すぐれたデータ分析(特に可視化)を通して、選挙あるいは民主主義の未来を問う。考える材料を提示することで、より多くの人に、様々な形での政治参加を促す。扱われているテーマは多岐にわたるが、簡潔にまとまっていて、本文も読みやすいです。あまり政治に関心のない私でも、見やすい図表に助けられ、いろいろと勉強になりました。多くの人に伝えたいという著者の気持ちが伝わってきます。
[面白かったテーマ & 特に良いと感じた点]
地域毎の支持政党の差を3つの時代区分(時間スケールの事象)の重なりとして説明する仮説は、大胆な見方かと感じましたが、データに基づき、すぐれた可視化手法を通して提示される仮説は、説得的でした。図表に使われているマーカーの種類や色使いなども良く工夫されていて、細かな気配りが見て取れます。見やすい図表のお手本としてもお勧めです。
[読後に感じた事]
最も印象に残ったのは、1990年以降に無党派層が増大した原因を、ソ連崩壊に求める論考です。1990 年代というと、しばらく前に学生運動も一段落したものの、抜群に優秀な学者/学生が容易に<主義>の罠にはまるほどに、<政治>は怖いものである...といった、政治に対する忌避感情(?)が色濃く残っていたように思います。そんな中で起きた、ソ連の崩壊という決定的/象徴的な出来事に接して、世界秩序が崩壊するような不安やめまいを感じたのでした。今考えると、それは、特定の<主義>の崩壊を意味するだけでなく、学問全体、知性全体に対する不信感として、現在でも深層に残っているのかもしれない、そんな事を考えさせられる一冊でした。
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武器としての世論調査 (ちくま新書) 新書 – 2019/6/6
三春充希
(著)
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内閣支持率が高い地域では宗教信仰率が高い。野党支持は若年層で伸び悩み。
世論調査の見方を知り、精緻に分析していけば、こんなことがわかります。
この社会に窮屈さを感じている人も、あなた自身の考えが政治に反映されないことが不満で「世論調査は捏造だ」と考えている人も、この本を読んでみてください。
世論調査は、社会をとらえ、未来を変えるための武器です。どの地域に住む、どんな人が、どの政党を支持しているのか、一緒に見ていきましょう。そして彼らに働きかけ、この社会を変える方法を考えてみませんか。
世論調査の見方を知り、精緻に分析していけば、こんなことがわかります。
この社会に窮屈さを感じている人も、あなた自身の考えが政治に反映されないことが不満で「世論調査は捏造だ」と考えている人も、この本を読んでみてください。
世論調査は、社会をとらえ、未来を変えるための武器です。どの地域に住む、どんな人が、どの政党を支持しているのか、一緒に見ていきましょう。そして彼らに働きかけ、この社会を変える方法を考えてみませんか。
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社筑摩書房
- 発売日2019/6/6
- 寸法10.8 x 1.4 x 17.4 cm
- ISBN-104480072217
- ISBN-13978-4480072214
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商品の説明
著者について
1988年、神奈川県生まれ。東京大学大学院理学系研究科卒業。世論調査や選挙分析に関心をいだき、2017年より「みらい選挙プロジェクト」を単独で運営。独自の分析を公表するかたわら、一人の無党派層として社会に対する発言も行い、与野党にかかわらず様々な政治的立場の人から注目を集めている。猫と紅茶が好き。ツイッターアカウントは@miraisyakai。
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2019/6/6)
- 発売日 : 2019/6/6
- 言語 : 日本語
- 新書 : 256ページ
- ISBN-10 : 4480072217
- ISBN-13 : 978-4480072214
- 寸法 : 10.8 x 1.4 x 17.4 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 146,292位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 332位マスメディア (本)
- - 523位ちくま新書
- - 1,656位社会一般関連書籍
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年6月11日に日本でレビュー済み
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2019年8月2日に日本でレビュー済み
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マスコミの世論調査を疑っているあなた!
