というタイトルは大げさかも知れませんが、ともかく惹き込まれます。
トン子ちゃんは、どこにでもいるおデブな女の子。
恋愛もし、嫉妬もし、なぜかモテたり、それをうざったく思ったり。
彼女は岡本太郎に傾倒していきますが、彼こそが、そういう生の現実そのものと向き合い、強烈に肯定した人物です。
大げさに言うと、トン子ちゃんを通じて、日常的な生そのものが赤裸々な形で描かれているのです。
トン子ちゃんの観察眼も、目を見張るものがあります。
ただ、思うに、彼女が看取する様々なネガティブな要素は、彼女の中にもあるのです。
だから彼女はそれに気付くし、憎む。
そもそも、そういう要素と向き合わずして、我々の生という営みは成り立ちえないのです。
岡本太郎と交差しながら、そういうことに気付かせてくれる、隠れた名著といえるのではないでしょうか。
<蛇足>
続巻が発売されているようです。
オッス!トン子ちゃん [3巻セット
]
ばら売りもされています。
オッス!トン子ちゃん 1
*扶桑社文庫版と同内容
オッス!トン子ちゃん 2
オッス!トン子ちゃん 3
そちらも購入しました。
ただし、個人的には、扶桑社文庫版で読んだとき程の迫力を感じませんでした。
理由は、版形の違いにより、図柄の密度が散漫になってしまったことによると思われます。
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オッス!トン子ちゃん (扶桑社文庫 た 12-1) 文庫 – 2005/11/1
タナカ カツキ
(著)
- 本の長さ300ページ
- 言語日本語
- 出版社扶桑社
- 発売日2005/11/1
- ISBN-104594050697
- ISBN-13978-4594050696
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登録情報
- 出版社 : 扶桑社 (2005/11/1)
- 発売日 : 2005/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 300ページ
- ISBN-10 : 4594050697
- ISBN-13 : 978-4594050696
- Amazon 売れ筋ランキング: - 819,956位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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マンガ家
1985年マンガ家デビュー。
著書には『オッス!トン子ちゃん』『サ道』、天久聖一との共著「バカドリル」などがある。
カプセルトイ「コップのフチ子」企画、原案、デザインを担当。
2019年にテレビドラマ化した『サ道』で「ととのう」が流行語に。
www.kaerucafe.com/
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年7月18日に日本でレビュー済み
一見、昔の漫画の復刻版?と思いきや、そういうタッチなだけで設定は現代。
(兼末健次郎が出る金八先生をやっている頃)
ラブコメ、アート、ギャグなどいろいろな要素がちりばめられていて、まるでミックスジュースのような漫画です。
それぞれの要素単独では出しえない味が出ているのが魅力かな。
そのため、どういうスタンスでいいのか戸惑ったし、どっちず感があって、
すごく笑えたり泣けたり、ためになったりもなかったのですが、
まあ、そういう感じを楽しむものなのかも。
でも、妙に後を引くというか、続きが読みたくなるような作品でした。
最後の次章予告はフィクションとのことでしたが、2巻3巻もあるらしい。
気になってしまいます。
(兼末健次郎が出る金八先生をやっている頃)
ラブコメ、アート、ギャグなどいろいろな要素がちりばめられていて、まるでミックスジュースのような漫画です。
それぞれの要素単独では出しえない味が出ているのが魅力かな。
そのため、どういうスタンスでいいのか戸惑ったし、どっちず感があって、
すごく笑えたり泣けたり、ためになったりもなかったのですが、
まあ、そういう感じを楽しむものなのかも。
でも、妙に後を引くというか、続きが読みたくなるような作品でした。
最後の次章予告はフィクションとのことでしたが、2巻3巻もあるらしい。
気になってしまいます。
2014年5月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
想像以上に面白かったです。
何事も挑戦してみようという気持ちになりました。
何事も挑戦してみようという気持ちになりました。
2010年1月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一種哲学的でもあり、教育的でもあるギャグマンガ。
