の男(息子滋幹を含む)の目を通じて描いている点は、倒錯した女性上位的なものを書いた谷崎の他の作品と同様で、とても好みです。直接描写されていなくても、やはり何かとエロいです。タイトルのシリアスな雰囲気とは裏腹に、特に前半は寧ろコミカルにスケベ男が描かれています。
随所で登場する和歌は、教養のない自分にはほとんどがチンプンカンプンなものの、それでも話は十分理解出来ますし、ググれば解説されている歌が多く、いろいろ楽しめます。
なお、紙の書籍がないので詳細わかりませんが、今回購入したKindle版では、文章が欠けているように見える箇所が沢山ありました。「今度は自身その邸宅に駕を枉げ(で改行し、新しく次の文が始まる。以下同じ)」「努めて見て見ないふりをしていたのであったが、その人のめでたさ」「生来多才多藝の人で、顕密の両宗は勿論のこと、十種に餘る」「現存しているのは断片的な部分々」「その後はその中間僧を敬うて、常人のよう」など。他にもあります。また、「此の赤白の二'●[さんずい+帝]のE合したものが自分の肉体で...」の「E合」ように、文字化けと思われる箇所もあります。不具合であれば、修正、更新を希望します。
随所で登場する和歌は、教養のない自分にはほとんどがチンプンカンプンなものの、それでも話は十分理解出来ますし、ググれば解説されている歌が多く、いろいろ楽しめます。
なお、紙の書籍がないので詳細わかりませんが、今回購入したKindle版では、文章が欠けているように見える箇所が沢山ありました。「今度は自身その邸宅に駕を枉げ(で改行し、新しく次の文が始まる。以下同じ)」「努めて見て見ないふりをしていたのであったが、その人のめでたさ」「生来多才多藝の人で、顕密の両宗は勿論のこと、十種に餘る」「現存しているのは断片的な部分々」「その後はその中間僧を敬うて、常人のよう」など。他にもあります。また、「此の赤白の二'●[さんずい+帝]のE合したものが自分の肉体で...」の「E合」ように、文字化けと思われる箇所もあります。不具合であれば、修正、更新を希望します。
2023年5月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
谷崎潤一郎の短編だが、寝取られる話であり、かなり卑猥な内容だ。
2017年11月12日に日本でレビュー済み
この作品、20年以上前にいちど読み、今回(2017年)再読しました。
初読の時もわりと面白かった印象があったのですが、再読してみて、これは名作だと感じました。
その魅力をひとことで言えば、平安時代を今まさに生きて呼吸しているような臨場感とストーリーの面白さです。
歴史にその名を留める色好み平中(平貞文)、時の権力者、藤原時平、彼の叔父で齢八十の老翁藤原国経、国経の美しい妻で50歳以上も若い北の方 (在原棟染の娘) 、そして国経と北の方の間に生まれた男の子滋幹(藤原滋幹)など。
読み進むにつれて、それらの人々と彼らの織りなす悲喜劇が活き活きと手に取るように描かれてゆく。
最初は北の方やもうひとりの美人「本院の侍従」をめぐる平中や時平の恋物語としての色彩が強いのですが、後半は、権力者時平に若妻(北の方)を奪われた老翁国経が若妻を激しく恋い慕うテーマと、生母北の方から引き離された滋幹が母を恋う、谷崎お得意の母恋いのテーマがクローズアップされてきます。
私は谷崎潤一郎の時代物としては、戦国時代に材をとったファンタジックな「武州公秘話」、織田信長の妹お市の方の数奇な運命を活写した「盲目物語」、それに平安時代に取材した「少将滋幹の母」の3つを読みました。
その結果をかいつまんで言えば以下のとおりです。
・「武州公秘話」: 46歳の谷崎潤一郎の雄渾な筆致が冴えわたり、伝奇ロマンのようなファンタジックな物語の面白さで作者の全ての作品から見ても群を抜いている。
・「少将滋幹の母」: 64歳の谷崎の円熟した作風で、平安時代の雅(みやび)と、もののあわれの世界にタイムスリップしたような気分に浸れる。
・「盲目物語」: 45歳の谷崎の作で、織田信長・浅井長政・豊臣秀吉などが活躍する戦国時代にタイムスリップしたような気分に浸れる。
というわけで、いずれも作者の非凡な筆力と詳細な時代考証あっての力技と思われます。
谷崎が生きた近代文学における時代小説 (歴史小説) の作者といえば、芥川龍之介と堀辰雄がすぐに思い浮かびますが、この3人の中で物語として一番面白いのは、やはり谷崎だと思います。
初読の時もわりと面白かった印象があったのですが、再読してみて、これは名作だと感じました。
