他書にみられない本書の特徴をまずご紹介します。
それは音楽史家としての深い知見が、プロのピアニストとして
演奏の快楽(身体感覚)を味わった人間の言葉として語られて
いる、という点にあると思います。
クラシックに興味がない人間にとってはピアノ演奏行為は
不思議に満ちています。
演奏中に天を仰いで遠くを見つめる大げさな身振り、
音色に影響があるのかないのかよくわからない鍵盤への指使い。
そうした点について、「演奏」という行為への理解をふまえたう
えで、きちんと語ったものは、ありそうでないように思います。
レコーディングにおけるスプライシング(加工)についての
見解や、公共的演奏における聴衆の誕生が作曲に与えた影響
の分析に見られるように、音楽史家としての深い洞察も勿論
ためになります。
そのベースにあるのは、感動をあたえる音楽はどういうものか
という点に何度も立ちかえる著者の視点です。
ピリオド楽器での演奏や、原典へ立ち返ることの重要性にふれ
つつも、それは常に開かれた状態に自分を置く為であって、
固定化した方法論(正さ)を確立するためではない、という
ことだと思います。
過度に審美的になることもなく、非常にバランスのとれた
まさにピアニストとして実際に生きてきた人のいつわらざ
る言葉だと思います。
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ピアノ・ノート 新装版 単行本 – 2018/10/10
チャールズ・ローゼン
(著),
朝倉 和子
(翻訳)
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万能でパワフル、しかしもっとも誤解されているピアノという楽器。
ピアノの音はどこで作られるのか。指は細長いのが理想? 和音はなぜ
人を感動させるのか。ベートーヴェンはピアノを使わずに作曲し、モーツァルトは
ピアノに頼りそれを恥じていた。優れた調律師は優れたピアニストより少ない。
コンサート会場の聴衆の咳は何を意味するか。レコーディングで「切り貼り」を目立たなくする
コツ。――軽妙なタッチの逸話でローゼンが語るのは、ピアノが19世紀のクラシック音楽を
牽引し、そして衰退していった物語だ。
世界的なコンサート・ピアニスト=西洋音楽史と文学に詳しい理論家が、
80歳を目前にしてその経験と知恵を結集した、味わい深く痛快なエッセイ。
ここにはピアノ演奏の苦しみと歓びが、演奏家、定年でピアノを始めた人、
CDでもっぱら聴く人、みんなのために書かれている。
「音楽について物を書く人間で、ローゼンのような才能をもつ者は他にいない」(エドワード・サイード)
[2009年9月初版]
ピアノの音はどこで作られるのか。指は細長いのが理想? 和音はなぜ
人を感動させるのか。ベートーヴェンはピアノを使わずに作曲し、モーツァルトは
ピアノに頼りそれを恥じていた。優れた調律師は優れたピアニストより少ない。
コンサート会場の聴衆の咳は何を意味するか。レコーディングで「切り貼り」を目立たなくする
コツ。――軽妙なタッチの逸話でローゼンが語るのは、ピアノが19世紀のクラシック音楽を
牽引し、そして衰退していった物語だ。
世界的なコンサート・ピアニスト=西洋音楽史と文学に詳しい理論家が、
80歳を目前にしてその経験と知恵を結集した、味わい深く痛快なエッセイ。
ここにはピアノ演奏の苦しみと歓びが、演奏家、定年でピアノを始めた人、
CDでもっぱら聴く人、みんなのために書かれている。
「音楽について物を書く人間で、ローゼンのような才能をもつ者は他にいない」(エドワード・サイード)
[2009年9月初版]
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社みすず書房
- 発売日2018/10/10
- ISBN-104622087529
- ISBN-13978-4622087526
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商品の説明
出版社からのコメント
著者について
チャールズ・ローゼン
Charles Rosen
1927年ニューヨークに生まれる。コンサート・ピアニスト、音楽批評家・理論家。4歳でピアノを始め、11歳でジュリアードを中退、モーリツ・ローゼンタールに師事する。1951年プリンストン大学で博士号取得(フランス文学)。ニューヨーク州立大学、オクスフォード大学、ハーバード大学、シカゴ大学などで教鞭をとる(フランス文学ほか)。『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス』に定期的に執筆。2012年12月死去。
著書 The Classical Style: Haydn, Mozart, Beethoven (1971, 1997. 全米図書賞受賞)、Arnold Schoenberg (1975, 邦訳『シェーンベルク』岩波現代選書、1984)、Sonata Forms (1980, 邦訳『ソナタ諸形式』アカデミア・ミュージック、1997)、The Romantic Generation (1995), Romantic Poets, Critics, and Other Mad Men (1998), Piano Notes: The World of the Pianist (2002, 邦訳『ピアノ・ノート:演奏家と聴き手のために』みすず書房、2009)、Music and Sentiment (2010, 邦訳『音楽と感情』みすず書房、2011)。
