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自発的隷従論 (ちくま学芸文庫) 文庫 – 2013/11/8

4.3 5つ星のうち4.3 134個の評価

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圧政は、支配される側の自発的な隷従によって永続する――
支配・被支配構造の本質を喝破した古典的名著。20世紀の代表的な関連論考を併録。

「もう隷従はしないと決意せよ。するとあなたがたは自由の身だ。敵を突き飛ばせとか、振り落とせと言いたいのではない。ただこれ以上支えずにおけばよい。そうすればそいつがいまに、土台を奪われた巨像のごとく、みずからの重みによって崩落し、破滅するのが見られるだろう。」(本文より)
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出版社より

圧政に自ら従う奴隷根性は 今も昔も変わらない 新聞 twitter 話題  今の日本の状況 他人事とは思えなくなる 権力構造 本質 暴いた 古典的名著 政権 批判
圧政 支配者(しばしばただ一人の者)自身のもつ力によってではなく、むしろ支配に自ら服する者たちの加担によって支えられると論じた点にある 政権 政治 批判

商品の説明

出版社からのコメント

いつの世にも圧政がはびこり、人々が隷従に甘んじているのはなぜか――
16世紀フランスの若き俊秀による稀有の考察は、支配・被支配の社会関係にひそむ
本質的構造を容赦なく喝破して世を震撼させた。
圧政は、支配者のおこぼれに与るとりまき連中が支え、民衆の自発的な隷従によって
完成する、という鮮やかな分析は、近・現代の思想にも大きな影響を与えている。
シモーヌ・ヴェイユが本作と重ねて20 世紀の全体主義について論じた小論と、政治人
類学者ピエール・クラストルが本作をベースに「国家に抗する社会」としての未開
社会を分析した論考を併録する。
解説: 西谷 修

著者について

エティエンヌ・ド・ラ・ボエシ
1530‐63年。フランスの小都サルラ生まれ。オルレアン大学で法学とともに人文学への造詣を深める。54年にボルドー高等法院に評定官として着任、のちに同僚となるモンテーニュと友情を結ぶ。相次ぐ宗教争乱に対して事態収拾に奔走したが、63年病に倒れモンテーニュに看取られながら死去。『自発的隷従論』は16歳か18歳のときに書き上げたとされる。
西谷 修(にしたに・おさむ)
東京外国語大学教授。著書に『世界史の臨界』『不死のワンダーランド』『戦争論』『理性の探究』などが、訳書にブランショ『明かしえぬ共同体』、レヴィナス『実存から実存者へ』などがある。

山上浩嗣(やまじょう・ひろつぐ)
大阪大学准教授。著書Pascal et la vie terrestre(『パスカルと地上の生』)などが、訳書に『ブローデル歴史集成』I~III(共訳)などがある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房 (2013/11/8)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2013/11/8
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 256ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4480094253
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4480094254
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.7 x 1 x 14.8 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 134個の評価

著者について

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山上 浩嗣
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上位レビュー、対象国: 日本

2023年7月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まるで現在の現状のようだった。およそ500年前の10代の若者の言葉に現状を聞かされるよう。自由を失う隷従をわざわざ為さないようにと。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年7月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者のボエシは、5世紀ほど前のフランス人。
その才を惜しまれつつわずか32才で世を去っている。友人はかのモンテーニュ。
本書はそのボエシが16~18才の時に(モンテーニュの弁。堀田善衛は23才
の時と主張している。本書ではあまり詳しく触れていない。)著した書。フラン
ス革命まで、まだ2世紀以上の前の時代に、このような著作を完成させたのかと
驚くほかはない。

