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本の中の世界 (大人の本棚) 単行本 – 2005/9/1

4.4 5つ星のうち4.4 14個の評価

素粒子および核力についての中間子理論によって、日本人として初めてノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹。その幅ひろい読書体験から生まれた随想を集める。
幼い頃、祖父から授けられた中国の古典への素養が、著者の精神風土を形成した。終生の愛読書「荘子」、墨子や漢詩の世界から、やがて少年時代・青年時代をつうじて興味の赴くままに日本の古典をひもとき、現実世界の外にひろがる別天地をそこに見る。西行、近松浄瑠璃、源氏物語…… さらに、物理学者として国外へ出て、アインシュタインはじめ多くの出会いを契機として触れた西洋の書物を語るなかに、その世界観が透けてみえる。
あるときは古典を近代科学の営みに引きつけて読む、心の広がり、自由さ。そのときどきの読書遍歴が、著者の研究や生きかたにおのずと重なり、稀有な物理学者の自然体の姿を伝えつつ、人間の築いてきたゆたかな書物の世界へ誘う。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ みすず書房 (2005/9/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2005/9/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 213ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4622080613
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4622080619
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 14個の評価

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湯川 秀樹
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上位レビュー、対象国: 日本

2019年5月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ノーベル賞(1949)物理学者
湯川秀樹(1907-1981)は
本書「まえがき ⅰ」で
次にように書いています。
【私にとっては、
読書は趣味的であるよりも、
むしろ条件反射的行為に近かった。
それは食事をしたり、お菓子を食べたり、
果物を食べたりすることと類似した、
日常的習慣になってしまっていた。】
私にとっても読書は趣味であり
道楽でもありますが、湯川がいうように
「日常的習慣」「条件反射」です。
呼吸をするように本を読みます。

さて本書は
理論物理学と同じくらい読書を愛した
湯川が「好きな本」を20冊挙げて
感想やいきさつを記したものです。

[1]『莊子』
[2]『近松浄瑠璃』
[3]『カラマーゾフの兄弟』
[4]『舞姫』
[5]エラスムス『平和の訴え』
[6]『山家集』
[7]『伊勢物語』
[8]『文章軌範』
[9]『ナンセン伝』
[10]『近世畸人伝』
[11]『墨子』
[12]エピクロス
[13]『狂言記』
[14]『唐詩選』
[15]『海潮音』
[16]『ラッセル放談録』
[17]『あめりか物語』
[18]『わが世界観』『晩年に想う』
[19]『東西遊記』
[20]『源氏物語』

この20冊をつらつらと眺めますと
近代小説はドストエフスキー
『カラマーゾフの兄弟』と
森鷗外『舞姫』の2冊だけです。
夏目漱石・芥川龍之介はもちろん
現代の流行小説なんぞ一冊も
含まれていないのが流石です。
日本の古文が7冊含まれています。

私が注目したいのは
漢籍が4冊含まれている点です。
漢文と湯川の家族は関係が深く
中国史学者の
貝塚茂樹(1904-1987)は実兄
中国文学者の
小川環樹(1910-1993)は実弟です。

というのも
湯川の実父・小川琢治(1870-1941)は
南紀・田辺藩の儒者
浅井南溟の二男であったからです。
養子に行くまでは浅井琢治でした。

その養父・小川駒橘(1844-1922)も
紀州和歌山藩士の三男であり
長州征伐(幕府と長州の戦争)に従軍し
慶應義塾に学び
幕府が瓦解したあとは
文部省に出仕し
長崎師範学校校長も務めました。
横浜正金銀行創立に参加し役員でした。
湯川の自伝的回想『旅人』で
幼い秀樹に四書五経の素読を教えるのが
祖父(実父の養父)である小川駒橘です。
実は小川駒橘も生まれたときは
長屋という姓であり小川家に養子に行き
小川駒橘となったのでした。

さらに湯川秀樹が養子に行ったさきの
養父・湯川玄洋も生まれたときは
坂部譲三郎という名前であり
代々医者であった湯川玄硯の養子となり
名前も玄洋と改めて湯川玄洋です。

ここまでまとめますと
祖父:長屋駒橘→小川駒橘
実父:浅井琢治→小川琢治
本人:小川秀樹→湯川秀樹
養父:坂部譲三郎→湯川玄洋
となり三代四人にわたって
養子ということになります。
(さらに湯川の兄の貝塚茂樹も
そうですからさらに多数含まれます)

