不謹慎ですが、アメリカ人がたくさん死んでて少しスッキリしました。
また、イギリス人が民間人を標的にして何度もしつこく空爆しているのを読むと、紳士なのは上辺だけだというのがわかって面白いです。
戦争は、チャーチルが言うように、日本が真珠湾を攻撃してアメリカが参戦した時点で、連合国の勝ちが確定したのでしょう。そして、それは、本書に根拠が示されているようにアメリカ側は事前に知っていてほぼ仕組まれたことだったと。
筆者は、書き進めるうちに気が変わって、アイゼンハワーを真のリーダーとして焦点をあてることにしたというようなことを書かれているが、やはり最初の構想通りチャーチルで良かったのではないでしょうか?
チャーチルは人間的には尊敬できませんが。
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史上最大の決断---「ノルマンディー上陸作戦」を成功に導いた賢慮のリーダーシップ 単行本(ソフトカバー) – 2014/5/30
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『失敗の本質』から30年。
「偉大なる平凡人」にして連合軍の最高指揮官・アイゼンハワー、天才政治家・チャーチル、策士の大統領・ルーズベルト……
多士済々の知略と努力が第2次大戦の活路を拓いた!
20人のリーダーたちが織りなす「戦場の意思決定」の軌跡。
経営学の世界的権威が語る「危機の時代」のリーダーシップ
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20人のリーダーたちが織りなす「戦場の意思決定」の軌跡。
経営学の世界的権威が語る「危機の時代」のリーダーシップ
- 本の長さ392ページ
- 言語日本語
- 出版社ダイヤモンド社
- 発売日2014/5/30
- 寸法15.1 x 2.4 x 21.1 cm
- ISBN-10447802345X
- ISBN-13978-4478023457
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商品の説明
著者について
野中郁次郎
1935年東京生まれ。
富士通総研理事長、一橋大学名誉教授。
58年早稲田大学政治経済学部卒、カルフォルニア大学バークレー校経営大学院博士課程修了(Ph.D)。
紫綬褒章、瑞宝中綬章受章。
主な共著に『失敗の本質』(ダイヤモンド社)、『知識創造企業』(東洋経済新報社)など。
荻野進介
1966年埼玉県生まれ。
フリーライター・編集者。
89年一橋大学法学部卒。
著書に『サバイバル副業術』(ソフトバンク新書)など。
1935年東京生まれ。
富士通総研理事長、一橋大学名誉教授。
58年早稲田大学政治経済学部卒、カルフォルニア大学バークレー校経営大学院博士課程修了(Ph.D)。
紫綬褒章、瑞宝中綬章受章。
主な共著に『失敗の本質』(ダイヤモンド社)、『知識創造企業』(東洋経済新報社)など。
荻野進介
1966年埼玉県生まれ。
フリーライター・編集者。
89年一橋大学法学部卒。
著書に『サバイバル副業術』(ソフトバンク新書)など。
登録情報
- 出版社 : ダイヤモンド社 (2014/5/30)
- 発売日 : 2014/5/30
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 392ページ
- ISBN-10 : 447802345X
- ISBN-13 : 978-4478023457
- 寸法 : 15.1 x 2.4 x 21.1 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 231,069位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年8月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本は、アイゼンハワーの戦い方、ノルマンディー上陸作戦の勝ち方の分析を中心に、複数の集団をいかにまとめれば良いか、必要な素養は何かを語っている。
