表紙に、裏表紙(ここにも是非掲載を)に心が動いたら、ぜひお手元に!未来へ向かう原動力に!
カバーを外してのお楽しみも待っている。
「シュルレアリスムって??」、「シュルレアリスム大好き!」
未知の方、既知の方、老若男女みんなみんな幼い子も楽しめる。
「オブジェ」「不思議な風景」「写真」・・・手作業のあり方とジャンル・テーマに応じて分かれた7つの部屋。
どの扉から入っても大丈夫。親切ていねい別のページへも案内される。
立ち止まったり、壁をすり抜けるように行ったり来たり・・・自由に渡り歩ける美術館。
250点もの豪華カラー図版が超美しい展覧会図録にして、
「シュルレアリスムとは何か」がスルスル読めてわかってしまう。
著者独特の魔術的シュルレアリスム文学とも解説書とも言える超現実的魅力本!
迷路に迷い込ませて遊ばせるようにしながら、豊かに肉づけされた知識でシュルレアリスムを鮮やかしなやかに紐解く。
その響きほど難しくないと知るばかりか、人間本来の欲求から生まれて目指した世界が、がんじがらめに喘ぐ精神をもほどいてくれる。
「へんてこ不思議」「おもしろかわいい」「美しい」はたまた「官能」…まずは気負わず、感じるがままに楽しもう。
強制されてではなく興味のまま、画集や図鑑をパラパラめくって遊んだ、
あるいは、お絵かき・粘土あそび・そのへんにある物で何かを作るなど、
無心で遊んだ懐かしい感覚が呼び覚まされる。純粋な感覚が蘇ったら、しめたもの!
「教育された目」の放棄によって、いつもの光景がぐーんと新鮮に見えてくる。
それは悦びだ。向かう先も変わってくるだろう。
出口はないかもしれないけれど、ひと通り巡り終えたら気になるアーティストの世界をとことん探るもおもしろい。
どんな時代にも求められ、続いていくであろうシュルレアリスム。
本書は「自然」と「人間」がひとつになった「芸術」そのものを身近にしてくれる。
「主義」も「様式」も「領域」も問わない。未完でも、向かう過程を大事にしたシュルレアリスム。
言語でのシュルレアリスムも体験したくなったら、ルネ・ドーマルの傑作冒険小説「類推の山」で、その高みへと!
本書にも登場するマグリットの不思議絵の表紙にもそそられる。

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〈遊ぶ〉シュルレアリスム (コロナ・ブックス) 単行本 – 2013/4/26
巖谷 國士
(著)
集団ゲーム、オブジェ、コラージュ、写真、人体、風景、驚異、コレクション…
デュシャン、マン・レイ、エルンスト、マグリット、
ダリからコーネル、瀧口修造、シュヴァンクマイエルまで、
20世紀最大の芸術運動を、「遊び」の視点からとらえなおす画期的な本。
登場作家47人、作品図版250点、人名解説・索引つき。この1冊でシュルレアリスム美術がわかる!
デュシャン、マン・レイ、エルンスト、マグリット、
ダリからコーネル、瀧口修造、シュヴァンクマイエルまで、
20世紀最大の芸術運動を、「遊び」の視点からとらえなおす画期的な本。
登場作家47人、作品図版250点、人名解説・索引つき。この1冊でシュルレアリスム美術がわかる!
