1.内容
本書の著者プロフィール(カバーにある)によると、著者は「高知大学卒業後、78年、労働省(略)入省」とのこと。本書p.176「私だけがキャリア」から、著者は現在の国家公務員総合職、いわゆるキャリア官僚だったが、そんな著者が体験した公務員の仕事を記した本である。
2.評価
(1)タイトルで「キャリア官僚」とし、1.でもそれを強調しているのは、公務員にはいろいろな職種があり、地方公務員だったり、国家公務員の一般職だったりとは違うことの強調のためである。昨今、キャリア官僚、すなわち国家公務員総合職試験の志願者が減少していると聞いているが、本書を読めば、現在の厚生労働省の分野とはいえ、キャリア官僚がどういう仕事をしているのかがイメージできると思う。一方、国家公務員総合職以外の職種については少々ズレると思われる。
(2)第1章では、公務員が何たるかを理解する内容だと思った。「公務員はニーズの翻訳家」(p.28)であり、NPO等や学者、企業との役割分担も記されて(pp.30~32)、公務員を目指すまでではない人でも関心が持てる。
(3)キャリア官僚の経験から見た政治家との折衝の様子もふんだんにある。第2章p.95~の「間近で見た政治家の姿」が印象深かった。
(4)「バッシングからは何も生まれない」(p.212~)と「失敗から学ぶ」(p.214~)は、賛成できない読者がいて不思議はない。レビュアーは、畑村洋一郎さんの提唱する「失敗学」をイメージしたが、(たんに非難されたくないだけだろ)と思う人がいても不思議はない。
(5)以上とりとめもなく書いたが、評価としては、(1)~(3)は星5つ、(4)は昨今の情勢((1)で書いたような)をより重視するので星を減らさない。従って星5つとする。
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公務員という仕事 (ちくまプリマー新書) 新書 – 2020/7/7
村木 厚子
(著)
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購入オプションとあわせ買い
時に不祥事やミスなどから批判の対象になる公務員だが、地道に社会を支えつつ同時に変化を促す素晴らしい仕事だ。豊富な経験を元に、その醍醐味を伝える。
- 本の長さ230ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2020/7/7
- 寸法10.7 x 1.6 x 17.3 cm
- ISBN-104480683763
- ISBN-13978-4480683762
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商品の説明
出版社からのコメント
公務員という仕事
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2020/7/7)
- 発売日 : 2020/7/7
- 言語 : 日本語
- 新書 : 230ページ
- ISBN-10 : 4480683763
- ISBN-13 : 978-4480683762
- 寸法 : 10.7 x 1.6 x 17.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 5,682位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2020年10月25日に日本でレビュー済み
2009年に郵政不正事件の冤罪に巻き込まれ、その後、裁判で無罪を勝ち取り復職、最後は厚生労働次官まで務めた著者が書かれた本です。
郵政不正事件で有名になった村木厚子氏ですが、本書には事件についてはほとんど書かれてなくて、タイトルのとおり「公務員という仕事」について書かれています。
主に著者が労働省入省から退官されるまでの間に携わった男女共同参画や障がい者雇用関連の施策や法案づくりについて説明しながら、公務員の仕事とはどういうものかを記述しています。
村木氏は公務員の仕事を肯定的にとらえており、自分の公務員人生に静かで確かな自信と愛着を感じておられることが、この本を読むとよくわかります。
男女共同参画や障がい者雇用を、自分を含めた異なる世代の公務員がバトンを引き継ぎながら進めてきたことを書かれています。国民が求めていることを施策化し、それも最初から一気に完成できるものではなく、長年かけて少しずつより良い方向に持っていくさまは、読んでいて心打たれるものがあります。世の中は、公務員を含めて、人々の力で良い方向に変えていけるということが理解できて、前向きな気持ちになれます。
なお、この本は村木氏の体験を中心に記述した本ですので、「公務員」といっても国のキャリア官僚についての記述が中心です。施策を形作っていく企画的な仕事が中心ですので、キャリア以外の国家公務員や地方公務員の場合は、かなりこの本の記述とは実情が違うと思います。
それでも、村木氏の仕事や人生に向き合う姿勢はすばらしく、公務員以外の人が読んでも得るものが多い本と思います。
本書は、村木氏の人柄を反映して、読後感の良い本です。若い世代へのエールとでも言うべき良書であり、お薦めできる本と思います。
郵政不正事件で有名になった村木厚子氏ですが、本書には事件についてはほとんど書かれてなくて、タイトルのとおり「公務員という仕事」について書かれています。
