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貧乏人の経済学――もういちど貧困問題を根っこから考える 単行本 – 2012/4/3
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購入オプションとあわせ買い
貧困研究は、ここまで進んだ!
食糧、医療、教育、家族、マイクロ融資、貯蓄……
世界の貧困問題をサイエンスする新・経済学。
W・イースタリーやJ・サックスらの図式的な見方(市場 vs 政府)を越えて、
ランダム化対照試行(RCT)といわれる、精緻なフィールド実験が、
丹念に解決策を明らかにしていきます。
「貧困の本質への驚くほど深い洞察に満ちた本」――A・セン
「世界の貧困に関心のある人の必読書。こんなに多くを教えてくれる本を読んだのは
久しぶりだ。経済学からの最高の贈り物だろう」――S・D・レヴィット(『ヤバい経済学』)
2011年Financial Times / Goldmann Sachsベストビジネス書賞受賞作。
『ガーディアン』2011年5月18日
「バナジーとデュフロの『貧乏人の経済学』は開発援助の世界に波乱を起こしつつある。この本
が他の本と違うのは、ランダム化対照試行に着目している点だけでなく、いままで開発援助の
世界で無視されることが多かった問題や、あてずっぽうで推測されていた問題に果敢に取り組ん
でいる点だ。それらは、貧乏な人の決定に潜んでいる論理性であり、貧乏な人たちが手持ちで
最もよい決定をしているのかどうか? そして政策担当者はそれにどのように答えるべきか? と
いった問題だ」
『エコノミスト』2011年4月22日
「この熟読必死の新刊で著者たちは、大胆な研究と個人的な体験談を織りまぜながら、1日0.99
ドル未満で暮らしている8億6500万人の人々の生活を描き出している」
『フィナンシャル・タイムズ』2011年4月30日
「数々の実験の創意工夫はもちろんだが、この本に溢れているのは、最貧困にある人たちの生
活を描き出す、優しい眼差しだ。本書は、貧困にある人たちがこのうえなく辛い環境のなかで洗
練された計算をしていることを示してくれる……本書はこれから進むべき道筋を提示している。
そしてこれらは間違いなく試してみるだけの価値がある実験だ」
『ニューヨーク・タイムズ』2011年5月19日
「ランダム化試行は貧困削減の闘いのための要注目手法だ。このすばらしい本で開発援助につ
いての重大な疑問への取り組みかたが変わる。それは〈どんな援助がもっとも効くのか〉という
疑問だ」
食糧、医療、教育、家族、マイクロ融資、貯蓄……
世界の貧困問題をサイエンスする新・経済学。
W・イースタリーやJ・サックスらの図式的な見方(市場 vs 政府)を越えて、
ランダム化対照試行(RCT)といわれる、精緻なフィールド実験が、
丹念に解決策を明らかにしていきます。
「貧困の本質への驚くほど深い洞察に満ちた本」――A・セン
「世界の貧困に関心のある人の必読書。こんなに多くを教えてくれる本を読んだのは
久しぶりだ。経済学からの最高の贈り物だろう」――S・D・レヴィット(『ヤバい経済学』)
2011年Financial Times / Goldmann Sachsベストビジネス書賞受賞作。
『ガーディアン』2011年5月18日
「バナジーとデュフロの『貧乏人の経済学』は開発援助の世界に波乱を起こしつつある。この本
が他の本と違うのは、ランダム化対照試行に着目している点だけでなく、いままで開発援助の
世界で無視されることが多かった問題や、あてずっぽうで推測されていた問題に果敢に取り組ん
でいる点だ。それらは、貧乏な人の決定に潜んでいる論理性であり、貧乏な人たちが手持ちで
最もよい決定をしているのかどうか? そして政策担当者はそれにどのように答えるべきか? と
いった問題だ」
『エコノミスト』2011年4月22日
「この熟読必死の新刊で著者たちは、大胆な研究と個人的な体験談を織りまぜながら、1日0.99
ドル未満で暮らしている8億6500万人の人々の生活を描き出している」
『フィナンシャル・タイムズ』2011年4月30日
「数々の実験の創意工夫はもちろんだが、この本に溢れているのは、最貧困にある人たちの生
活を描き出す、優しい眼差しだ。本書は、貧困にある人たちがこのうえなく辛い環境のなかで洗
練された計算をしていることを示してくれる……本書はこれから進むべき道筋を提示している。
そしてこれらは間違いなく試してみるだけの価値がある実験だ」
『ニューヨーク・タイムズ』2011年5月19日
「ランダム化試行は貧困削減の闘いのための要注目手法だ。このすばらしい本で開発援助につ
いての重大な疑問への取り組みかたが変わる。それは〈どんな援助がもっとも効くのか〉という
疑問だ」
- ISBN-104622076519
- ISBN-13978-4622076513
- 出版社みすず書房
- 発売日2012/4/3
- 言語日本語
- 寸法13.8 x 2.8 x 19.6 cm
- 本の長さ408ページ
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2019年ノーベル経済学賞受賞!