 ボエシの論はすべて題名に集約される。
「これほど多くの人、村、町、そして国が、しばしばただひとりの圧制者
を堪え忍ぶ…その者の力は人々がみずから与えている力にほかならない」。
そして仕方なく服従しているのではなく、自ら「隷従」する状態をなげく。
「このただひとりの圧政者には…うち負かす必要もない…国民が隷従に合意しな
いかぎり、その者はみずから破滅する」のであるのに、隷従する者は自ら隷従す
る。むしろ隷従することを求めているからこそ、自由を失う。
「彼ら(隷従する者)はただ願うだけで自由を得ることができる」はずであるの
に。

 ボエシは圧政者を3つに分ける。
 1、民衆の選挙によって
 2、武力によって
 3、家系の相続によって
1は「臣民(国民)をまるで手なづけた猛牛のように」
2は「まるで自分の餌食のように」
3は「生来の奴隷のように」。国民を扱う。

 しかしこの3つの別はさほど重要ではない。なぜなら「民衆は、隷従するやい
なや、自由をあまりに突然に…忘却してしまうので…それを取りもどすことなど
できなくなってしまう…あたかも自由であるかのように、あまりにも自発的に隷
従するので…自由を失ったのではなく、隷従状態を勝ち得たのだと…さえ言いた
くなる」のだから。

「人はまず最初に、力によって強制されたり、打ち負かされたりして隷従する…
のちの現れる人々は、悔いもなく隷従するし、先人たちが強制されてなしたこと
を、進んで行うようになる」。
これはボエシの言う「習慣」がキーワードとなる。「習慣というものは…隷従を
教えるについては、ほかのどんなことよりも大きな力をおよぼしている」。
そして習慣はなによりも、「隷従の毒を飲みこんでも、それをまったく感じなく
なるようにしつける」。

 長い長い間隷従してきた人々は、過去そうであったという理由でもって、隷従
する生活が当然と考えられ、そして自らをその状態におく。その原因は「習慣」
であると、ボエシは主張する。あるいは饗応され、称号を与えられ、宗教心を利
用されて、隷従する者はさらに未来の隷従をも自ら約している。
 この隷従を打ち破ることは、実に簡単である。「国民が隷従に合意しないかぎ
り、その者はみずから破滅するのだ…隷従をやめるだけで解決される」のだから。

 ボエシは古代ギリシア、ローマまでも遡り多くの文献を示しながら、繰り返し
て自説を補強する。
わずか70ページほどでしかない文章は実に迫力に満ちている。
訳注は50ページもある。訳者の解題はボエシの生涯について興味深い指摘をし
ている。ボエシはカトリックや君主制を支持したのだが、ボエシの複雑な思想を
提示してくれる。

 本稿の他に、シモーヌ・ヴェイユの「服従と自由についての考察」、ピエ
ール・クラストルの「自由、災難、名づけえぬ存在」が収載されている。

 ヴェイユはスペイン人民戦線にも参加し、フランスの再生を命をかけて求めた
思想家。かなりの著作が邦訳されている。収載されている論考では、1936年
から1938年の、ソ連・スターリンによる「大粛正」=「モスクワ裁判」につ
いても言及している。

 ヴェイユは、社会主義政権ではついには、「人びとが街頭から日常の生活に却
ってゆくとともに秩序が戻ってきて、再び散開した人びとの分断と無力化が始ま
る」、そのありさまを分析している。
「たったひとりの男が一世代の人々全体を血まみれにする」とスターリンを批判
する。そしてその時であっても、「多数者が一者に対して、その者に命令されれ
ば死ぬことも受け入れるまで服従をつらぬく」そのあり方を説明する。

 ヴェイユはこのような、多数者が少数者に従うあり方を、「民衆は、多数であ
るにもかかわらず従うのではなく、多数であるがゆえに従う」。それは「命ずる
者は…少数であることによって、ひとつのまとまりを形成…従う者は…多数であ
ることによって、個々別々のまとまりにとどまる」。
不条理にもある程度少数であることによって少数者はまとまり、多数者にまとま
ることができない。
 服従する者は、たまたま従うのではなく、「本性」によって従う。キリストも
しかりとヴェイユは続ける。