主に著者が労働省入省から退官されるまでの間に携わった男女共同参画や障がい者雇用関連の施策や法案づくりについて説明しながら、公務員の仕事とはどういうものかを記述しています。
村木氏は公務員の仕事を肯定的にとらえており、自分の公務員人生に静かで確かな自信と愛着を感じておられることが、この本を読むとよくわかります。
男女共同参画や障がい者雇用を、自分を含めた異なる世代の公務員がバトンを引き継ぎながら進めてきたことを書かれています。国民が求めていることを施策化し、それも最初から一気に完成できるものではなく、長年かけて少しずつより良い方向に持っていくさまは、読んでいて心打たれるものがあります。世の中は、公務員を含めて、人々の力で良い方向に変えていけるということが理解できて、前向きな気持ちになれます。
なお、この本は村木氏の体験を中心に記述した本ですので、「公務員」といっても国のキャリア官僚についての記述が中心です。施策を形作っていく企画的な仕事が中心ですので、キャリア以外の国家公務員や地方公務員の場合は、かなりこの本の記述とは実情が違うと思います。
それでも、村木氏の仕事や人生に向き合う姿勢はすばらしく、公務員以外の人が読んでも得るものが多い本と思います。
本書は、村木氏の人柄を反映して、読後感の良い本です。若い世代へのエールとでも言うべき良書であり、お薦めできる本と思います。
2020年7月18日に日本でレビュー済み
元厚生労働事務次官の村木厚子さんが、公務員志望の学生や若い公務員に向けて書いた本。
村木さんが官僚時代に経験した仕事の数々を紹介しながら、公務員という仕事の重要性ややりがい、あるいは官僚組織の問題点などについて論じている。
そこには、村木さんが希望と意欲と誇りを持って国家公務員として働いてきた強い自負が滲み出ている。
もとより国民・住民のために働く公務員の仕事は、黒子、縁の下の力持ちというべき目立たない存在であるが、とても重要な、欠くべからざる仕事であることを強調している。
そして、公務員には、一所懸命に公務に専念するほかにも、いろいろな人達と触れ合ったり、学んだり、経験をしたり、家庭を大事にしたりして視野を広めて欲しいという強いメッセージが書かれている。
国であれ地方であれ、公務員の仕事は意義深いものがある。村木さんはそれを訴えたいのであろう。
本書は、これから益々先の見通せない未来に向かって活躍する公務員達への、力強い応援歌であり、まさに公務員を志す人や若手公務員に一読をお勧めしたい一冊である。
村木さんが官僚時代に経験した仕事の数々を紹介しながら、公務員という仕事の重要性ややりがい、あるいは官僚組織の問題点などについて論じている。
そこには、村木さんが希望と意欲と誇りを持って国家公務員として働いてきた強い自負が滲み出ている。
もとより国民・住民のために働く公務員の仕事は、黒子、縁の下の力持ちというべき目立たない存在であるが、とても重要な、欠くべからざる仕事であることを強調している。
そして、公務員には、一所懸命に公務に専念するほかにも、いろいろな人達と触れ合ったり、学んだり、経験をしたり、家庭を大事にしたりして視野を広めて欲しいという強いメッセージが書かれている。
国であれ地方であれ、公務員の仕事は意義深いものがある。村木さんはそれを訴えたいのであろう。
本書は、これから益々先の見通せない未来に向かって活躍する公務員達への、力強い応援歌であり、まさに公務員を志す人や若手公務員に一読をお勧めしたい一冊である。
2021年5月1日に日本でレビュー済み
生活困窮者自立支援法や、子ども子育て関連三法、男女雇用機会均等法などの成立や改正の舞台裏が興味深い。
著者ご自身、郵便不正事件で冤罪に巻き込まれ大変なご苦労をされたはずだが、公務に対する責任と矜持を書かれる姿勢には、居住まいを正させられる。
ただし、本書は厳しいばかりではない。どのように仲間と仕事をしていくかについて励まされる。
著者ご自身、郵便不正事件で冤罪に巻き込まれ大変なご苦労をされたはずだが、公務に対する責任と矜持を書かれる姿勢には、居住まいを正させられる。
ただし、本書は厳しいばかりではない。どのように仲間と仕事をしていくかについて励まされる。
2021年2月24日に日本でレビュー済み
自分もこれから地方公務員になるのだが、ものすごい感銘を受けた本。自分の人生の軸になる本に出会えた。
村木さんの人生を追体験しながら、公務員としての本質を学ぶことができた!
村木さんの人生を追体験しながら、公務員としての本質を学ぶことができた!
2020年7月10日に日本でレビュー済み
オリパラ開催の中止を望む人は7割以上だと聞きました。どちらでもいい、という人もちらほらいます。これ以上、都の税金を使うな、コロナ対策に回せ!おっしゃることはごもっともです。でもご存知ですか?オリパラの屋台骨を支えてくれたのは派手な広告会社のスタッフではありません。都や地方から派遣された「公務員」だったのです。数年に及ぶ激務をこなし、志半ばでオリパラを離れコロナ対策業務に移動になった方もいます。身体を壊された方もいます。きっと彼らはアスリートと同じように、「人の意識を変え、社会全体を変革する」と願い精一杯働いたのです。そんな「公務員」という裏方がオリパラ開催を夢見ていたということを忘れないで欲しいと思います。がんばれ「公務員」!!