商品の説明
著者について
アビジット・V・バナジー
Abhijit V. Banerjee
カルカッタ大学、ジャワハラル・ネルー大学、ハーバード大学で学び、現在はマサチュー
セッツ工科大学(MIT)で経済学のフォード財団国際教授を務める。
開発経済分析研究所(Bureau for Research and Economic Analysis of Development)
元所長、NBERの研究員、CEPR研究フェロー、キール研究所国際研究フェロー、全米芸術科学ア
カデミーおよび計量経済学会のフェロー。グッゲンハイム・フェロー、アルフレッド・P・スローン・フェ
ローも歴任。2009年初代インフォシス賞など受賞歴多数で、世界銀行やインド政府など多くの機関
の名誉顧問を歴任している。
エステル・デュフロ
Esther Duflo
マサチューセッツ工科大学(MIT)経済学部で貧困削減開発経済学担当のアブドゥル・ラティーフ・
ジャミール教授。パリの高等師範学校とMITで学び、博士号取得とともにMIT助教となって現在に
至る。
全米芸術科学アカデミーおよび計量経済学会のフェロー。2010年には40歳以下で最高のアメリカ
の経済学者に授与されるジョン・ベイツ・クラークメダル、2009年にはマッカーサー「天才」フェロー
シップ、2010年初代カルヴォ・アルメンゴル国際賞(Calvo-Armengol International Prize)など
受賞歴多数。『エコノミスト』誌により若手経済学者ベスト8のひとりに選ばれ、2008年から4年連続
で『フォーリン・ポリシー』誌の影響力の高い思想家100人に選ばれ続け、2010年には『フォーチュ
ン』誌が選ぶ、最も影響力の高いビジネスリーダー「40歳以下の40人」にも選出。
山形浩生
やまがた・ひろお
1964年東京生まれ。東京大学都市工学科修士課程およびマサチューセッツ工科大学(MIT)
不動産センター修士課程修了。大手調査会社に勤務、途上国援助業務のかたわら、翻訳およ
び各種の雑文書きに手を染める。 著書『たかがバロウズ本』(大村書店、2003)『新教養主義
宣言』(河出文庫、2007)『第三の産業革命――経済と労働の変化』(角川インターネット講座
10、2015)ほか。訳書 ウィーラン『経済学をまる裸にする』(日本経済新聞出版社、2014)ケ
ンリック『野蛮な進化心理学』(白揚社、2014、以上共訳)ケインズ『お金の改革論』(講談社学
術文庫、2014)メネズ『無敵の天才たち』(翔泳社、2014)バナジー/デュフロ『貧乏人の経済
学』(2012)シーブライト『殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?』(2014、共訳)ピケティ
『21世紀の資本』(2014、共訳、以上みすず書房)ほか。
Abhijit V. Banerjee
カルカッタ大学、ジャワハラル・ネルー大学、ハーバード大学で学び、現在はマサチュー
セッツ工科大学(MIT)で経済学のフォード財団国際教授を務める。
開発経済分析研究所(Bureau for Research and Economic Analysis of Development)
元所長、NBERの研究員、CEPR研究フェロー、キール研究所国際研究フェロー、全米芸術科学ア
カデミーおよび計量経済学会のフェロー。グッゲンハイム・フェロー、アルフレッド・P・スローン・フェ
ローも歴任。2009年初代インフォシス賞など受賞歴多数で、世界銀行やインド政府など多くの機関
の名誉顧問を歴任している。
エステル・デュフロ
Esther Duflo
マサチューセッツ工科大学(MIT)経済学部で貧困削減開発経済学担当のアブドゥル・ラティーフ・
ジャミール教授。パリの高等師範学校とMITで学び、博士号取得とともにMIT助教となって現在に
至る。
全米芸術科学アカデミーおよび計量経済学会のフェロー。2010年には40歳以下で最高のアメリカ
の経済学者に授与されるジョン・ベイツ・クラークメダル、2009年にはマッカーサー「天才」フェロー
シップ、2010年初代カルヴォ・アルメンゴル国際賞(Calvo-Armengol International Prize)など
受賞歴多数。『エコノミスト』誌により若手経済学者ベスト8のひとりに選ばれ、2008年から4年連続
で『フォーリン・ポリシー』誌の影響力の高い思想家100人に選ばれ続け、2010年には『フォーチュ
ン』誌が選ぶ、最も影響力の高いビジネスリーダー「40歳以下の40人」にも選出。
山形浩生
やまがた・ひろお
1964年東京生まれ。東京大学都市工学科修士課程およびマサチューセッツ工科大学(MIT)
不動産センター修士課程修了。大手調査会社に勤務、途上国援助業務のかたわら、翻訳およ
び各種の雑文書きに手を染める。 著書『たかがバロウズ本』(大村書店、2003)『新教養主義
宣言』(河出文庫、2007)『第三の産業革命――経済と労働の変化』(角川インターネット講座
10、2015)ほか。訳書 ウィーラン『経済学をまる裸にする』(日本経済新聞出版社、2014)ケ
