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雲なす証言 (創元推理文庫) 文庫 – 1994/4/23
ドロシー・L. セイヤーズ
(著),
浅羽 莢子
(翻訳)
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ピーター・ウィムジイ卿の兄ジェラルドが殺人容疑で逮捕された。しかも、被害者は妹メアリの婚約者だという。お家の大事にピーター卿は悲劇の舞台へと駆けつけたが、待っていたのは、家族の証言すら信じることができない雲を掴むような事件の状況だった……! 兄の無実を証明すべく東奔西走するピーター卿の名推理と、思いがけない冒険の数々。活気に満ちた物語が展開する第二長編。
- 本の長さ389ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日1994/4/23
- 寸法14.9 x 10.5 x 1.6 cm
- ISBN-104488183034
- ISBN-13978-4488183035
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登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (1994/4/23)
- 発売日 : 1994/4/23
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 389ページ
- ISBN-10 : 4488183034
- ISBN-13 : 978-4488183035
- 寸法 : 14.9 x 10.5 x 1.6 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 51,359位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 232位創元推理文庫
- - 285位英米文学研究
- - 292位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
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2019年4月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ピーター・ウィムジイ卿シリーズの二作目です。ミステリーとしての謎解きはもちろんですが、交わされる会話の楽しさは格別です。まだピーター卿に出会っていない人には、第一作の「誰の死体?」から順に楽しんでいって欲しいです。
2005年9月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ピーター卿の登場する長編第2作目。
前作の事件を解決したピーター卿は旅行に出かけます、しかしパリで彼が眼にしたのは兄のジェラルドが殺人容疑で逮捕されたというニュースでした。ピーターはその容疑を晴らすために捜査を開始するというお話です。
本作品ではトリック云々よりも、貴族院の議員を裁判するために右往左往している様子がコミカルに描かれたり冒険色がかなり強くなったりしていて、頭を使って考えるよりも読んでいて楽しめるような作品にしようという意図が感じ取れます。
その分事件自体には物足りなさを感じないわけではありませんが、レギュラーの登場人物が色々な表情を見せているので彼らに対して共感を深めるのに役立つでしょう。
ラストの場面もこの作品らしくまとまっていて、私は気に入っています。
前作の事件を解決したピーター卿は旅行に出かけます、しかしパリで彼が眼にしたのは兄のジェラルドが殺人容疑で逮捕されたというニュースでした。ピーターはその容疑を晴らすために捜査を開始するというお話です。
本作品ではトリック云々よりも、貴族院の議員を裁判するために右往左往している様子がコミカルに描かれたり冒険色がかなり強くなったりしていて、頭を使って考えるよりも読んでいて楽しめるような作品にしようという意図が感じ取れます。
その分事件自体には物足りなさを感じないわけではありませんが、レギュラーの登場人物が色々な表情を見せているので彼らに対して共感を深めるのに役立つでしょう。
ラストの場面もこの作品らしくまとまっていて、私は気に入っています。
2002年5月24日に日本でレビュー済み
ピーター・ウィムジイ卿の第1長編、「誰の死体?」のプロットにちょっと気味悪さを感じた人も、この第2長編「Clouds Of Witness」を読めば、セイヤーズの語り口のとりこになるかもしれない。「誰の死体?」とは全然違ったタイプの物語となっている。何しろ今回は、事件の当事者が、ピーター卿の頑固な実の兄ジェラルド公爵、その妹で独立心旺盛な立派な女性レディ・メアリ、彼女の婚約者という「身内」なのだから!