共通点はすべて
紀州和歌山藩の出身者という点です。
そして紀州和歌山藩と申せば
知る人ぞ知る徳川御三家のひとつであり
徳川家康(1543-1616)の十男
徳川頼宣(よりのぶ)(1602-1671)が
紀州徳川家の祖です。
五代藩主の徳川吉宗(1684-1751)が
八代将軍となって徳川宗家を継いだのは
よく知られています。
考えて見れば徳川将軍も
必ずしも実父ー実子の関係ではなく
必要とあれば養子をとって
(もちろん血縁者からです。
吉宗は家康の曾孫でした)
十五代継いでいったわけです。
「家を継ぐ」などという発想は
近代では民主主義とフェミニズムの
「敵」のような存在ですが意外に
合理的な制度だったかもしれません。
春秋の筆法をもってすれば
養子制度がノーベル賞を生んだ(?)
ことになります。

上述の『旅人』によりますと
湯川秀樹が五つか六つのころ
(当然数え歳と思われます)
祖父・小川駒橘によって
漢籍の素読の訓練が始まります。
四書(『大学』『中庸』『論語』『孟子』)
五経(『易経』『書経』『詩経』『礼記』『春秋』)
のうちまず『大学』から始めました。その後
『論語』『孟子』と進んだと思われます。

ちなみに
江戸時代までは(明治になるまでは)
声に出して音読することを「読む」と言い
声を出さずに黙読することは「見る」と
言っていました。「書見」「書見台」
という表現が残っています。
従って単に「本を読む」と言えば
それは音読を指していたことになります
(今では全くしなくなりました)。
司馬遼太郎(1923-1996)の小説
『燃えよ剣』『新選組血風録』を読みますと
近藤勇(1834-1868)が
『日本外史』を朗々と音読するくだりが
見てきたようなホントとして書かれています。

江戸時代どころか
私が子どものころ(昭和です)も
「朝読み」「夕読み」と言って
朝、登校する前に国語の教科書を音読し
夕、帰宅すると同様に教科書を音読する
ような教育を両親から受けました。
そう言えば大学受験のとき
山川出版『世界史B』の教科書を
3回くらい通して音読しました。
「ラジカセ」に録音して暇なときに
自分の朗読を聴いていましたが
暗い声だったのを覚えています
(今でもそうです。艱難辛苦のせいでしょう)。

最後に
再び湯川のコトバを引用しますと
【本を読んでいるうちに、
本のつくりだす世界に没入してしまえたなら、
それは大きな喜びである。】(まえがき ⅱ)
私も同感です。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2021年11月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
残念ながら、活字が小さくて詰めて読めない。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2019年8月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 晩年の湯川博士の講義を一度だけ聴講した事があります。「素空間、素時間」の話だったと思います。非常に謙虚な先生で講義終了後、学生達に深々と頭を下げておられました。また鞄を持っておらず風呂敷に荷物を入れてました。
 本書は、好きな本として
[1]『莊子』 [2]『近松浄瑠璃』 [3]『カラマーゾフの兄弟』 [4]『舞姫』 [5]エラスムス『平和の訴え』[6]『山家集』 [7]『伊勢物語』 [8]『文章軌範』 [9]『ナンセン伝』 [10]『近世畸人伝』[11]『墨子』 [12]エピクロス [13]『狂言記』 [14]『唐詩選』 [15]『海潮音』 [16]『ラッセル放談録』 [17]『あめりか物語』 [18]『わが世界観』『晩年に想う』 [19]『東西遊記』 [20]『源氏物語』
 湯川博士が江戸時代の学者の家系という事は以前から知ってましたが、「好きな本」が数学・物理学書でなく漢籍や日本の古典が過半を占めているのは驚き。私が読んだのは[3][15]のみで[20]『源氏物語』は現在読書中。湯川博士は印象として「すべての事物、すべての人物がぼんやりとした照明の中で、ゆっくりゆれ動いている。その中で、ある人物の心の内面に、強い照明があてられ、気持ちの微妙な変化が浮き出している。しかし、依然として、その人の顔形もさだかにはわからない。物質と肉体の持つ、はっきりした輪郭と手ごたえは、そこにはない。外形がはっきりしていて、心の奥は暗くてわからないのが普通であるのに、ここでは、明暗が逆になっている。この逆転によって、比類のない美しい世界を創造し得ることを、紫式部は千年の昔に発見したのである。」と云っている。「もののあはれ」とか「悪霊」というキーワードよりピッタリくる言葉でこれが欧米の小説との根本的違いなのかと納得しました。
 また湯川博士の心の底にこびりついている老子と[1]『莊子』を是非読んでみたい。
不思議なのは日本三大文學(萬葉集、日本書紀、源氏物語)の中で、萬葉集の代わりに何故[6]『山家集』[7]『伊勢物語』なのか? 日本書紀が入ってないのは時代への遠慮か? 嫌いなのか? です。
 いづれにしても本書は素晴らしい読書案内です。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2015年12月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
高校時代の教科書で湯川秀樹が、色紙を頼まれると「知魚楽」と書いたという話が出ていたことを
今でも覚えている。教科書には、湯川の色紙も写真で出ていた。大変端正な筆で書いてあったことを
今でも覚えている。その当時から「荘子」が好きであった僕は、「知魚楽」が「荘子」の挿話である
ことも知っていた。

