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教育格差 (ちくま新書) 新書 – 2019/7/5

4.2 5つ星のうち4.2 411個の評価

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日本の教育の実態を俯瞰的に捉え直した数少ない正攻法の力作である。
読後感は重いが説得力は半端ではない。
教育に興味のある人にぜひとも一読してもらいたい一冊だ。
――出口治明さん (立命館アジア太平洋大学(APU)学長)


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

○2020年新書大賞 第3位○

就学前、小学校、中学校、高校、国際比較…
データで「緩やかな身分社会・日本」の実態を克明に描き出す!


◆小学校入学時にすでに学力格差が存在!

◆公立の中学校同士でも大きな「環境」格差がある!?

◆親が大卒/非大卒で、就学前~高校まで格差が存在。

出身家庭と地域という本人にはどうしようもない初期条件によって子供の最終学歴は異なり、
それは収入・職業・健康など様々な格差の基盤となる。
つまり日本は、「生まれ」で人生の選択肢・可能性が大きく制限される「緩やかな身分社会」なのだ。
本書は、戦後から現在までの動向、就学前~高校までの各教育段階、国際比較と、
教育格差の実態を圧倒的なデータ量で検証。
その上で、すべての人が自分の可能性を活かせる社会をつくるために、採るべき現実的な対策を提案する。

〔目次〕
第1章 終わらない教育格差
第2章 幼児教育――目に見えにくい格差のはじまり
第3章 小学校――不十分な格差縮小機能
第4章 中学校――「選抜」前夜の教育格差
第5章 高校――間接的に「生まれ」で選別する制度
第6章 凡庸な教育格差社会――国際比較で浮かび上がる日本の特徴
第7章 わたしたちはどのような社会を生きたいのか

朝日新聞:出口治明さん評 (2019.9.7)
日経新聞:小塩隆士さん評 (2019.9.14)
毎日新聞:大竹文雄さん評(2019.12.8「2019年この3冊」)で大絶賛!!

ほか、『週刊東洋経済』2019年11月16日号、『文學界』2019年1月号、『サイゾー』2020年1月号
『都市問題』2019年12月号、『内外教育』2019年11月15日合併号、『週刊教育資料』1546号などで紹介!
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出版社より

オンライン授業 家庭学習 塾通い 教育環境 コロナ禍 根本問題 身分社会 重版 教育社会学者 5万部

日本の教育についての4つの質問にあなたは答えられますか?

学歴 習い事 教育サービス 公立 学力格差 蔵書数 アメリカ フィンランド 日本
日本の教育の実態を 俯瞰的に捉え直した 数少ない正攻法の力作である。 読後感は重いが 説得力は 半端ではない。教育に興味のある人にぜひとも 一読してもらいたい一冊だ。出口治明さん激賞!

人には無限の可能性がある。

私はそう信じているし、一人ひとりが限りある時間の中で、どんな「生まれ」であってもあらゆる選択肢を現実的に検討できる機会があればよいと思う。なぜ、そのように考えるのか。それは、

この社会に、出身家庭と地域という本人にはどうしようもない初期条件(生まれ)によって教育機会の格差があるからだ。

この機会の多寡は、最終学歴に繋がり、それは収入・職業・健康など様々な格差の基盤となる。つまり、20代前半でほぼ確定する学歴で、その後の人生が大きく制約される現実が日本にはあるのだ。(「はじめに」より)

松岡 亮二

松岡亮二(まつおか・りょうじ)

早稲田大学准教授。ハワイ州立大学マノア校教育学部博士課程教育政策学専攻修了。博士(教育学)。東北大学大学院COEフェロー(研究員)、統計数理研究所特任研究員、早稲田大学助教を経て、同大学准教授。日本教育社会学会・国際活動奨励賞(2015年度)、早稲田大学ティーチングアワード(2015年度春学期、2018年秋学期)、東京大学社会科学研究所附属社会調査データアーカイブ研究センター優秀論文賞(2018年度)を受賞。著書『教育格差:階層・地域・学歴(ちくま新書)』は、1年間に刊行された1500点以上の新書の中から「新書大賞2020(中央公論新社)」で3位に選出された。

