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ヘルシンキ 生活の練習 (単行本) 単行本(ソフトカバー) – 2021/11/16
購入オプションとあわせ買い
私も、この本を片手に戦える――上間陽子さん(教育学者)
今読んでいる本に出てくる、フィンランドの保育園の話が面白い。「思いやりや根気や好奇心や感受性」などを徹底的に「練習」できる「技術」と考える。また「友達だから一緒に遊べるのではなくて、一緒に遊ぶ人を(そのとき、その場で)友達と呼ぶ」。個人の性格や性質と考えられがちなものを、社会を生き抜くためのスキルと割り切るドライな発想。「これらのスキルはすべて、一歳から死ぬまで練習できることですよ」という保育園の先生の言葉。うちでいえば、今おチビは叩かないで感情表現する技術を、そして私自身は、母親として冷静に対応する技術の練習中なのだ。と思うと、少し気が楽になる。――もしこぴさん(読者)
日本で生きる若い女性として、勇気をもらった本でした。自分の裏には親、祖父母、さらに上の先祖の思いや努力があったこと、それを忘れてはいけないことを凄く実感させられて涙が止まりませんでした。また、社会学を専攻しているため、女性文系研究者としての生き方としてロールモデルが出来ました。――なっちゃんさん(読者)
子育て中の母親として、目から鱗が落ちました。自分では体験できないフィンランドの子育てからたくさんのヒントを貰えました。言うことを聞いてくれない我が子には、まだ技術が足りないのね、と客観的に思えるようになりました。――かおりさん(読者)
フィンランド(に限らず、北欧)は理想郷のように描かれるときがある。かと思うと、そんなことはないのだ、これがフィンランド(と北欧)の真実だ、と悪い情報を流す言説を見ることもある。
でもたぶん、それはどちらも正確ではない。フィンランドは理想郷でもないし、とんでもなくひどいところでもない。単に違うだけだ。その違いに驚くたびに、私は、自分たちが抱いている思い込みに気がつく。それに気がつくのが、今のところは楽しい。
(「4 技術の問題――保育園での教育・その2」より)
【目次】
はじめに
1 未知の旅へ――ヘルシンキ到着
2 VIP待遇――非常事態宣言下の生活と保育園
コラム1 ヘルシンキ市の公共交通機関と子ども車両
3 畑の真ん中――保育園での教育・その1
4 技術の問題――保育園での教育・その2
5 母親をする――子育て支援と母性
コラム2 社会とクラブと習い事
6 「いい学校」――小学校の入学手続き
7 チャイコフスキーと博物館――日本とフィンランドの戦争認識
コラム3 マイナンバーと国家への信頼
8 ロシア人――移民・移住とフィンランド
コラム4 小学校入学
おわりに
注
装丁・装画・本文設計 寄藤文平+古屋郁美(文平銀座)
- 本の長さ288ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2021/11/16
- 寸法13.2 x 2.1 x 18.8 cm
- ISBN-104480815627
- ISBN-13978-4480815620
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出版社より

二人の子どもと海を渡った社会学者による現地レポート。

フィンランドで出会った人に教わったこと。


それから一カ月して、私はまたリータに、一時間くらい相談に乗ってもらった。話題は「私が子どもに怒りすぎる」ことだ。どう考えても、親が三歳や七歳の子どもに激昂するなんてヤバい。でも怒り出したら止められないし、わりとしょっちゅう腹の立つことが起こる。どうしたらいいんでしょう。
リータの答えは、私が想像していたものとは少し違った。
まず言われたのは、「母親は人間でいられるし、人間であるべきです Mothers can be,and should be, humans! 」ということだった。
次に、怒るのはOK 。むしろ怒り方によっては子どもへの教育につながる。なぜなら、怒りや悲しみを表現することによって、子どもに「あなたがこういうことをしたり言ったりしたら、相手は怒ったり悲しんだりする」と教えることになるから 。それに今のあなたはどう考えてもruuhkavuodet peak years 人生の繁忙期なのと、怒るときは困っているときであることを考えると、何かと腹が立つのはおかしいことではない。
そもそも怒ること自体に問題はない。怒り自体には破壊的な要素はない、それが虐待的な言葉や行動に結びつかなければいい。感情それ自体はいいも悪いもない、ただあるのだから、と。そして「あなたがどんなときにも母親として我慢しなければならないと思ったり行動したりしたら、あなたの子どもたちに『母親というのは何があっても我慢しなければならない存在だ』と教育してしまうことになります」 とも言われた。いや。まあ実際そんなに我慢していない気がするのだけれども。
(中略)
親が不安定だと子どもも不安に感じるに違いないから、私はいつだって強くてどっしりして、ユキとクマにとって頼れる母ちゃんでありたい。でも、私は全然そうなっていない。私が安定するためには、私自身の人格を陶冶したり、モッチンといい関係を維持したりするだけでなく、時間とお金の余裕と、私が困ったり苦しんだり眠れなくなったりするときに助けてくれる人や仕組みが必要だ。
リータは最近、私に教えてくれた。私がコントロールすべきなのは、子どもたちではなく自分自身だと。子どもの面倒を見るということは、子どもの世界に私が入ることではなく、子どもが子どもの世界を楽しむのをただ見守ることだと。私が大人になればなるほど、私は子どもにとって安全な大人になる。そして、そういう安全な大人を子どものまわりに増やすことで、子どもたちは頼る具体的な相手を見つけられる。だから、ソサエティ(この場合は人間集団と社会福祉制度が大事なのだろう。
ユキが小さかったとき、私はあの保育園でユキを見てもらえてよかったと思う。私が眠れなくなったとき、健康診断と電話相談と育児相談を無料で受けられてよかったと思う(なお、健康診断の結果を見たかかりつけ医は「数値が良すぎる」と笑い、「で、このパーフェクトヘルシーなあなたは、私に何をしてほしいというんですか」と言った。あれは北欧ジョークだったのかも知れない)。だから私は、ユキとクマに、世の中の人はだいたい頼りになる、向こうから寄ってくる人は怪しいけど自分から助けを求めたらだいたい誰かが助けてくれる。いざとなったら世の中の仕組みに頼りなさい、と教えたい。
誰かにずっと助けてもらわなければ、私は――もしかしたら、少なからぬ人々が――あっという間に毒親になってしまう。子どもと、その子どもを主に育てる人の他に、どれだけ多くの人が関われるかによって、きっと子育ての内容は変わる。
(第5章 「母親をする――子育て支援と母性」より)
商品の説明
著者について
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2021/11/16)
- 発売日 : 2021/11/16
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 288ページ
- ISBN-10 : 4480815627
- ISBN-13 : 978-4480815620
- 寸法 : 13.2 x 2.1 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 19,827位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 43位日本文学(日記・書簡)
- - 305位紀行文・旅行記
- カスタマーレビュー:
著者について

