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アリアドネからの糸 単行本 – 1997/8/9

4.7 5つ星のうち4.7 19個の評価

「この本に収めたものには、硬いものも、さほどでないものもあるが、前の二冊と比べても、際立って謎ときの意味合いを含んでいるように思う。つまり私が私なりに蓄積してきた経験や知識にもとずいてよりもむしろ私の乏しい推理と構成との力を費やして、私が踏み込んだことがない迷宮に入ろうとした試みである」(あとがきより)

『記憶の肖像』『家族の深淵』につづく中井久夫の第三エッセイ集。匂いや兆しなど、ニュアンスに対する著者のアンテナ感覚が生んだ文章は、これまで同様、多方向にわたる――いじめについて、本について、色について、記憶について、その後の阪神大震災について、PTSDについて、ヴァレリー詩の秘められた構造について、創造と癒し序説など、長短32篇と詩6篇を収録。巻末の「ロールシャッハ・カードの美学と流れ」は、ホームズ=ギンズブルグばりの推理を重ねたみごとな謎ときで、改めて著者の力量に驚かずにはいられない。その文章の一つ一つには、多層にわたる人間の可能性への思いが刻まれている。
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商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

「いじめの政治学」など現在の社会問題への提言から自己について、本、色、老人問題、記憶について、創造と癒しの序説など長短32篇と詩6篇を収録した第3エッセイ集。推理と構想力とアンテナ感覚が生んだ多彩な文章力。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ みすず書房 (1997/8/9)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1997/8/9
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 375ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4622046199
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4622046196
  • カスタマーレビュー:
    4.7 5つ星のうち4.7 19個の評価

著者について

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中井 久夫
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1934年生まれ。1959年、京都大学医学部卒業。はじめウイルス研究者。東大分院において精神科医となる。神戸大学名誉教授。1985年、芸術療法学会賞、1989年、読売文学賞(翻訳研究賞)、1991年、ギリシャ国文学翻訳賞、1996年、毎日出版文化賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 ヴァレリー詩集 コロナ/コロニラ (ISBN-13: 978-4622075455 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

星5つ中4.7つ
5つのうち4.7つ
19グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2021年6月26日に日本でレビュー済み
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【概要】
 精神科医による種々様々なテーマを擁する珠玉のエッセイ集。いじめについて、読書遍歴について、阪神・淡路大震災について、精神科医としての経験について、精神的な症状について、ポール・ヴァレリーの詩について、翻訳について、という多彩な題材をひとつのエッセイの中に見出すこともあるし、あるいはいくつかのエッセイの中に重ねて見出すこともできる。そして、そのいずれもが該博な知識に下支えされており、読み応えのあるものばかりである。本書では科学(分析的な眼)と文学(直観的で概念的な眼)が溶け合った著者の思考が随所に見られるが、全体を眺めると、それらが一人の人間の身体感覚に根を下ろしていることが感じ取られる。文学に関して知識を前提としている部分もあるにはあるが、著者の現実的な感覚を通して書かれたエッセイであり、全編がとても親しみやすい。

【内容】
翻訳家としての中井久夫
 私は中井久夫とヴァレリーの翻訳者として出会い、著名な精神科医であることは後に知った。本書は様々なテーマを発見することができる豊かなエッセイ集であるが、私の関心はどうしても翻訳家あるいは文学者としての中井久夫に集中してしまう。そのような先入観を持ち込んで読んだ感想として、翻訳や読書について著者がどのように述べているかを紹介してみたい。

翻訳について
 ヴァレリーなどの翻訳の経験から、独自の方法論も含めた翻訳論について語られる。翻訳とは、言語と言語の間の深層構造における出会いである、とされる。「深層構造」という考え方は言語の意味や文法体系という点での横断的な言語構造を指すのではなく、むしろ言語に共通する身体的・生理的な感覚世界を意味している。そこには、「音調、抑揚、音の質、さらには音と音との相互作用」、言葉の「意味的連想」、発音に至る「発生筋群の運動感覚」、また「文字の色感覚」があり、さらには「喚起されるリズムとイメジャリーとその尽きせぬ相互作用」がある(pp. 249-50)。その深部構造において、異言語は出会い、訳語が生まれる。すなわち、翻訳とは原語と訳語における語同士の対応関係、つまり逐語的な関係にある。そして、その対応関係は音、意味、イメージなど語の持つあらゆるニュアンスを孕んでいる。そのことから考えを敷衍すると、原語にしても訳語にしても、1つの語は文中の他の語とともに深部構造に見出され、縦にも横にも幾層にも語の対応関係は響き合うものとして捉えることができるだろう。翻訳とは、逐語的な関係にはあるが、厳密に言語と訳語が1対1で呼応する単純な関係ではないと言えるのではないだろうか。
 次の一節は、著者の翻訳方法について明かした箇所であり、訳者としての工夫や苦労が垣間見えて面白い。