ンリック『野蛮な進化心理学』(白揚社、2014、以上共訳)ケインズ『お金の改革論』(講談社学
術文庫、2014)メネズ『無敵の天才たち』(翔泳社、2014)バナジー/デュフロ『貧乏人の経済
学』(2012)シーブライト『殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか?』(2014、共訳)ピケティ
『21世紀の資本』(2014、共訳、以上みすず書房)ほか。
登録情報
- 出版社 : みすず書房 (2012/4/3)
- 発売日 : 2012/4/3
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 408ページ
- ISBN-10 : 4622076519
- ISBN-13 : 978-4622076513
- 寸法 : 13.8 x 2.8 x 19.6 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 56,753位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 7,355位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
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イメージ付きのレビュー

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掲載されているデータが古い(ほぼ全て2014年以前)です。10年以上前のデータを元に述べています。また、主張も曖昧な表現が多く、はっきりしない点が好みではありませんでした。
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申し訳ありませんが、レビューを読み込めませんでした
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上位レビュー、対象国: 日本
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2020年7月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「細部を見過ごさず、人々の意思決定方法を理解して、実験を恐れず(p.331)」という哲学に基づいた、開発経済学の書。それは、開発援助は「必要かつ役立っている」か「百害あって一利なし」というような大きな二元論を排し、行動経済学あるいは心理学的な分析を行い、ランダム化比較試験の結果を重視して論じるということだ。
著者らは、「地域のエリートを植民地宗主国の実質的な協力者として養成」するという植民地時代の「学校のカリキュラムと組織の成り立ち(p.128)」が、現在の途上国の学校や学校への人々のまなざしに影響している点などを指摘しつつも、それら「歴史的背景」はほとんど重視しない。逆に著者らが開発援助がうまくいかない理由としてあげるのは「専門家、援助関係者、あるいは地元政策立案者のイデオロギーideology、無知ignorance、惰性inertia―三つのI(p.35)」である。「植民地支配が諸悪の根源」的な発想も、著者の言うイデオロギーということになろう。
途上国の子どもが学校に行かないのは、貧困ゆえに働かなければならないためではなく「おそらく子供が学校に行きたがらないこと、そして親たちが子供を学校に行かせられない、あるいは行かせたがらないため(p.105)」であるというような、驚かされる知見が随所にある。
著者がランダム化比較試験の結果として示す事例に偏りがないのかは私には分からないが、本書を読む限り著者の主張はとても説得的である。しかも、ごく小さいところからでも変革は可能であるという点で、開発援助に携わっている人にとって勇気づけられるものではないだろうか。精密な制度設計と丁寧な運用が必要ではあるが。
著者らは、「地域のエリートを植民地宗主国の実質的な協力者として養成」するという植民地時代の「学校のカリキュラムと組織の成り立ち(p.128)」が、現在の途上国の学校や学校への人々のまなざしに影響している点などを指摘しつつも、それら「歴史的背景」はほとんど重視しない。逆に著者らが開発援助がうまくいかない理由としてあげるのは「専門家、援助関係者、あるいは地元政策立案者のイデオロギーideology、無知ignorance、惰性inertia―三つのI(p.35)」である。「植民地支配が諸悪の根源」的な発想も、著者の言うイデオロギーということになろう。
途上国の子どもが学校に行かないのは、貧困ゆえに働かなければならないためではなく「おそらく子供が学校に行きたがらないこと、そして親たちが子供を学校に行かせられない、あるいは行かせたがらないため(p.105)」であるというような、驚かされる知見が随所にある。
著者がランダム化比較試験の結果として示す事例に偏りがないのかは私には分からないが、本書を読む限り著者の主張はとても説得的である。しかも、ごく小さいところからでも変革は可能であるという点で、開発援助に携わっている人にとって勇気づけられるものではないだろうか。精密な制度設計と丁寧な運用が必要ではあるが。
