寺田寅彦さんの、生い立ち・研究歴などが分かりました。
夏目漱石さんとの師弟関係など、とても素晴らしいと思いました。
「類は友を呼ぶ」 は、師弟関係にも及びますね。
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寺田寅彦 科学者とあたま (STANDARD BOOKS) 単行本 – 2015/12/14
寺田 寅彦
(著)
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科学的精神と芸術的センスが融合した珠玉の随筆を生んだ寺田寅彦。科学者は頭が悪くなければならないと唱える表題作他14篇を収録。
- 本の長さ219ページ
- 言語日本語
- 出版社平凡社
- 発売日2015/12/14
- 寸法11.7 x 1.5 x 18.2 cm
- ISBN-104582531512
- ISBN-13978-4582531510
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登録情報
- 出版社 : 平凡社 (2015/12/14)
- 発売日 : 2015/12/14
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 219ページ
- ISBN-10 : 4582531512
- ISBN-13 : 978-4582531510
- 寸法 : 11.7 x 1.5 x 18.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 280,159位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2016年11月29日に日本でレビュー済み
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すでに有名な名文だと思うので本当に今更だとは思いつつ、「団栗」は胸をうつ。
寺田寅彦と、19歳の若さで結核のため早逝した幼妻・夏子のあらましを知ってからこの文章を読むと何ともせつない。
決して感傷的ではないのに、若くして亡くした最初の妻への愛情に満ちた、なんと美しい追悼文であることか。
そしてこれを書いた寅彦がまだ27歳という若さだったということにも驚く。
寺田寅彦と、19歳の若さで結核のため早逝した幼妻・夏子のあらましを知ってからこの文章を読むと何ともせつない。
決して感傷的ではないのに、若くして亡くした最初の妻への愛情に満ちた、なんと美しい追悼文であることか。
そしてこれを書いた寅彦がまだ27歳という若さだったということにも驚く。
2017年7月20日に日本でレビュー済み
一番いいのは岩波の全集二十九巻購入、次は同文庫の随筆集全五巻、不安な方は本書から。
新字新仮名遣いで読み易く、“物事を考える、それを伝える”とはどういうことなのかの一端が窺える。
P115~の「団栗」は、旧制五高時代に迎えた最初の妻阪井夏子の死を悼んだものだが、どうしようもない切なさが滲み出(い)で、随筆というより優れた一篇の短篇私小説。
よほど寂しく辛かったのか、息子には母親が必要だと思ったのか、これが発表された1905年、濱口寛子と再婚しているのだが、やがて寛子も死去し、翌年に酒井しん子と三度目の結婚をしている。
冒頭に収められている「線香花火」は何気ない小品ではあるが、名文中の名文。
如何にも科学者らしい緻密な描写を行いつつ、中国の爆竹花火とは決定的に異なり、何処か儚げで心に沁み入る佗寂(わびさび)という日本の伝統的美意識が見事に表現されている。
手首に関する考察では、大リーグの情報などほとんど入ってこない時代、史上最強の左腕と言われたレフティ・グローブ触れていて、愛媛の正岡子規同様に野球好きなのは、幼少時にルーツである高知へ転居しており中学までいたから?
一時の勢いはないものの、かつては「高校野球全国大会で優勝するより四国大会で勝つ方が難しい」とまで囁かれたものだが、大江健三郎にも実験的な失敗作『ピンチランナー調書』という著作があり、四国の文人と野球は濃密な相関関係にあるのかもね。
しかし、P215、グローブの註はあまりにもお座成りじゃないか、教科書的で凄みが全然伝わってこない。
ネット時代と云えども、書籍は書籍内でそれなりの熱量を持った完結を目指すべきだと思う。
白眉は、P39~の「化物の進化」。
まるで見るもの総てが珍しい子供のようで、興味、好奇心の範囲がどれだけ広いのか、この件だけでも一目瞭然。
医学部に入れなかった劣等感からか。「ただ、人間のみ探求すればいい」と言った遠藤周作とは大違い。
プラズマの研究者である大槻義彦さんも、腹立ちは解らなくもないが、もう少し柔軟な姿勢を見せてもいいはずだ。
最後に、記録的な暑さになりそうな夏を迎えるに当たり、寅彦先生の簡単な“涼”の取り方を。
頭から水を被る、これが一番だそうですが、お年寄り、心臓が弱い方はくれぐれも気を付けてください。
新字新仮名遣いで読み易く、“物事を考える、それを伝える”とはどういうことなのかの一端が窺える。
P115~の「団栗」は、旧制五高時代に迎えた最初の妻阪井夏子の死を悼んだものだが、どうしようもない切なさが滲み出(い)で、随筆というより優れた一篇の短篇私小説。
よほど寂しく辛かったのか、息子には母親が必要だと思ったのか、これが発表された1905年、濱口寛子と再婚しているのだが、やがて寛子も死去し、翌年に酒井しん子と三度目の結婚をしている。
冒頭に収められている「線香花火」は何気ない小品ではあるが、名文中の名文。
如何にも科学者らしい緻密な描写を行いつつ、中国の爆竹花火とは決定的に異なり、何処か儚げで心に沁み入る佗寂(わびさび)という日本の伝統的美意識が見事に表現されている。
手首に関する考察では、大リーグの情報などほとんど入ってこない時代、史上最強の左腕と言われたレフティ・グローブ触れていて、愛媛の正岡子規同様に野球好きなのは、幼少時にルーツである高知へ転居しており中学までいたから?
一時の勢いはないものの、かつては「高校野球全国大会で優勝するより四国大会で勝つ方が難しい」とまで囁かれたものだが、大江健三郎にも実験的な失敗作『ピンチランナー調書』という著作があり、四国の文人と野球は濃密な相関関係にあるのかもね。
しかし、P215、グローブの註はあまりにもお座成りじゃないか、教科書的で凄みが全然伝わってこない。
ネット時代と云えども、書籍は書籍内でそれなりの熱量を持った完結を目指すべきだと思う。
白眉は、P39~の「化物の進化」。
まるで見るもの総てが珍しい子供のようで、興味、好奇心の範囲がどれだけ広いのか、この件だけでも一目瞭然。
医学部に入れなかった劣等感からか。「ただ、人間のみ探求すればいい」と言った遠藤周作とは大違い。
プラズマの研究者である大槻義彦さんも、腹立ちは解らなくもないが、もう少し柔軟な姿勢を見せてもいいはずだ。
最後に、記録的な暑さになりそうな夏を迎えるに当たり、寅彦先生の簡単な“涼”の取り方を。
頭から水を被る、これが一番だそうですが、お年寄り、心臓が弱い方はくれぐれも気を付けてください。
2017年10月2日に日本でレビュー済み
久しぶりに寺田寅彦を読みたくなり、本書を手に取りました。
大変素晴らしい!
物事をよく考えること、自然に対して謙虚であること、本質を見抜くこと、
多くのことを教えてくれる一冊です。
大変素晴らしい!
物事をよく考えること、自然に対して謙虚であること、本質を見抜くこと、
多くのことを教えてくれる一冊です。