- 本の長さ136ページ
- 言語日本語
- 出版社平凡社
- 発売日2013/4/26
- 寸法0.7 x 16.6 x 21.7 cm
- ISBN-104582634788
- ISBN-13978-4582634785
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登録情報
- 出版社 : 平凡社 (2013/4/26)
- 発売日 : 2013/4/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 136ページ
- ISBN-10 : 4582634788
- ISBN-13 : 978-4582634785
- 寸法 : 0.7 x 16.6 x 21.7 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 557,322位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 29,186位アート・建築・デザイン (本)
- - 77,086位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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5 星
名講義を聴いているよう★
同名の展覧会の公式図録とも告知されている本書ですが、シュルレアリスム研究において、第一人者と呼ばれる巖谷國士さんの、最新のシュルレアリスム研究書としても、読みごたえ十分な内容です。日本語として美しく平易な文章で、難しい内容を丁寧に解説してくれています。言葉の使い方への配慮があるぶん、またフランス語やそのほかの言語にも通じて、長い年月にわたって体験的にシュルレアリスムを体得・研究してこられたぶん、巌谷さんのシュルレアリスム論には説得力がそなわっています(だからほかの本は読めないです!)。「監修・巖谷國士」とあることから、展覧会の構成にまで目を配られた結果と思いますが、書籍においても、その構成がすばらしく、図録にありがちな作家ごと、年代ごとといった形式をとらず、1920年代のパリに起こったシュルレアリスム運動が、世界中に広まり、震災をへた現代日本の今なお私たちの身のまわりで作用していることを、ライブ感たっぷりに話して聴かせてくれているようで、飽きさせません。また図版(展示作品:しかもカラー!)を効果的に挿しこみながら、ときに面白おかしく、ときに思い出をこめて解説しているので、次第に、シュルレアリストたちが自分たちの身近な存在にも思えてきて、それゆえ読者をとらえて……見事としかいいようがありません。巌谷さんの書かれた文章から、シュルレアリスムを「体験する」という感覚をつかめるようで、実際に作品とともに見れば、きっと楽しい体験につながると思います!巌谷さんの名講義といわれた「シュルレアリスムとは何か」は、現在、収録されてちくま学芸文庫から出版されていますが、本書はその姉妹篇といえるのではないでしょうか。この本、なにより見た目がかわいらしくて、ピンクの帯があることで、だれかにプレゼント(プレゼントされたらうれしくなる!)してもいいような体裁であることも、高く評価したいところです。250点以上のカラー図版はあざやかで贅沢。巻末には、センスのいい紫色の「人名索引」もあって、古今東西の美術家、作家、天文学者や錬金術師まで、シュルレアリスムをめぐるさまざまな人々を解説していて、価値あり。巖谷國士さんの文章をシュルレアリスムの美術作品がとりまいている……まるで文章の傍に、自然に作品が集まってきたかのようなこの1冊……ページをめくれば巖谷國士の「メルヴェイユ」の部屋が開かれるようでもあります!
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上位レビュー、対象国: 日本
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2013年5月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2016年7月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
写真が豊富、巌谷氏の解説もゆきとどき,枕頭の書となりました。
2013年9月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
先日行った東京の損保ジャパン東郷清二美術館で行われた「遊ぶシュレリアリスム展」の展覧会図録として販売されてるものが、一般書籍であったため、アマゾンの学割で購入しました。
展覧会専用の図録と比較して、安価でコンパクトでありがたいです。
展覧会図録としてはゴージャスは無いものの、当然展示物はすべて掲載されているだけでなく、展示順や展示コンセプトを大事に編集されており、美術展の臨場感があります。
もちろん、一般書籍としても、十分な解説がなされており、二粒美味しいです。
様々な作品群が掲載され、読者がそれぞれ感じるものがあるかと思いますが、シュルレアリストの一人であるマン・レイの撮った、著名なシュルレアリスト達のポートレイトが、彼らの芸術家としての深みが感じられ、私のお気に入りです(シュルレアリスム的な作品ではないですが)。
本書のような、美術展と連動した本が今後も出てくれればと思います。
展覧会専用の図録と比較して、安価でコンパクトでありがたいです。
展覧会図録としてはゴージャスは無いものの、当然展示物はすべて掲載されているだけでなく、展示順や展示コンセプトを大事に編集されており、美術展の臨場感があります。
もちろん、一般書籍としても、十分な解説がなされており、二粒美味しいです。
様々な作品群が掲載され、読者がそれぞれ感じるものがあるかと思いますが、シュルレアリストの一人であるマン・レイの撮った、著名なシュルレアリスト達のポートレイトが、彼らの芸術家としての深みが感じられ、私のお気に入りです(シュルレアリスム的な作品ではないですが)。
本書のような、美術展と連動した本が今後も出てくれればと思います。
2013年5月16日に日本でレビュー済み
楽しい、かわいい!面白い!!!
そして、、、かっこいい!!!
シュルレアリスム?遊ぶ???
と思って手にした本書でしたが、
どのページの図版も、新鮮にかっこよく、面白い。
これは部屋にかざりたい!
こんな柄の洋服あったら即買いだな。。。と
気がつけば、まさにシュルレアリスムを遊び、体験していました。
シュルレアリスムといえばこの方、巖谷國士さんに
難しいこといっさいなしに、読者のシュルレアリスム体験をナビゲートしてもらった感じです。
登場作家47人、図版250点!
本当、どれもこれもかっこよく素敵なんですが、
カバーを外した本体表紙がもう。。。私はこの本で一番好きな図版です!
ぜひ、実際カバーを外してみていただきたいです。
贅沢な一冊、おすすめです!!
