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バスクとバスク人 (平凡社新書) 新書 – 2004/4/16
渡部 哲郎
(著)
- ISBN-104582852211
- ISBN-13978-4582852219
- 出版社平凡社
- 発売日2004/4/16
- 言語日本語
- 本の長さ222ページ
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登録情報
- 出版社 : 平凡社 (2004/4/16)
- 発売日 : 2004/4/16
- 言語 : 日本語
- 新書 : 222ページ
- ISBN-10 : 4582852211
- ISBN-13 : 978-4582852219
- Amazon 売れ筋ランキング: - 418,922位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 36位スペイン史
- - 382位平凡社新書
- - 1,121位ヨーロッパ史一般の本
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年6月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
中途半端な領域にある本だなと感じました。バスクエリアがなぜ文化の同一性を保てたのかという疑問に対する漠然とした輪郭の回答とか、ベネズエラに移民したのはバスク人が大半であるという意外に誰にも知られていない事実等を知ることができたのは収穫でした。しかし手元において何度も読み返したいという風には思えないのは何故でしょう。私見ですが私にとっては深みのある文章ではなかった(突き詰め方が曖昧)ということではないかと考えます。
2004年5月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は、バスクの全体像を描くことを目的として書かれた書籍だそうです。
この本には、これまで日本であまり知られていなかったバスクに関するエピソードが豊富に含まれており、バスクに関する多面的な知識を得るうえで、一読の価値があるかと思われます。
しかし、これらのエピソードを十分理解するには、基本的なバスク史の知識が必要でしょう。本書の内容を補うという意味で、最新の欧文参考文献や、自著以外の日本語参考文献リストを挙げてあれば、より親切だと思います。
また、基本的事実について誤りが散見されるのは、残念です。例えば、23ページの「ナバラ自治州政府はバスク語を公用語としていない」(バスク語も一部地域で公用語)、98ページの「パイース・バスコ」(この呼称は19世紀以降の呼称。それ以前は「プロビンシアス・バスコンガダス」)など。
本書に引用された断片的なエピソードをつなぎ合わせてバスクの全体像を描く作業は、読者に与えられた課題と言えるのではないでしょうか。
この本には、これまで日本であまり知られていなかったバスクに関するエピソードが豊富に含まれており、バスクに関する多面的な知識を得るうえで、一読の価値があるかと思われます。
しかし、これらのエピソードを十分理解するには、基本的なバスク史の知識が必要でしょう。本書の内容を補うという意味で、最新の欧文参考文献や、自著以外の日本語参考文献リストを挙げてあれば、より親切だと思います。
また、基本的事実について誤りが散見されるのは、残念です。例えば、23ページの「ナバラ自治州政府はバスク語を公用語としていない」(バスク語も一部地域で公用語)、98ページの「パイース・バスコ」(この呼称は19世紀以降の呼称。それ以前は「プロビンシアス・バスコンガダス」)など。
本書に引用された断片的なエピソードをつなぎ合わせてバスクの全体像を描く作業は、読者に与えられた課題と言えるのではないでしょうか。
2007年4月17日に日本でレビュー済み
バスク近現代史の記述が充実している。バスク独立運動の起こりや、
バスク民族党(PNV)の設立経緯とその活動、そこから分派したETAに
ついて知ることができる。ETAについては10ページに渡って記されている。
バスクに関する本の全てに共通するが、類書が少ないため本の希少性
という価値はどれも高くなる。英語文献すら少ない当該分野において、