一方で、ノルマンディー上陸作戦についての説明も詳細にされていたため、「歴史から学ぶ」という基本メッセージも感じた。
ただし、史実をあまりに細かく書きすぎて若干辟易する部分もあった。
自分はあまり歴史に詳しくないため、この本で、ノルマンディー上陸作戦については初めて深く知った。
ドイツを追い詰めた作戦の、功績者はチャーチルだと思っていたが、アイゼンハワーも大きな功績者だとは知らなかった。
アイゼンハワーの人となり、イギリス、アメリカ、ソ連を束ね、作戦を成功に導いた力はすごい。
アイゼンハワーが体現した実践値フロネシスリーダーシップの6つとは
①善い目的を作る能力
②ありのままの現実を直感する能力
③場をタイムリーに作る能力
④直感の本質を物語る能力
⑤物語りを実現する能力
⑥実践値を組織する能力
であるとのこと。
アイゼンハワーの成功は、アメリカのフラクタル組織による所も大きく、イギリスとも異なる。
そういう意味では敗戦国ドイツもヒットラーを中心とする変則的なヒエラルキー組織であり、権限と責任の分担が曖昧であった結果、敗戦した。
負けるべくして負けたとも言える。
また、アイゼンハワーの功績はノルマンディー作戦だけでなく、のちにアメリカ大統領になってからも米ソの関係を融和化し、ともすれば第三次世界大戦に傾きかけていた両国の秩序を保ち、国際平和を守った事も大きい。
こういうリーダーになりたいと思う。
最後に、文中にあった未来予測能力の素養について問われたチャーチルの言葉を肝に銘じたい。
「歴史に学べ、歴史に学べ。国家経営の秘訣はすべて歴史の中にある。」「歴史を遡って洞察すればするほど、より遠くの未来が見えてくる。」
一方で、ノルマンディー上陸作戦についての説明も詳細にされていたため、「歴史から学ぶ」という基本メッセージも感じた。
ただし、史実をあまりに細かく書きすぎて若干辟易する部分もあった。
自分はあまり歴史に詳しくないため、この本で、ノルマンディー上陸作戦については初めて深く知った。
ドイツを追い詰めた作戦の、功績者はチャーチルだと思っていたが、アイゼンハワーも大きな功績者だとは知らなかった。
アイゼンハワーの人となり、イギリス、アメリカ、ソ連を束ね、作戦を成功に導いた力はすごい。
アイゼンハワーが体現した実践値フロネシスリーダーシップの6つとは
①善い目的を作る能力
②ありのままの現実を直感する能力
③場をタイムリーに作る能力
④直感の本質を物語る能力
⑤物語りを実現する能力
⑥実践値を組織する能力
であるとのこと。
アイゼンハワーの成功は、アメリカのフラクタル組織による所も大きく、イギリスとも異なる。
そういう意味では敗戦国ドイツもヒットラーを中心とする変則的なヒエラルキー組織であり、権限と責任の分担が曖昧であった結果、敗戦した。
負けるべくして負けたとも言える。
また、アイゼンハワーの功績はノルマンディー作戦だけでなく、のちにアメリカ大統領になってからも米ソの関係を融和化し、ともすれば第三次世界大戦に傾きかけていた両国の秩序を保ち、国際平和を守った事も大きい。
こういうリーダーになりたいと思う。
最後に、文中にあった未来予測能力の素養について問われたチャーチルの言葉を肝に銘じたい。
「歴史に学べ、歴史に学べ。国家経営の秘訣はすべて歴史の中にある。」「歴史を遡って洞察すればするほど、より遠くの未来が見えてくる。」
2017年11月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
前書きで著者が述べている様に、この本はベストセラーの「失敗の本質」と比較すれば「成功の本質」とでも名付けるべき内容です。残念ながら日本軍は愚か日本人すら登場しないのであまり親しみを持てる内容ではありません。それでも著者がわざわざノルマンディー上陸作戦を題材にした本作を執筆したのは何故なのかということは読んでからのお楽しみです。この本は本当に色々な人が出て来ますが「オマハの野獣」と呼ばれたドイツ軍の精鋭ハインツ・ゼーフェローが登場しなかったのは残念でした。それ以外にもヒトラーには人道にかなった戦争目的が無かったことなどが厳しく指摘されています。リーダーシップを学びたいという人は是非一度読んでみるべきではないでしょうか。