ピーター卿は、パーカー警部と忠実な従僕バンターと共に、殺人の告発を受けた兄ジェラルドの無実を証明すべく、奔走する。自らの身に及ぶ危険を顧みず、事件の真相究明に全力を尽くす、限りなく快活なピーター卿を読めば、きっと彼の大ファンになってしまうだろう。
ピーター卿とバンターのどこか心温まるやりとりや、パーカーとレディ・メアリの心の交流などを含め、推理小説としてだけでなく、1つの恋愛がらみの物語として、1度手に取ったら手放せないほどおもしろい。
ピーター卿は、パーカー警部と忠実な従僕バンターと共に、殺人の告発を受けた兄ジェラルドの無実を証明すべく、奔走する。自らの身に及ぶ危険を顧みず、事件の真相究明に全力を尽くす、限りなく快活なピーター卿を読めば、きっと彼の大ファンになってしまうだろう。
ピーター卿とバンターのどこか心温まるやりとりや、パーカーとレディ・メアリの心の交流などを含め、推理小説としてだけでなく、1つの恋愛がらみの物語として、1度手に取ったら手放せないほどおもしろい。
2015年9月18日に日本でレビュー済み
ウィムジーの兄が殺人で疑われ・・・というお話。
冒頭からいきなり話に引き込まれる展開で、そこから巻措く能わずの進行をする推理小説。スラスラ読めてページを繰る手が速くなる、ウィムジー卿とその仲間の推理と冒険に付き合わされる作品でした。
キャラクターも主人公のウィムジーを始め、その仲間や謎めいた被害者とその関係者の肖像がよく描かれており、感心させられます。この活き活きしたキャラクターの魅力もこの小説の魅力に貢献しているように思えました。
欠点を挙げるとすると、プロットが結構複雑に編まれているので精読を要する所や、著者のペダントリーでしょうが、英語以外の言語が多数使われていてそれが翻訳でも逐一フリガナで振ってあるのは親切に思えますが、若干読みにくく思える所でしょうか。
解説によると、著者のセイヤーズはユーモアのある闊達な人だったということで、今まで未訳の時に流布されていた難解で韜晦というイメージからは必ずしもあたっていなかったという、セイヤーズのイメージを刷新する論評になっていて、為になりました。作品も一作目からの飛躍を感じさせて読み応えがありました。
クリスティーと同じくらいプレゼンスのあるというのが納得できる第二作。機会があったら是非。
冒頭からいきなり話に引き込まれる展開で、そこから巻措く能わずの進行をする推理小説。スラスラ読めてページを繰る手が速くなる、ウィムジー卿とその仲間の推理と冒険に付き合わされる作品でした。
キャラクターも主人公のウィムジーを始め、その仲間や謎めいた被害者とその関係者の肖像がよく描かれており、感心させられます。この活き活きしたキャラクターの魅力もこの小説の魅力に貢献しているように思えました。
欠点を挙げるとすると、プロットが結構複雑に編まれているので精読を要する所や、著者のペダントリーでしょうが、英語以外の言語が多数使われていてそれが翻訳でも逐一フリガナで振ってあるのは親切に思えますが、若干読みにくく思える所でしょうか。
解説によると、著者のセイヤーズはユーモアのある闊達な人だったということで、今まで未訳の時に流布されていた難解で韜晦というイメージからは必ずしもあたっていなかったという、セイヤーズのイメージを刷新する論評になっていて、為になりました。作品も一作目からの飛躍を感じさせて読み応えがありました。
クリスティーと同じくらいプレゼンスのあるというのが納得できる第二作。機会があったら是非。
2012年3月14日に日本でレビュー済み
ミステリーとして読むよりは、戦前の英国貴族の風俗、暮らし、英国文化を楽しむ本として読んだら☆5かもしれない。推理小説としては、果たしてどうかといえは、少々満足のいかない出来かもしれない。
私はセイヤーズにはまってしまい、全部読んでしまったが、私を含めたセイヤーズ好きにとってはとっても面白い思うが、そうした読者ばかりとは思えないので、ご注意を。
私はセイヤーズにはまってしまい、全部読んでしまったが、私を含めたセイヤーズ好きにとってはとっても面白い思うが、そうした読者ばかりとは思えないので、ご注意を。