そして、、、かっこいい!!!
シュルレアリスム?遊ぶ???
と思って手にした本書でしたが、
どのページの図版も、新鮮にかっこよく、面白い。
これは部屋にかざりたい!
こんな柄の洋服あったら即買いだな。。。と
気がつけば、まさにシュルレアリスムを遊び、体験していました。
シュルレアリスムといえばこの方、巖谷國士さんに
難しいこといっさいなしに、読者のシュルレアリスム体験をナビゲートしてもらった感じです。
登場作家47人、図版250点!
本当、どれもこれもかっこよく素敵なんですが、
カバーを外した本体表紙がもう。。。私はこの本で一番好きな図版です!
ぜひ、実際カバーを外してみていただきたいです。
贅沢な一冊、おすすめです!!
2013年4月27日に日本でレビュー済み
『〈遊ぶ〉シュルレアリスム』は、
シュルレアリスムの根幹にある「遊び」という観点から
この20世紀の芸術運動をわかりやすく解説してくれています。
著者の巖谷國士さんはシュルレアリスムの研究者ですが、
学者にありがちな堅苦しくひとりよがりのところが全くなく、
楽しく読みやすい文章を書いてくれるのが、とってもありがたい!
図版が豊富で、イメージを見ているだけで、シュルレアリスムが
分かるような気さえします。
カヴァーを飾るマン・レイの手(《マン・レイ(手・光線)》)
の下には、トワイヤンの手が隠されていたりして…作り手の
遊び心も伺えます。
とても可愛い装丁なので、いつも持ち運びたくなります。
まるでオブジェのような本です。
シュルレアリスムの根幹にある「遊び」という観点から
この20世紀の芸術運動をわかりやすく解説してくれています。
著者の巖谷國士さんはシュルレアリスムの研究者ですが、
学者にありがちな堅苦しくひとりよがりのところが全くなく、
楽しく読みやすい文章を書いてくれるのが、とってもありがたい!
図版が豊富で、イメージを見ているだけで、シュルレアリスムが
分かるような気さえします。
カヴァーを飾るマン・レイの手(《マン・レイ(手・光線)》)
の下には、トワイヤンの手が隠されていたりして…作り手の
遊び心も伺えます。
とても可愛い装丁なので、いつも持ち運びたくなります。
まるでオブジェのような本です。
2013年5月14日に日本でレビュー済み
同名の展覧会の公式図録とも告知されている本書ですが、シュルレアリスム研究において、第一人者と呼ばれる巖谷國士さんの、最新のシュルレアリスム研究書としても、読みごたえ十分な内容です。
日本語として美しく平易な文章で、難しい内容を丁寧に解説してくれています。
言葉の使い方への配慮があるぶん、またフランス語やそのほかの言語にも通じて、長い年月にわたって体験的にシュルレアリスムを体得・研究してこられたぶん、巌谷さんのシュルレアリスム論には説得力がそなわっています(だからほかの本は読めないです!)。
「監修・巖谷國士」とあることから、展覧会の構成にまで目を配られた結果と思いますが、
書籍においても、その構成がすばらしく、図録にありがちな作家ごと、年代ごとといった形式をとらず、1920年代のパリに起こったシュルレアリスム運動が、世界中に広まり、震災をへた現代日本の今なお私たちの身のまわりで作用していることを、ライブ感たっぷりに話して聴かせてくれているようで、飽きさせません。
また図版(展示作品:しかもカラー!)を効果的に挿しこみながら、ときに面白おかしく、ときに思い出をこめて解説しているので、次第に、シュルレアリストたちが自分たちの身近な存在にも思えてきて、それゆえ読者をとらえて……見事としかいいようがありません。巌谷さんの書かれた文章から、シュルレアリスムを「体験する」という感覚をつかめるようで、実際に作品とともに見れば、きっと楽しい体験につながると思います!
巌谷さんの名講義といわれた「シュルレアリスムとは何か」は、現在、収録されてちくま学芸文庫から出版されていますが、本書はその姉妹篇といえるのではないでしょうか。
この本、なにより見た目がかわいらしくて、ピンクの帯があることで、だれかにプレゼント(プレゼントされたらうれしくなる!)してもいいような体裁であることも、高く評価したいところです。
250点以上のカラー図版はあざやかで贅沢。巻末には、センスのいい紫色の「人名索引」もあって、古今東西の美術家、作家、天文学者や錬金術師まで、シュルレアリスムをめぐるさまざまな人々を解説していて、価値あり。
巖谷國士さんの文章をシュルレアリスムの美術作品がとりまいている……まるで文章の傍に、自然に作品が集まってきたかのようなこの1冊……ページをめくれば巖谷國士の「メルヴェイユ」の部屋が開かれるようでもあります!