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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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タイトルが少々硬いが、フィンランドへの移住物語でもあり、在日韓国人としての筆者のアイデンティティーを探す話でもあり、フィンランドにおける幼児教育の制度の解説でもある本。
海外生活に興味がある人、フィンランドの教育に興味がある人、外国人のアイデンティティーに関し興味がある人すべてにおすすめできる。
適当な感想本ではなく、きちんとした調査・出典のある素晴らしい本だった。
大変おすすめ
ついでに、著者が面白く書いた読者がクスッとなる要素みたいな部分が全然私には合わなくて笑わなかったー… 本当に雪景色。
日本で感じる息苦しさの原因、育児や子どもという小さい人間そのものの社会の捉え方の違い、移民という立場で子を育てながら生きていくという事… についての、著者が冷静に俯瞰して見た際のヒントが散りばめられている。
私は何度も子育てのために海外移住を考えたことがあるが、それが単純な解ではないことを本書は良く教えてくれる。現実を。
しかし飛び込んでみれば得られるものもきちんとあり、それら全てを受け入れ、考え、子の将来を慮る、それこそが人生であり子育てなのではないかと。
押し付けがましさや、安易なわかりやすさが無いのに引き換え、地に足のついた考えにつなげてくれる、良い本ですよ。
そのためフィンランドに対するツッコミが小気味よくて面白い。
幸福度ランキング世界一のカラクリ、の解説は為になる視点。
帯から想像しいてたほどジェンダー要素は多くなかった。
ただ気になったのが、著者の子ども達に対する描写。
これは私の心がネジ曲がってるからそう見えるのかもしれないが、特に上の女の子などは小学校入るか入らないかの年齢なのに不自然なほど聡明すぎるのだ。
著者にその意図があるのかはわからないが、自分の子たち達はこんなに優秀ですよという自慢にもなっている。
だが率直に言ってほんまかいな、である。
ここで感じる違和感は「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」に出てるくる「息子」に対する物と同様なものだが、 そっちはティーンエイジャーなのでまだしも、である
未就学の子どもが平和やアイデンティティーや従軍慰安婦に関して素朴だか深い問題意識をもっていたり、ウィットに富んだことを言ったりして社会学者である著者を驚かせる。
その部分は私を含む大衆向けのフィクションであると割り切って読み進む必要があった。
だが個人的には不要だったかな、と思う。
北欧エッセイみたいなムードですが、人生の実用書です。
そして、「何歳になっても成長できる」とも書かれてありました。(もちろん、その理由も背景も納得です)
大人にとって、そんなうれしい諭しはほかになくないですか?笑
私は実際にうれしくて、笑ってしまいました。笑
ほんとにおすすめです!
私たちは絆や共感だけで問題が解決しないことに薄々気付いているはず。
そんな世の中で、生活に必要なスキルを練習して獲得すれば少し楽に生きられる、そう感じられる本。
本書で紹介されるフィンランド流の考え方に救われる日本人は多いはずだ。
著者は子供がいるので教育に関連する話が多いが、別に子供がいようがいまいが関係なく、「ヘルシンキ 生活の練習」の考え方は(例えば)東京の生活の練習にも応用可能。
その中で制度の問題、システムの問題があると思うならば、みんなで社会を変えていきたい。
「適切な服装をすれば、天気が悪いなどということはない」
考えたこともなかったけど、言われてみればそうかもね。
この本は女とか母親とかを超えて、私たちが社会で生きる1人の人間として「何を幸福と捉え何が不幸だと感じているのか」、その根底に対して大きな問いを投げかけてくる。
私にとっての「苦しさ」は一体どこからくるのものだろうかということは、これからじっくり考えたい。
著者は文化相対主義のように相対化するのが、読んでいて辛かった。
下層民でも公がフォローするところは、日本も見習うべきところだろう。(好意的なレビューが多いのは、中流以上の人は、そこをメリットとは捉えないのだろう。)
世界一、の本の方が、そういう人権への配慮があった。