商品の説明

著者について

松岡亮二(まつおか・りょうじ)
ハワイ州立大学マノア校教育学部博士課程教育政策学専攻修了。博士(教育学)。
東北大学大学院COEフェロー(研究員)、統計数理研究所特任研究員、早稲田大学助教を経て、現在同大学准教授。
国内外の学術誌に20編の査読付き論文を発表。日本教育社会学会・国際活動奨励賞(2015年度)、
早稲田大学ティーチングアワード(2015年度春学期)、
東京大学社会科学研究所附属社会調査データアーカイブ研究センター優秀論文賞(2018年度)を受賞。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 筑摩書房 (2019/7/5)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2019/7/5
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 384ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4480072373
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4480072375
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.8 x 1.9 x 17.4 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 411個の評価

著者について

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松岡亮二
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これからの教育議論の「スタンダード」となるべき本
5 星
これからの教育議論の「スタンダード」となるべき本
中学校の教員をしています。知人に勧められて、読むことにしました。以下感想ですが、少しネタバレも含みます。 本書の著者、松岡亮二氏は、冒頭「人には無限の可能性がある」と信じている、と述べています。これは現場の教員である私にとっても共感できる言葉でした。実際に私自身それを信じて日々仕事をしています。 しかし著者は、現実にはその「可能性」を伸ばせるかどうかには格差が存在すると主張します。それが「教育格差」の問題です。もっとも教育格差の問題は、今の幼児教育や大学無償化の議論と相まって、さらに言えは「教育」が抱える重要な問題の一つとして教員である私もよく耳にしてきましたし、何となくは知っていました(知っているつもりでした)。おそらくこの本を手にする方の多くは何となくの「教育格差」のイメージは持っているだろうと思います。 本書は、その教育格差というテーマについて様々なデータ(経年比較、国際比較、地域比較等々……)を用いて、幼小中高の順で具体的に、多角的に、かつ慎重に検討していきます。その中には、自分自身のイメージ・認識と一致するものもあれば、自分自身が誤って認識していたものもありました。著者の言う「答え合わせ」です。著者自身本書で述べていますが、本書では教育格差の問題を過大にも過小にも捉えていません。教育格差を語るとなると、つい「現在の方が教育格差は拡大している」という風に捉えがち(あるいはそう捉えたがるの)ですが、決してそのようなことはせず、データに基づいて「分かること」「推測されること」「まだ分からないこと」を区別して丁寧に議論を進めていきます。「こんなに格差がある!大変な状況なんだ!変えなくては!」という感情に訴えかけるような恣意的なデータの用い方はしておらず、正確に現状を捉えようという著者の教育社会学者としての真摯さが感じられましたし、結果として信頼できる議論になっていました。 幼小中高それぞれの検討(第2章~第5章)、そして日本の教育格差の現状の検討(第6章)を経て、第7章で具体的な提案をしていきます。その際、「教育を建設的に議論するための4か条」を著者は示すのですが、これが目の前の仕事をこなすので手一杯な現場の私からすると本当に耳が痛かったです……しかし、確かにこの4か条から目を背けていては決して教育を良い方向には変えられない、下手をすると「予期せぬ結果」を生むことにすらなるのは間違いないと感じました。著者はこれまでの教育政策や議論を挙げて実際にそれらの「予期せぬ結果」の例を挙げています。ついつい教育について語るときに理念やイメージが先行し、著者の言葉を借りれば「キラキラした話題」として語りがちな私達は心に留めておく必要があると強く感じました。また、著者の2つの提案は学校現場も大きく関わるものであり、是非実現してほしい(微力ながら自分も協力したい)と思いました。 全体として本書は、これまでや現在の教育格差について丁寧な議論はされていることはもちろん、これからの教育のあり方について冷静に、正確に考える際の「スタンダード」をも示しています。同時に、本書のデータや議論の裏に散りばめられている著者自身の教育に対する「熱い思い」には頭が上がりませんでした(特にエピローグ参照)。忙しくて本書を手に取るのが難しかったり、読んでみても抵抗が強かったりする方もいるかもしれません。けれども「教育を通じて、子どもの無限の可能性を伸ばせる社会をつくる」という点で、著者と意見を共にする方であれば―――これは1人の教員である私の意見ではありますが―――是非どなたであっても本書は読んでおくべきだと強く感じました。
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上位レビュー、対象国: 日本

