イスラーム学者の変なおじさんの変な話を聞くだけの本ですが、読むと不思議と心が軽くなります。変な人は宝ですね。得体の知れない「生きづらさ」に悩む若者には特に刺さると思います。聞き書きなので文章もとても読みやすいです。
文中で何度も出てくる「自分をヘビだと思い込んだミミズ」の例え話を、就活で鬱になっていた頃の自分と重ね合わせてしまいました。大学4年の時に本書と出会っていれば、あそこまでメンタルをぶっ壊さなくて済んだかもしれません…。(でも、あの時ぶっ壊れたお陰で良い縁に恵まれるようになったので、今はハッピーです)
今日の新卒就活ビジネスは、学生を煽り大量エントリーさせて企業と学生の双方を疲弊させることで利益を得るシステムなので、美辞麗句を真に受けるバカは私のように病みます。大して行きたくもない企業の選考から漏れただけで「自分には生きる価値がないのか?」などと思い詰めてしまい、心身を不健康にしてしまいがちです。
そんな悩める就活生こそ、本書を読んで肩の力を抜くと良いと思います。そんなに無理したって、いつかはガタが来るんだから。
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みんなちがって、みんなダメ 単行本 – 2018/7/25
中田 考
(著)
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購入オプションとあわせ買い
「あなたが不幸なのはバカだから」
「ベストセラー『君たちはどう生きるか』
を読むとバカになる! 」
イスラーム法学者の第一人者にして
博覧強記の怪人・中田考がはじめて語り下ろした
極辛劇薬人生論。そこに〝愛〟はあるのか!?
————要するに自分が頭がいいとか、身体能力が高いというのはあまり重要ではなくて、自分の能力をちゃんと理解して分相応に生きるのが賢いということです。人間であっても、ミミズであっても、そこをまちがえると、どんなに身体能力が高くても知的能力が高くてもバカなんです。自分が賢いと錯覚したバカな人間は分を知ったミミズより劣ります。そういう意味で今の世界の教育はバカを作っているんです。分相応以上に自分ができると思っている人間を作っている。……それはたいていの場合、人を不幸にするんです。(本文中より抜粋)
————人が知るべきことは「自分が何をしたいのか」、そして「自分には何ができるのか」の二つしかありません。殆どの人は本当に自分がしたいことに気付いておらず、また自分に本当はできることをできないと信じこんでおり、逆に本当はできないことをできると思い込んでんいます。それがバカであり、本当の意味でダメな人です。 本書の目的は、本当に知るべきこと、つまり、自分が何をしたいか、自分に何ができるか、を気付く手掛かりを読者に与えることにあります。 実のところ、人が知るべきことは本当は二つではなく、三つです。その三つ目とは、「自分は何をなすべきか」です。……(あとがき抜粋)
以下、目次から抜粋
第1章 あなたが不幸なのはバカだから
承認欲求という病
生きているとは、すでに承認されていること
信仰があると承認欲求はいらなくなる
ツイッターでの議論は無意味
教育するとバカになる
学校は洗脳機関
バカとは、自分をヘビだと勘ちがいしたミミズ
答えなんかない
あなたが不幸なのはバカだから
「テロは良くない」がなぜダメな議論なのか
みんなちがって、みんなダメ
「気づき」は救済とは関係ない
賢さの三つの条件
神がいなければ「すべきこと」など存在しない
勤勉に働けばなんとかなる?
第2章 自由という名の奴隷
トランプ現象の意味
世界が「平等化」する?
努力しないと「平等」になれない
「滅んでもかまわない」と「滅ぼしてしまえ」はちがう
自由とは「奴隷でない」ということ
西洋とイスラーム世界の奴隷制のちがい
神の奴隷、人の奴隷
サウジアラビアの元奴隷はどこへ?
人間の機械化こそが奴隷化
人間による人間への強制こそが問題
第3章 宗教は死ぬための技法
老人は迷惑
老人から権力を奪え
老人は置かれ場所で枯れなさい
社会保障はいらない
宗教は死ぬための技法
自分に価値がない地点に降りていくのが宗教
もらうより、あげるほうが楽しい
お金をあげても助けにはならない
「働かざる者、食うべからず」はイスラーム社会ではありえない
なぜ生活保護を受けない?