この本を読めば、概ね世論調査は正しいと理解できるかと思います。
また、この本では過去の世論調査データを地図に落とし込んだりして、視覚的に例えば「日本のどの地域が与党優位か」などを検討し、その背景についても類推しています。
無党派や与党野党支持の推移についても非常にわかりやすい図と平易な文章で解説しています。
この本を読めば恐らくあなたも毎週どこかしらのマスコミが発表する世論調査を見るのが楽しくなる筈です。
この本を読めば、概ね世論調査は正しいと理解できるかと思います。
また、この本では過去の世論調査データを地図に落とし込んだりして、視覚的に例えば「日本のどの地域が与党優位か」などを検討し、その背景についても類推しています。
無党派や与党野党支持の推移についても非常にわかりやすい図と平易な文章で解説しています。
この本を読めば恐らくあなたも毎週どこかしらのマスコミが発表する世論調査を見るのが楽しくなる筈です。
2020年9月6日に日本でレビュー済み
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題名から想像していた内容もは違いましたが、それはそれで勉強になりました。面白かったです。
2021年12月21日に日本でレビュー済み
まず初めに、私は野党支持者である。それもあるのだろう、読んで直ぐにこの作者も同じだとわかった。決して直接的には言わないものの現在の政権与党に強い不満があり政治腐敗を憂う作者の本音がそこかしこに出ている。多分こうした部分は与党支持層には棘のようになり読みにくさに繋がるかもしれない。そこは留意されたし、だがそれを差し引いてもこれは一読の価値はあるだろう。
それはひとえに『世論調査』というとても馴染みある、しかしその実態はあまり知らないものを題材にしているからに他ならない。
多くの人は新聞やテレビで内閣や政党の支持率を目にしている。だがちょっと気になって調べてみるとその結果には各社で差がある。左寄りの朝日は野党が高く右寄りの読売は与党が高い……「なんだこれは偏向調査ではないか!」となる人もいるがそれに待ったをかけたのがこの本だ。
各社の調査方法を調べそれによる差異を説明し、さらに作者が改良した計算法で誤差もはじき出したところによると実はその差は数値上よりかなり低い。各メディアはこと世論調査に関しては手法こそ違えど誠実に行っているというのがこの本の最初の論旨だ。
更にそこから世論調査と選挙結果との繋がりや与野党の実際の支持率とのギャップなどへと話は進んでいく。この辺りは特に優れた筆致ではないが例えなどを用いて元の話を思えばかなりわかりやすく書かれている。読みにくいという人もいたが集中して読めば多分誰でも理解はできる。これは作者は頭がいいなと思った。
だが真に頭がいいというか強かなのは、タイトルにもある通り一見中立で冷静な立場と見せかけるスタイルだろう。世論調査が公平という結果を繰り返す中で、読者の作者への信頼や公平感は高まっていく内容になっているのだ。
そして後半になるにつれ、与党の支持率は野党の何倍もあるが下駄を履かされているだけで野党でも十分に逆転の目はある、という主張を何度も補強していく流れになる。そしてそれらはあくまで真実である。野党支持者は読んでいて勇気が湧くに違いない。特に作者と同じリベラルにとって公平は正義であり希望だ。
だが、例え公平なデータを扱うからと言って作者が公平というわけではないのだ。作者は自己主張を意識して抑えているが例えば野党共闘を支持し死刑廃止を強固に唱えるなどかなりのリベラル左派である。特に第一野党たる立憲民主党の熱烈な支持者でTwitterやnoteを見れば多大な関心を寄せているのがわかるだろう。
ここが同じ野党支持でも私とは違った。私も自公の政治には辟易しているが立憲と共産の腐敗ぶりはそれに負けず劣らず、いや野党な分さらに酷いとすら感じる。まあ私の支持政党はともかく、そうした野党を応援する意図が多く散りばめられた本なのだ。彼は野党やリベラルな主張に世論調査を利用していると言えなくもない。まさしく“武器としての”世論調査ということだろう。
ここで私が注意して言いたいのは、それ自体はなんら問題ではないし、作者のスタンスが本の価値を下げてはいないという事だ。公平なデータに基づく主張こそ説得力があるということをこの作者は知っている。そしてそれは作者と立場を異にする読者にとっても同様だ。与党なら世論や支持率が高くとも油断すべきでないし、野党も見かけの低支持率を見て諦める必要は無いのである。前書きにある「世論調査の結果で一喜一憂せずデータを正しく認識することでブレない政治主張をする」事は私にとっても理想だ。だからこそ「野党支持者の本など御免だ」などと腐さずに様々な人にこの本を読んで欲しい。世論調査の表面的な結果に振り回されず支持政党の純粋な姿を見る。全ての人の武器に世論調査はなりうるし、そうなればまた違う世の中にもなるのではないかと私は期待したい。
それはひとえに『世論調査』というとても馴染みある、しかしその実態はあまり知らないものを題材にしているからに他ならない。
多くの人は新聞やテレビで内閣や政党の支持率を目にしている。だがちょっと気になって調べてみるとその結果には各社で差がある。左寄りの朝日は野党が高く右寄りの読売は与党が高い……「なんだこれは偏向調査ではないか!」となる人もいるがそれに待ったをかけたのがこの本だ。