2023年8月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本は、綺麗で対応も迅速でした。満足しています。
2024年5月10日に日本でレビュー済み
慶應大学の学長が国立大の授業料を年150万円にするべきだと言っていたが、念頭にあるのは、東大だけだろう。
東大の学費が安すぎることが、早くから苛烈な受験戦争に大金をつぎ込んでも、ペイすることになるなら、その考えは一理あるかもしれない。
東京都の国立大学と京大と阪大のみ150万円にして、東北大、北大、九大の旧帝大以下の地方国立大は今の水準の授業料で、給付型奨学金はどちらも拡大する。

つまり東京出身で東京の大学に通うのと、アパートを借りて地方国立大に通うのと、金銭負担をあまり変わらないようにする。
特待生がそうであるように、給付型奨学金も偏差値の低い大学に行った方が、うけやすくなる。
そうすれば大学生が東京に集中するということもなくなり、家計が苦しくても大学に行きやすくなるのではないか。

少子化なので、私立大学がある程度淘汰されるのは仕方ない。
特に文系は時頭のいい学生が行かねば意味がない。(ロースクールが結局名門大学しか存続できなかったのを見ればわかる)
しかし、理系は努力によっては残れるのではないか。特に付属高校のある大学は、高校を実業高校化して、早くから囲いこむことができるのではないか。高校が実業高校化することで、生徒が受けるメリットは、大学進学が難しければ、すぐ就職できることである。

検討する価値はあると思う。(ちなみに公立大学の授業料は地元出身であれば、150万円にはしない)
2021年5月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
冒頭のチンパンジークイズはFACTFULLNESSのオマージュでニヤリとした。つまり、人はかなりの程度で誤った先入観を持つものである。これが大きなミスリードにつながり、合理的な判断ができなくなるという例を示しているにすぎない。正しく物事を理解する必要があることを述べており、尊大さとはむしろ対極である。

内容としては普段から感じていたことが、データにより可視化された格好である。私は比較的荒れた中学校(勉強ができるといじめられるような所)、そこから進学校に進学したので下剋上に該当するのだろう。しかし、実は親は学歴は高いが商売に大失敗してそうした事態になっていた。私は生後の環境変化に子供ながら精神が追いつけず、自暴自棄になり一時期まで全く勉強していなかった。そうした点ではこの本が示す、下剋上は高SES(当家の場合は親の学歴のみ)に多いというFACTにピッタリ当てはまっていたことに驚かされた。確かに、蔵書は200は超えていたと思う(置き場所が邪魔で仕方がなかった)。

高校のクラスメイトたちの自宅の立派さの違いや母親の上品さの違いに驚いたことを思い出した。荒れた中学でも学力が高いクラスメイトは少数だがいたが、家の綺麗さ、立派さは偏差値となんとなく相関があったような気がしなくもない。

つまり、育ちの違いということだろう。

これは出自の違いから来るものではないか。そして、遡れば江戸時代の階級制度にまでたどり着くのではないか。
大河ドラマなどの時代劇は、時代考証をして場面を描くと思う。武士や豪農、豪商の生活描写では、勉学するシーンが実に多くでてくる一方、小作などの貧農、職人の家庭ではそうしたシーンは稀である。ちなみに、食事するときの姿勢も違っていたりする。
おしんの幼少時代でも、勉強する環境の差が露骨に描写されているシーンがあるが、おしんの幼少期はたかだか約100年前のことである。おしんは持ち前の勤勉さで上位移行した例だろうが、おそらく珍しいケースではないか。

時代がすぎ身分は見えなくなってきたが、先祖代々受け継がれてきた生活スタイルというのは、そう簡単には変わらないと思われる。このスタイルは食事のマナーにもつながっていると見られ、肘をついて食べる家庭とそうでない家庭、千差万別だ。

戦争とその後のハイパーインフレでガラガラポンになり、身分差は一時的に見えにくくなったが、80年近くを経て先祖代々からの勉学を尊ぶ生活スタイルにより社会的地位を得たり、首都圏近郊の土地持ちたちによる資産形成(土地成金)で富が集中し、今の日本はものすごい勢いで100年前に先祖返りしているように見える。