金がないと結婚できないは噓
結婚は制度設計
洗脳から逃れるのはむずかしい
幸せを手放せば幸せになれる
第4章 バカが幸せに生きるには
死なない灘高生
寅さんと「ONE PIECE」
あいさつすると人生が変わる?
視野の狭いリベラル
夢は叶わないとわかっているからいい
「すべきこと」をしているから生きられる
バカが幸せに生きるには
三年寝太郎のいる意味
バカと魯鈍とリベラリズム
教育とは役立つバカをつくること
例外が本質を表す
言葉の暴力なんてない
言論の自由には実体がない
バカがAIを作れば、バカなAIができる
差別と区別にちがいはない
あらゆる価値観は恣意的なもの
『キングダム』の時代が近づいている
人間に「生きる権利」などない
第5章 長いものに巻かれれば幸せになれる?
理想は「周りのマネをする」と「親分についていく」
自分より優れた人間を見つけるのが重要
身の程を知れ
長いものには巻かれろ
ほとんどの問題は、頭の中だけで解決できる
権威に逆らう人間は少数派であるべき
たい焼きを配ることで生まれる価値
大多数の人にコペルニクスは参考にならない
為政者が暗殺されるのはいい社会?
謙虚なダメと傲慢なダメはちがう
迫害されても隣の人のマネを貫き通す
「ベストセラー『君たちはどう生きるか』
を読むとバカになる! 」
イスラーム法学者の第一人者にして
博覧強記の怪人・中田考がはじめて語り下ろした
極辛劇薬人生論。そこに〝愛〟はあるのか!?
————要するに自分が頭がいいとか、身体能力が高いというのはあまり重要ではなくて、自分の能力をちゃんと理解して分相応に生きるのが賢いということです。人間であっても、ミミズであっても、そこをまちがえると、どんなに身体能力が高くても知的能力が高くてもバカなんです。自分が賢いと錯覚したバカな人間は分を知ったミミズより劣ります。そういう意味で今の世界の教育はバカを作っているんです。分相応以上に自分ができると思っている人間を作っている。……それはたいていの場合、人を不幸にするんです。(本文中より抜粋)
————人が知るべきことは「自分が何をしたいのか」、そして「自分には何ができるのか」の二つしかありません。殆どの人は本当に自分がしたいことに気付いておらず、また自分に本当はできることをできないと信じこんでおり、逆に本当はできないことをできると思い込んでんいます。それがバカであり、本当の意味でダメな人です。 本書の目的は、本当に知るべきこと、つまり、自分が何をしたいか、自分に何ができるか、を気付く手掛かりを読者に与えることにあります。 実のところ、人が知るべきことは本当は二つではなく、三つです。その三つ目とは、「自分は何をなすべきか」です。……(あとがき抜粋)
以下、目次から抜粋
第1章 あなたが不幸なのはバカだから
承認欲求という病
生きているとは、すでに承認されていること
信仰があると承認欲求はいらなくなる
ツイッターでの議論は無意味
教育するとバカになる
学校は洗脳機関
バカとは、自分をヘビだと勘ちがいしたミミズ
答えなんかない
あなたが不幸なのはバカだから
「テロは良くない」がなぜダメな議論なのか
みんなちがって、みんなダメ
「気づき」は救済とは関係ない
賢さの三つの条件
神がいなければ「すべきこと」など存在しない
勤勉に働けばなんとかなる?
第2章 自由という名の奴隷
トランプ現象の意味
世界が「平等化」する?
努力しないと「平等」になれない
「滅んでもかまわない」と「滅ぼしてしまえ」はちがう
自由とは「奴隷でない」ということ
西洋とイスラーム世界の奴隷制のちがい
神の奴隷、人の奴隷
サウジアラビアの元奴隷はどこへ?
人間の機械化こそが奴隷化
人間による人間への強制こそが問題
第3章 宗教は死ぬための技法
老人は迷惑
老人から権力を奪え
老人は置かれ場所で枯れなさい
社会保障はいらない
宗教は死ぬための技法
自分に価値がない地点に降りていくのが宗教
もらうより、あげるほうが楽しい
お金をあげても助けにはならない
「働かざる者、食うべからず」はイスラーム社会ではありえない
なぜ生活保護を受けない?
金がないと結婚できないは噓
結婚は制度設計
洗脳から逃れるのはむずかしい
幸せを手放せば幸せになれる
第4章 バカが幸せに生きるには
死なない灘高生
寅さんと「ONE PIECE」
あいさつすると人生が変わる?
