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世に出ないことば 単行本 – 2005/9/21

4.3 5つ星のうち4.3 3個の評価

ダブルポイント 詳細
『夜のある町で』『忘れられる過去』につづくエッセイ集である本書『世に出ないことば』について、あとがきで著者は、こう書いている。
「読書が、この本の中心になった。いろんな作品を読み、以下のことを感じた。
文章は、どの人のものも、ことばという木の葉をいくつか、ときには、いっぱいつけて出てくる。身がかくれるようないでたちで、登場する。書きたくはなかったこと、そうは思えなかったこと、急だったこと、いまは埋めておきたいこと、このあとで気づくことになることなどが、あるためだろう。そのあたりは光が足りず、なかなか決められないものだ。文章にも、ことばひとつにも、世に出ない世界があるのだ。そのまわりを歩いた。木の葉をつけて、歩いてみた。」
「水曜日の戦い」「ぼくのせっけん」「悲しくはない絵」「封筒の世界」「東京にはいない人」など66編。いちばん気になる作家の、いまとこれからが、つまっている。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ みすず書房 (2005/9/21)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2005/9/21
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 251ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4622071657
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4622071655
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 3個の評価

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荒川 洋治
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上位レビュー、対象国: 日本

2005年10月5日に日本でレビュー済み
 みすず書房の荒川洋治のエッセイ集は、いつ出るのかを心待ちにしている数少ない本のひとつだ。前2冊を読んですっかりファンになってしまったのである。とは言え、僕は詩というものが苦手で、荒川洋治の詩を読んだことはない。あくまでエッセイのファンなのだ。一編がだいたい2~3ページと短いのが良い。読み易い。前2冊はいずれも、たまたま旅先の列車の中で読んだのだけど、そういうロケーションに、なぜかしっくりくる本なのである。この人は詩人でありながら、詩ではなく小説をよく取り上げる。それも、今の時流とはまったく関係のない明治~昭和の埋もれた文学作品である。川崎長太郎、小沼丹、葛西善蔵...そう言えば、島村利正の「仙酔島」についてのエッセイを読んだ半年後に、ほんとにたまたま現地を訪れることになるという不思議な体験もした。とは言え、荒川洋治が取り上げる作家の本は、読もう読もうと思って結局読んではいない。とても興味はあるけれど、やっぱり取り上げられる本よりも、それを取り上げる荒川洋治のエッセイが僕は好きなんだな。好きだっていう気持ちが伝わることが好きなのかもしれない。ただ、この人は「キライ」と言うこともはっきりと言う。こだわったり、怒ったりっていうのがとても素敵で、そこが魅力なんだけど、今回のエッセイは、前2冊に比べると、ちょっと独善的、感情的なところが気になって星4つ。前2冊は文句なく星5つです。
 作家、作品についてのエッセイも興味深いけど、地図や辞書に対する独自のこだわり方にも共感する。これも取り上げる対象というよりは、取り上げる側の人間、荒川洋治の面白がり方に対する興味なんだよなぁ。
 自分のこれまであんまり関心のなかったことを、こんなにも好きで自分の方法で楽しんでいる他人がいるってことを、こうして知るのは、とても新鮮なことである。
23人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年5月29日に日本でレビュー済み
文学や言葉について、声高な意見が触れないところに、焦点をあてていく本。詩人や小説家、すでに「世に出てしまった」人や作品に対しても、遠ざけずに掘りおこしていく。作家の人間性や作品のもつそれぞれの温度を、著者の視点から、のびやかな手つきで提出する。「シベリアもの」で知られるという作家・黒島伝治の、「橇」という作品の中にある、戦争への気づきのことば。「戦争反対」が吹き荒れる学生の時分には注意をむけなかったその箇所が、いまになって見えてくるということを書く。読書の時間を保持しながら、世間や生活にも言及してくれる荒川の姿勢が、みじかいエッセイのなかに体温として残っている。――読んだあと、きりっとした気持ちになったり、「文学を好きでやっていこう」というような、改まった気持ちにさせられる。

あつかう作家は、
正宗白鳥、マラマッド、田山花袋、長塚節、国木田独歩、小野十三郎、黒島伝治、オコナー、シュティフター、宇野浩二、ホーソーン、田村泰次郎、セルバンテス、ボトン、長嶋有、廣末保、三浦哲郎、河井酔茗、蜂飼耳、島崎藤村、夏目漱石、伊藤左千夫、庄野潤三、藤原伸二郎、

その他、いっぱい、もろもろ。作家や作品名の列挙も文中に多くあり、読んでいると楽しい。100円ショップで売られている文豪の小説や、作中の地名を郵便番号簿で辿ってみたこと、偉人伝のこと、一青 窈の「ハナミズキ」の歌詞のよさについて。たくさんのことが書かれている。荒川さんが色々なものに触れて、真面目にとってきたしるしが、ここにあると思う。読んでいると涙がでる。
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レポート