2021年10月24日に日本でレビュー済み
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ノーベル経済学賞受賞者のアビジット・バナジー&エスター・デュフロ夫妻が、一般向けに世界の貧困という大問題解決の糸口を説いた本。
世界の貧困問題の専門家には対立する2派があるという。ひとつがジェフリー・サックスに代表される「貧困の罠」論者。この罠から抜け出すための富裕国からの援助が必要だという人たち。ひとつがウィリアム・イースタリーに代表される海外援助反対論者。援助は地元の制度を歪ませ自立を阻むという考え方だ。著者らはこの2派を「供給ワラー」「需要ワラー」(ワラーは調達人という意味)と名付け、それぞれの主張の難点を礼儀正しく指摘しつつ、もっとも効率的なのは「辛抱強い一歩ずつのアプローチ」だという。これは言い換えれば、視点を政策レベルから生活レベルに下げて貧困の解像度を増すことである。政策の失敗や援助の低効果は専門家や援助関係者、政策立案者の「ignorance, ideology, inertia(無知、イデオロギー、惰性)」の3つのIが原因になっていることが多いが、「既存の社会構造を変えずにガバナンスや政策を改善することはできる」というのが救いであると著者らは指摘する。
そのためのツールのひとつが著者のノーベル賞受賞理由となった研究に用いられたランダム化対照試行(RCT)だ。多くの貧困国について、手に入るようになった質の高いデータを用いてRCTを字資することで、特定の援助や政策的介入の効果を測定できる。その結果をもとに個々の問題に対する理解を深めながら、効果のあることを積み重ねていくという地道なやり方こそが実は近道である、というのが本書のメッセージである。こうした取り組みでは「貧困の罠があるかないか」ではなく、「貧困の罠を見逃していないか」「貧困の罠のないところにあると思っていないか」というより有用な問いへの答えが見いだせる。供給ワラーも需要ワラーもうまくいっていないことに注意を向け、それを正そうとしている点では同じだ。うまくいっていることに注意を向け、それを利用しようとするこのアプローチの根本には人に対する希望がある。そう、この本は希望の本なのだけれど、装丁とタイトル(直訳?)でかなり損をしていると思う。
この本の副題に「もういちど貧困問題を根っこから考える」とあるが、貧困問題を根っこから考えるということで、金銭以外のあらゆる欠乏状態に置かれた人たち(知識の欠乏、自由の欠乏、愛情の欠乏、健康の欠乏など)の問題に共通する困難さの本質のようなものが見えてくる。金銭の欠乏はしばしば他の欠乏と結びついているが、物質的な豊かさを享受しながらも欠乏状態にある人は多くいる。何に困っているかは違っても、困っている状態は似通っていて、本書の教訓「細部を見過ごさず、人々の意思決定方法を理解して、実験を恐れず」は貧困以外の欠乏の問題に対しても示唆に富んでいる。
世界の貧困問題の専門家には対立する2派があるという。ひとつがジェフリー・サックスに代表される「貧困の罠」論者。この罠から抜け出すための富裕国からの援助が必要だという人たち。ひとつがウィリアム・イースタリーに代表される海外援助反対論者。援助は地元の制度を歪ませ自立を阻むという考え方だ。著者らはこの2派を「供給ワラー」「需要ワラー」(ワラーは調達人という意味)と名付け、それぞれの主張の難点を礼儀正しく指摘しつつ、もっとも効率的なのは「辛抱強い一歩ずつのアプローチ」だという。これは言い換えれば、視点を政策レベルから生活レベルに下げて貧困の解像度を増すことである。政策の失敗や援助の低効果は専門家や援助関係者、政策立案者の「ignorance, ideology, inertia(無知、イデオロギー、惰性)」の3つのIが原因になっていることが多いが、「既存の社会構造を変えずにガバナンスや政策を改善することはできる」というのが救いであると著者らは指摘する。
そのためのツールのひとつが著者のノーベル賞受賞理由となった研究に用いられたランダム化対照試行(RCT)だ。多くの貧困国について、手に入るようになった質の高いデータを用いてRCTを字資することで、特定の援助や政策的介入の効果を測定できる。その結果をもとに個々の問題に対する理解を深めながら、効果のあることを積み重ねていくという地道なやり方こそが実は近道である、というのが本書のメッセージである。こうした取り組みでは「貧困の罠があるかないか」ではなく、「貧困の罠を見逃していないか」「貧困の罠のないところにあると思っていないか」というより有用な問いへの答えが見いだせる。供給ワラーも需要ワラーもうまくいっていないことに注意を向け、それを正そうとしている点では同じだ。うまくいっていることに注意を向け、それを利用しようとするこのアプローチの根本には人に対する希望がある。そう、この本は希望の本なのだけれど、装丁とタイトル(直訳?)でかなり損をしていると思う。