視野の狭いリベラル
夢は叶わないとわかっているからいい
「すべきこと」をしているから生きられる
バカが幸せに生きるには
三年寝太郎のいる意味
バカと魯鈍とリベラリズム
教育とは役立つバカをつくること
例外が本質を表す
言葉の暴力なんてない
言論の自由には実体がない
バカがAIを作れば、バカなAIができる
差別と区別にちがいはない
あらゆる価値観は恣意的なもの
『キングダム』の時代が近づいている
人間に「生きる権利」などない
第5章 長いものに巻かれれば幸せになれる?
理想は「周りのマネをする」と「親分についていく」
自分より優れた人間を見つけるのが重要
身の程を知れ
長いものには巻かれろ
ほとんどの問題は、頭の中だけで解決できる
権威に逆らう人間は少数派であるべき
たい焼きを配ることで生まれる価値
大多数の人にコペルニクスは参考にならない
為政者が暗殺されるのはいい社会?
謙虚なダメと傲慢なダメはちがう
迫害されても隣の人のマネを貫き通す
- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社ベストセラーズ
- 発売日2018/7/25
- ISBN-104584138869
- ISBN-13978-4584138861
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商品の説明
著者について
中田考 Nakata Ko イスラーム法学者。1960年生まれ。同志社大学客員教授。一神教学際研究センター客員フェロー。83年イスラーム入信。ムスリム名ハサン。灘中学校、灘高等学校卒。早稲田大学政治経済学部中退。東京大学文学部卒業。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。カイロ大学大学院哲学科博士課程修了(哲学博士)。クルアーン釈義免状取得、ハナフィー派法学修学免状取得、在サウジアラビア日本国大使館専門調査員、山口大学教育学部助教授、同志社大学神学部教授、日本ムスリム協会理事などを歴任。現在、都内要町のイベントバー「エデン」にて若者の人生相談や最新中東事情、さらには萌え系オタク文学などを講義し、20代の学生から迷える中高年層まで絶大なる支持を得ている。近著に『イスラームの論理』、『イスラーム入門』、『帝国の復興と啓蒙の未来』など。
登録情報
- 出版社 : ベストセラーズ (2018/7/25)
- 発売日 : 2018/7/25
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 224ページ
- ISBN-10 : 4584138869
- ISBN-13 : 978-4584138861
- Amazon 売れ筋ランキング: - 159,530位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 708位人生論
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年12月2日に日本でレビュー済み
筆者はカリフ制を最善だとする考え方をもつイスラム法学者だ。したがって、日本に起きている現象を日本人の視点から捉えるのではなく、イスラームの冷徹な視点で捉えることができる。タイトルもそうだが、「バカ」が連発するので、感情的になる人もいると思うが、書かれていることは日本人の発想からは生まれないユニークさがある。
今後の日本は人口減少社会に突入する。そのため日本人の視点のものを見る習慣だけでなく、他者の視点からものを見る習慣を身につけた人のみが成功者になれると考えてもいいだろう。そういう意味で、本書は貴重な存在だ。
承認欲求のルーツはカトリック教会の告解制度から生まれたという。親からの承認を求める本能的な欲求を、毎週日曜日に「赦してやる」とする告解の制度に強化したという承認欲求の捉え方は、イスラームならではの視点だ。イスラームにとり、世界を作ったのは神であり、世界が存在しているとうことは神の存在証明と捉えることは自然な考えだ。したがって、私たちのすべては、神から承認された存在であるという前提条件があるのである。
このように、信仰の世界では承認は神から与えられるものだが、経験的な世界では親の子育てから育まれる。これが成功すれば肯定的な世界観をもつことができ、そうでない場合、生きづらさを感じるようになってしまう。
さらに信仰をもっていると、承認欲求は不要になる。なぜなら、前述したように神に承認されているからだ。これが一神教の特徴だと筆者は言う。そういう意味で、一神教からすると神の存在のない仏教は宗教ではなく、哲学だということになるのだろう。
