ファッション史の闇の部分を詳細に包み隠さず記されており、色々と考えさせられる。
歴史の1事象としてではなく、現代の社会にも通ずるものを見出させる。
当時の社会に生きるのは、たとえ王侯貴族として生まれるとしても嫌だと感じさせられた。
しかし、確認されていないだけで現代にも同様の危険性のあるファッションがあるのではないかとも思わせる描写もあり、現代の外見至上主義に対するアンチテーゼのようにも受け取れた。
世界史やファッション、美容等に興味があり、胸糞系やグロ、凄惨さに耐えられる人はぜひ読んでほしい。
値段を出すだけの価値はあると思う。

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死を招くファッション 服飾とテクノロジーの危険な関係 単行本(ソフトカバー) – 2019/11/30
Alison Matthews David
(著),
安部 恵子
(翻訳)
19世紀から20世紀前半、欧米諸国の衣服や装飾品のデザインや素材には、科学技術の進歩によって革新的なものが生まれ、流行してきた。いつの時代も、その当時の最新技術によるファッションは、悲惨な出来事を引き起こした。本書は、それらを取り上げて、歴史的・社会的背景や、科学的側面とともに示す。それらの出来事に巻き込まれざるを得なかった人々の悲劇的エピソードは、それぞれが胸に迫る。そして、同様の問題は現在も存在することが、具体的な事例とともに指摘される。美しい色や贅沢な装飾の服、帽子、装飾品などの写真と、それらにまつわる悲劇との対比が、たいへん印象的である。
【目次】
序論 現実でも物語でもファッションは死を招いている
第1章 病んだ服――細菌や寄生虫との戦い
第2章 毒を含んだ技術――水銀入りの帽子
第3章 毒を持つ色素――ヒ素を含む緑
第4章 色――死をもたらす美しい色たち
第5章 絡まる,窒息する――機械に巻き込まれる事故
第6章 炎に包まれる生地――燃え上がるチュチュと可燃性ペチコート
第7章 爆発するまがい物――セルロイドの櫛と人工シルク
結論 ファッションの犠牲者を出さない未来へ
【推薦の言葉】
シャヒダ・バリ(『タイムズ・ハイアー・エデュケーション』誌)
初期産業資本主義を鋭く批判する。……豊富な写真とイラスト、興味をかき立てる実話、胸が締めつけられるような悲しくも恐ろしい過去の記録。今もなお不安な未来に、道しるべを示す。
タニア・ウィリアムズ・ウェッテンホール(ジョージ・ワシントン大学)
ファッションを探索する書籍のうち、アリソン・マシューズ・デーヴィッドの『死を招くファッション』ほど大きな魅力を持つものはないだろう。汚染された衣服、水銀まみれの毛皮、有毒な染料など、毒を含むファッションは音も立てずに犠牲者たち――作り手と身に着ける人――の命を奪う。過去も現在も使用されている危険物のあらましを示して、アリソンは全景を描き出す。
キャロライン・エヴァンズ(ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズ)
力強い物語に、選りすぐりのすばらしい写真やイラストが伴った『死を招くファッション』は、人を引きつける読み物であり、「役に立つ歴史」でもある。著者は綿密な調査を行い、学問的な裏付けをわかりやすく説き、楽しめると同時に驚くべき物語を示している。読後には、ファッションの歴史がまったく違ったものに見えるだろう。
スーザン・J・ヴィンセント(ヨーク大学)
夢中になって読み、さまざまなことを考えさせられた。『死を招くファッション』は、ぞくぞくするような面白さで情報も満載。ファッションの愛好者や業界人、研究者のいずれにも向けて、服飾の死の歴史を描いている。読むべき本。
【目次】
序論 現実でも物語でもファッションは死を招いている
第1章 病んだ服――細菌や寄生虫との戦い
第2章 毒を含んだ技術――水銀入りの帽子
第3章 毒を持つ色素――ヒ素を含む緑
第4章 色――死をもたらす美しい色たち
第5章 絡まる,窒息する――機械に巻き込まれる事故
第6章 炎に包まれる生地――燃え上がるチュチュと可燃性ペチコート
第7章 爆発するまがい物――セルロイドの櫛と人工シルク
結論 ファッションの犠牲者を出さない未来へ
【推薦の言葉】
シャヒダ・バリ(『タイムズ・ハイアー・エデュケーション』誌)
初期産業資本主義を鋭く批判する。……豊富な写真とイラスト、興味をかき立てる実話、胸が締めつけられるような悲しくも恐ろしい過去の記録。今もなお不安な未来に、道しるべを示す。
タニア・ウィリアムズ・ウェッテンホール(ジョージ・ワシントン大学)
ファッションを探索する書籍のうち、アリソン・マシューズ・デーヴィッドの『死を招くファッション』ほど大きな魅力を持つものはないだろう。汚染された衣服、水銀まみれの毛皮、有毒な染料など、毒を含むファッションは音も立てずに犠牲者たち――作り手と身に着ける人――の命を奪う。過去も現在も使用されている危険物のあらましを示して、アリソンは全景を描き出す。
キャロライン・エヴァンズ(ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズ)
力強い物語に、選りすぐりのすばらしい写真やイラストが伴った『死を招くファッション』は、人を引きつける読み物であり、「役に立つ歴史」でもある。著者は綿密な調査を行い、学問的な裏付けをわかりやすく説き、楽しめると同時に驚くべき物語を示している。読後には、ファッションの歴史がまったく違ったものに見えるだろう。
スーザン・J・ヴィンセント(ヨーク大学)
夢中になって読み、さまざまなことを考えさせられた。『死を招くファッション』は、ぞくぞくするような面白さで情報も満載。ファッションの愛好者や業界人、研究者のいずれにも向けて、服飾の死の歴史を描いている。読むべき本。
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社化学同人
- 発売日2019/11/30
- 寸法25.7 x 18.2 x 2 cm
- ISBN-104759820140
- ISBN-13978-4759820140
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商品の説明
著者について
