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語り継ぐこの国のかたち (だいわ文庫) 文庫 – 2021/7/10
半藤 一利
(著)
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日本が無謀な戦争へと至った、あやまちの系譜。
明治から現代につづく激動の時代を、ひたむきに生き抜いた人々の姿。
歴史のなかに残された、未来への手がかりをさぐる。
昭和史研究の巨人・半藤一利氏が遺した、歴史から未来への道を探る一冊。
明治から現代につづく激動の時代を、ひたむきに生き抜いた人々の姿。
歴史のなかに残された、未来への手がかりをさぐる。
昭和史研究の巨人・半藤一利氏が遺した、歴史から未来への道を探る一冊。
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社大和書房
- 発売日2021/7/10
- 寸法15 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104479308741
- ISBN-13978-4479308744
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商品の説明
出版社からのコメント
第一部 この国に戦争が遺したもの
日本のノー・リターン・ポイント
明治からたどる歴史の転換点
戦争のなかの天皇
明治天皇の御製にみる日露戦争
過ちがくりかえされる構造
ノモンハン事件と日本的思考
日本を暴走させた人たち
参謀から考える日本軍「失敗の本質」
わたくしの八月十五日
終戦の記憶と平和への祈り
戦争で死ぬということ
戦死者をどう追悼すべきか
第二部 この国の未来に伝えたいこと
信念をつらぬく覚悟を
陸奥宗光と外交の神髄
正しいことを言う勇気
石橋湛山が思い描いた未来図
言論の自由をいかに守るか
権力とメディアの日本史
知識人の役目
小泉信三と戦後日本の精神
語り継ぐこの国のかたち
司馬遼太郎の遺言
日本の原風景をなくさない
宮崎駿の世界に寄せて
新たな時代をどう生きるか
答えは歴史のなかに
「国体」について
あとがきに代えて
解説 内田 樹
日本のノー・リターン・ポイント
明治からたどる歴史の転換点
戦争のなかの天皇
明治天皇の御製にみる日露戦争
過ちがくりかえされる構造
ノモンハン事件と日本的思考
日本を暴走させた人たち
参謀から考える日本軍「失敗の本質」
わたくしの八月十五日
終戦の記憶と平和への祈り
戦争で死ぬということ
戦死者をどう追悼すべきか
第二部 この国の未来に伝えたいこと
信念をつらぬく覚悟を
陸奥宗光と外交の神髄
正しいことを言う勇気
石橋湛山が思い描いた未来図
言論の自由をいかに守るか
権力とメディアの日本史
知識人の役目
小泉信三と戦後日本の精神
語り継ぐこの国のかたち
司馬遼太郎の遺言
日本の原風景をなくさない
宮崎駿の世界に寄せて
新たな時代をどう生きるか
答えは歴史のなかに
「国体」について
あとがきに代えて
解説 内田 樹
著者について
1930年、東京・向島生まれ。東京大学文学部卒業後、文藝春秋に入社。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、専務取締役などを経て、作家となる。歴史探偵を自称する。1993年、『漱石先生ぞな、もし』(文藝春秋)で新田次郎文学賞、1999年に『ノモンハンの夏』(文藝春秋)で山本七平賞、2006年に『昭和史 1926-1945』『昭和史 戦後篇 1945-1989』(平凡社)で毎日出版文化賞特別賞を受賞。2015年、菊池寛賞を受賞。その他の著書に『決定版 日本のいちばん長い日』『あの戦争と日本人』(文藝春秋)、『幕末史』(新潮社)、『世界史のなかの昭和史』(平凡社)、『歴史と戦争』『歴史と人生』(幻冬舎)など多数。
登録情報