私はしばしば自分の書斎を詩人の書斎に見立てて一時的に改造した。地図や写真も収集した。暗誦の他にテープを聴くこともあり、筆記することもあった。(pp. 252-3)

翻訳と言えば、辞書を繰りながら行われる作業を想像してしまうが、それだけではなく、耳で聞き、手で書き、目で見て、部屋を作り替えて、まさに生きる詩人その人に接近していき、詩人と訳者が同化することでもあるのだろう。そのようにして訳者は、語と語が深部構造において出会うように詩人との出会いを果たすのかもしれない。
 著者によるもう1つの翻訳論と呼ぶことのできるのが、「よい訳とは単なる注釈の1つの形ではない。母語による戦慄をあなたの中に蘇らせるものである」(p. 247)という一節である。その点について議論が展開されている訳ではなく、また他の翻訳論が参照にされている訳でもない。あくまで翻訳者としての経験から得られたものであろうが、翻訳の創造性についての卓見である。その考えに従えば、日本語としての「戦慄」を読者にもたらす翻訳が、すなわち名訳とされるのであろう。

読むことの楽しみ
 本書を読む人は、そこかしこに著者の本や読書に対する深い愛情を見出すだろう。それは本書を読むことの喜びでもあり、また読書自体の愉悦について教えてくれるものである。
「戦争の時、人は本に走る」(p. 30)ということは実際にあったようで、戦時下という状況でさえ本は売れ、高値が付いたものもある、という。そのような行動からは、人間の持つ書物への愛、飢え、あるいは欲望さえ感じさせ、生と死を分かつ事態に直面していながらも言語によって現実を乗り越えようとする人間の営為を証立てているように思う。
読書内容の記憶に関しては、内容だけが記憶として残るのではなく、様々な要素が関連して記憶の棚に並べられることは、多くの人が経験していることではないだろうか。「内容の記憶も、ページの色や活字の形態、字配り、紙の手触りなど、きわめてエピソード的な記憶と濃厚に結合」(p. 127)している。その要素に付け加えるならば読書を行なった場所、その場所の時間帯や匂いや光景なども、書物の内容と分かちがたく記憶の中に共存している、ということを私は経験している。
「よい文章は口唇感覚にも口腔感覚にも発生に参与する筋の筋肉感覚にも快い」(p. 240)という見解は、音読への関心を多いに高めてくれる。
読書の喜びの一方で、読書行為の奥深さと厳しさについても記述される。翻訳における深部構造での出会いは本と読者の間、つまり読書行為にも当てはまり、「もし出会う場所が表層であれば、それは、読書が経験を追認するという、文学消費者、つまり読者、の通常体験になるであろう」(p. 301)。「文学消費者」とあるが、先の一文は文学に限られたものではなく、広く書物全般についても十分に指摘されるだろう。もちろん、書物自体が深部構造での出会いを促さないものであれば、そもそも読者としては消費するしか術はないのかもしれない。

人間の本性とは
 以上のように、翻訳、そして読書に主に着目をしてきたが、人間の本性について書かれた箴言も本書の読む者の印象に深く刻まれる。
例えば、「われわれには自分がみたくないものを社会から排除する自然的傾向がある」がしかし、「倫理と科学とは個人と社会の中の自然に対抗しなければならない」(p. 161)とあるのは、人間の無自覚な性向を明らかにしており、同時に学問のあるべき規範的な姿勢を示してもいる。本書の例とは異なるが、例えば生活保護バッシングなどは、生活に困窮する人たちを社会から排除し、その存在を否定しようとしており、人間が自覚的に「対抗」すべき事態なのではないだろうか。
本書に収められたエッセイの中で、恐らく最も有名なものが「いじめの政治学」だと思われるが、その中にも人間の本性を掴み取ろうとする記述がある。いじめの過程を分析する中で、その根源には人間の権力欲がある。読むと、自己や他者を顧みてハッとさせられ、確かにそうだ、と思わされる。さらに、権力欲が恐ろしいものであるとさえ感じさせられる。というのも、「権力欲には真の満足がない」(p. 6)、また「権力欲自体を消滅させることはできない」(p. 7)からである。その欲望が他者への支配欲に駆り立て、いじめと差別を生むのである。また、「子どもが家族の中で権利を制限され、権力を振るわれていることが大きければ大きいほど、子どもの飢えは増大する」(p. 4)とも書かれており、いじめは家庭環境とも密接に関係しているのである。

