ソロモン・ブラザーズに3年間、敏腕債券セールスマンとして勤めた体験記
金融市場は株・債券・コモディティ・不動産などあらゆるものがつながっており、
債券に縁が無いと思う人でも、読んで損はない。
個人的に面白かったのは
・トレーダーの思考(逆張り・二次三次的波及・ポーカーフェイス・etc…)
・当時の日本の扱い
・常に市場には騙され役がいる
・モーゲージ債とジャンクボンドの歴史を追体験できる
など
ユーモアを交えて語られ、疲れた日でも楽しく読める一冊。
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ライアーズ・ポーカー (ウィザードブックシリーズ) 単行本 – 2005/12/17
マイケル・ルイス
(著)
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購入オプションとあわせ買い
1980年代の投資銀行(証券会社)は「巨大な幼稚園」だった! インサイダーの立場からウォール街の内幕を暴露した傑作を復刊! あのソロモン・ブラザーズのグッドフレンド会長を失脚に追いやり、 ウォーレン・バフェットまで登場させた、 自由奔放で滑稽、あきれ果てるようなウォール街の投資銀行の真実の物語!
- 本の長さ438ページ
- 言語日本語
- 出版社パンローリング
- 発売日2005/12/17
- ISBN-104775970623
- ISBN-13978-4775970621
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カスタマーレビュー |
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価格 | ¥3,080¥3,080 | ¥1,980¥1,980 | ¥1,980¥1,980 | ¥2,200¥2,200 | ¥4,180¥4,180 | ¥3,080¥3,080 |
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商品の説明
著者について
アメリカを代表するベストセラー作家のひとり。ルイジアナ州ニューオーリンズ生まれ。プリンストン大学で美術史の学士号を、またロンドン大学で経済学の修士号を修得。3年間勤めたソロモン・ブラザーズを辞めたあと、債券セールスマンとしての体験をもとに書いた本書でデビュー。本書は世界的なベストセラーとなった。そのほかに、『コーチ』『マネー・ボール——奇跡のチームをつくった男』(ランダムハウス講談社)、『ネクスト』(アスペクト)、『 ニュー・ニュー・シング』(日本経済新聞社)、『マネー・カルチャー』(角川書店)などがある。現在、妻タビサ・ソーレンと2人の娘とともに、カリフォルニア州バークレーに在住。
登録情報
- 出版社 : パンローリング (2005/12/17)
- 発売日 : 2005/12/17
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 438ページ
- ISBN-10 : 4775970623
- ISBN-13 : 978-4775970621
- Amazon 売れ筋ランキング: - 557,541位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 302位証券・金融市場
- - 10,710位ビジネス・経済ノンフィクション
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年4月30日に日本でレビュー済み
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2017年12月13日に日本でレビュー済み
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大金が動く金融機関の内実を、ノンフィクションとして読むには面白い
2008年11月25日に日本でレビュー済み
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面白くなくはないんだけれども、
中盤を過ぎると「まあこんなものでしょう」という感じで驚きがなくなる。
90年代ころのお金儲けしたい人たちの熱気とか、
トレーダーという仕事の賭け事師的な側面はよくわかるのだけれども、