このような邦語文献のもつ意義は大きい。
他のレビュアーの方で文章が読みにくいと指摘されている方がいますが、
私は、流し読みをしたせいか、ほとんど気になりませんでした。
説明不足に関しては、「これ一冊でバスクを理解する!」と思わずに、
概観的な知識を得ようとしている方(私もそうですが)にとっては、
気にするほどのことではないレベルでしょう。
バスク民族党(PNV)の設立経緯とその活動、そこから分派したETAに
ついて知ることができる。ETAについては10ページに渡って記されている。
バスクに関する本の全てに共通するが、類書が少ないため本の希少性
という価値はどれも高くなる。英語文献すら少ない当該分野において、
このような邦語文献のもつ意義は大きい。
他のレビュアーの方で文章が読みにくいと指摘されている方がいますが、
私は、流し読みをしたせいか、ほとんど気になりませんでした。
説明不足に関しては、「これ一冊でバスクを理解する!」と思わずに、
概観的な知識を得ようとしている方(私もそうですが)にとっては、
気にするほどのことではないレベルでしょう。
2004年9月11日に日本でレビュー済み
日本では研究者もまだ少なく、バスク関連本も限られている中にあって、こうした入門書・概説書の出版は非常に嬉しい限り。渡部さんは日本におけるバスク史研究の第一人者的な人なのだが、学術雑誌に掲載する専門的な論文ばかりではなく、こうした一般向けの入門書も並行して書くスタンスは理想的だな、と思ったり。
内容は、満遍なくバスクの歴史・政治・文化等々が紹介されている。新書ゆえ紙面も限られるし、何より「入門書」であるのだから、浅く広くで良いと思う。ETAの活動やバスク・ナショナリズムにについて深く知りたい人は、立石博高『スペインにおける国家と地域』を並行して読むと良いかなと。
ただ、本書の文体には癖があって困惑してしまうことがあった。語句の説明がなかったり、因果関係などをはっきり説明しないまま強引に筆を進めている、つまり読み手に配慮のできていない文章だなとの印象を受けた。注意深く読めば読むほど「?」「説明不足じゃん」って箇所が多い。だから星三つです。
内容は、満遍なくバスクの歴史・政治・文化等々が紹介されている。新書ゆえ紙面も限られるし、何より「入門書」であるのだから、浅く広くで良いと思う。ETAの活動やバスク・ナショナリズムにについて深く知りたい人は、立石博高『スペインにおける国家と地域』を並行して読むと良いかなと。
ただ、本書の文体には癖があって困惑してしまうことがあった。語句の説明がなかったり、因果関係などをはっきり説明しないまま強引に筆を進めている、つまり読み手に配慮のできていない文章だなとの印象を受けた。注意深く読めば読むほど「?」「説明不足じゃん」って箇所が多い。だから星三つです。
2008年5月5日に日本でレビュー済み
バスクに関する情報が少ないので、貴重な情報源だ。
ビルバオにもいて、様々な経験をされている方の心情吐露だと思えばよくみえてくる。
バスク、バスク人に対する体系的な説明ができるほど、歴史的、学術的な研究が進んでいないのだろうということが推測できる。
ヨーロッパ文化、ヨーロッパの民族の一つの鍵となるバスクについて、のぞき知ることができる。
ビルバオにもいて、様々な経験をされている方の心情吐露だと思えばよくみえてくる。
バスク、バスク人に対する体系的な説明ができるほど、歴史的、学術的な研究が進んでいないのだろうということが推測できる。
ヨーロッパ文化、ヨーロッパの民族の一つの鍵となるバスクについて、のぞき知ることができる。
2004年4月20日に日本でレビュー済み
サッカーファンならアスレチック・ビルバオ、レアル・ソシエダなど、バスク地方のチームは「なんとなく好き」という人が多いのではないだろうか。スペイン内戦でフランコに痛めつけられ、独自性を奪われそうになりつつも、サッカーを通じてスペイン中央のカスティーリャに対抗したという図式は非常にわかりやすいものだし、共感を呼びやすいものだと思う。ぼくも、なんとなくビルバオは好きだし、Vascoが気にかかっていた。