2023年5月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
時間がかかってようやく読めた。
アイゼンハワーの卓越したリーダーシップを理解することができた。
人生には運がつきものだ。そう、改めて思った。
アイゼンハワーの卓越したリーダーシップを理解することができた。
人生には運がつきものだ。そう、改めて思った。
2014年10月14日に日本でレビュー済み
『史上最大の決断――「ノルマンディー上陸作戦」を成功に導いた賢慮のリーダーシップ』(野中郁次郎・荻野進介著、ダイヤモンド社)のテーマは、第二次世界大戦の勝敗の行方を決定づけた、質量共に「史上最大の作戦」ノルマンディー上陸作戦の戦史研究から導き出されたリーダーシップ論である。
「ナチス・ドイツの敗北を決定的にした戦い、それが史上最大規模で実行された(ナチス・ドイツ占領下のフランス北西部の)ノルマンディー上陸作戦だった。100kmにも及ぶ海岸線を5か所に分け、Dディ当日(1944年6月6日)だけでも英米軍を中心にカナダやフランス、ポーランドなどの将兵13万名強が上陸、9000名ほどの死傷者を出しながらも、海岸線に足がかりを確保することに成功した」。
連合国のウィンストン・チャーチルとドイツのアドルフ・ヒトラーのリーダーシップの比較、ノルマンディー上陸作戦を率いた最高司令官、ドワイト・D・アイゼンハワーのリーダーシップを中心に、作戦の準備、展開、その後が、双方の内情を織り込みながら、臨場感豊かに描かれていく。
「戦略は、『国家の資源をどう使うか』を決める大戦略(grand strategy)、『いまある武力でどう戦うか』を決める軍事戦略(military strategy)、『いつ、どこでどんな戦いを行うか』を決定する作戦戦略(operational strategy)の3つに分かれる。それらの下に来るのが、個別具体的にどう戦うかを決める戦術(tactics)である」。
「われわれが生きている日々は無数の決断で成り立っている。ましてや戦争においては! 作戦内容、組織編制、リーダーの人選、兵站確保策、新兵器の開発、決行日と決行時間、決行地点、どこまで攻めるか、いつ降伏するか・・・。大戦略から軍事戦略、作戦戦略、そして現場の戦術まで、各リーダーは時々刻々移り変わる状況を判断しながら、次々に何ごとかを決めていかなければならない。いったん決めたら、それが誤ったものだと判明してもやり直しは利かない。リーダーは、その時その時で『最善の決断』を下さなければならないのである」。
「得られる情報は潤沢とは限らない。いや戦争の場合、情報は限定され、常に錯誤が生起するのが当たり前の常態である。そうした情報不足の中でも、最善の決断を下せるのはどんな人物なのだろうか。われわれはその答えをアリストテレスが提唱した『フロネシス』に求める。日本語では『賢慮(prudence)』、『実践的知恵(practical wisdom)』もしくは『実践理性(practical reason)』と訳されるが、われわれはそれを主として『実践知』と呼ぶ」。
フロネシスを備えた実践知リーダーに必要な能力として、この6つが挙げられている。
(1)「善い」目的をつくる能力
(2)ありのままの現実を直観する能力
(3)場をタイムリーにつくる能力
(4)直観の本質を物語る能力
(5)物語を実現する能力(政治力)
(6)実践知を組織する能力
「善い目的がなければ、多くの人を巻き込むことができない。現実を正確に把握できなければ、間違った判断を下してしまう。場をつくる能力がなければ、衆知を創発できない。うまく物語る能力がなければ人を説得できない。政治力なくしては優れた構想も画餅に終わってしまう。実践知を組織に広められなければ、メンバーが育たず、組織が一代限りになってしまう。だからこそ、この6つが必要不可欠なのだ」。