この本の副題に「もういちど貧困問題を根っこから考える」とあるが、貧困問題を根っこから考えるということで、金銭以外のあらゆる欠乏状態に置かれた人たち(知識の欠乏、自由の欠乏、愛情の欠乏、健康の欠乏など)の問題に共通する困難さの本質のようなものが見えてくる。金銭の欠乏はしばしば他の欠乏と結びついているが、物質的な豊かさを享受しながらも欠乏状態にある人は多くいる。何に困っているかは違っても、困っている状態は似通っていて、本書の教訓「細部を見過ごさず、人々の意思決定方法を理解して、実験を恐れず」は貧困以外の欠乏の問題に対しても示唆に富んでいる。
2019年5月30日に日本でレビュー済み
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"貧困を削減する魔法の銃弾はありません。一発ですべて解決の秘法もありません。でも貧乏な人の生活を改善する方法についてはまちがいなく色々わかっています"NGO関係者の必読書とも言える2012年に国内で紹介された本書は白か黒かといった単純さで問題を考えるのではなく開発経済学、行動経済学の視点で【まず支援相手を理解する】事の大切さを教えてくれる。
個人的にも"格差"のピケティと同じく稀代の若手女性経済学者としてフランス国内で知られる共著者の1人"貧困"のデュフロの現場での地道な【ランダム化対照思考】による食料、医療、教育、家族、そしてマイクロファイナンスといった分野での成果が【誰にでもわかる平易な文章で】綴られていて、鳥肌がたつ感覚だった。
そして、特にグラミン銀行の日本進出が進みつつある現在。ノーベル賞受賞とか様々な【見たいイメージ】で諸手を上げて無条件に歓迎するのではなく、本書での冷静なマイクロファイナンスの分析は今こそ必読に値するとあらためて思いました。
社会の貧困をちょっとでも本気で良くしていきたいNGO、NPO関係者、そして近年のノーベル経済学賞受賞ラッシュで注目を浴びる行動経済学を知りたい誰か。そして現場を大切にするミクロでありながら幅広い視野の【一級の研究成果】に出会いたい誰かにもオススメ。
個人的にも"格差"のピケティと同じく稀代の若手女性経済学者としてフランス国内で知られる共著者の1人"貧困"のデュフロの現場での地道な【ランダム化対照思考】による食料、医療、教育、家族、そしてマイクロファイナンスといった分野での成果が【誰にでもわかる平易な文章で】綴られていて、鳥肌がたつ感覚だった。
そして、特にグラミン銀行の日本進出が進みつつある現在。ノーベル賞受賞とか様々な【見たいイメージ】で諸手を上げて無条件に歓迎するのではなく、本書での冷静なマイクロファイナンスの分析は今こそ必読に値するとあらためて思いました。
社会の貧困をちょっとでも本気で良くしていきたいNGO、NPO関係者、そして近年のノーベル経済学賞受賞ラッシュで注目を浴びる行動経済学を知りたい誰か。そして現場を大切にするミクロでありながら幅広い視野の【一級の研究成果】に出会いたい誰かにもオススメ。
2020年7月24日に日本でレビュー済み
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勉強になりました
2020年5月5日に日本でレビュー済み
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もっと早く出会いたかった書物です。満点。
2022年6月25日に日本でレビュー済み
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オリジナルの英語版は素晴らしい本なのに、なぜ、機械的な直訳見たい翻訳方されたんでしょうか。
あまりにも文学的なおしゃれセンスが乏しいので、非常に残念です。
まず、タイトル「Poor Economics」ですが、日本語版では、『貧乏人の経済学』と訳されています。
もっといい名前がたくさんあるはずでしょう。ちなみに、調べて見たけど、中華圏では、『貧困的本質』と訳されています。そちらの方がマトモ、妥当な感じでしょう。
それと、本の中に、「デカイ問題』という表現が使われています。信じられないです。
Basic English お持ちの方々には、オリジナルバージョンがおすすめです。
あまりにも文学的なおしゃれセンスが乏しいので、非常に残念です。
まず、タイトル「Poor Economics」ですが、日本語版では、『貧乏人の経済学』と訳されています。
もっといい名前がたくさんあるはずでしょう。ちなみに、調べて見たけど、中華圏では、『貧困的本質』と訳されています。そちらの方がマトモ、妥当な感じでしょう。
それと、本の中に、「デカイ問題』という表現が使われています。信じられないです。
Basic English お持ちの方々には、オリジナルバージョンがおすすめです。
2023年11月7日に日本でレビュー済み
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自分と日本の現在の状況と照らし合せて考えさせる部分が多かった。自分の生きる現実に影響を及ぼすという意味ではこれから詳細読みして理解したい本。だがそれ故に不安の残る部分があった。
■10章からの怒涛の執筆?