Charles Rosen
1927年ニューヨークに生まれる。コンサート・ピアニスト、音楽批評家・理論家。4歳でピアノを始め、11歳でジュリアードを中退、モーリツ・ローゼンタールに師事する。1951年プリンストン大学で博士号取得(フランス文学)。ニューヨーク州立大学、オクスフォード大学、ハーバード大学、シカゴ大学などで教鞭をとる(フランス文学ほか)。『ニューヨーク・レビュー・オブ・ブックス』に定期的に執筆。2012年12月死去。
著書 The Classical Style: Haydn, Mozart, Beethoven (1971, 1997. 全米図書賞受賞)、Arnold Schoenberg (1975, 邦訳『シェーンベルク』岩波現代選書、1984)、Sonata Forms (1980, 邦訳『ソナタ諸形式』アカデミア・ミュージック、1997)、The Romantic Generation (1995), Romantic Poets, Critics, and Other Mad Men (1998), Piano Notes: The World of the Pianist (2002, 邦訳『ピアノ・ノート:演奏家と聴き手のために』みすず書房、2009)、Music and Sentiment (2010, 邦訳『音楽と感情』みすず書房、2011)。
登録情報
- 出版社 : みすず書房; 新装版 (2018/10/10)
- 発売日 : 2018/10/10
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 256ページ
- ISBN-10 : 4622087529
- ISBN-13 : 978-4622087526
- Amazon 売れ筋ランキング: - 996,529位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 53,278位アート・建築・デザイン (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年8月11日に日本でレビュー済み
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2015年10月9日に日本でレビュー済み
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長年の豊富な演奏経験に裏打ちされた、相当教養ある人たち向け実践主義的観点からの含蓄あるエッセイ集。読後感がでも、なんかうそっぽいんだよなあ。ちょろちょろ定まらない論点 ? その独善的精神性? アメリカ社会の構造的な闇? 文化ヒエラルヒーの上から目線を感じるのは、オレだけかい? 文化果つる極東アジアの島のドコノウマノホネとも知れぬ原住民たるオイラの歯ぎしりのせいなのかい。いうことまっとうそうにみえて、なんか影があるんだよね、このひと。自分のこと、いつもあんたは一流ですっていってほしいかんじ。権威分離不安症? レッテル主義? ミツコシの包装紙? まあ、読後感がスッキリしないだけで、あんまりけなすのはよくないからやめるけど。なんか褒めとかないと。そうそう、CD全集出してるけど、それよりはずっとまともだったわ。この本は。かつてブレーズのソナタとか他でないから仕方なくきいてた、むっかしっからいるピアニストなんだけどね。合衆国外でうけないのは、それなりに理由があることを、なんだか何十年ぶりかに確信した秋でした。こういうのに対抗してさ、トヨアキ・マツウラ大全集、とか出してよ。日本にも、けっこういいひといるんだよ。
2015年1月16日に日本でレビュー済み
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ピアニストおよび研究者としての目線で
実践的なことが書かれており
(たとえば、リストを弾くには 肩の動きが大事など。。。)
興味深く一気に読みました。
2-3回よんでもいろいろなエピソードが面白いです。
実践的なことが書かれており
(たとえば、リストを弾くには 肩の動きが大事など。。。)
興味深く一気に読みました。
2-3回よんでもいろいろなエピソードが面白いです。
2016年1月20日に日本でレビュー済み
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ピアニストとして録音が多いということではないが ベートーヴェンの後期やシューマンではオーソドックスな好演を聴かせてくれた ショーマンではないアーティストによる演奏家視点の好エッセイ
2010年4月3日に日本でレビュー済み
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筆者の造詣の深さに敬服致しました。伝統に自分の個性を加えていくこと、力を抜くことの重要性、ピアノと他の楽器との相違点、調性の重要性、無我の境地で演奏を客観的に捉えて、聴衆に感動を与えることが大切であること、音楽学校やコンクールの問題点とあるべき姿、コンサートとレコーディングの意義、譜面の選択の重要性、楽器の進化とホールを考えた奏法の大切さ、モダニズムは当初受け入れられないことが多いが、その中に後世に残るものもあるということといったことが印象に残りました。ピアノに限らずいろいろな演奏家は勿論、聴くのみの方々にとっても興味深い内容であると考えます。