アリソン・マシューズ・デーヴィッド(Alison Matthews David) カナダのトロントにあるライアソン大学ファッション大学院准教授。アメリカのスタンフォード大学で、19世紀のパリにおける衣服の仕立てと技術をテーマとする論文により美術史の博士号を取得後、イギリスのサウサンプトン大学および大学院で教鞭をとり、2006年から現職。
登録情報
- 出版社 : 化学同人 (2019/11/30)
- 発売日 : 2019/11/30
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 240ページ
- ISBN-10 : 4759820140
- ISBN-13 : 978-4759820140
- 寸法 : 25.7 x 18.2 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 218,107位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 189位モード (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年7月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昔の西洋のファッション文化と、それにまつわる中毒や事故などを安全衛生学的な立場から紹介する本。
化学の話はあまり出てこない。雑学系の本ではあるが、値段を加味してもボリュームは多く、テーマとして珍しいので面白く読めた。
化学の話はあまり出てこない。雑学系の本ではあるが、値段を加味してもボリュームは多く、テーマとして珍しいので面白く読めた。
2020年3月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
美しい色に猛毒が含まれていた歴史が興味深いです。写真のドレスが美し過ぎて怖いです。
今も化粧品などに微量でも毒が入っているなんて知りませんでした。やめさせてほしいですが、消費者も賢い選択が必要だと学ばされました。
今も化粧品などに微量でも毒が入っているなんて知りませんでした。やめさせてほしいですが、消費者も賢い選択が必要だと学ばされました。
2022年1月4日に日本でレビュー済み
19世紀から20世紀の危険なファッションをまとめていますが、第5章「絡まる、窒息する」の冒頭ではイサドラ・ダンカンの事故死と原因となった長いスカーフの断片の写真、第6章「炎に包まれる生地」では当時当然のように屋内にあったろうそくや暖炉の火による着衣着火、特に当時実用化されたばかりであらゆる階層が身に着けた、安価で肌触りが良く洗濯が楽な「フランネレット」(綿ネル)の表面フラッシュ現象による少女の焼死の多発と、つい最近起こった事故を彷彿とさせる事例が挙げられています。
2020年9月7日に日本でレビュー済み
一見きらびやかなファッション界の黒歴史が、豊富なイラストや写真とともにつまびらかに記されています。
でもそれは過去の話ではなく、本に書かれている以上に現代でも多々ある事。
昔に比べ、服をはじめあらゆるファッションがものすごく安く買えるのはどうしてか?
安さの代償に何を支払っているのか?
私達は深く考えもしないまま、安易なオシャレを楽しんでいるのではないでしょうか。
それはもちろんファッションに限らず、様々な物に言える事。
いつの時代も人が経済を優先する限り、『安全』はなおざりにされ続けるのです。
でもそれは過去の話ではなく、本に書かれている以上に現代でも多々ある事。
昔に比べ、服をはじめあらゆるファッションがものすごく安く買えるのはどうしてか?
安さの代償に何を支払っているのか?
私達は深く考えもしないまま、安易なオシャレを楽しんでいるのではないでしょうか。
それはもちろんファッションに限らず、様々な物に言える事。
いつの時代も人が経済を優先する限り、『安全』はなおざりにされ続けるのです。
2020年1月4日に日本でレビュー済み
この時代が好きで色々と本を集めていたのでこちらも読んだのですが、少しばかりグロい表現や写真があるとは聞いておりある程度のものは平気なので特に気にせず読んだのですが少し耐えられない感じのものも何個かあり読破は断念。
苦手な系のグロでした。こう、血がどーたらこーたらといったものは平気なのですが何処か寒気を覚える心理的なもののグロです。それでも一度読む価値は十分ある価値ある書籍だと思います。
その面では読む人を選ぶかな〜とは思いました。平気な人にはとても良い本だと思います。上記のグロさに耐えられる方なら詳しく飾られないそのままの状態を知ることが出来、資料としてもとても良いものだと思います。
苦手な系のグロでした。こう、血がどーたらこーたらといったものは平気なのですが何処か寒気を覚える心理的なもののグロです。それでも一度読む価値は十分ある価値ある書籍だと思います。
その面では読む人を選ぶかな〜とは思いました。平気な人にはとても良い本だと思います。上記のグロさに耐えられる方なら詳しく飾られないそのままの状態を知ることが出来、資料としてもとても良いものだと思います。
2020年2月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
パッと目見たところ表紙が可憐なイラストで読んでみようと思っていたがなかかな踏み出せず改めてみるとビックリな表紙。
注文して手元に来たら納得することばかり。
綺麗なものには毒があるの見本のような内容。着飾るものたちは当時そんなことが起こるなんて信じられなかっただろうし科学者でもやはりな感じだろうと思う。
油絵具の綺麗な色には危険物質が入っているということで髑髏マークが書かれていたりバツ印が付いている。
人の犠牲のもとにファッションが生まれてきたことを垣間見れる本です。
説明の写真の色も綺麗でもっと取り上げて欲しい内容です。
注文して手元に来たら納得することばかり。
綺麗なものには毒があるの見本のような内容。着飾るものたちは当時そんなことが起こるなんて信じられなかっただろうし科学者でもやはりな感じだろうと思う。
油絵具の綺麗な色には危険物質が入っているということで髑髏マークが書かれていたりバツ印が付いている。
人の犠牲のもとにファッションが生まれてきたことを垣間見れる本です。
説明の写真の色も綺麗でもっと取り上げて欲しい内容です。