- 出版社 : 大和書房 (2021/7/10)
- 発売日 : 2021/7/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 320ページ
- ISBN-10 : 4479308741
- ISBN-13 : 978-4479308744
- 寸法 : 15 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 212,216位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 140位昭和・平成
- - 306位だいわ文庫
- - 497位日本史ノンフィクション
- カスタマーレビュー:
著者について
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1930年、東京・向島生まれ。
東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。松本清張、司馬遼太郎らの担当編集者をつとめる。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、取締役などをへて作家。「歴史探偵」を名乗り、おもに近現代史に関する著作を発表。
著書は『日本の一番長い日』、『漱石先生ぞな、もし』(正続、新田次郎文学賞)、『ノモンハンの夏』(山本七平賞)、『幕末史』など多数。『昭和史 1926-1945』『昭和史 戦後篇 1945-1989』で毎日出版文化賞特別賞を受賞。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年12月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
半藤氏を左翼?と批判する声がありますが、果たしてそうでしょうか。本当に日本という国を思えばこその著書ですし、なにより数少なくなりつつある戦争経験者による、日本の迷走過程を著した内容です。祖国を想うのに、右も左もなく、右も左も分からない暴走をしたかつての日本への自省がつづられた素晴らしい本です。
2022年11月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
半藤一利さんが亡くなったのが昨年の一月だからもう二年ちかくなる。
本書のタイトルが司馬遼太郎さんの『この国のかたち』に由来しているようだったので入手して読む気になった。
司馬さんの『この国のかたち』(単行本六巻)は、刊行されるごとに読み、数年前に再読もした。
本書で半藤さんが書いていることの多くは既知のことが多かったが、陸奥宗光や石橋湛山のことなど新たに知ることもあったので興味深く読ませてもらいました。
半藤さんは、「言論の自由をいかに守るか」という章で、安倍政権が「特定秘密保護法」や「日本版NSC(国家安全保障会議)」、そして「集団的自衛権」を国民的議論のないままに、数をたのんで衆参両議院を通過させたことに危惧してました。
危惧なんて言葉で足りず「もはや非常時というべきなのか」とさえ語っていたのです。
歴史に学ばない歴史修正主義者たちにこそ、このような本を読ませたいと思ったのですが、もし読んだとしても「馬の耳に念仏」「暖簾に腕押し」なんだろう。(まあ、あの人たちが司馬さんや半藤さんの本を手にするとも思えませんが)
「語り継ぐこの国のかたち」という章で半藤さんは司馬さんと激論したそうです。
軍部が統帥権を盾にして暴走した昭和初めの時代を、司馬さんは「こういものは歴史のなかからそっくりそのままドブにでも捨てちゃっていいんだ」と言います。
半藤さんは、「司馬さん、違うんだ。歴史というのはずっと延長線上にあるものなんだ。同じ流れになかにあるものだからそれだけはずして持って行って、ドブに捨てるわけにはいきません。その考え方は依然として現代にだってあるかも知れないのですよ」と言って、張り合ったのですが、司馬さんは納得しなかった。