まあ、もっと深い専門書などを読めば、いろいろあるんだろうが、バスクの中でも8つの方言があるなど非常な複雑性があるとか(pp.36-38)、カスティーリャ王はバスクを懐柔するために以外にも当初からフェロス(地方特殊法)を尊重していたとか(pp.64-68)いきなり伝統的な「バスク伝説」を打ち砕いてくれる。だいたいバスク地方は、この本でも強調されていることだしサッカーファンならご存知の『バルサとレアル―スペイン・サッカー物語』や『サッカーの敵』でも触れられている通り、鉄鋼を中心としてスペインの中では産業革命がもっとも早く進んだ地方。こうしたことから、現代建築のグッゲンハイム美術館なども人気を集めているというのは納得的(p.200以下)。
後書きにある「バスクの歴史には、謎であるがゆえにバスク人の自己流な解釈を許す余地が作られてしまった」というのは冷静な分析だと思う。よく民族自体も謎といわれてきたが、DNA分析の結果、スペイン人にはもちろん近いし、バスク人の中も一枚岩ではないということが分かったというのは面白い。ファンタジーというかロマンスは崩れてしまうかもしれないが。
まあ、もっと深い専門書などを読めば、いろいろあるんだろうが、バスクの中でも8つの方言があるなど非常な複雑性があるとか(pp.36-38)、カスティーリャ王はバスクを懐柔するために以外にも当初からフェロス(地方特殊法)を尊重していたとか(pp.64-68)いきなり伝統的な「バスク伝説」を打ち砕いてくれる。だいたいバスク地方は、この本でも強調されていることだしサッカーファンならご存知の『バルサとレアル―スペイン・サッカー物語』や『サッカーの敵』でも触れられている通り、鉄鋼を中心としてスペインの中では産業革命がもっとも早く進んだ地方。こうしたことから、現代建築のグッゲンハイム美術館なども人気を集めているというのは納得的(p.200以下)。
後書きにある「バスクの歴史には、謎であるがゆえにバスク人の自己流な解釈を許す余地が作られてしまった」というのは冷静な分析だと思う。よく民族自体も謎といわれてきたが、DNA分析の結果、スペイン人にはもちろん近いし、バスク人の中も一枚岩ではないということが分かったというのは面白い。ファンタジーというかロマンスは崩れてしまうかもしれないが。
2004年5月29日に日本でレビュー済み
バスクと言えばETA、ETAと言えばテロ、というのが現在の一般的なイメージだろう。そういった観点、興味から本書を読むと、いささかもの足りない。しかし、バスクとはそもそも何なのか、それを知りたい人には手頃なガイドとなるだろう。
バスクという民族のルーツは未だ明確にわかっていない。バスク語もヨーロッパのどの言語とも似ていない。スペインとフランスにまたがる小さな「地域」からフランシスコ・ザビエル、イグナチウス・ロヨラ、シモン・ボリバルといった、世界に影響を与えた人物を輩出した。地方特殊法(フエロス)によって長く自治を保ってきた。鉄鉱業を中心とする工業化によってスペイン経済の牽引車となった、などバスクの社会とその変遷が手みじかにまとめられている。
もちろんETAがどのように誕生したのかも民族運動の流れの中で解説されている。単純なナショナリズムではなく、社会への不満、資本主義への反発が背景にあるという指摘は示唆に富む。だが、現在のかれらが同じバスク人たちからさえ忌み嫌われていること、その悪行の数々についての記述が足りないように思う。
また筆者のバスクへの思い入れから過大評価と受け取れる表現が多いのが気になる。バスク人の「偉大さ」を強調するための牽強付会が目につくのだ。
バスクという民族のルーツは未だ明確にわかっていない。バスク語もヨーロッパのどの言語とも似ていない。スペインとフランスにまたがる小さな「地域」からフランシスコ・ザビエル、イグナチウス・ロヨラ、シモン・ボリバルといった、世界に影響を与えた人物を輩出した。地方特殊法(フエロス)によって長く自治を保ってきた。鉄鉱業を中心とする工業化によってスペイン経済の牽引車となった、などバスクの社会とその変遷が手みじかにまとめられている。
もちろんETAがどのように誕生したのかも民族運動の流れの中で解説されている。単純なナショナリズムではなく、社会への不満、資本主義への反発が背景にあるという指摘は示唆に富む。だが、現在のかれらが同じバスク人たちからさえ忌み嫌われていること、その悪行の数々についての記述が足りないように思う。
また筆者のバスクへの思い入れから過大評価と受け取れる表現が多いのが気になる。バスク人の「偉大さ」を強調するための牽強付会が目につくのだ。