今の若者はわからないものに向き合うことが苦手だという意見もよくわかる。わからないものの存在、答えの導き出しにくいものの存在が、他人のことなどわからない、自分のことも他人に理解されることなどありえないという考えにつながり、コミュニケーション障害は起きにくくなる。わかることだけを教育すると答えがあるがゆえに、何も考えなくなり、バカになると筆者は言う。
イスラームでは才能も知識のすべては、神からの預かりもので、それを正しく使わないと地獄に行く。最後の審判で与えられた能力を何に使ったかと問われ、正しく使っていれば天国に行けるとされる。
賢い人間とは、次の3つのこと知っているという。
1)何をしたいか(快感原則)
2)何ができるのか(現実原則)
3)何をすべきか(超自我)
善悪があるからこそ、すべきこととすべきでないことがはっきりする。善悪の判断基準は神のみにある。したがって、一神教の信仰がなければ、「何をすべきか」という問いには答えられない。同じ一神教のキリスト教でいうと、使命(ミッション)ということなのだろう。日本人の勤勉に働けばなんとかなるという考えとは根本的に違う。
私には一神教の信仰はないが、自分にあてはめて考えてみると、次のようになる。
1)私が天国にいる糸川英夫さんとペアシステムでやりたいことは、国内外のあらゆる層の人たちに、現在のニードに合わせてCreative Organized Technologyをわかりやすく伝えること。それだけのシンプルなミッション。
2)糸川英夫著作一覧の一冊一冊を現代のニードに合わせて最構築し再出版する。とりあえず、 『驚異の時間活用法』は『仕事を減らす』となった。
3)経歴に「60代の現在はCreative Organized Technology LLCのGeneral Manager」と新しく書き入れたのは、残りの人生を、糸川さんが残した宿題に向き合うことにしたからである。
こうやって整理できるので、賢い人間だといいのだが…
今後の日本は人口減少社会に突入する。そのため日本人の視点のものを見る習慣だけでなく、他者の視点からものを見る習慣を身につけた人のみが成功者になれると考えてもいいだろう。そういう意味で、本書は貴重な存在だ。
承認欲求のルーツはカトリック教会の告解制度から生まれたという。親からの承認を求める本能的な欲求を、毎週日曜日に「赦してやる」とする告解の制度に強化したという承認欲求の捉え方は、イスラームならではの視点だ。イスラームにとり、世界を作ったのは神であり、世界が存在しているとうことは神の存在証明と捉えることは自然な考えだ。したがって、私たちのすべては、神から承認された存在であるという前提条件があるのである。
このように、信仰の世界では承認は神から与えられるものだが、経験的な世界では親の子育てから育まれる。これが成功すれば肯定的な世界観をもつことができ、そうでない場合、生きづらさを感じるようになってしまう。
さらに信仰をもっていると、承認欲求は不要になる。なぜなら、前述したように神に承認されているからだ。これが一神教の特徴だと筆者は言う。そういう意味で、一神教からすると神の存在のない仏教は宗教ではなく、哲学だということになるのだろう。
今の若者はわからないものに向き合うことが苦手だという意見もよくわかる。わからないものの存在、答えの導き出しにくいものの存在が、他人のことなどわからない、自分のことも他人に理解されることなどありえないという考えにつながり、コミュニケーション障害は起きにくくなる。わかることだけを教育すると答えがあるがゆえに、何も考えなくなり、バカになると筆者は言う。
イスラームでは才能も知識のすべては、神からの預かりもので、それを正しく使わないと地獄に行く。最後の審判で与えられた能力を何に使ったかと問われ、正しく使っていれば天国に行けるとされる。
賢い人間とは、次の3つのこと知っているという。
1)何をしたいか(快感原則)
2)何ができるのか(現実原則)
3)何をすべきか(超自我)
善悪があるからこそ、すべきこととすべきでないことがはっきりする。善悪の判断基準は神のみにある。したがって、一神教の信仰がなければ、「何をすべきか」という問いには答えられない。同じ一神教のキリスト教でいうと、使命(ミッション)ということなのだろう。日本人の勤勉に働けばなんとかなるという考えとは根本的に違う。
私には一神教の信仰はないが、自分にあてはめて考えてみると、次のようになる。
1)私が天国にいる糸川英夫さんとペアシステムでやりたいことは、国内外のあらゆる層の人たちに、現在のニードに合わせてCreative Organized Technologyをわかりやすく伝えること。それだけのシンプルなミッション。