身分が可視化され民衆がそれに自覚的であればよいが、それはあってはならないことになっているのでたちが悪い。本文にあるとおり、見た目も皆一緒である。

やらねばならないことは、子供に影響力を持つ親への生涯学習や、学習に恵まれない子どもたちへのサポートだが、そもそも勉学の大切さを理解していない人たちにそれを気づかせたり、学習させるのは至難の業である。加えて、勉学のなさで自らが不幸だと、必ずしも思っていないので、尚更変えることは難しい。
そうなると、そうした低学力層でも十分に豊かな生活ができる経済環境、社会制度を作ることが解決策に映る。しかし、ブルーカラー職の給料は小泉と竹中により大幅に低下してしまったし、今後日本はさらに貧しくなる可能性も高い。中途半端に高所得サラリーマンを狙い撃ちした負担増加が目立つが、悪平等につながるもので持続可能ではなく、絶望的だ。

このまま学力からくる諸々の格差を放置すれば殺伐とした社会が将来に到来する不安感があるが、現状で打てる対策は思いつかず、帯にあるとおり重たい読後感しか残らないのが率直な感想だ。

即効的な解決策がないからこそ、筆者が示したソリューションが、この事実を皆で認識するということなのだろう。
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年5月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読みにくい
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年1月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
能力に応じ、平等に教育を受ける権利は憲法において保障されている。
本書は、生まれ育った環境や状況の違いにより、各人が当たり前と思う認識や習慣、世界観、職業観がそれぞれに大きく異なり、その中で他の価値観に気づくことなく育ち、結果、各人に平等なはずの教育が平等に展開されないという根本的な問題を提起している。
個人の責任が問われる昨今であるが、その個人の責任の広さも深さも、その本人が属する社会の価値観が反映される従属的なもので、一方的に自業自得とは言えない。単に閉ざされた世界で当たり前に過ごしているだけとも言える。親ガチャ以上に社会ガチャはより深刻なのかも知れない。
筆者の文体は分析的、そして鋭利である。将来世代に向け、平等に提供されやがて今の不平等を是正していくはずの教育やその機会が、更に分断を生み出していてなんとかしないといけないという筆者の強い意志が伝わってくる。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年10月1日に日本でレビュー済み
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個人的な感想ですが
序盤は良くも悪くも
情報量が膨大です。

あらゆる統計データを基に
「教育の再生産」というテーマについて
解説してくれていますが
ずっと同じようなデータが紹介されていて
正直読みにくいと感じました。

ただ、逆を言うとこれだけしっかりした
根拠を示したうえで
筆者の教育格差に対する
考察を紹介してくれているので
納得できる点が多かったです。
15人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年7月17日に日本でレビュー済み
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実体験として理解していた教育格差が膨大な分析データによってより深く理解できたとてもいい本だと思います。データを取ることは多くの人に理解してもらうために必要だが実際に低SES家庭の人と向かい合わずに実態把握は可能なのか?ぜひ実際に会ってほしいと思いました。
教育格差を無くすためには教員が変わるだけでなく親も教育格差を知って変わっていく必要がある。保護者会で議題にすることを必須にしたらいい。貧困層への金銭面の支援も必要で大学無償化もしたらいいと思います。義務教育では親の大卒割合が偏差値の代わりとして学校のレベルを表しているので公表したらいい。
教育格差はいじめ、ブラック部活、ブラック校則など学校の問題と関係していることにも触れていたらいいと思いました。教育格差以外のことでもデータをとって問題を浮き彫りにしたらいいと思います。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2021年6月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ちくま新書は値段の割にボリュームがあって、内容も濃いという印象があります。
その中でもこれは凄い。正直、途中から興味あるところだけの飛ばし読みになりました。
データを駆使した解説に、自分の知識と先入観が事実と大きくかけ離れていたり、思っているとおりだと感じることもある。
今のところ教育格差のメカニズムが明らかになって、解消のメカニズムまでは行っていない。
しかも、このメカニズムを知ることによってますます格差増大になるかもしれないという危惧もある。
この本を読むのは少なくともそこそこの学歴の人のはずだから。
横たわっている課題は難しい。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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