日本語として美しく平易な文章で、難しい内容を丁寧に解説してくれています。
言葉の使い方への配慮があるぶん、またフランス語やそのほかの言語にも通じて、長い年月にわたって体験的にシュルレアリスムを体得・研究してこられたぶん、巌谷さんのシュルレアリスム論には説得力がそなわっています(だからほかの本は読めないです!)。
「監修・巖谷國士」とあることから、展覧会の構成にまで目を配られた結果と思いますが、
書籍においても、その構成がすばらしく、図録にありがちな作家ごと、年代ごとといった形式をとらず、1920年代のパリに起こったシュルレアリスム運動が、世界中に広まり、震災をへた現代日本の今なお私たちの身のまわりで作用していることを、ライブ感たっぷりに話して聴かせてくれているようで、飽きさせません。
また図版(展示作品:しかもカラー!)を効果的に挿しこみながら、ときに面白おかしく、ときに思い出をこめて解説しているので、次第に、シュルレアリストたちが自分たちの身近な存在にも思えてきて、それゆえ読者をとらえて……見事としかいいようがありません。巌谷さんの書かれた文章から、シュルレアリスムを「体験する」という感覚をつかめるようで、実際に作品とともに見れば、きっと楽しい体験につながると思います!
巌谷さんの名講義といわれた「シュルレアリスムとは何か」は、現在、収録されてちくま学芸文庫から出版されていますが、本書はその姉妹篇といえるのではないでしょうか。
この本、なにより見た目がかわいらしくて、ピンクの帯があることで、だれかにプレゼント(プレゼントされたらうれしくなる!)してもいいような体裁であることも、高く評価したいところです。
250点以上のカラー図版はあざやかで贅沢。巻末には、センスのいい紫色の「人名索引」もあって、古今東西の美術家、作家、天文学者や錬金術師まで、シュルレアリスムをめぐるさまざまな人々を解説していて、価値あり。
巖谷國士さんの文章をシュルレアリスムの美術作品がとりまいている……まるで文章の傍に、自然に作品が集まってきたかのようなこの1冊……ページをめくれば巖谷國士の「メルヴェイユ」の部屋が開かれるようでもあります!

同名の展覧会の公式図録とも告知されている本書ですが、シュルレアリスム研究において、第一人者と呼ばれる巖谷國士さんの、最新のシュルレアリスム研究書としても、読みごたえ十分な内容です。
日本語として美しく平易な文章で、難しい内容を丁寧に解説してくれています。
言葉の使い方への配慮があるぶん、またフランス語やそのほかの言語にも通じて、長い年月にわたって体験的にシュルレアリスムを体得・研究してこられたぶん、巌谷さんのシュルレアリスム論には説得力がそなわっています(だからほかの本は読めないです!)。
「監修・巖谷國士」とあることから、展覧会の構成にまで目を配られた結果と思いますが、
書籍においても、その構成がすばらしく、図録にありがちな作家ごと、年代ごとといった形式をとらず、1920年代のパリに起こったシュルレアリスム運動が、世界中に広まり、震災をへた現代日本の今なお私たちの身のまわりで作用していることを、ライブ感たっぷりに話して聴かせてくれているようで、飽きさせません。
また図版(展示作品:しかもカラー!)を効果的に挿しこみながら、ときに面白おかしく、ときに思い出をこめて解説しているので、次第に、シュルレアリストたちが自分たちの身近な存在にも思えてきて、それゆえ読者をとらえて……見事としかいいようがありません。巌谷さんの書かれた文章から、シュルレアリスムを「体験する」という感覚をつかめるようで、実際に作品とともに見れば、きっと楽しい体験につながると思います!
巌谷さんの名講義といわれた「シュルレアリスムとは何か」は、現在、収録されてちくま学芸文庫から出版されていますが、本書はその姉妹篇といえるのではないでしょうか。
この本、なにより見た目がかわいらしくて、ピンクの帯があることで、だれかにプレゼント(プレゼントされたらうれしくなる!)してもいいような体裁であることも、高く評価したいところです。
250点以上のカラー図版はあざやかで贅沢。巻末には、センスのいい紫色の「人名索引」もあって、古今東西の美術家、作家、天文学者や錬金術師まで、シュルレアリスムをめぐるさまざまな人々を解説していて、価値あり。
巖谷國士さんの文章をシュルレアリスムの美術作品がとりまいている……まるで文章の傍に、自然に作品が集まってきたかのようなこの1冊……ページをめくれば巖谷國士の「メルヴェイユ」の部屋が開かれるようでもあります!