半藤さんの言ったことは、ビジョンのない岸田政権の現状を見れば明らかです。
司馬さんは、よく「異胎の時代」という言葉で表現していますが、評者もこの件では半藤さんの考え方が正しいと思っています。
漱石が『三四郎』のなかで広田先生の口を借りて「滅びるね」と語らせましたが、40年周期で焼け野原になった戦後を目の当たりにした評者は、バブル崩壊後の40年後を見ることもないだろう、と思いながら本書を読み終えたのです。
本書のタイトルが司馬遼太郎さんの『この国のかたち』に由来しているようだったので入手して読む気になった。
司馬さんの『この国のかたち』(単行本六巻)は、刊行されるごとに読み、数年前に再読もした。
本書で半藤さんが書いていることの多くは既知のことが多かったが、陸奥宗光や石橋湛山のことなど新たに知ることもあったので興味深く読ませてもらいました。
半藤さんは、「言論の自由をいかに守るか」という章で、安倍政権が「特定秘密保護法」や「日本版NSC(国家安全保障会議)」、そして「集団的自衛権」を国民的議論のないままに、数をたのんで衆参両議院を通過させたことに危惧してました。
危惧なんて言葉で足りず「もはや非常時というべきなのか」とさえ語っていたのです。
歴史に学ばない歴史修正主義者たちにこそ、このような本を読ませたいと思ったのですが、もし読んだとしても「馬の耳に念仏」「暖簾に腕押し」なんだろう。(まあ、あの人たちが司馬さんや半藤さんの本を手にするとも思えませんが)
「語り継ぐこの国のかたち」という章で半藤さんは司馬さんと激論したそうです。
軍部が統帥権を盾にして暴走した昭和初めの時代を、司馬さんは「こういものは歴史のなかからそっくりそのままドブにでも捨てちゃっていいんだ」と言います。
半藤さんは、「司馬さん、違うんだ。歴史というのはずっと延長線上にあるものなんだ。同じ流れになかにあるものだからそれだけはずして持って行って、ドブに捨てるわけにはいきません。その考え方は依然として現代にだってあるかも知れないのですよ」と言って、張り合ったのですが、司馬さんは納得しなかった。
半藤さんの言ったことは、ビジョンのない岸田政権の現状を見れば明らかです。
司馬さんは、よく「異胎の時代」という言葉で表現していますが、評者もこの件では半藤さんの考え方が正しいと思っています。
漱石が『三四郎』のなかで広田先生の口を借りて「滅びるね」と語らせましたが、40年周期で焼け野原になった戦後を目の当たりにした評者は、バブル崩壊後の40年後を見ることもないだろう、と思いながら本書を読み終えたのです。
2019年7月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本の近現代史の振り返り
悲惨な時代の反省を踏まえながら、
どこか未来への希望に通じる「この国のかたち」への考察がありがたかったです
悲惨な時代の反省を踏まえながら、
どこか未来への希望に通じる「この国のかたち」への考察がありがたかったです
2022年7月13日に日本でレビュー済み
明治天皇、陸奥宗光、石橋湛山、小泉信三、司馬遼太郎、宮崎駿などのミニ評伝も挟みながらこの本が訴えるのは、ざっくり勝手にまとめれば以下の三つ。
・日本滅亡(敗戦)の原因(統帥権、軍部暴走)
・戦後失われたもの(サムライ精神、法の下の平等)
・日本に残したいもの、取り戻したいもの(自然)
年寄りの繰り言的な雰囲気ではありますが、気になったのは「(太平洋戦争の)陸海軍人の死者は約二百四十万人でしたが、そのうちの実に七割が広義の餓死でした。……彼らを見捨てたのは誰か。軍中枢の大本営、つまりは日本国家です。」という部分。ほんの80年前まで日本人はそういうアホな国民だったんです。今もたいして変わっちゃいないでしょう。その歴史を忘れたらまた同じことを繰り返しますよね。ちゃんと語り継ぎましょうね、列外耄碌爺婆のみなさん。
・日本滅亡(敗戦)の原因(統帥権、軍部暴走)