 革命について。
「歴史的に革命は不可避であるとの神話もまた…(秩序破壊的)」。また「思考は、
一方で革命を刺激するものとして糾弾され、他方で革命を邪魔するものとして非
難される」。
 すぐには理解し難いものだったが、革命は成就したとみなされる時から「秩序」
として機能し、その秩序の破壊は秩序の破壊であるが故に、抑圧される。

 そして「社会秩序というものは…本質的に悪であ」るとは、その社会体制(資
本主義であろうと社会主義であろうと)の変革を求める事であり、悪と見なされ
ることであろうか。若干意味の通じにくい箇所もあり、これあヴェイユの他の著
作に当たるしかないであろう。

 まとめ。
 本書が目にとまったのは、以前に居安正(敬称略)の「エリート理論の形成と
展開」を読み、エリートに従属する者の心理を理解する一助とするためだった。
エリート理論では(パレートが代表となろうが)、支配される側の分析は比較的
に少なく、支配者層のエリート層の分析が主であった。そのために本書を選んだ。

 現在でも、独裁的国家の指導者にさほどの抵抗も示さずに、唯々諾々と従って
いる国家は(日本も含めて)多いと思う。その国民の心理を解剖することなく、
その状態(独裁)を批判することは現実的意味が薄いだろう。
 自由を選ぶのではなく、あえて圧政と隷従とを選ぶ、その分析についてかなり
参考になった。

 三編の論考、西谷修の付論と解説が収載されている。
 さほどの分量もなく、ゆっくり読めばいいかと思った。
 繰り返すが、「エリート理論」の裏側の論考を読んで正解だった。
 併読をおすすめする。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年6月5日に日本でレビュー済み
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次々と言葉の意味が変えられ何を言ってるのか解らない現代だからこそ、その根本にある問題を書き出してるこの本は良書であると思います。
問題点は古い本の訳なので頻繁に注釈を読まないと首を傾げる事になる事でしょうか
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年10月27日に日本でレビュー済み
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読めばおおむね首肯する内容ですが、本書の監修者解説のように現代の具体的な事例にそっくり当てはめてしまうと、ちょっと待てよとなります。
この本は、占い師の鑑定のようなもので、どのような状況にでも当てはまるようにみえる書き方がされています。そこに、「この本は自分の考え方を形にしたものだ!」と慌てて乗っかってしまうのは早計です。
一見正しく見えるものこそよく吟味する必要があるでしょう。
23人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年6月19日に日本でレビュー済み
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ボエシは16世紀中葉に生きたフランスの裁判官・人文主義者です。

この人が約500年後の今の日本の政治状況を、すなわち「数人の茶坊主が己の利益のために裸の王様を祭り上げる」様を、これほど見事に活写していたとは。

驚嘆に値します。
42人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年8月3日に日本でレビュー済み
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ラ・シボエシは1500年前を生きた人です。それを2020年を生きている私が読んだこと事態が奇跡です。
「権力に薪をくべる」のを止める。
自分の為にならない事をしないだけ。それで良い。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年3月5日に日本でレビュー済み
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ボエシの書いた『自発的隷従論』と訳者解題を挟んで付論が2つ『服従と自由についての省察』シモーヌ・ヴェイユ、『自由、災難、名づけえぬ存在』ピエール・クラストル、最後に監修者である西谷修による解説から成る。
本論は読み物としてそれほど面白いものではなかった。そもそも著者のラ・ボエシは500年前の人物なので、その人物が典拠するものとなれば当然より以前の書物からとなる。それはまあ仕方のない事だと思いながら読み進めたが、冒頭のホメロスから始まりプラトンやクセノポン、挙句は名前すら聞いたことのない様な史家や作家から博覧強記をもってどんどん話が続く。本論80ページに対して訳注50ページは伊達ではない。とはいえボエシの主張は非常にシンプルであるように思うし、同意できるものである。読み継がれた古典に共通する演繹的な説得力がこの論には確かにあるようなのである。