まとめ
 本書は翻訳や読書のみならず、人間にとって普遍的な要素である性格や欲望についても言及されている。抽象的な部分が文学に関しては特に多いかもしれないが、「私には生活の細部への愛が必要だった」(p. 42)と著者が述懐しているように、どの箇所にも生活らしさ、つまり身体的で現実的な要素とそれへの愛着が含まれており、それが本書を上質のエッセイに仕立て上げている。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2002年6月9日に日本でレビュー済み
 アリアドネとは「ギリシャ神話の迷宮の王ミノスの娘で、迷宮の奥で怪物を探すテセウスに帰り道に迷わないため糸を渡す」のだそうである。複雑で怪奇な現代の迷える子羊たちに氏は「糸」を渡そうと試みる。
 中井久夫氏は精神分裂病への深い洞察と共感により、現代精神医学の一学派を築いた一人である。氏は多くのエッセイを書いている。氏の文学への傾倒は、生後2~3歳でこの世のものへの関心の芽生えとともに開始された。年少期からのたぐいまれなる記憶力は、早熟な文学少年であった氏の「心の風景」が視覚、聴覚とともによみがえり、読む者への共感をよびさます。「記憶」、「意識」への複雑な考察は一般人にも「なるほどそうだったのか」と思える部分も多い。氏はまた、幾何学的才能にもめぐまれ、ロールシャッハ投影法への考察、ヴァレリーの詩「若きパルク」への建築的考察は、秀逸の文章である。
42人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年1月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
先生の三冊目のエッセイ集です。
内容的は4つになると思います。
いじめ、語学、PTSD、訳詩です。
【 いじめ 】
中井先生はタイトルを「いじめの政治学」としています。
卓見です。
先生は、疎開児童でいじめられ、60歳を過ぎてからもトラウマに悩まされる体験をお持ちです。いじめる側といじめられる側の心理と行動のメカニズムについて詳説されています。
いじめは、なぜ被害者が抜けられないような構造を持っているのか、なぜ外部からは見えないのか。
いじめには、三段階があります。
まず「孤立化」です。加害者は被害者を、身体的・性格的・行動・癖など些細な差異を指摘し、周囲の蔑視、違和感を抱かせ、敬遠させ、距離を置かせ、被害者をのけ者にします。
次に「無力化」です。被害者のノートを隠す、暴力をふるう、反抗すればさらにひどい暴力をふるう、教師や大人に訴えれば更なる暴力をふるい、二度と「誤った」行動を取らないようにする。教師、大人は自分を守ってくれない存在であると知ります。抵抗しても無駄であると思い知らされます。
いじめはエスカレートします。被害者は無力感を強めていきます。
被害者は、自尊心を打ち砕かれ、絶望感をいだき、加害者に服従するしかないと「出口なし」の心理に追い詰められる。
最後は「無価値化」です。
被害者は、次第に自分は、ゴミのような存在であると思い込みます。
生き続けるのは見えない壁に囲まれた「絶望収容所」とでも言うべき世界での苦しみが続くことであると考えます。自殺はこの絶え間ない苦しみからの開放であるとの甘美な幻想をいだきます。
その道を選ぶ被害者は少なくありません。
これを読んですぐ頭に浮かんだのはヒトラー、毛沢東、スターリンです。
ヒトラーがユダヤ民族に対してとったホロコースト、毛沢東が彭徳懐・劉少奇に対する非難・攻撃キャンペーン、続く地位剥奪・排除・追放・長期の劣悪な状態での軟禁・獄死、スターリンのトロツキーや多くの政敵に対してとった排撃・流刑・死刑と全く同じ方法です。
多くの企業、組織、集団で「いじめの政治学」は見られます。
ブラック企業がこれを熟読し悪用したら、と思うと恐ろしい気がしました。
【 語学 】
中井先生は、語学の際才能に長け、英語・フランス語・ドイツ語・オランダ語・ギリシャ語・ラテン語をものにしています。
特にフランス語ではヴァレリーの詩訳で読売文学賞受賞して言います。
キリシャ現代詩の翻訳でもギリシャ国文学賞を受賞しています。
いかに語学習得したのかを、少年時代からの思い出とともに語っています。
戦時下で本が乏しかったので家にあったヴァレリーを原書で読み英語にも親しんでいます。
日本の敗戦で、西欧を根本的に知るためラテン語を習得しました。
11歳といいますから驚きです。
医学生になってから、専門書を読む必要から次々に他の言語を習得しました。
先生の語学力の秘密がわかりましたが、なんともすごい才能です。
【 PTSD 】
PTSD(心的外傷後ストレス障害)はよく知られる言葉になりました。
阪神淡路大震災時に、神戸大学の精神科医として、被災者の精神的なケアーを精力的に行い、後遺症についてもケアーを続けました。
これを契機にPTSDはマスコミを通じて知られるようになりました。統合失調症がご専門ですが、震災後のPTSDについての研究成果も発表されています。
【 文体と訳詩 】
訳詩では、まず作家と単なる物書きとの違いを鮮明にされています。
作家になるには、「文体」の確立が不可欠であり、「文体」について述べられています。文体獲得に多くの作家がいかに営々努力をしたかがよくわかりました。
訳詩について、ヴァレリーを例に書かれていますが、さっぱり分かりません。
いくつかの詩の紹介もありますが、これもチンプンカンプンです。
五七調・七五調の頭ではピンときませんでした。
今回も、読後の充実と満足を感じました
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年7月12日に日本でレビュー済み
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本当に珠玉です。中井先生の深い思索と臨床経験に触れることができます。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年2月24日に日本でレビュー済み
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冒頭の「いじめの政治学」において、