チャーチルこそ、この実践知を備えた理想的なリーダーだというのだ。そして、「偉大なる平凡人」アイゼンハワーの場合は、成長しながら、この実践知を身に付けていったというのである。
「フロネシス、すなわち実践知は、実践と知性を総合するバランス感覚を兼ね備えた賢人の知恵である。利益の最大化や敵の殲滅という単純なものだけではなく、多くの人が共感できる善い目的を掲げ、個々の文脈や関係性の只中で、最適かつ最善の決断を下すことができ、目的に向かって自らも邁進する人物(フロニモス)が備えた能力のことだ。予測が困難で、不確実なカオス状況でこそ真価を発揮し、新たな知や革新を持続的に生み出す未来創造型のリーダーシップに不可欠の能力でもある」。
アイゼンハワーは、ダグラス・マッカーサーとは異なり、カリスマ性のない軍人であった。多くの武勲を打ち立てた前線司令官でもなければ、特筆すべき知将でもなかった。脇の甘いところもある、ごく普通の人間だったにも拘わらず、なぜ歴史に足跡を残すリーダーになることができたのだろうか。アイゼンハワーの「凡人が非凡化するプロセス」は、我々凡人にとって大いに参考になる。
著者は、アイゼンハワーのプロセスを4つに整理している。
(1)職人道を真摯に追求、実践したこと
(2)複数のすぐれたメンターに恵まれたこと
(3)類まれな文脈力を身に付けたこと
(4)アメリカ陸軍という伸び盛りの組織に属していたこと
「置かれた場所で腐らず、驕らず、日々努力して高みを目指す人がいる。それを見て頼もしく思い、新たな知識を授けてくれたり、引き上げてくれたりする上司がいる。そういう人材が大きく羽ばたける制度と存分に活躍できる場も用意されている。凡人を非凡人に変えるプロセスをまとめるとこんな具合になる」。まさに至言である。
「ナチス・ドイツの敗北を決定的にした戦い、それが史上最大規模で実行された(ナチス・ドイツ占領下のフランス北西部の)ノルマンディー上陸作戦だった。100kmにも及ぶ海岸線を5か所に分け、Dディ当日(1944年6月6日)だけでも英米軍を中心にカナダやフランス、ポーランドなどの将兵13万名強が上陸、9000名ほどの死傷者を出しながらも、海岸線に足がかりを確保することに成功した」。
連合国のウィンストン・チャーチルとドイツのアドルフ・ヒトラーのリーダーシップの比較、ノルマンディー上陸作戦を率いた最高司令官、ドワイト・D・アイゼンハワーのリーダーシップを中心に、作戦の準備、展開、その後が、双方の内情を織り込みながら、臨場感豊かに描かれていく。
「戦略は、『国家の資源をどう使うか』を決める大戦略(grand strategy)、『いまある武力でどう戦うか』を決める軍事戦略(military strategy)、『いつ、どこでどんな戦いを行うか』を決定する作戦戦略(operational strategy)の3つに分かれる。それらの下に来るのが、個別具体的にどう戦うかを決める戦術(tactics)である」。
「われわれが生きている日々は無数の決断で成り立っている。ましてや戦争においては! 作戦内容、組織編制、リーダーの人選、兵站確保策、新兵器の開発、決行日と決行時間、決行地点、どこまで攻めるか、いつ降伏するか・・・。大戦略から軍事戦略、作戦戦略、そして現場の戦術まで、各リーダーは時々刻々移り変わる状況を判断しながら、次々に何ごとかを決めていかなければならない。いったん決めたら、それが誤ったものだと判明してもやり直しは利かない。リーダーは、その時その時で『最善の決断』を下さなければならないのである」。
「得られる情報は潤沢とは限らない。いや戦争の場合、情報は限定され、常に錯誤が生起するのが当たり前の常態である。そうした情報不足の中でも、最善の決断を下せるのはどんな人物なのだろうか。われわれはその答えをアリストテレスが提唱した『フロネシス』に求める。日本語では『賢慮(prudence)』、『実践的知恵(practical wisdom)』もしくは『実践理性(practical reason)』と訳されるが、われわれはそれを主として『実践知』と呼ぶ」。
