経営を安易に単純化しない良書。
分析も計測も必要だが過信してはいけない。計画は有用だが絶対ではない。戦略策定とは分析結果や曖昧な情報を総合する行為であって、特定の切り口で分析し現実を単純化することではない。理論とケーススタディを数年学ぶだけで取得できるMBAが経営者の能力として不十分であることを明確に主張し、理論もデータも直観も、全て使うことを推奨している。
個人的には組織論の章が非常に面白かった。
企業だけでなく病院や大学なども扱える包括的な枠組みを提示することで、どうしてその組織形態になるのかの力学が明確に示されている。
"使いやすい"フレームワークがないのでこれまでも流行らず、これからも流行らないだろう。それを企図した経営論なので仕方がない。だがミンツバーグを読まずに経営を語る恥ずかしさを噛みしめたい。
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H. ミンツバーグ経営論 単行本 – 2007/1/13
ヘンリー・ミンツバーグ
(著),
DIAMONDハーバード・ビジネスレビュー編集部
(編集)
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- ISBN-104478307040
- ISBN-13978-4478307045
- 出版社ダイヤモンド社
- 発売日2007/1/13
- 言語日本語
- 本の長さ405ページ
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登録情報
- 出版社 : ダイヤモンド社 (2007/1/13)
- 発売日 : 2007/1/13
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 405ページ
- ISBN-10 : 4478307040
- ISBN-13 : 978-4478307045
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2021年5月26日に日本でレビュー済み
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2017年4月12日に日本でレビュー済み
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戦略論というものにフォーカスする前に、経営者の仕事とは何か?ということをハッキリさせている。物事は計画通りにはいかない。例外の事態に対応することこそ経営者の務め。
サイモンが提唱した、計画のグレシャムの法則を思い出させてくれた。
サイモンが提唱した、計画のグレシャムの法則を思い出させてくれた。
2014年5月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アートまではいかず、バランスが重要と解く筆者において、学術偏重、短期利益を追求する姿だけでは日本の
長所をだめにすると。
ただ、経営に答えはないし結果論として成功している人は時の人としてもてはやされ、長期政治をひいて結果
トレンドから逸脱した人は辛らつな評価が・・・。
・・・何はともあれ責任ある立場なら(経営にかかわるような)、論点は視点として広がるので必読かと。
長所をだめにすると。
ただ、経営に答えはないし結果論として成功している人は時の人としてもてはやされ、長期政治をひいて結果
トレンドから逸脱した人は辛らつな評価が・・・。
・・・何はともあれ責任ある立場なら(経営にかかわるような)、論点は視点として広がるので必読かと。
2010年2月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
近年読んだ経営、もしくはマーケティングについて論じた書籍の中で、もっとも実践的な書籍の1つと言えると思います。
MBAにあるような体系的な知識を学ぶことは重要ですが、それを活用すれば必然と有効な戦略がアプトプットされるものではないことを示すとともに、どのようなプロセスを経ることでそれらが立案できるのかをわかりやすく解説しています。
大変参考になる内容でした。
MBAにあるような体系的な知識を学ぶことは重要ですが、それを活用すれば必然と有効な戦略がアプトプットされるものではないことを示すとともに、どのようなプロセスを経ることでそれらが立案できるのかをわかりやすく解説しています。
大変参考になる内容でした。
2010年10月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は、1975年からのミンツバーグの過去の論文を3部構成にまとめています。
(第1部「マネジャーの職務」、第2部「戦略」、第3部「組織」)
個人的には、ミンツバーグの功績である「創発的戦略」を扱った共同論文等も
掲載してほしかったところですが、
いずれにせよ、
英論文翻訳やHBRのバックナンバーを収集する苦労を思えば、
一冊にまとめてくれた本書の存在はとても喜ばしいことです。
本書に限らず、ミンツバーグの論文を読む上で知っておきたいのは、
アメリカ人の職務観・戦略観・組織観は、私たち日本人と大きく異なる点でしょうか。
ミンツバーグの論調が時に見せる激しさは、