圧政者のまわりにいるのは、こびへつらい、気を引こうとする連中である。この者たちは、圧政者の言いつけを守るばかりでなく、彼の望む通りにものを考えなければならないし、さらには、彼を満足させるために、その意向をあらかじめくみとらなければならない。連中は、圧政者に服従するだけでは十分ではなく、彼に気に入られなければならない。彼の命に従って働くために、自分の意志を捨て、自分をいじめ、自分を殺さなければならない。彼の快楽を自分の快楽とし、彼の好みのために自分の好みを犠牲にし、自分の性質をむりやり変え、自分の本性を捨て去らねばならない。彼のことば、声、合図、視線にたえず注意を払い、望みを忖度し、考えを知るために、自分の目、足、手をいつでも動かせるように整えておかねばならない。 『自発的隷従論』70-71P

服従する者、つまり他者の言葉によって自分の行動を決めたり、悲しみや喜びを感じたりするものが、自分は劣っていると感じてしまうのは、たまたまではなくて本性によるのである。そして、階層においてこれと大局にある者は自分が優れていると感じるものだが、この二つの幻想はたがいに補強しあう。 『服従と自由についての省察』185P

一人の支配者は独力でその支配を維持しているのではない。一者のまわりには何人かの追従者がおり、かれらは支配者に気に入られることで圧政に与り、その体制のなかで地位を確保しながら圧政のおこぼれでみずからの利益を得ている。そのためにかれらはすすんで圧政を支える。かれらの下にはまたそれぞれ何人かの隷従者がいて同じように振る舞い、さらにその下にはまた何人かの・・・、という具合に、自ら進んで隷従することで圧政から利益を得る者たちの末広がりに拡大する連鎖がある。その連鎖が、脆弱なはずの一者の支配を支えて不動の耐性を作り出している。そう見てとって、圧政を支えるその鎖の一つひとつのあり様をラ・ボエシは「自発的隷従」と呼ぶのである。 『不易の書「自発的隷従論」について』 231P

圧政者にこびへつらう者たちの事をボエシは「小圧政者の哀れな生きざま」という項で痛烈に批判している。自分自身がそれを担う隷従者の一人、あるいは小圧政者である事を否定できる人はあまり多くはないだろう。会社組織に属している者なら心当たりの一つや二つはあるだろうし、日本社会ともなれば世襲議員の蔓延る国会がそれを証明している。現状の選挙は国民の隷従意志の確認行為に他ならない。
この手の本を読むたびに思うのは、仮にこの指摘が正しいとして、それを会社の上司に啓蒙した場合、なにか変化は起きるのだろうかという点である。恐らくは何も変わらないばかりか、より一層の隷従を求められるだろう。末広がりのこの構造の頂きがどこにあるのかがまず不明確である。会社ならCEOだと言えるかもしれないが、そのCEOは更なる社会上部構造の末端に過ぎない。その先は形而上学的なものに代弁してもらう必要がありそうだ。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2020年9月10日に日本でレビュー済み
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16世紀半ば、33才で夭折したフランスの人文学者で法官のエチエンヌ•ド•ラ•ボエシの「自発的隷従論」は史上最長の政権と言われながら、経済、社会、外交面でさしたる実績もない宰相のもとで、停滞と混迷に甘んじた国民にとって必読の警世の書である。ギリシャ、ろローマ古典に関する該博な知識をもって、独裁君主や政治体制成立のメカニズムと、愚昧かつ横暴な君主や独裁者の下で無気力、無反背のままに安易な暮らしを求める民衆の心理が極めて明瞭に描かれている。森友、加計、桜の会、と政治の私物化や綱紀の紊乱が目立った一党独裁の長期政権下、改めて注目されるべき好著である。
23人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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