その魅力をひとことで言えば、平安時代を今まさに生きて呼吸しているような臨場感とストーリーの面白さです。
歴史にその名を留める色好み平中(平貞文)、時の権力者、藤原時平、彼の叔父で齢八十の老翁藤原国経、国経の美しい妻で50歳以上も若い北の方 (在原棟染の娘) 、そして国経と北の方の間に生まれた男の子滋幹(藤原滋幹)など。
読み進むにつれて、それらの人々と彼らの織りなす悲喜劇が活き活きと手に取るように描かれてゆく。
最初は北の方やもうひとりの美人「本院の侍従」をめぐる平中や時平の恋物語としての色彩が強いのですが、後半は、権力者時平に若妻(北の方)を奪われた老翁国経が若妻を激しく恋い慕うテーマと、生母北の方から引き離された滋幹が母を恋う、谷崎お得意の母恋いのテーマがクローズアップされてきます。
私は谷崎潤一郎の時代物としては、戦国時代に材をとったファンタジックな「武州公秘話」、織田信長の妹お市の方の数奇な運命を活写した「盲目物語」、それに平安時代に取材した「少将滋幹の母」の3つを読みました。
その結果をかいつまんで言えば以下のとおりです。
・「武州公秘話」: 46歳の谷崎潤一郎の雄渾な筆致が冴えわたり、伝奇ロマンのようなファンタジックな物語の面白さで作者の全ての作品から見ても群を抜いている。
・「少将滋幹の母」: 64歳の谷崎の円熟した作風で、平安時代の雅(みやび)と、もののあわれの世界にタイムスリップしたような気分に浸れる。
・「盲目物語」: 45歳の谷崎の作で、織田信長・浅井長政・豊臣秀吉などが活躍する戦国時代にタイムスリップしたような気分に浸れる。
というわけで、いずれも作者の非凡な筆力と詳細な時代考証あっての力技と思われます。
谷崎が生きた近代文学における時代小説 (歴史小説) の作者といえば、芥川龍之介と堀辰雄がすぐに思い浮かびますが、この3人の中で物語として一番面白いのは、やはり谷崎だと思います。
2014年10月2日に日本でレビュー済み
『少将滋幹の母』は、晩年の谷崎が豊富な史料とイマジネーションで紡ぎ出した傑作です。
「母を恋うる記」「吉野葛」などで描かれた母への思慕というテーマが、平安時代を舞台にした物語の中に巧みに織り込まれています。
滋幹の母親に対する思慕はこの小説の特に重要なテーマではあるのですが、滋幹や滋幹の母以外の登場人物に関する魅力的なエピソードも注目に値します。
恋愛感情を断ち切るために恋する女性の大便を入れる箱を盗んだ逸話が残る平中、こざかしい色男の時平、若妻を狂おしく愛する老人国経を掘り下げる前半部分のインパクトはなかなかのものです。
王朝文学に対する深い学識を持ち、現代文で王朝文学のような小説を再構成する晩年の谷崎の筆力に圧倒されます。
「母を恋うる記」「吉野葛」などで描かれた母への思慕というテーマが、平安時代を舞台にした物語の中に巧みに織り込まれています。
滋幹の母親に対する思慕はこの小説の特に重要なテーマではあるのですが、滋幹や滋幹の母以外の登場人物に関する魅力的なエピソードも注目に値します。
恋愛感情を断ち切るために恋する女性の大便を入れる箱を盗んだ逸話が残る平中、こざかしい色男の時平、若妻を狂おしく愛する老人国経を掘り下げる前半部分のインパクトはなかなかのものです。
王朝文学に対する深い学識を持ち、現代文で王朝文学のような小説を再構成する晩年の谷崎の筆力に圧倒されます。
2008年11月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
谷崎の古典物の中では異色です。歌がたくさん引用されており、註がないと前には進めませんでした。また舞台が平安時代となっており様々な先行作品や歴史的な作品からの引用が全体の歴史的な構成をしっかりとしめています。しかし本筋はなかなかその姿を現しません。前半はあたかも平中の物語のようです。しかし平中はあくまでも話の展開の中での駒にしか過ぎません。次に登場する左大臣時平、そして国経もその具体的な存在の対照さが生き生きと見事に描かれますが、これらのシーンもあくまでも最後のシーンに行き着くまでにもステップでしかないわけです。しかしどれも忘れがたいシーンです。排泄物のトリックがよく取り上げられますが、不浄観の部分は、哲学的な背景として重要な場面です。個人的に一番気に入っているのは、平中が幼少の滋幹の腕に滋幹の母宛への歌を墨で書くシーンです。ここには知らず知らずのうちにエロチシズムを背後に忍ばせた粋が表現されています。最後の西坂本への滋幹への訪問は、自然描写と心理描写そして視覚と嗅覚の記憶が一体となった見事なクライマックスになっています。