各社の調査方法を調べそれによる差異を説明し、さらに作者が改良した計算法で誤差もはじき出したところによると実はその差は数値上よりかなり低い。各メディアはこと世論調査に関しては手法こそ違えど誠実に行っているというのがこの本の最初の論旨だ。
更にそこから世論調査と選挙結果との繋がりや与野党の実際の支持率とのギャップなどへと話は進んでいく。この辺りは特に優れた筆致ではないが例えなどを用いて元の話を思えばかなりわかりやすく書かれている。読みにくいという人もいたが集中して読めば多分誰でも理解はできる。これは作者は頭がいいなと思った。
だが真に頭がいいというか強かなのは、タイトルにもある通り一見中立で冷静な立場と見せかけるスタイルだろう。世論調査が公平という結果を繰り返す中で、読者の作者への信頼や公平感は高まっていく内容になっているのだ。
そして後半になるにつれ、与党の支持率は野党の何倍もあるが下駄を履かされているだけで野党でも十分に逆転の目はある、という主張を何度も補強していく流れになる。そしてそれらはあくまで真実である。野党支持者は読んでいて勇気が湧くに違いない。特に作者と同じリベラルにとって公平は正義であり希望だ。
だが、例え公平なデータを扱うからと言って作者が公平というわけではないのだ。作者は自己主張を意識して抑えているが例えば野党共闘を支持し死刑廃止を強固に唱えるなどかなりのリベラル左派である。特に第一野党たる立憲民主党の熱烈な支持者でTwitterやnoteを見れば多大な関心を寄せているのがわかるだろう。
ここが同じ野党支持でも私とは違った。私も自公の政治には辟易しているが立憲と共産の腐敗ぶりはそれに負けず劣らず、いや野党な分さらに酷いとすら感じる。まあ私の支持政党はともかく、そうした野党を応援する意図が多く散りばめられた本なのだ。彼は野党やリベラルな主張に世論調査を利用していると言えなくもない。まさしく“武器としての”世論調査ということだろう。
ここで私が注意して言いたいのは、それ自体はなんら問題ではないし、作者のスタンスが本の価値を下げてはいないという事だ。公平なデータに基づく主張こそ説得力があるということをこの作者は知っている。そしてそれは作者と立場を異にする読者にとっても同様だ。与党なら世論や支持率が高くとも油断すべきでないし、野党も見かけの低支持率を見て諦める必要は無いのである。前書きにある「世論調査の結果で一喜一憂せずデータを正しく認識することでブレない政治主張をする」事は私にとっても理想だ。だからこそ「野党支持者の本など御免だ」などと腐さずに様々な人にこの本を読んで欲しい。世論調査の表面的な結果に振り回されず支持政党の純粋な姿を見る。全ての人の武器に世論調査はなりうるし、そうなればまた違う世の中にもなるのではないかと私は期待したい。
2019年7月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2017年の衆院選以来、今春の統一地方選、今回の参院選と、選挙応援に関わることになってしまった。本書もキンドル版で、今回の参院選候補者到着待ちの合間を利用して読んだ。手弁当で歩き回り、資金カンパもしていると、新聞の情勢記事から目が離せない。「競る」、「横一線」、「互角」などの表現の場合は、先に名前が出ている方が優勢と言うこと位は、聞かされて知っていたが、その調査がどのように行われるか、各社毎になぜ違った予想が出るのかなど、本書を読んで知ったことも多い。選挙報道に限らず、世論調査のサンプル数の根拠は、なるほどもっともだと言うことになる。一発回答の設問か、重ね聞きをするか、前の設問の内容が後の設問の回答にいかに影響を与えるかなど、各社の結果がバラツク理由も示されている。どれも間違いではないのだ。選挙結果のように、正解が一つしかない場合を除けば、当たり外れと言うような見方は出来ないと思った。
野党の支持率は、選挙の時以外に、上昇することはまずない。その結果が定着する場合と、一過性の場合がある事なども、具体例で示されると思わずうなってしまう。
正直に言って、面白いし、役にも立つ本であった。ただ、東日本が野党列島、西日本が与党列島になっている理由についての歴史的、社会的背景についての著者の考察は、興味深い見解と言った印象で、別著で本格的な研究結果として示して欲しいところだ。
野党の支持率は、選挙の時以外に、上昇することはまずない。その結果が定着する場合と、一過性の場合がある事なども、具体例で示されると思わずうなってしまう。
正直に言って、面白いし、役にも立つ本であった。ただ、東日本が野党列島、西日本が与党列島になっている理由についての歴史的、社会的背景についての著者の考察は、興味深い見解と言った印象で、別著で本格的な研究結果として示して欲しいところだ。
2019年7月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
選挙報道が俄然面白くなる。
自身の投票行動の参考にもなります。
選挙前に是非読んでほしい。もう2日しかないけど。
自身の投票行動の参考にもなります。
選挙前に是非読んでほしい。もう2日しかないけど。
2022年8月13日に日本でレビュー済み
自前のブログに感想を書いたので、いつものようにこちらにも転載