・戦後失われたもの(サムライ精神、法の下の平等)
・日本に残したいもの、取り戻したいもの(自然)
年寄りの繰り言的な雰囲気ではありますが、気になったのは「(太平洋戦争の)陸海軍人の死者は約二百四十万人でしたが、そのうちの実に七割が広義の餓死でした。……彼らを見捨てたのは誰か。軍中枢の大本営、つまりは日本国家です。」という部分。ほんの80年前まで日本人はそういうアホな国民だったんです。今もたいして変わっちゃいないでしょう。その歴史を忘れたらまた同じことを繰り返しますよね。ちゃんと語り継ぎましょうね、列外耄碌爺婆のみなさん。
2019年5月27日に日本でレビュー済み
博識で、日本の歩みをしっかりと理解して書いてこられた半藤さんの思いが詰まった本でした。巻末に初出一覧がありますが、ここ20年ほどの間に様々な媒体に発表した文章を歴史の流れ順に並べて掲載した本でした。
多くの文で半藤さんの考えを知ったことが収穫です。
司馬遼太郎さんの瀬島龍三元参謀についての評価の箇所を読み、納得した気分です。
「この瀬島のような、国を誤った最大の犯罪人と、そんな仲良く話しておられるあなたに私は信用おけない。昭和史のさまざまなことをきちんと読めば、瀬島に代表される参謀本部の人たちが何をしたかということが明瞭である。(70p)」とまで司馬さんは思い、半藤さんに手紙を書いていたのを知りました。
同様に、服部卓四郎関東軍作戦参謀と作戦主任の辻正信参謀について、ノモンハン事件を基に詳しく記してありました。辻はノモンハンの責任を負うことなく、バターン死の行進を引き起こし、ガダルカナルでの敗戦に関与したのに、戦後参議院議員となり、ラオスで失踪しました。司馬遼太郎が厳しく断罪するのには訳があり、本書でも当時の関東軍の暴走(82p)についても記しています。
それに関しては「日本を暴走させた人たち(95p)」に詳しく書かれています。そして「参謀のタイプ別『失敗の本質』」は昭和史を知り尽くした半藤さんでないと書けない明瞭な分類でした。
「『長期構想型』独自の戦略的思考で世界を見据える」で石原莞爾を紹介しています。「石原莞爾は独自の戦略的思考に立って、日本の将来像を考え抜いた異能の作戦参謀です。(114p)」と同感です。
本書でも「世界最終戦論」の概要が記されています。なぜ、「日中戦争が勃発した時、石原は作戦部長であり、当事者でした。その石原は『戦争不拡大』を叫んだのですが、結局は陸軍中央から追い出されてしまいます。(116p)」の意味を知れば、この石原の凄みと先見の明に驚かれることでしょう。日本史をしっかりと学ぶことが本書のような啓蒙書を読む時の素養であるのは間違いありません。283pの「なぜ歴史を学ぶのか」でその意味を論じていました。
それは「正しいことを言う勇気(169p)」の章での石橋湛山の言動の鋭さもまた新鮮に感じました。「正しいことを言う勇気(181p)」の項目でも綴られていますが、自分の考えを確立しているからこそ、ぶれないわけです。
ラスト近くの「語り継ぐこの国のかたち(239p)」は書名にもなったわけですが、司馬遼太郎のベースの考えを記している点が本書の大切な点だと言えるでしょう。
骨太の本でした。
多くの文で半藤さんの考えを知ったことが収穫です。
司馬遼太郎さんの瀬島龍三元参謀についての評価の箇所を読み、納得した気分です。
「この瀬島のような、国を誤った最大の犯罪人と、そんな仲良く話しておられるあなたに私は信用おけない。昭和史のさまざまなことをきちんと読めば、瀬島に代表される参謀本部の人たちが何をしたかということが明瞭である。(70p)」とまで司馬さんは思い、半藤さんに手紙を書いていたのを知りました。
同様に、服部卓四郎関東軍作戦参謀と作戦主任の辻正信参謀について、ノモンハン事件を基に詳しく記してありました。辻はノモンハンの責任を負うことなく、バターン死の行進を引き起こし、ガダルカナルでの敗戦に関与したのに、戦後参議院議員となり、ラオスで失踪しました。司馬遼太郎が厳しく断罪するのには訳があり、本書でも当時の関東軍の暴走(82p)についても記しています。