フロネシスを備えた実践知リーダーに必要な能力として、この6つが挙げられている。
(1)「善い」目的をつくる能力
(2)ありのままの現実を直観する能力
(3)場をタイムリーにつくる能力
(4)直観の本質を物語る能力
(5)物語を実現する能力(政治力)
(6)実践知を組織する能力
「善い目的がなければ、多くの人を巻き込むことができない。現実を正確に把握できなければ、間違った判断を下してしまう。場をつくる能力がなければ、衆知を創発できない。うまく物語る能力がなければ人を説得できない。政治力なくしては優れた構想も画餅に終わってしまう。実践知を組織に広められなければ、メンバーが育たず、組織が一代限りになってしまう。だからこそ、この6つが必要不可欠なのだ」。
チャーチルこそ、この実践知を備えた理想的なリーダーだというのだ。そして、「偉大なる平凡人」アイゼンハワーの場合は、成長しながら、この実践知を身に付けていったというのである。
「フロネシス、すなわち実践知は、実践と知性を総合するバランス感覚を兼ね備えた賢人の知恵である。利益の最大化や敵の殲滅という単純なものだけではなく、多くの人が共感できる善い目的を掲げ、個々の文脈や関係性の只中で、最適かつ最善の決断を下すことができ、目的に向かって自らも邁進する人物(フロニモス)が備えた能力のことだ。予測が困難で、不確実なカオス状況でこそ真価を発揮し、新たな知や革新を持続的に生み出す未来創造型のリーダーシップに不可欠の能力でもある」。
アイゼンハワーは、ダグラス・マッカーサーとは異なり、カリスマ性のない軍人であった。多くの武勲を打ち立てた前線司令官でもなければ、特筆すべき知将でもなかった。脇の甘いところもある、ごく普通の人間だったにも拘わらず、なぜ歴史に足跡を残すリーダーになることができたのだろうか。アイゼンハワーの「凡人が非凡化するプロセス」は、我々凡人にとって大いに参考になる。
著者は、アイゼンハワーのプロセスを4つに整理している。
(1)職人道を真摯に追求、実践したこと
(2)複数のすぐれたメンターに恵まれたこと
(3)類まれな文脈力を身に付けたこと
(4)アメリカ陸軍という伸び盛りの組織に属していたこと
「置かれた場所で腐らず、驕らず、日々努力して高みを目指す人がいる。それを見て頼もしく思い、新たな知識を授けてくれたり、引き上げてくれたりする上司がいる。そういう人材が大きく羽ばたける制度と存分に活躍できる場も用意されている。凡人を非凡人に変えるプロセスをまとめるとこんな具合になる」。まさに至言である。
2014年8月2日に日本でレビュー済み
本書は、まず
読み物として面白い。
戦記としても、歴史的背景や時系列の概要が分かりやすく説明され読みやすいだけでなく、
マネージメントや組織、個人のキャラクターまで多面的にフォーカスしているため、
「史上最大の作戦」を、今までと違う次元で捉えられるので満足度が高い。
リーダーシップをテーマとしたビジネス書として本書を捉えると、
他のレビューにもあるように、やや不満に感じる方もいるかもしれない。
しかし、
様々なキーマンのマネージメントが、ノルマンジー上陸作戦にどのよう作用したかという分析であるがゆえに、
その結果が動かし難い事実として結論が出ているため、下手なビジネス本より説得力に迫力が有る。
また、
「もしも・・・だったら」という歴史検証としてはタブー視される切り口も提示しており、
読者として想像が広がるため読後の充実感は高い。
惜しむらくは
地図による解説が少ないこと。
ヨーロッパの土地勘に乏しいため
もう少し、地図が充実すれば理解が深まったのではと感じる。
「失敗の本質」も良書であったが
本書もそれに勝るとも劣らない。
読み物として面白い。
戦記としても、歴史的背景や時系列の概要が分かりやすく説明され読みやすいだけでなく、
マネージメントや組織、個人のキャラクターまで多面的にフォーカスしているため、