元気で天真爛漫なトン子ちゃん、かと思いきや、「元気でとりつくろった、デブで陰鬱なデリカシーのない女」。
型にはまれない斜に構えたトン子は、それ自体一つの型にはまっているともいえる。
とかいうことも考えちゃうようなマンガだけど、案外軽く楽しく読めるのがいい。
途中、マスターによる芸術講座も有り。
岡本太郎による人生指南(元気でとりつくろった、デブで陰鬱なデリカシーのない女だということに人生を掛けてみろ!みんなの運命を代表しているくらいの気持ちでと生きてみなさい。)、トン子による人間分析(なにかを信じきったような人たち、などの評。)が心に残った。
元気で天真爛漫なトン子ちゃん、かと思いきや、「元気でとりつくろった、デブで陰鬱なデリカシーのない女」。
型にはまれない斜に構えたトン子は、それ自体一つの型にはまっているともいえる。
とかいうことも考えちゃうようなマンガだけど、案外軽く楽しく読めるのがいい。
途中、マスターによる芸術講座も有り。
岡本太郎による人生指南(元気でとりつくろった、デブで陰鬱なデリカシーのない女だということに人生を掛けてみろ!みんなの運命を代表しているくらいの気持ちでと生きてみなさい。)、トン子による人間分析(なにかを信じきったような人たち、などの評。)が心に残った。
2010年6月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ほんと、ただのギャグ漫画じゃありませんね。
太郎サの言葉に何度か胸を打たれました。
普通のギャグ漫画に読み飽きたという方は是非手にとってみてください。
きっと想像を超えた世界が待っていますよ。
太郎サの言葉に何度か胸を打たれました。
普通のギャグ漫画に読み飽きたという方は是非手にとってみてください。
きっと想像を超えた世界が待っていますよ。
2006年1月25日に日本でレビュー済み
おもしろいと思います。絵柄が古いと言えば古い
けど、一昔前の少女漫画タッチで、今の時代と
全然違う感じが新鮮で笑えます。
それから作中に実写の模写絵が出てきたりするところも
魅力。ただのギャグ少女漫画では終わらせてないトコが
良いと思います。あと主人公のトン子ちゃんの方言が
かなり和む&笑えますよ。
一つ言えば話がポンポン飛ぶので
分かりづらい展開になったりするかも。
けど、一昔前の少女漫画タッチで、今の時代と
全然違う感じが新鮮で笑えます。
それから作中に実写の模写絵が出てきたりするところも
魅力。ただのギャグ少女漫画では終わらせてないトコが
良いと思います。あと主人公のトン子ちゃんの方言が
かなり和む&笑えますよ。
一つ言えば話がポンポン飛ぶので
分かりづらい展開になったりするかも。
2015年4月18日に日本でレビュー済み
80年代ナンセンスパロディではあるのだが、その時代の元気で無邪気な感じが、現代人が見てもわかるようにブラッシュアップされていると思う。
トン子ちゃんの人間観察の的確さが残酷で、これは80年代漫画の女の子にはないものだ。この子は間違いなく現代の子なのである。
そしてトン子ちゃんがなぜ魅力的か。
それはまさに岡本太郎的な、聖人でもなんでもなく、ちぐはぐでデタラメな、どこか可愛らしい生きるエネルギーだと思う。
この物語は、むき出しの芸術に出会い、自分の中の衝動をみつけ自分を見つけるという、文章で書くと恥ずかしいだけのこのテーマを、終止可愛く楽しく描いていることだ。
それをギャグ漫画に落とし込むこの手腕は、天才としかいいようがないと思う。
トン子ちゃんの人間観察の的確さが残酷で、これは80年代漫画の女の子にはないものだ。この子は間違いなく現代の子なのである。
そしてトン子ちゃんがなぜ魅力的か。
それはまさに岡本太郎的な、聖人でもなんでもなく、ちぐはぐでデタラメな、どこか可愛らしい生きるエネルギーだと思う。
この物語は、むき出しの芸術に出会い、自分の中の衝動をみつけ自分を見つけるという、文章で書くと恥ずかしいだけのこのテーマを、終止可愛く楽しく描いていることだ。
それをギャグ漫画に落とし込むこの手腕は、天才としかいいようがないと思う。
2007年6月17日に日本でレビュー済み
タナカカツキさんは「バカドリル」とか描いた人で漫画をちゃんと読むのは今回はじめてでした。
本屋ではビニールがガッチリ巻かれてて中身を確認できなかったけど表紙を見てこれは多分面白い!と判断し購入。
そして面白かった!
小太りで性格がちょっと悪く岡本太郎に憧れる少女トン子のラブストーリー。
登場人物らが毎週金八を見て感動してるとことか最高でした。
トン子ラブ!
本屋ではビニールがガッチリ巻かれてて中身を確認できなかったけど表紙を見てこれは多分面白い!と判断し購入。
そして面白かった!
小太りで性格がちょっと悪く岡本太郎に憧れる少女トン子のラブストーリー。
登場人物らが毎週金八を見て感動してるとことか最高でした。
トン子ラブ!