日本語として美しく平易な文章で、難しい内容を丁寧に解説してくれています。
言葉の使い方への配慮があるぶん、またフランス語やそのほかの言語にも通じて、長い年月にわたって体験的にシュルレアリスムを体得・研究してこられたぶん、巌谷さんのシュルレアリスム論には説得力がそなわっています(だからほかの本は読めないです!)。
「監修・巖谷國士」とあることから、展覧会の構成にまで目を配られた結果と思いますが、
書籍においても、その構成がすばらしく、図録にありがちな作家ごと、年代ごとといった形式をとらず、1920年代のパリに起こったシュルレアリスム運動が、世界中に広まり、震災をへた現代日本の今なお私たちの身のまわりで作用していることを、ライブ感たっぷりに話して聴かせてくれているようで、飽きさせません。
また図版(展示作品:しかもカラー!)を効果的に挿しこみながら、ときに面白おかしく、ときに思い出をこめて解説しているので、次第に、シュルレアリストたちが自分たちの身近な存在にも思えてきて、それゆえ読者をとらえて……見事としかいいようがありません。巌谷さんの書かれた文章から、シュルレアリスムを「体験する」という感覚をつかめるようで、実際に作品とともに見れば、きっと楽しい体験につながると思います!
巌谷さんの名講義といわれた「シュルレアリスムとは何か」は、現在、収録されてちくま学芸文庫から出版されていますが、本書はその姉妹篇といえるのではないでしょうか。
この本、なにより見た目がかわいらしくて、ピンクの帯があることで、だれかにプレゼント(プレゼントされたらうれしくなる!)してもいいような体裁であることも、高く評価したいところです。
250点以上のカラー図版はあざやかで贅沢。巻末には、センスのいい紫色の「人名索引」もあって、古今東西の美術家、作家、天文学者や錬金術師まで、シュルレアリスムをめぐるさまざまな人々を解説していて、価値あり。
巖谷國士さんの文章をシュルレアリスムの美術作品がとりまいている……まるで文章の傍に、自然に作品が集まってきたかのようなこの1冊……ページをめくれば巖谷國士の「メルヴェイユ」の部屋が開かれるようでもあります!
このレビューの画像

2013年5月24日に日本でレビュー済み
手軽だけど内容充実の、これ、ものすごくぜいたくな画集です。
巖谷國士さんのシュルレアリスム論も冴えわたり、読んでいてワクワク。こんなにたくさんのカラー図版と解説が入ったシュルレアリスム画集って、日本初ではないかしら。
ピンクのオビも、カバー外した表紙も、開いた扉も、資料編の紫のページも、すごく惹かれます! だって かわいいから。
日本でこんなにステキなシュルレアリスム本が出版されて、ほんとバンザイって感じ!
巖谷さんのちくま学芸文庫『シュルレアリスムとは何か』の、こちら『〈遊ぶ〉シュルレアリスム』は、美術篇と呼ばせていただきます!
巖谷國士さんのシュルレアリスム論も冴えわたり、読んでいてワクワク。こんなにたくさんのカラー図版と解説が入ったシュルレアリスム画集って、日本初ではないかしら。
ピンクのオビも、カバー外した表紙も、開いた扉も、資料編の紫のページも、すごく惹かれます! だって かわいいから。
日本でこんなにステキなシュルレアリスム本が出版されて、ほんとバンザイって感じ!
巖谷さんのちくま学芸文庫『シュルレアリスムとは何か』の、こちら『〈遊ぶ〉シュルレアリスム』は、美術篇と呼ばせていただきます!
2013年5月16日に日本でレビュー済み
とにかく、こんなに安くて面白くシュルレアリスムのことがすべて! わかる本は無いはずだ。
著者は想像でなく、体験を通して書いている。
だからこそ、おもしろいし、よくわかる。
こんな本を書けるのは、巖谷國士しかいない。 ぜったい、買うべきだ〜、すばらしい!
著者は想像でなく、体験を通して書いている。
だからこそ、おもしろいし、よくわかる。
こんな本を書けるのは、巖谷國士しかいない。 ぜったい、買うべきだ〜、すばらしい!