アンゾフやポーターらの主張に対する反駁という面があるからなのだと思います。
それを察して読んでいくと、
ミンツバーグの主張は私たち日本人にとってはなじみ深く納得のいくものばかりでしょう。
組織に従事する人、特にマネジメントを志す人は示唆を得ることの多い一冊だと思います。
(第1部「マネジャーの職務」、第2部「戦略」、第3部「組織」)
個人的には、ミンツバーグの功績である「創発的戦略」を扱った共同論文等も
掲載してほしかったところですが、
いずれにせよ、
英論文翻訳やHBRのバックナンバーを収集する苦労を思えば、
一冊にまとめてくれた本書の存在はとても喜ばしいことです。
本書に限らず、ミンツバーグの論文を読む上で知っておきたいのは、
アメリカ人の職務観・戦略観・組織観は、私たち日本人と大きく異なる点でしょうか。
ミンツバーグの論調が時に見せる激しさは、
アンゾフやポーターらの主張に対する反駁という面があるからなのだと思います。
それを察して読んでいくと、
ミンツバーグの主張は私たち日本人にとってはなじみ深く納得のいくものばかりでしょう。
組織に従事する人、特にマネジメントを志す人は示唆を得ることの多い一冊だと思います。
2007年4月30日に日本でレビュー済み
本書は、筆者の過去の論文を「マネジャーの仕事」「戦略」「組織」を
3部構成にまとめ、巻末に筆者インタビューも掲載されている。
第1部ではマネジャーの職務を再定義した上で
マネジャーの果たすべき役割について述べている。
第2部では「戦略クラフティング」という言葉に代表されるように
実践と戦略立案との不可分性について述べられている。
また、本書ではMBAに代表される「左脳中心」の経営戦略に対する警告が
随所に見られる。
そして、「右脳による経営」「見えないリーダーシップ」「参加型リーダー」等
についても重視しており、日本人には特に受け入れられやすいと思う。
内容的にも、オーケストラの指揮者等、少し変わったマネジャーの話も
盛り込まれており、堅苦しくなく興味を持って読めました。
ただ、第3部の組織については、前2部ほどの
インパクトは感じられなかったので星4つとしました。
基本的に過去の論文の掲載なので、前2部を読むだけで
十分だと思いますし、それだけでも購入する価値はあると思います。
3部構成にまとめ、巻末に筆者インタビューも掲載されている。
第1部ではマネジャーの職務を再定義した上で
マネジャーの果たすべき役割について述べている。
第2部では「戦略クラフティング」という言葉に代表されるように
実践と戦略立案との不可分性について述べられている。
また、本書ではMBAに代表される「左脳中心」の経営戦略に対する警告が
随所に見られる。
そして、「右脳による経営」「見えないリーダーシップ」「参加型リーダー」等
についても重視しており、日本人には特に受け入れられやすいと思う。
内容的にも、オーケストラの指揮者等、少し変わったマネジャーの話も
盛り込まれており、堅苦しくなく興味を持って読めました。
ただ、第3部の組織については、前2部ほどの
インパクトは感じられなかったので星4つとしました。
基本的に過去の論文の掲載なので、前2部を読むだけで
十分だと思いますし、それだけでも購入する価値はあると思います。
2016年5月14日に日本でレビュー済み
経営は生き物であり、戦略論に縛られない柔軟な思考を持って現場を導いていくということが必要という考え方自体は全くそのとおりだと思うが、話がどうも抽象的でそこからすぐに使える実践的なものは引き出せにくい。
それがこの本の言いたいことだとは思うが、どういう知恵を持って現場を柔軟に導いていったらいいのか悩んでいる立場としては、「それは分かるが、一体どうしたらいいのか」ということに対する回答が得られないもどかしさが残る本であった。
それがこの本の言いたいことだとは思うが、どういう知恵を持って現場を柔軟に導いていったらいいのか悩んでいる立場としては、「それは分かるが、一体どうしたらいいのか」ということに対する回答が得られないもどかしさが残る本であった。
2007年4月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この書籍はハバードビジネスレビューに掲載された論文と巻末のインタビュー
によって構成されている。
「マネジャーの仕事」「戦略」「組織」の3部に分かれていて、とても読みやすい
書籍であった。
私は特に第二章の「計画は左脳で、経営は右脳で」の章がとても印象に残った。
プランニングを考える左脳とクラフティングを考える右脳の論理にはなるほどな
と感心した。
初めてミンツバーグの書籍を読んだが、これをきっかけに他の書籍も読んでみようと
思った。
マネジャーでなくても、組織のリーダーだったりチームのキャップだったりする人
は是非一読をお勧めする書籍である。
によって構成されている。
「マネジャーの仕事」「戦略」「組織」の3部に分かれていて、とても読みやすい
書籍であった。
私は特に第二章の「計画は左脳で、経営は右脳で」の章がとても印象に残った。
プランニングを考える左脳とクラフティングを考える右脳の論理にはなるほどな
と感心した。
初めてミンツバーグの書籍を読んだが、これをきっかけに他の書籍も読んでみようと
思った。
マネジャーでなくても、組織のリーダーだったりチームのキャップだったりする人
は是非一読をお勧めする書籍である。