その事実を除くと読み物としてはもう一つパンチに欠ける印象。
「誰であろうと必ず読むべきである」かというと疑問。
人間の描写がもう一つ突っ込みが足りないというか。
証券会社に入りたい人とかはまあ読んで損はないでしょうけど、
普通に株とか買っている人にはあまり縁のない話かもです。
中盤を過ぎると「まあこんなものでしょう」という感じで驚きがなくなる。
90年代ころのお金儲けしたい人たちの熱気とか、
トレーダーという仕事の賭け事師的な側面はよくわかるのだけれども、
その事実を除くと読み物としてはもう一つパンチに欠ける印象。
「誰であろうと必ず読むべきである」かというと疑問。
人間の描写がもう一つ突っ込みが足りないというか。
証券会社に入りたい人とかはまあ読んで損はないでしょうけど、
普通に株とか買っている人にはあまり縁のない話かもです。
2020年1月11日に日本でレビュー済み
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非常に満足しています。有難うございました。
2009年2月12日に日本でレビュー済み
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本書は、ロンドン大で経済学修士号取得後、1985年にソロモンに新卒入社し、最盛期から崩壊期へと凋落するソロモンのロンドンオフィスで、3年間債券セールスを勤めた著者による作品です。
私は、ちょうど2008年後半の外資金融の大リストラ〜2008年末のボーナス告知の時期に、本書を読了したのですが、「100年に一度の経済危機などといわれているが、つい25年前にも、まったく同じような思いをした人たちがいて、その時にも2008年の今と同じプロセスでリストラが行われ、またソロモン・ブラザーズという会社が(原因こそ違うにせよ)一夜にして潰れていった」ということを知って、この業界の「中の人」のスタイルは当時からほとんど進化してないな、と強く感じました。
ボーナスの告知に社内が浮き足立ち一喜一憂する姿の描写(「年に一度、神様の前に召しだされて、自分の人間としての値打ちを告げられる」)、リストラ宣告の時に対象者が電話で会議室に呼び出され処刑されていく場の様相、全ては、1985年に著者が経験したときの再現のようでした。平成の当事者として、なんともいえない思いをかみ締めながら、いっきに読み漁りました。
また上記のような”ソロモン失墜”のストーリーだけではなく、現在の「レバレッジ・バブル崩壊」の根源ともいえる財務レバレッジがどのようにして世界市場に広がっていったか、モーゲージを世の中に広めた仕掛け人は誰だったのか、当時の債券セールスの立場から歴史を追って書かれています。例えば、フレディマックやファニーメイが生まれた理由としてソロモンが開発したモーゲージ債に実質的な政府保証をつけて販売したかったため議会に執拗なロビイングを行ったという記述があったり、ジャンクボンドが投資家の間で人気商品となり組成・供給が間に合わない状況下で、ドレクセルのミルケンによって”安定度のごく高い企業の社債をジャンクに変えてしまう方法”として、レバレッジド・バイアウトが編み出された、など、事実であれば目からウロコの記述があります。
筆者が本書を記したのはサブプライム危機など知る由もない遥か25年前ですが、当時の強引な商品開発背景や”客をハメる”セールス手法などは、間違いなく現在のサブプライム危機の遠因となっています。この業界の根底に流れるGreed(欲)の理解と、歴史を繰り返さないための教本として、さくっと読める貴重な一冊です。
私は、ちょうど2008年後半の外資金融の大リストラ〜2008年末のボーナス告知の時期に、本書を読了したのですが、「100年に一度の経済危機などといわれているが、つい25年前にも、まったく同じような思いをした人たちがいて、その時にも2008年の今と同じプロセスでリストラが行われ、またソロモン・ブラザーズという会社が(原因こそ違うにせよ)一夜にして潰れていった」ということを知って、この業界の「中の人」のスタイルは当時からほとんど進化してないな、と強く感じました。
ボーナスの告知に社内が浮き足立ち一喜一憂する姿の描写(「年に一度、神様の前に召しだされて、自分の人間としての値打ちを告げられる」)、リストラ宣告の時に対象者が電話で会議室に呼び出され処刑されていく場の様相、全ては、1985年に著者が経験したときの再現のようでした。平成の当事者として、なんともいえない思いをかみ締めながら、いっきに読み漁りました。