それに関しては「日本を暴走させた人たち(95p)」に詳しく書かれています。そして「参謀のタイプ別『失敗の本質』」は昭和史を知り尽くした半藤さんでないと書けない明瞭な分類でした。
「『長期構想型』独自の戦略的思考で世界を見据える」で石原莞爾を紹介しています。「石原莞爾は独自の戦略的思考に立って、日本の将来像を考え抜いた異能の作戦参謀です。(114p)」と同感です。
本書でも「世界最終戦論」の概要が記されています。なぜ、「日中戦争が勃発した時、石原は作戦部長であり、当事者でした。その石原は『戦争不拡大』を叫んだのですが、結局は陸軍中央から追い出されてしまいます。(116p)」の意味を知れば、この石原の凄みと先見の明に驚かれることでしょう。日本史をしっかりと学ぶことが本書のような啓蒙書を読む時の素養であるのは間違いありません。283pの「なぜ歴史を学ぶのか」でその意味を論じていました。
それは「正しいことを言う勇気(169p)」の章での石橋湛山の言動の鋭さもまた新鮮に感じました。「正しいことを言う勇気(181p)」の項目でも綴られていますが、自分の考えを確立しているからこそ、ぶれないわけです。
ラスト近くの「語り継ぐこの国のかたち(239p)」は書名にもなったわけですが、司馬遼太郎のベースの考えを記している点が本書の大切な点だと言えるでしょう。
骨太の本でした。
2022年1月22日に日本でレビュー済み
半藤さんが亡くなってから、いろんな本屋に追悼のコーナーがあるが、この本をぜひよく見えるところに置いて欲しい。
もちろん昭和史について詳しく学ぶための本も大切だが、「戦前~戦後の日本がどのように出来上がったのか」を知らずして、これからの国をどうつくっていくのかを考えるのは難しい。選挙で誰を選べば良いのかわからず、国際問題や国内政治が遠い存在と思っていた自分が、それらに関心が向き、時代や様々な国を俯瞰して、自分なりの意見をもてるようになった。
小中高の教科書の記載がほんの一部の上澄みであり、歴史の授業から派生して更に知ろうとすることの大切さがわかった。歴史上の出来事にはたくさんの背景や結果に至るまでの交渉・駆け引き、各国の自国民や他国への情報戦略があり、戦争への参加を踏み止まるチャンスがいくつもあったことを学んだ。また、原爆投下~敗戦・戦後の日本の歩みの捉え方が立体的になり、今の日本を取り巻く状況を考え、これからの日本がどうあってほしいかに思いを馳せるようになった。
感情論や理想論ではなく、現実に即して「絶対に戦争はしない」を実現するために、日本に住む我々が出来ることを考えるきっかけになると思う。
もちろん昭和史について詳しく学ぶための本も大切だが、「戦前~戦後の日本がどのように出来上がったのか」を知らずして、これからの国をどうつくっていくのかを考えるのは難しい。選挙で誰を選べば良いのかわからず、国際問題や国内政治が遠い存在と思っていた自分が、それらに関心が向き、時代や様々な国を俯瞰して、自分なりの意見をもてるようになった。
小中高の教科書の記載がほんの一部の上澄みであり、歴史の授業から派生して更に知ろうとすることの大切さがわかった。歴史上の出来事にはたくさんの背景や結果に至るまでの交渉・駆け引き、各国の自国民や他国への情報戦略があり、戦争への参加を踏み止まるチャンスがいくつもあったことを学んだ。また、原爆投下~敗戦・戦後の日本の歩みの捉え方が立体的になり、今の日本を取り巻く状況を考え、これからの日本がどうあってほしいかに思いを馳せるようになった。
感情論や理想論ではなく、現実に即して「絶対に戦争はしない」を実現するために、日本に住む我々が出来ることを考えるきっかけになると思う。
2023年4月30日に日本でレビュー済み