「史上最大の作戦」を、今までと違う次元で捉えられるので満足度が高い。
リーダーシップをテーマとしたビジネス書として本書を捉えると、
他のレビューにもあるように、やや不満に感じる方もいるかもしれない。
しかし、
様々なキーマンのマネージメントが、ノルマンジー上陸作戦にどのよう作用したかという分析であるがゆえに、
その結果が動かし難い事実として結論が出ているため、下手なビジネス本より説得力に迫力が有る。
また、
「もしも・・・だったら」という歴史検証としてはタブー視される切り口も提示しており、
読者として想像が広がるため読後の充実感は高い。
惜しむらくは
地図による解説が少ないこと。
ヨーロッパの土地勘に乏しいため
もう少し、地図が充実すれば理解が深まったのではと感じる。
「失敗の本質」も良書であったが
本書もそれに勝るとも劣らない。
2019年3月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ビジネス本というものを初めて読んだ気がします。
ノルマンディー上陸作戦を舞台に、米軍や英米がどのようにしてドイツ軍と戦い勝利を掴んだのか、またその際の国際情景や連合軍を勝利へと導いたアイゼンハワー将軍のそのときどきの決断や奮闘が描かれている。
ビジネス本というだけあって堅苦しく読みづらいのかと思いきや、やや伝記よりな書き方だったので自分にとっては非常に読みやすかった。
これからの人生に役立ちそうなことも、この本を通じて学べたような気がする。
とある小説でアイゼンハワー将軍のことを知ったが、この本を読んでさらに好きになった。
哲学書やビジネス書を普段から読んでいる人には物足りなそうな気もした。
ノルマンディー上陸作戦を舞台に、米軍や英米がどのようにしてドイツ軍と戦い勝利を掴んだのか、またその際の国際情景や連合軍を勝利へと導いたアイゼンハワー将軍のそのときどきの決断や奮闘が描かれている。
ビジネス本というだけあって堅苦しく読みづらいのかと思いきや、やや伝記よりな書き方だったので自分にとっては非常に読みやすかった。
これからの人生に役立ちそうなことも、この本を通じて学べたような気がする。
とある小説でアイゼンハワー将軍のことを知ったが、この本を読んでさらに好きになった。
哲学書やビジネス書を普段から読んでいる人には物足りなそうな気もした。
2015年5月8日に日本でレビュー済み
「戦略の本質」で軍事面のリーダーシップを執筆した著者が、アイゼンハワーひとりを題材にリーダーシップ論を展開した。
チャーチルのような他を寄せ付けないリーダーシップではなく、あくまでも通常の平凡な人間がたどり着いた偉大なリーダーシップを解き明かそうという試みのようだ。
軍事面におけるイノベーション、電撃戦、戦車、航空機の運用について触れながら、ノルマンディー上陸作戦までの戦争の経緯を分かりやすく解き明かしている。
アイゼンハワーのリーダーシップに見られる「フロネシス」(実践知)とは何か、形式知や暗黙知と何が違うのか。
彼のリーダーシップはどのように生まれたのか。
振り返ればアイゼンハワーは偉人の一人に数えられるのだが、その彼をずば抜けた生まれつきのリーダーではなく、様々な要因により偉大に育っていったリーダーとして捉えているのが非常に新鮮だ。
チャーチルのような他を寄せ付けないリーダーシップではなく、あくまでも通常の平凡な人間がたどり着いた偉大なリーダーシップを解き明かそうという試みのようだ。
軍事面におけるイノベーション、電撃戦、戦車、航空機の運用について触れながら、ノルマンディー上陸作戦までの戦争の経緯を分かりやすく解き明かしている。
アイゼンハワーのリーダーシップに見られる「フロネシス」(実践知)とは何か、形式知や暗黙知と何が違うのか。
彼のリーダーシップはどのように生まれたのか。
振り返ればアイゼンハワーは偉人の一人に数えられるのだが、その彼をずば抜けた生まれつきのリーダーではなく、様々な要因により偉大に育っていったリーダーとして捉えているのが非常に新鮮だ。