また上記のような”ソロモン失墜”のストーリーだけではなく、現在の「レバレッジ・バブル崩壊」の根源ともいえる財務レバレッジがどのようにして世界市場に広がっていったか、モーゲージを世の中に広めた仕掛け人は誰だったのか、当時の債券セールスの立場から歴史を追って書かれています。例えば、フレディマックやファニーメイが生まれた理由としてソロモンが開発したモーゲージ債に実質的な政府保証をつけて販売したかったため議会に執拗なロビイングを行ったという記述があったり、ジャンクボンドが投資家の間で人気商品となり組成・供給が間に合わない状況下で、ドレクセルのミルケンによって”安定度のごく高い企業の社債をジャンクに変えてしまう方法”として、レバレッジド・バイアウトが編み出された、など、事実であれば目からウロコの記述があります。
筆者が本書を記したのはサブプライム危機など知る由もない遥か25年前ですが、当時の強引な商品開発背景や”客をハメる”セールス手法などは、間違いなく現在のサブプライム危機の遠因となっています。この業界の根底に流れるGreed(欲)の理解と、歴史を繰り返さないための教本として、さくっと読める貴重な一冊です。
2019年2月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
投資銀行の仕事のやり方が上手に書かれている。著書の表現力が秀逸
2018年1月5日に日本でレビュー済み
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久々に本を読んで大笑いした。バブルの勢いを感じ、債券投資の裏側も勉強になる
2013年4月9日に日本でレビュー済み
1980年代のソロモン・ブラザーズでセールスをしていた著者によるソロモンの思い出話。
曰く・・・
コネで入ったソロモンでは、いきなり投資金融アナリストの肩書きを与えられるが実際は下働きの奴隷。夜昼となく働く。上司の小間使いとして。
80年代の債券トレーダーは、リスクを犯して大金を稼いだという人は少なく、ほとんどは仲介手数料を取るだけだった。ポイントは、売る側と買う側の両方が価値を正当に評価できないこと。債券の価値とは、それを正当に評価できる人間が納得して支払う額のことにほかならない。ソロモンは債券に強かったのでぼろ儲けできた。しかも、FRBのボルカーが貨幣供給量を固定し、金利を変動させるという政策を打ち出す。金利激変は債券価格も激変させる。債券は投機対象になり、かつ、債券の量も激増した。債券は貯蓄手段ではなく資金作りの手段になった。
株の世界の人間は、本音のところでは、書物で得た知識や学校教育など、生身の体験以外のものをあまり重視していない。
著者がかけだしのセールス(この段階のセールスを「下等動物」とよんでいる)だったころ、オーストリアの銀行マンに電話営業するように仕向けられる。彼は2000万ドルの権限を与えられており、儲け口をみつけたい。著者は、AT&Tを買って、30年物財務省証券を空売りするというアイディアをトレーダーに勧められ、よくわからないまま顧客に勧める。実は、ソロモンはAT&Tの株をかかえて売りたがっていた。つまり、下等動物をつかって顧客にババをひかせた。これに対してトレーダーは、客のために働いてるのか、ソロモンのために働いているのか、と逆切れ。そんなことをしたら、投資家なんていなくなるのでは?・・・という心配に対するもっとも弁明らしい弁明は、「客というのは実に忘れっぽい生き物だ」 つまり、だまくらかす。どうせ、忘れる。投資は自己責任。案の定、損失を出して、著者が顧客におそるおそる電話すると、電話口で顧客は絶叫。このとき、罪の意識はあったけどむしろ安堵感があったという。悪いニュースを伝えた、彼はうめいた、一件落着。ソロモンが負うべき損を客につけかえることもできたので社内的にも悪くない。顧客は銀行をクビになる。でも、別の仕事をみつけたらしい。代わりの投資家はいくらでもいる。
投資家にとってこわいのは、カネを失うことより、孤立してしまうこと。ひとりだけ損すると言い訳がたたない。人間には言い訳が必要。仲間と一緒なら崖っぷちにでも立てる。
ソロモンの会長のグッドフレンドは、ジャンクボンドの帝王であるマイケル・ミルケンと不仲であり、ミルケンは口紅業者のパトロンになってソロモンを買収しようとする。グッドフレンドは、バフェットに資金提供を頼む。バフェットは7億ドル分のソロモンの優先転換社債を買って資金提供。利率9%という好条件。ソロモンが低迷するなら9%の利息で満足し、業績が持ち直すなら株に転換して収益化する。バフェットにとっては美味しい取引。グッドフレンドも会長の座を死守できた。ツケは、ソロモン社員と他の株主に回る、というゲーム構造。