のんびり読んでいた本を読了。とても勉強になり、また面白い本でした。
先日行われた、第26回参議院議員選挙の際、かねてよりの活動として、投票率向上を目指して(むなしいとは思いながらも)SNS上での投票呼びかけを行っていた際、広げていたアンテナに流れてきた三春充希さんの著書です。
三春充希さんはデータ分析の専門家として、選挙や世論調査を分析することで、今の社会を「見える化」し、よりよい未来を描けないか、模索するという研究活動を続けつつ、その結果を広く公開して下さっています。
なにかと不信感や、批判のやり玉にあがる、メディア各社による世論調査。
しかし、きちんと合理的な見方をすれば、それは政治や社会の流れを見通す目となり、自分の投じる一票を最も有効に活用するための武器となることを、この本は説いてくれています。
内容としては、まずは「世論調査とは何ぞや」というそもそも論から始まり、我々が何となく数字でしか見ていない世論調査というものが、どのような構造・意味を持つのかという基本から始まります。
続いて、世論調査から見えるものとして、与党や野党への支持・投票の傾向が何に左右されているか、どのような偏りがあるか、などなど、丁寧に解説されています。
また「内容を操作されているのでは?あてにならないのでは?」と、不審を持たれる世論調査が、どういう性格を持つもので、その偏りを踏まえたうえで、どのように読み解けば、社会を見る目の解像度が上がるのか、をガイドしてくれます。
最後の章では、これらを踏まえることで、自分の一票を最も活かす方法の提案がなされています。
この本を読むと「たかが一票、されど一票」という言葉が実感をもって感じられるようになるのではないでしょうか。
自分が読んでいて特に役に立つなと感じたのは、やはり最後の章にあった情勢報道の読み取り方ですね。なんだか抽象的でよくわからんと思っていた「優勢」「一歩リード」など、独特の言い回しからどの候補者に狙いを定めればよいかが、具体的にわかる内容だったので、今後活用させていただきたいと思います。
全体として、購入した当初は世論調査の勉強のつもりで読み始めた本書が、その実、この今の暗い世の中から、よりよい未来をつかみ取っていきましょうという、力強いメッセージ、呼びかけであることに驚きました。
ロジカルに数字やグラフを駆使しながら、根底にあるのは情熱なのだなというのが読み取れて、元気をいただけたような気がしました。
大変良い読書でした。おすすめ。
のんびり読んでいた本を読了。とても勉強になり、また面白い本でした。
先日行われた、第26回参議院議員選挙の際、かねてよりの活動として、投票率向上を目指して(むなしいとは思いながらも)SNS上での投票呼びかけを行っていた際、広げていたアンテナに流れてきた三春充希さんの著書です。
三春充希さんはデータ分析の専門家として、選挙や世論調査を分析することで、今の社会を「見える化」し、よりよい未来を描けないか、模索するという研究活動を続けつつ、その結果を広く公開して下さっています。
なにかと不信感や、批判のやり玉にあがる、メディア各社による世論調査。
しかし、きちんと合理的な見方をすれば、それは政治や社会の流れを見通す目となり、自分の投じる一票を最も有効に活用するための武器となることを、この本は説いてくれています。
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続いて、世論調査から見えるものとして、与党や野党への支持・投票の傾向が何に左右されているか、どのような偏りがあるか、などなど、丁寧に解説されています。
また「内容を操作されているのでは?あてにならないのでは?」と、不審を持たれる世論調査が、どういう性格を持つもので、その偏りを踏まえたうえで、どのように読み解けば、社会を見る目の解像度が上がるのか、をガイドしてくれます。
最後の章では、これらを踏まえることで、自分の一票を最も活かす方法の提案がなされています。
この本を読むと「たかが一票、されど一票」という言葉が実感をもって感じられるようになるのではないでしょうか。
自分が読んでいて特に役に立つなと感じたのは、やはり最後の章にあった情勢報道の読み取り方ですね。なんだか抽象的でよくわからんと思っていた「優勢」「一歩リード」など、独特の言い回しからどの候補者に狙いを定めればよいかが、具体的にわかる内容だったので、今後活用させていただきたいと思います。
全体として、購入した当初は世論調査の勉強のつもりで読み始めた本書が、その実、この今の暗い世の中から、よりよい未来をつかみ取っていきましょうという、力強いメッセージ、呼びかけであることに驚きました。
ロジカルに数字やグラフを駆使しながら、根底にあるのは情熱なのだなというのが読み取れて、元気をいただけたような気がしました。
大変良い読書でした。おすすめ。
2020年7月30日に日本でレビュー済み
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データは色々あるが、結局何が言いたいのかよくわからず、センター試験の問題のような文章を永遠と読まされている気分になった。また結局主権者が大事なのに、政治家は…とかそういうちぐはぐなところも多い。もっと端的な文章かと思ったが、あまりにもがっかりだったので評価は下の方にした。