2)糸川英夫著作一覧の一冊一冊を現代のニードに合わせて最構築し再出版する。とりあえず、 『驚異の時間活用法』は『仕事を減らす』となった。
3)経歴に「60代の現在はCreative Organized Technology LLCのGeneral Manager」と新しく書き入れたのは、残りの人生を、糸川さんが残した宿題に向き合うことにしたからである。
こうやって整理できるので、賢い人間だといいのだが…
2021年8月31日に日本でレビュー済み
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全体的に面白かったです。やはり著者がイスラム教徒・法学者なので当然なのでしょうが、あえて正確でない知識に基づいて仏教を批判していますね。ちょっと仏教を知っていれば「おや?」と思うこととして「仏教は全てが幻想であることを知ることで終わっている。」とあります。これはどうかと。仏教はニヒルな宗教とラベル付けしたいのでしょうか。内容自体は至極真っ当なので、少し残念に感じます。
2020年4月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初からバカ、バカ、と言葉が強すぎて読んでいるとなんだか体調が悪くなりそう。みんなちがってみんなダメ。つまりこの著者だってダメ。語彙が強めな文章に流されないようにしたいです。
なるほどと思った考え方もあるのでそこは参考にしたい。
追記/ごめんなさい↑は全部読み終わる前に書きました。バカという言葉に気持ち悪くなりながら頑張って読了してみました。
やればできる!個性的であれ!自分の道を進め!という幻想をブチ破って現実を見つめろ、長いものには巻かれてしまえばいいんだよという内容でした。
なので、語彙強めで読者を煽るような文体はこの本の内容としては間違ってないんでしょうね。
少し評価は上げましたがバカの連呼はやはり個人的に好きじゃないのでこの評価で。でも、意固地にならず多数に流されてしまえばいいんだという考え方は眼から鱗でした。
なるほどと思った考え方もあるのでそこは参考にしたい。
追記/ごめんなさい↑は全部読み終わる前に書きました。バカという言葉に気持ち悪くなりながら頑張って読了してみました。
やればできる!個性的であれ!自分の道を進め!という幻想をブチ破って現実を見つめろ、長いものには巻かれてしまえばいいんだよという内容でした。
なので、語彙強めで読者を煽るような文体はこの本の内容としては間違ってないんでしょうね。
少し評価は上げましたがバカの連呼はやはり個人的に好きじゃないのでこの評価で。でも、意固地にならず多数に流されてしまえばいいんだという考え方は眼から鱗でした。
2022年4月26日に日本でレビュー済み
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最初の方、世間への罵倒が小気味よい
良書に巡り合ったのかと思ったが、「自分はイスラームの信者で、神に承認されればよいのだから他人への承認欲求なんて感じない」なんてことが出てきて、そんなに悟ったというか、割り切った感じ方ができるものだろうかと引っかかって、それ以降はちょっと素直に読めなかった
大体、イスラームの生き方が幸せとは私にはとても見えない。私の無知でそう思うとしても、日本とは別種の生きづらさは絶対にあるでしょうよ
なんか最近、勝ち組の大学の先生が老後の孤独を称賛したりとか、そんなんばっかり。安全圏でものを言ってるだけと映る
良書に巡り合ったのかと思ったが、「自分はイスラームの信者で、神に承認されればよいのだから他人への承認欲求なんて感じない」なんてことが出てきて、そんなに悟ったというか、割り切った感じ方ができるものだろうかと引っかかって、それ以降はちょっと素直に読めなかった
大体、イスラームの生き方が幸せとは私にはとても見えない。私の無知でそう思うとしても、日本とは別種の生きづらさは絶対にあるでしょうよ
なんか最近、勝ち組の大学の先生が老後の孤独を称賛したりとか、そんなんばっかり。安全圏でものを言ってるだけと映る
2018年12月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この表紙とこのタイトルなのに、中身はほぼイスラム教に基づいた人生論となっています。
宗教の宣伝や改宗を勧めたりすることは無く、そこそこ幸せに生きている敬虔なムスリムの方法論を、イスラム教徒でも宗教熱心でも無い普通の日本人が取り入れるにはどうしたらいいかということが淡々と説かれています。要するに、身の程を知って、無駄な野心や欲望を持たない様にしようということですので、仏教などでもよく言われる少欲知足の勧めという感じです。