9章までは通読で理解出来る程の懇切丁寧な書き手だったのに、10章から余命宣告でもされたのか?というぐらいのまくしたてるかのような内容。小さい制度大きい制度とかいう唐突なリドル。サウロンの指輪を眼前にした森の貴婦人かよというような変貌ぶりに困惑。10章だけ別作品。批判的に見るなら「どうせこれを読む貧乏人には理解できないからやっつけで書いた」或いは「編集者に缶詰にされたから徹夜で書いた」っていう印象を受けた。
■訳者は自我を出さない方が好み
ノーベル学賞をとった本の翻訳はノーベル学賞とった訳者がしてほしい。何故なら出てきた理解に苦しむ日本語訳が誤訳かどうかで悩まなくてすむからだ。所々十回読み直しても理解に苦しむ文が出てきて「誤訳か?」と悩まされた。クレクレ厨とわざわざ書く効果は金字塔に「俺参上」と書き込む意図でないことを祈る。少なくともこの本を理解するときにクレクレ厨と何故書いたのかについて悩むロスがない方が良い。訳者への不信感が解説への不信感につながりガイドとして信用していいのか今不安。もし文庫本が出て訳者が変わるならそっちも読んで見ようかと思うぐらいには不安。
■また俺たちの戦いはこれからだ!ENDですか…
世界終末時計の針は間も無く天を指すのに結局貧困は解決できないっていうだいたいこの手の本に良くある結末だなーって言うのが貧困凡人の感想。まあホモデウスで人類まだまだこれからだみたいなこと言ってたけど貧困がなくなるのと人類が滅ぶのどっちが早いのかなー。
■10章からの怒涛の執筆?
9章までは通読で理解出来る程の懇切丁寧な書き手だったのに、10章から余命宣告でもされたのか?というぐらいのまくしたてるかのような内容。小さい制度大きい制度とかいう唐突なリドル。サウロンの指輪を眼前にした森の貴婦人かよというような変貌ぶりに困惑。10章だけ別作品。批判的に見るなら「どうせこれを読む貧乏人には理解できないからやっつけで書いた」或いは「編集者に缶詰にされたから徹夜で書いた」っていう印象を受けた。
■訳者は自我を出さない方が好み
ノーベル学賞をとった本の翻訳はノーベル学賞とった訳者がしてほしい。何故なら出てきた理解に苦しむ日本語訳が誤訳かどうかで悩まなくてすむからだ。所々十回読み直しても理解に苦しむ文が出てきて「誤訳か?」と悩まされた。クレクレ厨とわざわざ書く効果は金字塔に「俺参上」と書き込む意図でないことを祈る。少なくともこの本を理解するときにクレクレ厨と何故書いたのかについて悩むロスがない方が良い。訳者への不信感が解説への不信感につながりガイドとして信用していいのか今不安。もし文庫本が出て訳者が変わるならそっちも読んで見ようかと思うぐらいには不安。
■また俺たちの戦いはこれからだ!ENDですか…
世界終末時計の針は間も無く天を指すのに結局貧困は解決できないっていうだいたいこの手の本に良くある結末だなーって言うのが貧困凡人の感想。まあホモデウスで人類まだまだこれからだみたいなこと言ってたけど貧困がなくなるのと人類が滅ぶのどっちが早いのかなー。