ミルケンは、ジャンク扱いの社債が、リスクを差し引いても割安であることを発見。投資家がこのようなジャンクボンドを避けるのは、無分別だと見られることを恐れるから。投資家が外見にしばられ、そのおかげで、外見を気にしないトレーダーがチャンスにありつける。金融革命の土台には必ず群衆心理がある。ミルケンによればアメリカの格付けシステムは穴だらけであり、将来を見据えなくてはならないのに過去にばかり目が行き、見せかけだけの慎重さに手足を取られている。
顧客に企業買収をもちかけ、ターゲットの防戦のためのアドバイザーを務める。このときのアドバイザリー・フィーが大きい。
などなど。
曰く・・・
コネで入ったソロモンでは、いきなり投資金融アナリストの肩書きを与えられるが実際は下働きの奴隷。夜昼となく働く。上司の小間使いとして。
80年代の債券トレーダーは、リスクを犯して大金を稼いだという人は少なく、ほとんどは仲介手数料を取るだけだった。ポイントは、売る側と買う側の両方が価値を正当に評価できないこと。債券の価値とは、それを正当に評価できる人間が納得して支払う額のことにほかならない。ソロモンは債券に強かったのでぼろ儲けできた。しかも、FRBのボルカーが貨幣供給量を固定し、金利を変動させるという政策を打ち出す。金利激変は債券価格も激変させる。債券は投機対象になり、かつ、債券の量も激増した。債券は貯蓄手段ではなく資金作りの手段になった。
株の世界の人間は、本音のところでは、書物で得た知識や学校教育など、生身の体験以外のものをあまり重視していない。
著者がかけだしのセールス(この段階のセールスを「下等動物」とよんでいる)だったころ、オーストリアの銀行マンに電話営業するように仕向けられる。彼は2000万ドルの権限を与えられており、儲け口をみつけたい。著者は、AT&Tを買って、30年物財務省証券を空売りするというアイディアをトレーダーに勧められ、よくわからないまま顧客に勧める。実は、ソロモンはAT&Tの株をかかえて売りたがっていた。つまり、下等動物をつかって顧客にババをひかせた。これに対してトレーダーは、客のために働いてるのか、ソロモンのために働いているのか、と逆切れ。そんなことをしたら、投資家なんていなくなるのでは?・・・という心配に対するもっとも弁明らしい弁明は、「客というのは実に忘れっぽい生き物だ」 つまり、だまくらかす。どうせ、忘れる。投資は自己責任。案の定、損失を出して、著者が顧客におそるおそる電話すると、電話口で顧客は絶叫。このとき、罪の意識はあったけどむしろ安堵感があったという。悪いニュースを伝えた、彼はうめいた、一件落着。ソロモンが負うべき損を客につけかえることもできたので社内的にも悪くない。顧客は銀行をクビになる。でも、別の仕事をみつけたらしい。代わりの投資家はいくらでもいる。
投資家にとってこわいのは、カネを失うことより、孤立してしまうこと。ひとりだけ損すると言い訳がたたない。人間には言い訳が必要。仲間と一緒なら崖っぷちにでも立てる。
ソロモンの会長のグッドフレンドは、ジャンクボンドの帝王であるマイケル・ミルケンと不仲であり、ミルケンは口紅業者のパトロンになってソロモンを買収しようとする。グッドフレンドは、バフェットに資金提供を頼む。バフェットは7億ドル分のソロモンの優先転換社債を買って資金提供。利率9%という好条件。ソロモンが低迷するなら9%の利息で満足し、業績が持ち直すなら株に転換して収益化する。バフェットにとっては美味しい取引。グッドフレンドも会長の座を死守できた。ツケは、ソロモン社員と他の株主に回る、というゲーム構造。
ミルケンは、ジャンク扱いの社債が、リスクを差し引いても割安であることを発見。投資家がこのようなジャンクボンドを避けるのは、無分別だと見られることを恐れるから。投資家が外見にしばられ、そのおかげで、外見を気にしないトレーダーがチャンスにありつける。金融革命の土台には必ず群衆心理がある。ミルケンによればアメリカの格付けシステムは穴だらけであり、将来を見据えなくてはならないのに過去にばかり目が行き、見せかけだけの慎重さに手足を取られている。
顧客に企業買収をもちかけ、ターゲットの防戦のためのアドバイザーを務める。このときのアドバイザリー・フィーが大きい。
などなど。