いじめる側が、どんな手順を踏んで

いじめを行っていくのか、

逆にいじめられる側がどのように

自殺に至ってしまうまで追い詰められて

いくのかが克明に分析され描かれています。

このいじめ分析は、浅羽通明氏をして

「いまだに中井氏を超える言説を聞いたことが無い」

と言わしめるほど。

テレビや新聞で、安易にいじめる側を戒めるメッセージを

送ってしまうと、いじめる者はそのメッセージを

いじめられる者にオウム返しで発して、

よけいに追い詰めてしまうという恐ろしさ。

公共の場で「いじめ」に関する発言をする方には

ぜひ「前提」として読んでおいて欲しい本です。
46人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2011年11月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「いじめの政治学」は、いじめる側の心理が怖いほどリアルに書かれていている。私自身が、いじめに加担した経験もあり、いじめられた経験もあるから、自分自身でも気がつかなかった自身の感情を暴露されているようでもあった。いじめの指導に関わる大人が読むと、指導に役立てることができそうである。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2010年3月1日に日本でレビュー済み
それはもうホームズばりの推理で,説得力があり引き込まれました。図版の特徴を細かく分析して,ヘルマン・ロールシャッハがどのようにしてあの10枚の図版を作っていったかを再現しています。中井氏自身が絵をよくされるからこそここまで書けたのでしょう。図版の継起についての考察は中井氏独特のものですが,ロールシャッハテストの継起分析に際して大変参考になります。ロールシャッハを施行される心理士さんは,一度目を通しておくと良いかと。
あと,他のレビュアーの方も書かれている通り,いじめの発生に関する考察が秀逸です。子どもの,人間の残酷さに思いをはせ,暗澹たる気分になります…。
28人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年12月4日に日本でレビュー済み
ありがとうございます。到着しました。親切な対応、いつも助かっています。
しかしこの厳しい先生は現代もてはやされる癒やしとそれによる想像の破壊について、切実な思いがあったんだろうと察します。
安易な癒やしによる結果、膨大な遺骸の念がさらに多くの暴力的な破壊を産んでいる?
昨日の夜クライスラーの詩曲をぼんやりと聞いて、ほんとに私達は平和を望んでいるのか、想像する事の畏れを感じました。むずかしい問題です。人間の作る物語はいつも終わりによる破壊を用意しています。とても悲しいことです。