世界中のイスラム教徒がこうした価値観、思想を共有しているのなら、すぐにでも改宗してもいいと思いますが、残念ながら日本や中国とあまり変わらないのが現実ですが。
ハサン中田さんは、近代資本主義が諸悪の根源と考えている様で、それに対する強力な解決策、救済方法としてイスラム教を見出した様に思えます。
公的なイスラム教徒の他の宗教観は、『キリスト教はいろいろ問題はあるけどまあ同じ神を崇めるのでマシ、仏教やヒンドゥー教は忌まわしい偶像崇拝』といったものだと思いますが、ハサンさんはむしろ傲慢な西洋人の宗教ということでキリスト教(のあり方)に批判的です。物事をありのままに見るということで、初期仏教には一定の評価をしています。イスラム教は、その現実を直視したうえで、神のために生きるという生き方を提示しているので、さらに意義深いという論理はやや護教的ですが、説得力はあると思いました。
ボーン・ムスリムで行い正しい、きちんとした人はこうしたことを日々実践してそれなりに幸福なのかもしれません。
途中からイスラムに改宗した人に散見される、オレ様は正しい教えが判ったのだからエライ!とか、イスラムは完全無欠の教えなので、仏教など偶像崇拝をしている者どもは愚かで不幸だ!といった決めつけが無いのにはとても好感が持てました。
宗教の宣伝や改宗を勧めたりすることは無く、そこそこ幸せに生きている敬虔なムスリムの方法論を、イスラム教徒でも宗教熱心でも無い普通の日本人が取り入れるにはどうしたらいいかということが淡々と説かれています。要するに、身の程を知って、無駄な野心や欲望を持たない様にしようということですので、仏教などでもよく言われる少欲知足の勧めという感じです。
世界中のイスラム教徒がこうした価値観、思想を共有しているのなら、すぐにでも改宗してもいいと思いますが、残念ながら日本や中国とあまり変わらないのが現実ですが。
ハサン中田さんは、近代資本主義が諸悪の根源と考えている様で、それに対する強力な解決策、救済方法としてイスラム教を見出した様に思えます。
公的なイスラム教徒の他の宗教観は、『キリスト教はいろいろ問題はあるけどまあ同じ神を崇めるのでマシ、仏教やヒンドゥー教は忌まわしい偶像崇拝』といったものだと思いますが、ハサンさんはむしろ傲慢な西洋人の宗教ということでキリスト教(のあり方)に批判的です。物事をありのままに見るということで、初期仏教には一定の評価をしています。イスラム教は、その現実を直視したうえで、神のために生きるという生き方を提示しているので、さらに意義深いという論理はやや護教的ですが、説得力はあると思いました。
ボーン・ムスリムで行い正しい、きちんとした人はこうしたことを日々実践してそれなりに幸福なのかもしれません。
途中からイスラムに改宗した人に散見される、オレ様は正しい教えが判ったのだからエライ!とか、イスラムは完全無欠の教えなので、仏教など偶像崇拝をしている者どもは愚かで不幸だ!といった決めつけが無いのにはとても好感が持てました。
2019年5月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
初めて著者の作品を読みましたが、いきなり「バカ」の連発で思わず失笑してしまいました。ここまで「バカ」と言われると何だか気持ちよくなりますw 老人に対する厳しい見解に対しては、若者受けを意識したか と感じましたが 全体を通して言っていることは凄くまともです。 しかし、その表現がストレートで、ちょくちょくイスラムも入ってくるのでバカ読者には引っかかるかもしれません。 まともかどうか、の判断は読者によるかもしれませんが、個人的にはコペルニクスの様な発想(イスラム的考え)をする一人の天才を目にした一人のバカに成った気分です。
最後に、作中にも出てくる「君たちはどう生きるか」よりは表紙絵が格段に良いことは是非言いたいですw
最後に、作中にも出てくる「君たちはどう生きるか」よりは表紙絵が格段に良いことは是非言いたいですw
2019年8月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
興味深い指摘に満ちた本。確かに、社会はとんでもない欺瞞・偽善に満ちている。
自由の皮を被った搾取構造に覆い尽くされた世界において、かすかに開いた風穴がイスラム思想
ということなのだろうか。
いささか釈然としないながらも、概ね納得するしかなかった。
自由の皮を被った搾取構造に覆い尽くされた世界において、かすかに開いた風穴がイスラム思想
ということなのだろうか。
いささか釈然としないながらも、概ね納得するしかなかった。