著者は「世界史の中の昭和史」と言うが、そのわりには一面的な史実しか取り上げていない。アメリカから新たな資料が続々と出ているのをご存知だろうか。世界恐慌のときに大統領だったフーバーは、日本軍の真珠湾攻撃の直後、回顧録を書くことを決意する。その後、20年かけて書き上げるのだが、出版前の1964年に亡くなる。彼の回顧録「裏切られた自由」は遺族が公開を躊躇したため、ようやくアメリカで出版にこぎつけたのは2011年、ほぼ半世紀後だ。
太平洋戦争直前の日本軍は中国大陸で戦っていたため、アメリカと開戦すると両面作戦を強いられることになる。そのため近衛内閣は対米戦争を避けようとして、何度も和平会談を持ちかけたり、天皇の親書をルーズベルトに手渡そうとした。しかし何が何でも開戦に持ち込みたい事情を抱えたルーズベルトは、それに応じるふりをしながら、狡猾に握りつぶしたとフーバーは指摘している。
さらに日本が降伏した7カ月も前に、勝ち目がないと悟った日本政府は、天皇制維持のみを条件に講和を申し出ている。それを受けたマッカーサーはルーズベルトに受け入れるように進言したが、日本の無条件降伏にこだわるルーズベルトは聞く耳持たなかった。無条件降伏の要求は無条件の抵抗を生む。あのとき受け入れていれば、東京大空襲も沖縄戦も原爆もなかったはずだ。戦後、マッカーサーと会見したフーバーは、「この戦争は一人の狂人が引き起こしたものだ」という点で意見が一致したと、驚くべき話を書き残している。
もちろんフーバーの回顧録も検証が必要だが、著者はソ連崩壊後のロシアから出たコミンテルン関係文書など、最近になって国外から出てきた都合の悪い史料はすべて無視している。戦争をいつ始めていつ終わらせるかは、相手国との関係、国際情勢等すべての総合的結果である。日本の一存で決まることではない。それなのに日本側の意思決定のみを問題とする著者の考え方は、根本的に視野が狭く誤っていると言わざるをえない。例をあげると、戦後間もなくGATT(関税と貿易に関する一般協定)が創設されている。これは連合国側も、ブロック経済化が戦争の原因になったと認識していたことの証拠となる。フーバーと著者のどちらの主張を信じるかは、あなたが両者の本を読んでから判断してほしい。参考文献:江崎道朗「コミンテルンの謀略と日本の敗戦」、西尾幹二「自ら歴史を貶める日本人」
太平洋戦争直前の日本軍は中国大陸で戦っていたため、アメリカと開戦すると両面作戦を強いられることになる。そのため近衛内閣は対米戦争を避けようとして、何度も和平会談を持ちかけたり、天皇の親書をルーズベルトに手渡そうとした。しかし何が何でも開戦に持ち込みたい事情を抱えたルーズベルトは、それに応じるふりをしながら、狡猾に握りつぶしたとフーバーは指摘している。
さらに日本が降伏した7カ月も前に、勝ち目がないと悟った日本政府は、天皇制維持のみを条件に講和を申し出ている。それを受けたマッカーサーはルーズベルトに受け入れるように進言したが、日本の無条件降伏にこだわるルーズベルトは聞く耳持たなかった。無条件降伏の要求は無条件の抵抗を生む。あのとき受け入れていれば、東京大空襲も沖縄戦も原爆もなかったはずだ。戦後、マッカーサーと会見したフーバーは、「この戦争は一人の狂人が引き起こしたものだ」という点で意見が一致したと、驚くべき話を書き残している。
もちろんフーバーの回顧録も検証が必要だが、著者はソ連崩壊後のロシアから出たコミンテルン関係文書など、最近になって国外から出てきた都合の悪い史料はすべて無視している。戦争をいつ始めていつ終わらせるかは、相手国との関係、国際情勢等すべての総合的結果である。日本の一存で決まることではない。それなのに日本側の意思決定のみを問題とする著者の考え方は、根本的に視野が狭く誤っていると言わざるをえない。例をあげると、戦後間もなくGATT(関税と貿易に関する一般協定)が創設されている。これは連合国側も、ブロック経済化が戦争の原因になったと認識していたことの証拠となる。フーバーと著者のどちらの主張を信じるかは、あなたが両者の本を読んでから判断してほしい。参考文献:江崎道朗「コミンテルンの謀略と日本の敗戦」、西尾幹二「自ら歴史を貶める日本人」