「荘子」を愛読する人は少なくないと思う。僕の父もそうである。会社の上司と話していたら、その人
も「荘子」が好きだと言っていた。2000年以上前の人が書いた本が、21世紀の現在に生きている
僕らにとって面白いという事実は大したものと言える。

 本書を読んで、湯川のバックボーンが中国の古典にあることが良く分かった。特に老荘思想に
強く惹かれ、かつ、彼が研究した素粒子に老荘思想を重ねている点が印象的である。それは
牽強付会ではなく。ごく自然にそう感じたと湯川は書いている。素粒子の素人である僕には
直接的には理解は難しい。但し、同じく老荘が好きな僕としては、直観的には分からない
話でもない。それだけ老荘の間口と懐は広いからだ。

 本書を読んで、湯川を「読書する物理学者」と理解してもいけない気がする。「物理を学ぶ読書家」
と言ったほうが正しいのではあるまいか。おそらくは湯川自身は、そう呼ばれたかったのではないかと
思う。老荘以外にも縦横無尽に紹介される数々の本のジャンルの広さと、それを闊達に語る湯川の
練達の語り口を見ていると僕にはそうとしか思えない。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2018年2月21日に日本でレビュー済み
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学者特有の世界観が面白いし、いまの時代でも古さを感じないですね~
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2007年7月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本で初めてのノーベル賞。凄い!でも何をして、どんな人で??とあんまり勉強した
と言う思い出のない私。
でも興味はある。え〜い、「クリック!」買ってしまえ。
人はたまには学びたいと思うのである。(笑)
でもこの人天才なんだろうけど、言葉が優しい。難しい本のタイトルがついていて、そのタイトル(湯川さんが感銘をうけた本のタイトル)
の内容を
湯川さんの言葉で、昔話と織り交ぜながら、
「なんか頭のいい人って、言葉がインテリで嫌い」とへそを曲げる私に、
物理学者っぽくない、
(すいません。勝手なイメージです)
優しさで包んでくれる。

そしてその湯川セレクト本を「読んでみたい」と思わせてくれた。
理数、文系の方もそして「昔、古典って授業あったよね〜」みたいな私のような
方も読んでいただきたい。
私は辞書で漢字調べたりしましたが、それが勉強になったか(笑)
因みに図に乗って買った、「物理講義」とか他の本はやはり私にはちんぷんかんぷんであった。
26人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年3月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ノーベル物理学賞受賞者である湯川秀樹博士が、自分の読んだ本に対して、それぞれに感じたこと、思ったことを述べています。

本の内容は、中国の古典「荘子」「墨子」漢詩集「唐詩選」日本の古典「山家集」「伊勢物語」「源氏物語」などからドストエフスキー、ラッセル、アインシュタインにまで非常に多岐に渡り、湯川博士の教養の広さ、深さにあらためて驚きました。

それぞれの本を読んで語られることは、自分が最初に読んだ当時の心持であったり、専門の量子力学との関連であったりと、これも色々な角度から述べられているのに驚きますし、読んでいる方も飽きないと思います。
読んだ本によっては小学生のころ、中学生のころのことを語っており、湯川博士の自伝である「旅人」を補完するような所もあります。

個人的には、専門は違えど同じ物理学者であったアインシュタイン、ラッセル・アインシュタイン宣言に関わったことから、思い入れのあるバートランド・ラッセルについて語られている章が一番面白かった。

文章も非常に綺麗で、整然と語られる文章は、秀でた人間と言うのは人間的にも深みがあることを感じさせます。
一読をお奨めします。
30人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2013年7月14日に日本でレビュー済み
読んだ本の話。いろいろな本を読んで勉強していくことの楽しさを知ることができるかもしれない。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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